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ベルセルク⑤

2011.11.14
 映画「ベルセルク黄金時代編Ⅲ・降臨」も、とうとう公開されましたが、ネットによるとあんまり評判は良くないそうで、濡れ場がある割には出産シーンは無い(それが為の濡れ場ではなかったの!?)そうですし、大剣ドラゴンころしとの出会いも、復讐の旅立ちも全てカットされている(その割に新しいエンデイングテーマが無駄に追加されている。)そうで、映画製作の方向を完全に間違えてしまっているなぁ(三作目の「締め」でまで尻切れトンボで終わっちゃダメでしょ。もしかしたら「黒い剣士編」を狙ってのあざとい手法だったのかもしれないけれど。)とも感じた評価でした。という訳でレンタルして見るかどうかは、ちょっと悩んでいます…。

 ガッツ…「…くそっ。何だってんだ、あの女…。」

と剣を振りながらも頭から離れないキャスカのイメージにイライラしているガッツさん。そうやって用も無いのに相手の顔が浮かぶその現象こそ、恋愛の初期症状と呼ばれる物だったりするのですが、女っ気のない生活を過ごしてきた上、性愛に対して癒しがたいトラウマを持っている彼(良くも悪くも印象に残る「初体験」の相手が、あんな変態男のドノバンで、オマケに「売った」のが養父のガンビーノでした…ではな。)は全くの無自覚でした。よりにもよって1番嫌われている相手に惚れてしまうとは何とも因果な主人公ですが、人間関係に絶対なんてあり得ない(最も既に「ウザいを通り越してキモい」レベルにまでなり果てていれば全く可能性は無いが、それが罵詈雑言であっても話をしてくれて、顔を見て接してくれるのなら、まだ「無関心」(関わり合いにもなりたくない)の段階にまでは進んでいない。)という定言通り、その後二人は「最初はいがみ合っていた男女が次第にラブに…」という少女漫画王道の展開を見せていくのだから、分からないものです…。

 グリフィス…「俺は俺の国を手に入れる。」
→「実は俺、裸族だったんだ…。」(あまりのカミングアウトにガッツも絶句。)
→「追い剝ぎが出た。(涙)」(何故、そんなに堂々と…。)
→「俺は俺の服を手に入れる。」(それはもう早めにお願いします。)

というセリフ入れ替えネタに思わず吹いてしまった鷹の団の総大将です。一説にはこの時の「水のかけ合い」には(半強制的な形を取って)入団しながらも未だに頑なな態度のガッツの心を開かせる為にワザと取った「おふざけ」(演技)であり、水かけが終わった後のガッツは目論見通り、ベヘリットを話題に世間話に講じたり(輪に入れと言われても「俺はいい…。」と遠慮してた彼が、多少なりともコミニケーションを取るまでになった。)その後も「グリフィスのお気に入り」だと鷹の団内で公然と認められるまでになった(「あいつとマトモに口論した所で悪者にされちまうだけだぜ。」byコルカス。つまりキャスカ以下、勝手な行動が目立つガッツに反感を持つ人間は三年が経った今でも未だに団内にいるが、いつもグリフィスと仲の良い彼に誰も表立っては何も言えない。)様に頷けたものでした。問題はそんな「おためごかし」が永遠に通用するほど現実の人間関係は甘くないっていう、その後の展開でしたけどね…。

 不死者ゾッド…ガッツ「バカヤロオォ!もう一時も経つんだぞ!たった一人の敵に鷹の団・切り込み隊五百人が釘付けにされて一歩も動けねえ!こんなみっともねえ話があるか!」
ガストン「だからって隊長自ら乗り込むのはもっとダメです!その前にグリフィスの大将に増援を…」
ジュドー「ガッツ…そういうの見ると、やたら突っかかっていく所、あるからなあ…。」

「いやいや、総大将自ら出陣とか、あり得ないでしょう、殺られたらどうするんですか?」「総大将っていうのは『一番偉い人』の事なんだからグリフィスの奴に決まってるだろ!俺は隊を預かっている『一兵士』に過ぎないんだから先陣でもOK!」「こいつ、器が小せえなあ…。」「そんな事も分からねえなんて、お前、バカか!?」「バカにバカ呼ばわりされたくねえよ!」…という源義経と梶原景時との会話(by平家物語)がフ…と蘇ってしまったものでした。ともあれ「同じレベルのバカ」(ガッツ)をトップに持ってしまった小隊は大変です。副長が止めるのも聞かずに突っ込んでいってしまったせいで、予想通りにボコボコにされたガッツ。(だから行くなって言ったのに!)それを助けに行ったグリフィスまで大怪我した(ゾッドが「将来ゴッドハンドになる人間」だと見越して、見逃していなかったら確実に殺されていた。)という顛末に、キャスカの姉さんも「グリフィスがこんな目にあったのは、貴様のバカさ加減のせいだ!」とさすがにキレた模様です…。

 キャスカ…ジュドー「捨てる神ありゃ拾う神ありってね。グリフィスを、ただ平民出の成り上がりと煙たがる連中もいれば、ああやって今の内に唾つけときゃ、後々美味しいと考える大臣やら司教やらもいるって訳さ。」
ガッツ「だから?ケガ人の見舞いに身分もクソもあるかよ。」
キャスカ「…何故だ?何故、お前という奴は、いつもそうグリフィスの立場を台無しにするんだ?何故グリフィスは、お前みたいな奴を…あんなに特別扱いするんだ?」

言ってみれば彼らはゾッドとの対決で初の負け戦を飾った(城壁を落とす事には何とか成功はしたものの、「伝説上の存在」(子供だましの虚言にしか聞こえない言い訳)相手に手傷を負い、倒れた。)にも関わらず、騎士叙勲を受けても貴族に認めて貰えなかったグリフィス(「全く前代未聞ですぞ、平民出に騎士の称号などと。しかも爵位まで…。」「あのような下賤の輩…傭兵など、戦が無ければ野盗と何ら変わりはせんというのに、一体、王は何をお考えか…。」by叙勲式)を見捨てずに駆けつけてくれた貴重なファン(パトロン?)であるのに、そんな貴族達の前で身分を忘れた部下(平民ガッツ)が幅を利かせてしまったら、数少ないファンがまた減ると思わずキャスカも殴って止めた模様です。「お見舞いに身分も何も無い」、それは確かに正論ですが現実はそう簡単に偏見が無くなる訳ではない(それが証拠にガッツ以外の全員が空気を読んで外で待っている。分かってないのはガッツだけ。)という常識も彼は学んでおくべきでしたね…。(本当に、よりにもよった男を恋敵に持ってしまったな、キャスカの姉さんも…。)
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ベルセルク⑥

2011.11.13
 コンビニ版のセリフ入れ替えネタ「やい、いい加減にしやがれ!この、ヒス女!」→「やっぱり辞めよう!ナイフ漫才は危険だ!」(実際シリアスな話である原作映画でも、このシーンは爆笑に包まれたそうです。)「俺がお前らの体育を担当するガッツ先生だ!」(嫌だな、こんな先生…。)「僕、ガッツ!イチゴの妖精だよ!」(ウソつけ。)に相変わらず笑わせて貰ったと共に、映画化を記念しての新装版からはそういうお遊び要素が無くなった事に少し寂しさも感じたものでした。という訳で過去編も3巻目です。

 グリフィス…グリフィス「俺がお前の為に体を張ることに、いちいち理由が必要なのか…?」
ガッツ(俺の為に…か。)

養父ガンビーノからはついに貰えなかった無条件の信頼と優しさに「今はあいつの為に剣を振るう。」と目標の定まらなかったガッツもようやく腰を据える決心をし、「この時点」ではグリフィスはがっちりガッツの心を掴んでいたのに、「後の心無い一言」からそんな彼の気持ちを自分で手離す原因を作ってしまっていたとは皮肉な展開です。後に再会しても彼の「第一の立場」は既に自分には無く、別の人生を歩んでいる様を思い知らされるだけ(大切な人の「友達」にも「恋人」にもなれない。しかも今の彼の横には本命である恋人(他の女)がいるのを見せつけられる…って、それこそ今まで彼がキャスカにやってきた事なんだけどね。)という様にはこれぞまさしく因果応報だな(何の事は無い。今まで自分がガッツやキャスカに味あわせてきた思いが、巡り巡って自分に降りかかってきたというだけの話だ。)と実感もしてしまった逆転劇の始まりでした…。

 ユリウス伯…フォス大臣「下手をすればグリフィスが将軍という目も…。」
ユリウス「バカな…認めんぞ!」
→フォス「ユリウス…。いつものが…来ないの。」
ユリウス「え…それ、俺の子ぉ!?」(往生際悪いぞユリウス。ちゃんと認知しなさい。←後に発覚する王妃様との不倫関係と合わせて笑ってしまったものでした。)
→フォス「毛髪の活性化を促す秘訣を教えていただきたいのですが…。」
ユリウス「伸ばすっていうか、まず生やすだろ!」
→フォス「7×8=56で、7が8個ある計算になりますが…。」
ユリウス「7が8個…!?7が…8個!?」(ユリウス、まさか掛け算が…。)

というセリフ入れ替えネタに2人が深刻な表情をしているだけに笑わせて貰ったものでした。グリフィス暗殺失敗時に憎しみのこもった眼で睨まれた事で「まさか自分が犯人だってバレた!?いや、ありえん。第一、何の『証拠』も無いんだ!」と焦りながらも自分を納得させているユリウス伯(無言電話犯のよしみつ一家か、お前は!)ですが、毒矢に塗られた高価な猛毒(「この矢に塗られていたのはカラバル豆と言って『一般人』が手にする事はまず無い、町中の医者をしらみつぶしに当たっても扱っているのはただ一軒という、かなり致死量の高い猛毒だ。」byグリフィス)そんな物を最近購入したのが白龍騎士団随一の弓の使い手(ユリウスの手下)一人だけだった事、「グリフィスが無傷で済んだ」と分かった日の夕方、その人が何かこっぴどく絞られてユリウス伯の執務室から出てきた事(「会話の内容までは詳しく聞き取れなかったが『今回の暗殺騒ぎの事で怒られていた』という話だ。」byグリフィス)から犯人は丸分かりで、そっちがそういう気ならこっちも同じ扱いで返すと、暗殺され返されてしまった男です。「証拠」が何も無くても状況証拠から犯人がバレバレという実情(むしろアンタ以外の誰に、こんな真似ができるというんだ?)を彼はもう少し考えてみるべきでしたね…。

 シャルロット姫…グリフィス「私にとって友とは、そんな対等の者だと思っています。」
シャルロット「『思ってます』と言う事は今のあなたには、そんな友達が一人もいないんですのね…。」

その直後にユリウス伯親子暗殺の知らせが届いたので、ここでずぶ濡れで矢傷付きのいかにも怪しい恰好のガッツ(どう見ても逃亡してきた下手人)がフラフラ出てきたら、いくら鈍いお姫様でも「アンタ部下に何をやらせてきやがったんですの!?」とピンと来たでしょうに…!(そして膨らみかけた恋心にも、血を分けた伯父と従兄弟を殺された事で終止符が打たれただろう。)とニアミスで事なきを得た彼の運の良さに感心すると同時に、その場でグリフィスに「そんな格好のアンタの部下」が帰ってきた事を叫べば恋敵を1人潰せたのに、何も言わずに黙っているキャスカの性格の良さ(もちろんグリフィスの関心が「国王の娘」であるシャルロットのバックボーンにしか無い(本命でも何でもない。)のは分かっている。だが恋する女性としては彼にあからさまに好意を示す女が傍に寄ってくるだけで面白くないだろうし、いずれ彼女が「正妻」になるという確信があれば、なおさらの事だろうに…。)にも感心したものでした。こうして一見、完璧に終えたかに見えた夜会の様ですが、ここでガッツ達仲間が友達ではなく「部下」に過ぎない存在だと明言してしまったせいでグリフィスの歯車は少しずつ狂っていくことになります…。

 キャスカ…「私だって…好きで女に生まれたわけじゃない…。」

実力で千人長の地位を勝ち取ったのに女だからという理由で「どうせ枕営業を使ったんだろ。」(BYアドン。何も知らない処女に対して物凄く失礼。)と揶揄され、その女の体(生理)のせいで実力も充分に発揮できず、よりにもよって大嫌いな目の敵(ガッツ)に助けられてしまった(神様の意地悪…!)というのは、彼女のプライドからしても傷ついたでしょうね。「ガキや女連れで戦が出来っかよ!」と鷹の団入団時から「女」だから対等に扱って貰えなかった彼女。グリフィスへの恋心から何を命じられても(男との裸同士の添い寝さえ)従ってきたけれど、彼女が入団するきっかけになった当の強姦(未遂)事件(グリフィス一団旗揚げの為の強盗事件。その時に馬車に乗り合わせていた彼女は不運としか言いようが無い。)にしたって目撃者のキャスカをとっさに殺人共犯者に仕立て上げただけ(これで彼女は間違っても警察に駆け込む事は出来ない。)ですし、相手が美形だからそれでも恋をして「あの人の剣になりたい。」=愛情が得られないとしても、せめて近くにいたいと健気な想いを募らせている反面「いい加減に目を覚ませよ、キャスカ!お前グリフィスに使われてるだけだ!利用されてるだけなんだよ!」とツッコミばかりが入ってしまった女性でした…。

 ガッツ…ガッツ「…何だ?まだ泣いてんのか?」
キャスカ「うるさい!さりげなさを装って着替え中にこっちを振り向くな!」

むこう向いてろよ!と怒鳴られる訳です。「こっちは死ぬ思いをしててめえを川から引き上げたんだ!」と苦労して助けたことを理由に怒られる筋合いは無いと自分を正当化しているガッツさんですが、無断で服を脱がすような痴漢行為を働かれた場合(実際に行動に移せるかどうかは別として)女性は普通に殺意を抱く場面だと思うのですが…。(殴るのは当然。真っ当な女のマトモな反応です。)挙句に「ちっとは大人しくしやがれ!強姦しちまうぞ、てめえ!」と裸の女性の動きを封じようとしながら痴漢顔負けの問題発言をするガッツさん。人権の出来上がっていない中世ヨーロッパ(辺り)の時代だからこそ問題にもなっていませんが舞台が現代日本だったら警察に連行された挙句に社会的に終わる場面です。殴ろうとしたキャスカに「とんでもねえ女だ!」と言っていましたが、むしろ女の私としては「とんでもない言動を取っているのは君の方だ!」と声高にツッコミを入れたくなってしまいました…。(感謝されるどころか強制わいせつ罪で人生を棒に振る場面だろ、これは…。)

ベルセルク⑦

2011.11.12
 映画第三弾ベルセルク黄金時代偏Ⅲ降臨(タイトルは今度は短くなったのね。)は2013年1月に公開予定だそうです。(で、1月にチェックしてみたら2月に延期されていました。まあ予定は未定って事だから…。)1年がかりのプロジェクトという訳で第1段の時と同じく新巻発売&帯に宣伝がつくのかと期待していたら新刊は3月に発売予定(間に合わない。)だそうで…ここは頑張って映画とタイミング合わせるんじゃないんですか、三浦先生!?(ページが足りないというのならコミックス未収録のグリフィスと神様との対話を収録しちゃっていいですから!)と涙目でツッコミを入れてしまいました。(もうどんなに物語が薄くなろうと文句言いませんから、せめて年1冊ペースはキープして下さいよ…。)そんな訳で次の新刊ははリアルタイムに本屋で(帯目当てで)買う事は無さそうです…ゲフッ!

 ガッツ…キャスカ「何故だ…どうして…お前でなければならないんだ…どうして…。」

そんなこと言われても俺だって好きで男(グリフィス)に好かれたわけじゃ…と思わず上を仰いで困ってしまうほどやりきれない思いを感じているガッツさんですが、ともあれ自分の存在でキャスカを泣くほど苦しめてしまった(よりにもよって男に負けてしまったって確かに女としてショックだったでしょうね…。)事は事実でキャスカの為…というより彼女に対する罪悪感から百人斬りを達成していました。達成できるのも凄いですがそれに関しては「お前やグリフィスは生きてることを丸々賭けちまうほどの物を持ってる…。それに比べりゃ俺が行き当たりばったりで百人と斬り合おうがそんなことは大したことねえってさ…そう思ったんだ。」と珍しく殊勝な態度で自分を諫めています。女としての人生を捨ててまでグリフィスの剣として尽くしているキャスカや、夢の為に(ホモ貴族にカマ掘られてまで)人生を賭けて戦っているグリフィスに比べて自分はただ「仕事」をこなしてきただけだった。部下達が「仕立て屋を始める」「惚れた女と結婚する」などの夢を持っているのに対して自分は未来への展望も目的も夢も何もない→そしてそれはグリフィスの側にいる限り、彼の夢に安穏とぶら下がっている限り見つけることはできない、と自我に目覚めてきたのでしょうね。普通はそれでも「こんなにいい暮らしができるんだから、それはそれ、これはこれ。」と現実に妥協してしまうもの(好例・盗賊団の頭というトップの座を捨ててグリフィスの部下になり下がったコルカス。)なのですが、貧乏でも辛くても自分の足で生きて行く方を選ぶ辺りが彼らしいです。思い立ったが吉日という事で遠征が終わったらもう鷹の団を抜けることを決めており(早!)歯車はこうして回っていくのでした…。

 グリフィス…キャスカ「どうして…グリフィスが…あんな奴と…!?」
グリフィス「軍隊の人、馬、食糧、どれもタダじゃない。莫大な軍資金が必要だからさ。」
キャスカ「どんだけ…高値で売ったの…!?」

理由は金の為に、よりにもよって男に負けてしまったキャスカさんでした…ゲフッ!(私だったらこんな性悪男との1夜の為に大金つぎ込まずに自前の美少年ハーレムで大満足してしまいますが…ゴフッ!)このホモ貴族×グリフィスの事情は普段からふんだんにボーイズラブを読んでいる私としては別に普通の展開(ちょっと待て、コラ!)だったのですが健全な男性読者からは「いくら金の為でもそこまでするか!?」と驚きも大きかったようでキャスカも「そこまで自分を傷つけてまで夢を追うなんて…。」とグリフィスへの想いは(余計に)募ってしまった様子です。(最も幼い頃にレイプされかけた彼女と違ってグリフィスは男に体を差し出す事にキャスカ程の恐怖も嫌悪感も抱いてなかったと思いますが…「これ以上仲間を死なせない為にと胸が潰れそうな思いで身を投げ出してくれた。」とキャスカは誤解してそうですよね。奴は損得計算で動いただけで仲間を大切にする男じゃありませんってば。)読者の私には目的の為には他人を利用して手段を選ばない彼の非情さが透けて見えて(というかバレバレで)恋情を募らせるどころかドン引きしてしまうシーンだったのですが当事者の人々には現実が見えないようです。ガッツといいグリフィスといいキャスカ(36巻現在)といい、これはメインキャラ全員が非処女という稀有な漫画なんだなあ、と改めて内容の大人具合を感じてしまったものでした…ガフッ!

 キャスカ…「仲間を連れて必ず戻る!それまで…死ぬな!」
「ベルセルク特別版が発売中だから買ってくる!それまで…死ぬな!」(CMより。映画化は嬉しかったですがシナリオ書いている人はキャスカの事があまり好きじゃないんだな…というのが伝わってきて複雑になったものでした。)
「グリフィスが事故ったって電話が…!すぐにお金振り込まなくちゃ!」(それは振りこめ詐欺の匂いがしますよ、キャスカ姉さん!)
「で、電車のドアから…手が抜けないっ!」(ちなみに今度そっちのドア開くの終点ね。)
というセリフ入れ替えネタに思わず笑ってしまったものでした。という訳で今回は甲冑つけたまま山道のランニング(おまけに生理中。血が出るから貧血を起こしやすく、腹痛はするわで酷い人は寝込む羽目にもなる。出産が「生理痛を酷くしたような痛み」だという認識からこれがどんだけ辛いものなのかは男でもご想像いただけるかと思います。)をする羽目になっている(そしてやっぱりセクハラにも遭っている)本作品のヒロイン、キャスカについて語っていこうと思います。(毎回女として酷い目に合ってるというか…これだけ服脱がされてレイプされかけているヒロインは他にいない気がします…ゲフッ!)

キャスカ「あの沈着冷静なグリフィスがお前の事となるといつも衝動的になる。まるで…夢を忘れてしまったかのように。」

その夢の為に数えきれないくらいの仲間を失って、女としての幸せもとうに捨て去って、夢を叶える道具として生きてきた彼女としてはグリフィスが1個人の為に全てをフイにしようとしている(実際9巻でガッツが去った後やけっぱちでお姫様の純潔を奪ってフイにしてしまった。)今の状況(ガッツ)が許せなくなってしまうのも分かる気がします。とはいえガッツにも他人(キャスカ)を思いやったり守ろうとしたりする部分はある訳で(それを早い段階からグリフィスに対して発揮していればキャスカも「まあこいつは部下としては一流だから…。」と認めていたろうにね。)身をもってそれを実感した彼女は「どうして…私はあんなに酷い事をお前に言ったのに…。」と罪悪感を感じると同時に剣としてでなく女として惹かれていくことになるのでした。本人達が自覚していないだけで実は両想いであっただけに出て行く前にもう1つけじめをつけておくことがあっただろ(ジュドーにじゃなくて本人に告って下さいよ…。グリフィスが身分も何もない村娘や有能であっても部下に過ぎない女に妥協しない事なんて始めから分かっていたことじゃないですか。)とガッツにツッコミを入れてしまったものでした。

 ジュドー…ジュドー「お前達を探しに捜索隊を出すようグリフィスに進言しに行った時、グリフィスは言ったぜ、キッパリと。『あの2人は鷹の団の要です。失う訳にはいかない。』ってね。」
キャスカ「(古参の私が入って2年の新入りと同じレベルだなんて…。)…グスッ。(涙)」
ジュドー「まあ、元気出せよ、お前…。」

そうかキャスカ達を助けるよう1番に進言してくれたのはジュドーだったのか、と改めて彼のキャスカへの想いが年季が入っていた物だったと知ると共にこの人がキャスカと落っこちてくれていたら2人は…とあらぬ妄想を膨らませたものですが深く考えなくてもジュドーでは100人斬り達成は不可能だと気づき結局この人には13巻と同じ結末しか待っていないのか…(グリフィスに犯される事態が無いのでキャスカは発狂せずに済むかもしれないが。)と色々悲しくなってしまった物でした。剣として帰ってきたのに肝心のグリフィスは軍議の方が大事だった(ガッツと一緒に帰って来なかった場合、彼は本当に予定を繰り上げて来てくれただろうか?)という現実にキャスカも落ち込んでいただけにジュドーのフォローは嬉しかった事でしょうがその後の展開を考えると本当に本人の為になったのかは不明です。(むしろ「そういう男なんだから、いい加減そろそろ諦めた方がいいよ。」とトドメを刺しておいた方が良かった…かも。)ともあれ側でキャスカの変化を敏感に察知している彼としてはグリフィス以外の男を意識し始めているのを嬉しく思う反面それが自分でない事に寂しさも感じているだろうな…と複雑になったものでした。

 アドン…アドン「生理だったのでも言うのかああ!?」
キャスカ「大声で言うなぁぁ!」
部下「そーか、生理だったのか。」

あの真面目なキャスカさえコントの世界に引き摺りこんだ自称・不死身男爵。(ちなみに男爵とは公爵>侯爵>伯爵>子爵>男爵という順になる爵位の中では1番低い身分の事であり割合簡単に取得できる大した事の無い爵位なんだそうです…ゲフッ!)私怨を晴らす為に連れ出した傭兵団や有能な戦士である弟・サムソン(その割にはいきなりガッツに殺られてしまった鉄球使いでしたが…。)を犠牲にした罪で「誰が金払って傭兵団を雇っていたと思ってるんだよ!」と今回は謹慎転じて居残り組となっています。それを逆手に取ってキャスカ達突入隊に戦いを挑むも無能な彼では城塞防護は無理だったというオチが有り(まあキャスカの部下達はやっつけられている辺り戦士として全く使えない男ではないのでしょうが…いかんせんおつむの方が弱すぎました…ゴフッ!)次巻では見事に殺られて城を奪われていました。ボケに対する部下の冷静なツッコミが笑えただけにこれ以降登場しなくなってしまう事がちょっと残念にも感じてしまう、そんな魅力的な悪役でした…ガフッ!

 余談…ドルドレイ攻略にあたって壊滅した白虎騎士団の団長がしっかり虎柄鎧&マント(鮫型のアドンもいい勝負ですが…なんちゅー甲冑だ。)を着ていた事に気づいて吹いてしまったものでした…ゲッフン!

ベルセルク⑧

2011.11.11
 青年編最終章突入に伴い「ウェルカム トゥ ザ ダークワールド。友情は終わりを告げた。仲間との暖かな日々も失った。ほのかな恋心も捨て去った。新しき何かを求めて旅立ったガッツ。しかし彼の歩く果てにあるのは一面の暗黒、狂気の豪雨、死の嵐、全ては因果律のインナーワールド。だがそのことを知っているのはあなた方だけで彼らは何も知りはしないのだ。」というブラックな予告が巻末に入っていました。という訳でガッツ旅立ち編です。

 ガッツ…グリフィス「こんな薄汚い陰謀の方棒をかつがせ、しかも自分は手を汚さず、危険で辛い仕事は全てお前任せ…俺を酷い奴だと思うか?」

そりゃ酷いだろ。(自分でそういう自覚があるならやめなさい。)と100人が100人冷静にツッコミをしそうな場面ですが、既に鷹の団を辞めることを考えていたガッツは「バーカ、いまさら何言ってやがるんだよ。」と返しています。しかしこの言葉には(どんな場合にも当てはまる意味なのですが)「いまさら気にすんなよ!」という意味の他に「いまさらそんなことお前に期待してねえよ!」という意味がある事を…グリフィスは分かっていませんでした。(思えばこの時から2人の気持ちはすれ違っていたんだよな…。)そして祝賀会でも毒を盛った給仕係や大臣の娘を誘拐した盗賊達の「処理」をする羽目になったガッツは、冬の寒い朝、鷹の団を去って行ったのでした…。栄光よりプライドを取った結果です。

 キャスカ…ここで彼女が「グリフィスならガッツを止めてくれるかもしれない!」と知らせに行かなければジュドーが夜通しガッツと酒場で語り合っていなければ(朝になってますよ!)あの2人が斬り合いの勝負をすることは無く、ひいてはグリフィスが負けた上でガッツを失ったことで暴走することも無かったのですが…歯車が回るというのはこういうことを言うのでしょうね。最後の場面でキャスカは「ガッツ…!」と負けに打ちのめされているグリフィスよりも去りゆくガッツの事を気にかけていますが、考えてみればこれは当然の結果です。栄光が約束されているグリフィスよりも、いつどこで野たれ死ぬか分からないガッツの方がはるかに「可哀想な存在」なんですから。(この人が動く基準って同情なんだよな~。精神構造的にナースなので。)

 グリフィス…グリフィス「あの時言ったはずだ。お前は俺の物だとな。」

だからってどんな扱いしても許されるって訳じゃないだろ(最前線で戦わせた挙句に暗殺という汚い仕事をやらせ…自分がガッツに何をしてきたかよ~く考えてごらんなさい。)という常識的なツッコミは彼の耳には届きません。別れの場面も普通(の2流恋愛ドラマ)だったら「あたしのガッツ!行かないで!あんたが行ってしまったら、あたし、死んでしまうから!」「愛してるの!いつまでも、おじいちゃんになってもガッツの事、待ってるからね!」というセリフに繋がる所(どんなドラマだよ!)なのですが自分の事しか考えていないグリフィスは刃傷沙汰に訴えています。挙句の果てには「それでガッツが大怪我しようが剣がブレて本当に殺してしまおうが…かまわない!」(かまおうよ!)と相手の幸せなんか微塵も考えていない始末で(その後の蝕であんな扱いもするわけです。)だからガッツは去っていったんだよ、と展開に心から納得してしまいました…ゲフッ!

 ゲノン閣下…後の鬚骸骨。グリフィスに片目を貫かれて気絶するも生きていたようでその後はわびしい海賊に身を落として登場していました。(再登場時、ヒゲのツヤも落ちてます。)グリフィスとは1夜のあやまち(取引)を交わした仲で「余計な事を言われるのも都合が悪い。」と刺されたのですが生きていられたのに何故黙っていたのでしょうか?色子を何人も抱えられるほど(それが全て少年だった辺り真性ホモだという事が分かる…ゲフッ!)金の有り余った生活(というか財産)だったのになぜ身分もない海賊にまで堕ちぶれるのかも謎で(第2次世界大戦に負けた日本の華族はアメリカ兵に邸宅等を没収され没落の一途を辿ったらしいですが…まさか彼まで斜陽族に?)再登場時の転落ぶりに「?」と思ってしまいました。無駄に関連して登場させるよりも今ここで死んでいた方が潔かったのではないかとも思ってしまったり…ゲフッ!(情けないキャラの再登場ならアドンの方を出してほしかったです…。)

 フォス大臣…彼が取り出したアンチアリス(アンチアリン。クワ科の広葉樹。東南アジア~南アジア原産の常緑樹で別名ミルクツリー。耐久力は非常に低く造作材、梱包材、合板の芯として使われてきた。)という毒物は原木は悪臭を放つものの乾燥すると匂いが消え水に濡れると再び悪臭を放つ特性を持っているのですがそれを盃(水分)に入れて臭いは出ないのでしょうか?(王妃様がついているから何も怖いものは無い?)対してグリフィスが入れたヒヨスは痙攣や瞳孔散大(他、幻覚、情動不安、頻脈、嘔吐、高熱など。)の作用を持ち、マンドレイク、ベラドンナ、チョウセンアサガオと組み合わせて麻酔薬として使われてきた歴史的な植物なので医者を騙すことも充分に可能だったでしょうね。この勝負、グリフィスの勝ちでした。

 ミッドランド国王妃…生涯、誰からも愛されないまま、恋しい人の仇も撃てないまま逆にグリフィスに殺されてしまった悲しき女性。夫である国王には振り向かれず、継子であるシャルロットには疎まれ、愛人であるユリウス(国王の弟をお相手に選んでいる辺り旦那に対する当てつけぶりが分かる。)にはセフレとしか思われておらず(そんな男を死んだ後になって本当に愛していたと気がついたのも…色々な意味で悲しい話である。)冷静に読んでみると可哀想な女性です。せめてグリフィスを殺した(仇を撃った。)と思いこんだままで死んでいたらまだ幸せだったでしょうに無駄に登場して戦論なんて語らないであげて下さいよ、グリフィスともツッコミを入れてしまいました。最後まで冷たくあしらってしまったという罪悪感から継子のシャルロットも思う所があったらしくそれがグリフィスの破滅(国王の娘との情事)を後押しした結果になったのが唯一の救いでしょうか?という訳で100%無駄な死に様ではなかったよ、と強引に納得させながら終わりにしたいと思います。

 ジュドー…「最初から何も求めない人間なんていないさ…でも、俺やコルカスはグリフィスのようにはなれないから夢にぶら下がるしかないんだ。」

どうやら自分について、仲間について分析・説明しているうちに夜が明けてしまったようです。(話、長すぎですから!)盗賊団の頭だったけれど現実に妥協してグリフィスの部下になったコルカスや人並み以上の才覚はあっても所詮凡才止まりでしかない自分を自覚して納得できるボス(グリフィス)についたジュドーと違い、夢にぶら下がらずに自分の戦を始めようとするガッツに2人はあるいは昔の自分を見たのかもしれません。そしてまた1番になることを諦めた自分のようにキャスカに現実に絶望させたくない(ガッツがいなくなることでキャスカはグリフィスの剣としては1番になれるでしょうが戦が終わった今、剣は必要なくなり、これからはグリフィスと姫様の仲をただ見せつけられるだけの日々が待っている。)という気持ちから惚れているくせにキャスカを連れて行く気はないかと提案しています。グリフィスについて行く人間は彼から与えて貰える反面、自分が本当に求めている物は諦めなければならない(蝕でも分かりますが実際にグリフィスは仲間の誰の事も本当に大切には思っていない。)事を分かっているからでしょうね。キャスカもグリフィスが絶対の崇拝者ではなく一人の女性として変わり始めている(神をあがめるが故に女としての幸せを諦める殉教者ではなく生身の女としてガッツに惹かれ始めている。)事を察しての彼なりの気配りであり、夢にぶら下がる事しかできない自分ではキャスカをグリフィスから解放できないと判じたからでしょう。自分で自覚しているだけに切ないです、ジュドーさん。

ベルセルク⑨

2011.11.10
 この本1冊で1年が経過しているという物凄い展開の早い巻です。(1冊で1年間とは…現在何冊もかけて船旅をしているのが嘘のようだ。)そして今回ガッツもグリフィスも若い青年らしい行動というか展開に走っている巻でもあり、貸した友達が「え?えええ!?」と滅茶苦茶焦って読んでいた(読ますなよ!)思い出もあったりします。掲載されている雑誌はともかくそれまで下半身的には「健全」な内容(最後の1線だけは越えていなかったという意味で。)だったので驚きもひとしおだったようです…ゲフッ!

 ガッツ…ジュドー「1年前に負った矢傷で昏睡状態になったキャスカはうなされながら何度も口にしていた。グリフィスと…お前のことをな。」
ガッツ「…!」
ジュドー「『ガッツ…グリフィス…お前達2人がそんな仲だったなんて…!』と…。」
ガッツ「そっちかい!」

うなされながら口にしているなら悪夢以外にないじゃないかとスイートロマンスからかけ離れた確信を持ってしまったのは私だけではないでしょうね。キャスカとの情事の最中、苦痛に耐える彼女から過去男に犯された経験がフラッシュバックし危うく殺しかけていますが(ここで初めてガンビーノを「父さん…!」と呼んでいる辺りが泣かせる。本当はずっとそう呼びたかったんですね…。)全てを受け入れてもらったことからトラウマも克服し、おかげでキャスカとはさらに絆が深まっていました。傷のなめ合いでも何でもそれは対等な関係だからできることで、キャスカに関しても崇拝して絶対服従する存在ではなく(けなげだがそれは人間関係を構築する上で間違った関係だと思う。相手のいいように利用されるだけじゃないですか。)与えあう愛を感じ始めている辺りが人間としての成長を感じさせ感慨深い名シーンとなっているのですが、それだけに後の展開(蝕)が痛かったです…!

 キャスカ…ガッツ「ピリッとしろよ、千人長。」
敵兵士A「チクショー、武道大会で仲間になった後、鷹の団まで案内させるだけさせて寝返りやがって…!」
敵兵士B「物凄くいいタイミングで裏切りやがって…地獄に落ちるぞ、兄ちゃん!」
キャスカ「…ガッツ、お前って奴は…!」

その後の手合わせで殺気もこもってしまうわけです。(いや、1年以上も山ごもりして鷹の団消耗という現実さえ知らなかった世情に疎い男がよくもまあご都合良くピンチに駆けつけられたもんだなぁと不自然な物を感じてしまったので…。)「お前が出ていったせいでグリフィスはその空虚を埋める為(だけ)にシャルロット姫に手を出して、国家反逆罪で鷹の団まで追われることになったんだ!」(グリフィスにとってそこまでガッツの存在が大きいこと、慰めのお相手にさえ自分が選ばれなかったことなどグリフィスにとってのキャスカがどこまでもどうでもいい存在だということがよく分かります…ゲフッ!。)と自分の気持ちをぶつけていますが、それはもう女としての敗北宣言に近く、さらに恋敵であるはずのガッツにさえ人として魅かれていることから自分は卑怯者だと思い込んで自殺を図っていますがそれ言っちゃったら自分の失態の為に鷹の団を全滅寸前にまで追い込んだグリフィス(卑怯者の代表格。)はどうなるんだという真理にたどりついていないお人好しぶりが彼女の彼女たる所以です。(むしろそんな男の尻拭いの為に1年間も頑張ってきた彼女は天使か聖女かあるいはただのバカだろう。)情事の真っ最中に自分を殺しかけたガッツ(ムードぶち壊しです、ガッツさん。)に対しても手を差し伸べてるし完璧主義な割に同情にほだされる性質ですよね、キャスカさんは…。
 ちなみにガッツに対して「殺してやりたいと思っている。」ほど憎しみを抱いていたのにそんな展開になるほど愛情も感じているのは矛盾しているようですが、心理学によると愛憎とは表裏一体で憎しみを感じている時点でどこかで相手を愛しており本当に嫌いな相手には憎いという感情すら持たない「無関心」になるそうです。

 グリフィス…彼が抱いたのはシャルロットという一人の女性でなく「国王の娘」。(ついでに言えば現国王が心秘かに願いながらも手にしえなかった願望でもある。)つまり国王になる人間を同じ権利をその腕に抱いた…のですが、それでもガッツを失った空虚は埋めることができませんでした。「玉座を統べる権利を持ちながらその実、一人の孤独で惨めな人間に過ぎない。」というのは実は国王だけでなくグリフィス自身にも当てはまることであれだけの犠牲を払ってまで自分が手に入れようとしていたのはこんな「つまらないもの」だったのか(「そう、つまらない。つまらないな、こんなの…。」)と改めてガッツの存在の大きさを実感している(そして国王に対して「成功した場合の自分の姿」をダブらせて自分の未来に幻滅している。)グリフィス君。「それならばいっそ私が…ズタズタに傷つけて自分の事以外考えられなくしてやれば良かった。」という思考パターンもやっぱり国王と同じで相手の幸せを微塵も考えていない嫌な性格はどんなことになっても健在でした…ゲフッ!(そして蝕に繋がっていきます…ゴフッ!)

 シャルロット…「助けて…グリフィス様…!」と自分を襲おうとした父親の変貌に対して怯える彼女でしたが大人の男をベッドから吹っ飛ぶほどの距離を突き飛ばせる腕力見事にみぞおちにひざ蹴りを入れられる反射神経(10巻の話ですがグリフィスを狙った吹き矢も見事に防いでいましたよね、この子…。)顔をボロボロにできる程の脚力(かかと落としの連発で相手の歯が折れてます。)があるのならもう守ってくれる男なんかいらないレベルなのでは…とお姫様の体育会系ぶりに驚嘆してしまった私でした。肉親を立て続けに3人も失い、戦場から帰ってきた想い人は祝賀会で暗殺未遂をされ(しかも義母に対しては最後まで冷たくあしらったままで終わってしまった。)心細い気持からグリフィスに縋り情事へとの展開になってしまいましたが、その全てが(情事に至っても)グリフィスの策略だったと知っている一読者としては同じ女として哀れと思ってしまったり…。9巻の時点でも自身のピンチ(は、自力で切り抜けてるけど。)にグリフィスの名前を呼んでいる辺り、まだ目は覚めていないご様子です…ゲフッ!

 ジュドー…ジュドー「(キャスカのことは)俺達じゃ役不足だ。ガッツ、お前何とかしろ。」
(役不足=与えられた役がその人の実力とは不相応に軽いこと。また役に不満を持つこと。)
ジュドー「いやホラ俺って何でも小器用にこなせる金髪美形の鷹の団ナンバー2じゃん?ガングロの土人娘(差別用語)のお相手にはもったいないってゆーかさあ…。」
リッケルト「ジュドー、後ろで2人が剣構えてるからその辺で。」

役をこなす力が足りないことは「力不足」といい「役不足」とは自分の実力に対して与えられた役が低レベル過ぎることを差すそうです。日本語の意味を正しく知っていると面白いよね、という話でした。
 今回ガッツが旅立って物凄く落ち込んでいるキャスカを目の当たりにした後、出て行ってから1年も経っているのに「あの目をした時のガッツには助けなど必要ない!」と相も変わらず信頼している(ガッツに関しては他の仲間のように気にかけて思いわずらわなければいけない存在でなく信用できる実力の持ち主だと認めている。)姿を目前にして、初めて読んだ時にはサラッと流してしまいましたがキャスカへの彼の秘めた思いが分かった今では凄く複雑な気持ちで言っていた事が察せられ思わず悲しくなってしまう名シーンです。ガッツとキャスカが結ばれたシーンでは仲間の陣営からそう離れていないであろう野外での行為にも関わらず、目の当たりにすることが無くて本当に良かったと思ってしまいました…ゲフッ!

 余談…グリフィス×シャルロットの情事発覚のシーン(鍵穴から女官が見てしまったシーン)について「あんなクリアに見える鍵穴無いから!」(鍵の形のままの穴が空いてるだけで「鍵」になってないから!)と弟が最もなツッコミを入れていました…ゲフッ!
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