検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

スポンサーサイト

--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

オルフェウスの窓①~③

2012.01.01
 登場人物全員が見事に不幸になる漫画とネットに書いてあり読んでみて納得してしまった物語。かの「ベルサイユのばら」より知名度は低いものの読んでてやりきれなくなってくる最強の鬱漫画という評価も巷ではあるそうで私もまたよくもここまで救いようのない話が描けたものだと別の意味で感心してしまいました。そんな池田先生最後の少女漫画作品です。(それで内容・結末がアレなんですか、先生…。)

 ユリウス・レオンハルト・フォン・アーレンスマイヤ…ラテン語で「光輝く者」という意味の名を持つ本作品の主人公。親の都合で女名さえ付けられていない辺りは「ベルサイユのばら」の主人公と多少ダブっています。彼女の親子関係については寄り添いあっていて美しかったものの相手を守ってしっかり立っているのは常にユリウスの方でそれは親子の立場が逆転してるだろ!(普通は親が子を守るべき立場でしょ!子供の強さに逆に甘えてどうするんですか!)ともツッコミを入れてしまいました。本人は「自分の『男として生きる不幸』は父が母を捨てたことで母を追い詰めたせいで始まった。」と思っていますが、そもそも母親が妙な野心(アーレンスマイヤ家の財産を家族で独り占め。)を起こさずに「誠意を見せて下さい。」と養育費なり手切れ金なりを受け取って潔くつつましやかに暮らしていればこんなことにはならなかった訳で、むしろ全部母親のせいに思えてならないのですが…ゲフッ!ユリウスが母を脅したセクハラ偽医者を殺したのも元はと言えばあんな人間と結託して財産目当ての陰謀を巡らせた母親がそもそもの原因であって、むしろそんな被害者顔した腹黒い人間(レナーテ)の元に生まれてしまったことこそ彼女の最大の不幸のような気がしてなりません…ゴフッ!

 モーリッツ・カスバール・フォン・キッぺンブルク…いますよね、こういう風に相手を脅迫していながら自分の物になりさえすれば相手は幸せになれると勘違いしている(自分はそれだけの価値がある男だと思い違いをしている。)電波な男って…。私自身もそんな上から目線の男につきまとわれた経験がある(奇しくもアプローチには常に他人を利用して自分自身が直接傷つけられないよう計算している部分も同じ。性格的に女々しいのだ。)ので相手に気持ちを気づかれても不気味がられるだけで嫌悪感にしか発展しない展開にはリアルだなあと物凄く納得してしまいました。しかし財閥の御曹司で現時点でも野菜店や洋服店の商品を大人買い(の上をいく買い占め。)ができるほどの金が自由になる立場でいる辺り、経済的にいえば価値ある男とは言える(私につきまとった男は同じ習い事に通ったりプレゼントを渡そうという発想も出ないほどケチ臭い男だったので…。それで自分は尽くされる価値がある男だと思い込んでいる辺りが薄気味悪い。)し、相手の死をきっかけにして成長もしている(初めて自分の事も周りの人間の事も客観的に見れている。)ので好感度は上がりました。(2ポイント位。)キャラクターの成長には魅力を感じます。

 レナーテ・フォン・アーレンスマイヤ(クリームヒルト)…「つかの間でも夫であった人との暖かな日々…。」

とアーレンスマイヤ氏(夫)をヨイショしていますが財産目当ての野望の為に後妻に入った女がどの口で綺麗事をほざくのかと白々しい物を感じてしまったのは私だけではないでしょうね…。そう言いながらもヴィルクリヒ先生の事は「一瞬たりとも忘れたことは無かった。」そうでマリア・バルバラ姉様が「お前は今ここで死ね!」と怒る理由がとっても良く分かる気がしました…ゲフッ!彼女が偽名としても使っていたクリームヒルト姫は「ニーベルンゲンの歌」ではオペラの「ニーベルンクの指輪」と異なり夫を殺された復讐の為に権力のある男(フン族の王エッツェル。)の元に嫁ぎ、仇のブリュンヒルデ共々実の兄貴のグンテルまで殺した激しい姫(ていうか怖い。)として描かれています。「息子」(本当は女)を餌に愛の無い結婚(アーレンスマイヤ氏との再婚。何も知らない奥様が死ぬまで待っていた辺りが怖い。)を選んで他人の人生を台無しにしている(おかげでユリウスは男として女の人生を殺して生活する羽目になった。それがユリウス自身の幸せに全くつながっていないのは話の通り。)という被害者顔した利己主義的考え方など確かに被る部分はあるような気がします…ゴフッ!アーレンスマイヤ氏一筋に見せかけて浮気相手(ヘルマン)とのお守りであるゲオルクスターラー(竜と戦う聖ゲオルクを彫ったコインでお守り。)を後生大事に持っていた辺りも共感できず(どっちの男に対しても一途になりきれてなくて失礼だと思う。)女としても母としても微妙な人間だなと思ってしまったり…ガフッ!綺麗な顔して考えていることはえげつないですよね、この人…。

 エルンスト・フォン・ベーリンガー(ヘルマン・ヴィルクリヒ)…奇しくもレナーテとは偽名同士で付き合っていたロマンチストな先生です。35まで独身でいるのは彼の勝手ですが同じ年頃だった恋人がそんな年まで独身でいるはずないでしょう(そもそも自分の前から消えた時点で理由はともかく振られたことに違いはないんだよ!)という現実的なツッコミは彼の耳には届きません。最後の愛する人と共に死ぬという美しい(しかし自己陶酔に浸った)死に様も酔いしれてるのは貴方だけで相手(レナーテ)の方は全然それを望んでいないという現実は全く見えていません。(性格的に電波なお方のようです。)個人的には悲恋の中で死んだ二人より、母親を亡くしたユリウスや見ているだけで良かったという望みさえ絶たれてしまったマリア姉様など残された人々の方がよほど哀れに感じて迷惑極まりない悲恋だなあと思ってしまったり…ゲフッ!

 ゲルトルート・プランク…本人は捨て子だった自分を拾ってくれたことでアーレンスマイヤ氏に対して非常に感謝していましたが養女にはしないで召使い止まりにした辺りかなり微妙な優しさ(もしかして奴隷市場に行くのを面倒臭がっただけでは…?)じゃないかと、母親の事を思い出して「奴に本当の優しさがあると言えるのか?」とツッコミを入れているユリウスの方にむしろ共感してしまいました。ユリウスに想いを寄せるも彼女が女の子だと分かったのは悲劇と呼ぶべきかそれで恋情が揺らぐなんてレズに対して失礼だと叫ぶべきかちょっと悩んでしまいました(どんな悩み方だ!)がユリウスがクラウス以外誰も目に入っていない以上、失恋には違いないでしょうね…。最後はユリウスの秘密を知ってしまったことでアネロッテ(の犬)に殺されてしまいましたが、そんなことをしなくても彼女は周りにバラす気なんてなかったのに…とかなり残念に思ってしまいました…。

 フリデリーケ・ヴァイスハウト…よくある兄妹近親相姦もどきネタだと上の子の方が(記憶・思考能力が発達している分)本当の兄妹じゃないことを覚えていて、だから自分の気持ちは有りなんだと発情している(そして下の妹の方は全くそのことに気づいていない)物ですがこの2人の場合は全く逆パターンでお話が繰り広げられています。そんな中、兄貴のイザークはカタリーナとの縁談が持ち上がり、ロベルタとのフラグが立ち、しかも本人は自分はユリウスの宿命の恋人だと燃え上がっていたので(いくらなんでも恋愛模様濃すぎです。)カタリーナ以外の事情を知らないままお亡くなりになってしまったのはまだ幸せな死に様だったと言えるでしょうか?(これ以上悩む羽目になるのは哀れ。)モーリッツに対して「あなたの助けと引き換えにいいなりの毎日を送る屈辱よりは娼婦に身をおとした方がまだマシ。」と言っていたシーンでは同じようにカタリーナの援助を蹴って酒場のピアノ弾きまで身を落としたイザークと重なってやっぱり兄妹だな、この2人(そして兄妹以外の何物にもなれないんだろうな。)と感じて切なくなりました。結ばれないことは始めから分かっていたので最後までイザークが彼女の気持ちに気づかなかったのはむしろ有り難く感じてしまったり…ゲフッ!

 カタリーナ・フォン・ブレンネル…彼女から手を差し伸べられた時「結婚は慈善事業じゃない。」「あなたとの間には友情と師弟関係しか育てられず気持ちに応えてあげることはできない。」と(ロベルタとの誤解をそのまま放置して)きっぱり突っぱねたくせに、父親に体を売られた挙句に弟まで犠牲にされたロベルタに対しては手を差し伸べるのか自分が上から「同情する側」なら気持ちに応えるのか、お前はとイザークの対応に後から幻滅してしまいました。カタリーナの気持ちに応えられないのは気持ちの問題というより彼女の身分の高さゆえ(ユリウスしかりロベルタしかり自分が優位に立てる「庇護欲をそそる可哀想な女」しかイザークは好きになれないのだ。)に思えて、だとしたら生まれついた恵まれた環境のせいで断られた彼女は哀れに他ならないです。(本人のせいじゃないですし。)ユリウスに対してもそうですが何はともあれロベルタとの誤解は解いてそれから話をしようよと相も変わらず優柔不断なイザークにげんなりしてしまいました…ゲフッ!

 2015年6月15日9時40分に送られたコメント
「レナーテさんへの意見厳しいですね。権力ずくで愛人にされたのですから、アルフレート氏に愛情なんて抱けませんよ。ビルクリヒ先生のは浮気でなく。お金の計算なんてなかったと。ベルばらで権力ずくで愛人にされた女性が飽きられて無一文着の身着のままで追い出されたシーンありました。レナーテさんも同じだったのでは?ユリウスの回想のシーンは結構経済的には…アルフレート氏も身重の女をお金も渡さず追い出して、そのまま16年(でしたっけ?)忘れてたのだから相当なものですよ。レナーテはユリウスの父親の事を言い出した時にうまいこお利用されて後には引けなくなったのでは?寝たきりなったアルフレートの世話は、誰がしたのです?ウハウハの生活所か寝たきりの病人の世話マリアさん達の嫌がらせなんて、猛犬嗾けられて命危険。アルフレートの死を泣いてくれたのはレナーテさんとユリウス。ビルクリヒ先生に会いに行く時問答無用で殺されるとは思わなかった。事実を知った彼に軽蔑その覚悟だったと彼の思いに終止符を打たせる為に会いに行ったんですよ。ユリウスを守るためだけでなく。」

拍手コメントくれた所、悪いけど6月15日というミントを名乗る人間が再度コメントを送りつけてきた日と全く同じ日に投稿者の名前は無記名、つまり「名無し」内容は6月2日にミントが送ったコメントと全く同じ「レナーテさん擁護」(最新記事3つ目参照。)…素知らぬフリをしてますけど、あなたが誰だか大体想像がつきますよ。随分擁護しているけれど自分も同じ「被害者顔した腹黒い人間」だからレナーテさんにシンパシーを感じているだけなんじゃないの?(無断住所検索に誹謗中傷コメントに無言電話というストーカー行為を働く人間が「犯罪は辞めましょう!」とどの口で綺麗事をほざくのか…見比べてみると本当にそっくりですよ、あなたとレナーテさんの行動原理。)
 実際レナーテさんはネットの感想サイトなど大多数の人達から「この女は母親としておかしい」と叩かれているし、人気も無いようです。権力ずくで愛人にさせられたことを他に類の無い悲劇のように言っているけれど、日本でも女中に手をつけて子供まで産ませても知らんぷりなんてざらにあったし東洋・西洋を問わず「その程度の話」は掃いて捨てるほどありますよ。(って、ベルばらのシャトレの話を読んだのなら分からない?)その中で16年後、正式に後妻に入れましたなんて勝ち組エピソード、私、見た事も聞いた事もありません。挙句に子供に性別を偽らせて青春の全てをマトモに送らせなかった話は尚更です。(その内容もかつて自分を捨てた男だから「愛情を抱けないのは当然」だけど金の為に結婚はするって…えげつねえよ!)
 ヤーン先生には「上手いこと利用された」んじゃなくて「自分じゃ計画立てるだけの頭が無かった」だけで乗った時点で同罪でしょう。後に引けないどころか、今からでも「実はユリウスは女の子なんです。ゴメンなさい。」と言って遺産放棄すればいくらでもやり直しがきくでしょうに、あくまでも大富豪の妻という立場を手離そうとはしなかった(娘に女として生きる事すら出来ない人生を歩ませるより、巨額の遺産を得る方が…そんなに大事?)この女が心底怖いと感じてしまいました。権力づくで愛人にされるのが哀れだというのなら、着のみ着のままで捨てられたのを幸いに愛人なんて娼婦まがいの生活と縁が切れたのを喜んで貧乏長屋で一般的大多数の人達と同じように普通に働けば良いだろうとツッコミを入れてしまったものです。
 寝たきり老人の世話が大変だと言うのを否定はしないけれど、介護士や看護師をごらんなさい、何人もの寝たきり老人の世話をしながら…誰も豪邸には住んでいないよたった一人の寝たきり老人の世話だけでメイドつきの豪邸に住めて3食昼寝付きって現代に即しても充分にウハウハな生活と違うんですか?(ほとんどの人間は寝たきり老人を抱えながら「それじゃあ生活ができないから」って自分で介護することすらできずに働いているんですけどね。)むしろ私は自分こそ被害者顔をしているこの女(実際は妻子持ちの男と不倫をしてできた娘を男と偽ってまで遺産を奪い取ろうと画策している加害者。)に犬をけしかけたくなる正妻の子供達の気持ちが物凄くよく分かるのですが…。(命が危険だと訴えるのなら(遺産目当てのご自分以外に)誰も止めはしないのだから出て行けば良いだろう。)
 ヴィルクリヒ先生とは本気で惹かれあっていようが、アーレンスマイヤ氏と付き合っている最中に他の男とキスしていたのは(本命がその学生であろうと)その行為は浮気と言い、お腹に子供まで居ながら他の男に色目を使えるこの女の神経を疑ったものでした。16年後に彼から軽蔑される事も辞さずに会いに行ったとかそれ以前の問題で、大昔に別れた男へのくだらない未練にかまける前に、アンタは母親として一度でも娘の幸せに貢献できたためしがあるんですか?と問いたくなった(結局、この母親がユリウスにした事は男に偽装させて女として生きることもできない、人格を否定した人生につき落としただけだった。)最期でした。男の事で頭を悩ませる前に娘の為に考えるべき事が沢山ありはしなかったか、優先順位が明らかに間違っている(結局この女の一番はいつも「自分の都合」なんだよな…。)様に共感はできなかったものです。そして、こんな人間に心から共感できる(何故ならば自分も同じ穴のムジナだから。)って言う人もやはり引いた目でしか見れないし、ましてやそんな人間の為に考え方を変えたりはしないよ、とここで明言しておきます。…そんなにレナーテさんが好きなら自分1人で支援ブログでも作ってれば?匿名さん。
スポンサーサイト

オルフェウスの窓④⑤

2011.12.28
 「歴史という物は時としてもっとも平凡な人物にその歯車を回す役目を与えるという悪戯をやるものだよ。」というモーリッツの言葉に象徴されるかのようにサラエボ事件(セルビア人の1青年によるオーストリア皇太子夫妻暗殺事件inオーストリア領地ボスニアの首都サラエボ)→第1次世界大戦が起こっている巻です。4年も続いた戦争なのにわずか7ページで終了しておりいくらなんでも省略しすぎだろ!とツッコミを入れてしまいました…ゲフッ!
 という訳で物語はイザーク編に突入します。七三分けだった髪形も変わってやっと主人公の一人として美化されたイザークの女性にフラフラしたどうしようもない青春が描かれています…ゴフッ!(聖者、清廉潔白居士と言われたあの頃の純情さはどこへ…?)

 ハインツ・フレンスドルフ校長先生…実はヘルマン・ヴィルクリヒ先生(エルンスト・フォン・ベーリンガー)の実祖父。復讐の為に育てた子供二人が揃って仇のアーレンスマイヤ家の女に惚れてしまうとは何とも皮肉な話でした。ヤーコプも自分の身元引受人だった彼が最愛の女性アネロッテ(の、どの辺が魅力なのかは疑問なのですが…。)を殺そうとした張本人だった事を知って衝撃を受け上着を残して失踪してしまっています。(実は自殺していません。)最後の娘の首飾りを使ったアネロッテ殺害計画他アーレンスマイヤ家全滅計画をヤーコプの為にも、ユリウス達を愛する人々の為にも実行しなくて良かったと安堵しながら死んで行きましたが、その後アネロッテはユリウス自身の復讐の毒薬によって倒れ、ユリウスも当のヤーコプによって殺される最後を知っている身としては微妙な死に方だと思えてなりませんでした…ゲフッ!愛は憎しみに勝るどころか完全に憎しみの方が勝ってしまっているような気がするのですが…ゴフッ!

 アネロッテ・クリスティアーネ・フォン・アーレンスマイヤ…ユリウス「召使の皆に睡眠薬を…そうか、毎晩皆が寝る前に飲む葡萄酒に入れたのか…。」

ワインは紀元前8000年前から存在しグラスで飲む習慣は2000年前のローマ時代からあった(歴史文献に始めて記されているのは紀元前3000年エジプトの象形文字でのワインの作り方。ワインはヨーロッパから広まったと言われており、その起源は猿が木に隠したブドウを放置して腐った物だったそうなのでこれよりかなり前から既にあったと思われる。)とはいえ、キリストが「これは私の血」と言って愛飲したとはいえ、ワインは宗教上も「儀礼的に飲む物」でむしろむやみに飲んで酩酊するのは罪とされていたのに毎晩欠かさず酒を飲んでいるなんて随分酒好きの召使が集まった館だったんだなあ~と驚いてしまいました。(モンゴルの高原地帯やロシアなどの極寒の地だったらまだ納得できますが、いかんせん物語の舞台はドイツです。)そして確かに「寝る前」とはいえほとんどの人がメイド服…という事は深夜といっても彼らはまだ業務中であり仕事中に何飲んでるのさ!(仕事を何だと思っているの!?)ともツッコミを入れてしまいました。アネロッテ姉様の作戦の成功はそんな召使達の堕落ぶりも背景にあった事をひしひしと感じてしまいました…ゲフッ!

 ラインハルト・フォン・エンマーリッヒ…かのナンネル・モーツァルト(モーツァルトの実姉の名)の再来と謳われ弟がヴォルフガングという辺りこの兄弟の名は他ならぬモーツァルト(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)姉弟から取ったと思われます。その為とはいえ10歳にもなって女装して舞台でピアノを弾く羽目になっているラインハルトが哀れでした…ゲフッ!そんな義理の母とアハハンな大人の恋愛を繰り広げている天才ピアニストです。おかげで連れ子(弟)のヴォルフィに恨まれ、ピアニスト生命を絶たれた男の恋人・エルヴィラの復讐心が歯車を回し若くして射殺される羽目になってしまっています。好き勝手をして他人の人生を弄ぶと報いを受けるという好例です…ゲフッ!フローラ母さんの方はこの恋には未来が無いと2人の年の差を指して諦めていますが、まさか実の息子に殺されて素早く終わる恋になるとは予想だにしていなかったでしょうね…。この事件をきっかけに夫婦は離婚し恋人を殺した息子の顔を見るのは辛かったのかヴォルフィは血の繋がらない父親に預けられたまま、母親は男から男へ渡り歩く事となったそうです…ゲフッ!(ヴォルフィ哀れ。)

 イングリッド・ザイデルホーヴァー…「トーマス…愛しています。本当です、今はあなただけです…。」

あるいはそうやってアントンからトーマス(夫)に心変わりしてしまった(そして今は「あ~、あんなこと言うんじゃなかった。」という気まずさしか感じない。女心とは本当にコロッと変わってしまうものなのだ。)からこそ目の前で他の男とラブラブしている挙句に子供まで作ったイングリッドが許せなくなった(最もその道を勧めたのは他ならぬアントン本人なのですが…。)結果アントンは「キース坊や誘拐事件」という復讐に走ったのかもしれません…。そこまで愛していたのなら結婚前に駆け落ちでもすれば良かった話で、世間に波風を立てることなくずっと自分とイングリッドの仲は続いていくと夢を見ていたアントンが甘過ぎた(そんなに甘いものではないのが現実。)と言えるでしょうね。ここでこの話は放置されてユリウス達のメインストーリーが展開されていきます(それでいいのか、この話…。)が、番外編によるとこの後イングリッドは息子を失った精神的ショックから錯乱が進み誰が誰かも分からないほどの認知症になったそうなので、どうにもアントンは許せませんでした。本当に愛しているのなら相手の幸せを考えてあげて下さい。

 マルヴィーダ・ザイデルホーヴァー…「許して、フランツ…!!私はあなたを待てなかったの!」

と変わらない愛情でマルヴィータを想い続けていたフランツに対して、妻子持ちの男と不倫していた自分を責める彼女でしたがオリンピックでさえ4年経てば次が来るのに別の女と婚約したまま5年以上も放置していたら普通に待ち切れないだろと(不倫の是非は置いといて)フランツの単純ぶりにもツッコミを入れてしまいました。誤解が解けた後、今も変わらず両想いだということに安心して呑気に野外でお昼寝に入っているのかと思いきや、あのシーンは世をはかなんだ2人が心中している所だったのだそうです…。(そこまで絶望的な状況どころか、いくらでもやり直しがきく場面だと思えるのですが…。)という訳で「窓で出会ったからには死んでもらいます!」というオルフェウスの伝説(作者の強引なこだわり)通りにまた一つのカップルが亡くなったのでした…ゲフッ!悲劇のカップルというより連絡ミスと確認不足から自滅したマヌケなカップルに思えたりもするんですけどね…ゴフッ!

 アマーリエ・シェーンベルク…カタリーナ「そうやってあの人の人生を閉じ込めておしまいになるのですか?それが本当の愛でしょうか?責任や義務とかいったしがらみで縛られて、そんな状況(だけ)に選ばれて妻になることが本当に幸せでしょうか?」

そしてまたそんな状況に追い詰められて夫になるイザーク先生も幸せになれようはずもなく一言で要約して「プライドないのか、アンタ?」というカタリーナのツッコミに気の強いアマーリエもたじたじとなっていました。そんなイザークの初めてのお相手である彼女は妾の子であるが故に人1倍気位が高くこの言葉はかなり痛かったようです。親はイザーク×ロベルタのように駆け落ち(同棲)までして愛し合ったものの性格が合わなくて破綻していました。それを「母親の生まれ育ちが卑しいから。」(母親の性格の非ではない。)と解釈した彼女は誰にも蔑まれない本物の貴族になろうと教養を身につけましたが貴族というのは本来騎士道に基づいて民の為に真っ先に自分の命を犠牲にする誉れ高い存在であり(その本来の生き方を貴族全員が本当に体得してるかは別問題として。)自分は上から目線でただ相手を利用しているだけの賤しい人間だったと火事の際の自分とカタリーナの行動の違いに衝撃を受けイザークからは手を引いていました。自分が「立派な人間」と自覚できるだけの自負(勘違い)があるからこそ「だからこれくらいは許される。」と周りの人間を利用していたのでしょうが、本当はそんな生き方自体が卑劣だとカタリーナを見ていて打ちのめされてしまったのでしょうね。相手を利用して幸せになろうとしている人間は得てして自分の中身に価値が無い事に目を瞑っていることが多いものです。自覚が出た分この人はまだ成長が期待できるでしょうね。(現実は見込みがないと分かるや自分が傷つくのが嫌でさっさと蓋をして無かった事にする人が多いので。)

 ロベルタ・ブラウン…「男の人はダメね。やっぱり整理が下手で…。」

と勝手にイザークの本を捨てて整理した自分にご満悦なロベルタ奥様。そんな感じで漫画コレクション(本)を捨てられたことから離婚した役者がいたなあとチラッと現実の離婚話を思い出してしまいました…ゲフッ!イザーク×アマーリエの時はあれだけ拒絶反応を見せていたカタリーナもロベルタに対しては自分と同じ自己犠牲心を持ち合わせた女性として「彼女なら許せる。」と2人の結婚を認めていましたがそれ以前の問題として結婚とは性格と生活の問題だという事を3人共分かっていらっしゃいませんでした…。いくら一途で忍耐強く困難に立ち向かえる女性でも趣味が合わないと世界が共有できない(「絆」につながらない。)という現実が見えていなかった故の転落ぶりです。「ありのままの相手でいい。」というのは「だから自分もありのままでいい。」と相手の為に変わる気も相手と向き合う気も無いという気持ちの裏返しであり、これでロベルタが上流社交界のマナーや社会常識を身につけた大人しい女性だったらそれでも上手く行ったのでしょうが、いかんせん彼女はどこまでも派手好きで品の無い女性でした。最後は貧乏生活に産後の肥立ちの悪さが重なった形で早々に亡くなっていましたが生きていてもイザークと上手く生活を育む事は不可能だったでしょうね…。イザークが自分で言っている通り問題は愛情の大きさでなくいかに相手を愛するかなのです。

オルフェウスの窓⑥~⑧

2011.12.27
 舞台はロシアのサンクト・ぺテルスブルク(現レニングラード)に移りアレクセイの(兄貴の)過去が語られた後に、イザークが女達の間をフラフラしながら青春している間ユリウスは何をしていたのか主役が移って物語が展開します。ロシアでは親しい間柄であればある程愛称で呼ぶ物(例アレクセイ→アリョーシャ。ミハイル→ミーシャ。アレクサンドラ→サーシャ、シューラ。ドミトリー→ミーチャ、ジーマ。ピョートル→ペーチャ。などなど。)ですがこの作品では混乱を避けるために全員正式名称で呼ばれています。なのにシューラ(正式名アレクサンドラ)だけ愛称呼びで差別だろと思ってしまいました…ゲフッ!
 物語はロシア革命を背景に展開されるので同じ時代を史実に忠実に描いた「アナスタシア倶楽部」(さいとうちほ)と読み合わせて見ると面白いかもです。(この話は史実上の登場人物を激変させたり歪曲部分が多いので基本的に信じてはいけない話です…ゴフッ!)

 ドミートリィ・ミハイロフ…野次馬「貴族達の動揺を考えたら見せしめの為にも死刑は逃れられないだろうな。」

当時のロシアでは死刑なんて皇帝の命を狙うなどの大罪を犯さない限り適応されないはずなのに、たかが囚人奪回失敗位で、ぺテルスブルク管弦楽団でも活躍している貴族のお坊ちゃんに対して凄すぎる刑罰が下されたなと驚いてしまいました。(悪くてもシベリア送り位で片が付きそうなものですが。)ヴァシリーサおばあ様が卒倒する訳です。(ちなみにこのヴァシリーサは古代ギリシャ語のバシリス(王妃、女王)から取られた語源は高貴なのに実際にはむしろ上流階級では使われてこなかった名前です。老い先短い人生で孫息子2人が騒ぎを起こして侯爵の称号を剥奪された上に最後は暴徒に殺される人生で名前までそんな命名だったなんて悲しいおばあちゃんです…ゲフッ!)最後は弟を立派な革命の志士に鍛え上げてやってくれと恋人アルラウネに託して亡くなっていますがその弟は長じてビラ配りやお使い程度の仕事しかできない(しかもそれすら失敗して仲間が捕まっている。)ダメ男にしかなっていない辺り、見事な悲劇だなあと思ってしまいました…ゲフッ!お兄さんの方は偉大だったんですけどね…ゴフッ!

 ユリウス・レオンハルト・フォン・アーレンスマイヤ…「そのような名は存じません。第一私は先ほどもお確かめのように女性ですし。」

それでも偽旅券で入国してきた性別詐称の不審過ぎる外国人であることには違いなく精神病院に送ってもらえたら破格の待遇普通だったら拘置所に送られてしかるべきという所なのですが…何故か貴族のレオニード侯の元で預らせるという異例の待遇を受けています。(それにしたって皇帝の姪が妻として住まう家は安全の為にも選ばれないと思うのですが…。)挙句に都合よく記憶喪失になって6年も悠々自適に生活を送るユリウス。(長過ぎです。)レオニードとも情を通じている様(レオニードの方に理性が無かったら確実に2人は出来上がっていた。相手は妻帯者なんですが、アデール姫の事は2人とも気にしないんですね…ゲフッ!)にそんな展開でいいのか!?等々色々ツッコミを入れてしまいました…ゲフッ!(アレクセイファンにユリウス嫌いな人がいるのはこの辺の理由もあるんでしょうね。)

 アレクセイ・ミハイロフ…「あばよ!お前と一緒にここで捕まるわけにはいかないんだ。」

つまりユリウス1人で捕まっていろと言いたいのでしょうか…?憲兵達が追っている人間及びその関係者にどんな扱いをするのかは犯し殺されたガリーナの例(正確には流産によるショック死。)を見ても分かるというのに…。(女として大ピンチです。ユリウスの記憶喪失は雪の上に落ちたショックではなく心因性の物だったのかと納得しました。)そうやって自分の都合で2度に渡ってユリウスを放置したくせに3度目の正直で(しかも故郷に帰る直前に)受け入れた様にはユリウスファンも色々思う所があるようです。(記憶がないくせに出会ったらスイッチが入ったように燃え上がれる部分も凄い。)そこでもし記憶がないのをいいことに黙ってドイツに送り返していれば2人の運命は変わっていたでしょうに、ね…。

 ミハイル・カルナコフ(憲兵隊大尉パーヴェル・ラザレフ)…「よく俺の顔を覚えていたもんだぜ。驚きだね!」

子供の頃に罠にかけた鳥を横取りした程度の事を7年間もず~っと覚えていて、いきなり殴りかかるなんて確かに驚きだ(顔だって体格だって変わっているでしょうに。)とアレクセイ達の記憶力の良さにビックリしてしまいました。馬車を起こしてもらったアントニーナが馬鹿にされたことをず~っと覚えていたようにこの話は異常に記憶力が発達した人間が多いなあと思わず感心してしまう名場面です…ゲフッ!(恨みつらみは忘れ難いと言うけれど、それにしても皆さんしつこすぎです。)アレクセイの仕事が主にビラ配り(だけ?)なのに対してこの人は憲兵隊大尉の立場を利用して仲間の脱獄に一役買ったり、素晴らしい革命家として活躍していました。が、最後に恋人アントニーナとの別れ方がまずかった(「仲間とあたしとどっちが大事なの!?」と縋る彼女を押しどけて仲間を選んでしまった。)というヘマをした為に暴走した彼女に仲間を売られてしまうという悲劇を引き起こしてしまいました。(ここで「お前の為にも妹のアナスタシアは必ず救ってやる。」とヨイショしていたら展開は変わっていたのでは…。彼女を常に仲間の二の次としてしか扱ってこなかったことがしっぺ返しを食らった原因でしょうね。)最後の自殺はもはや心中ではなく自滅に見え、女を甘く見ると見返りが来るといういい見本に思えてしまいました…ゴフッ!

 アントニーナ・クリコフスカヤ…ミハイル「贈収賄、文書偽造、でっちあげ裁判、嘘の密告…俺が一言訴えればお前のご亭主は罪人だ。」

あるいはだからこそご亭主は短気な妻とこの男を引き合わせて破滅するよう仕組んだのかもしれません…。(プライドの高い妻の逆鱗に触れて毒殺されても、憲兵隊長夫人(最も危険な女)と不倫して人生の道を踏み外しても、遠からずいなくなる立場になってくれれば良し、と…。(だから黙って見守っている。)アントニーナが自分で言っている通り意地で飛び込んだ愛情の無い結婚という内容に嘘は無かったようです…ゲフッ!(結婚は立場重視の保身で相手を選び実際に愛しているのは別の男という辺りアントニーナとアナスタシアはやはり姉妹だなあと思ってしまいました…ゴフッ!)ミハイルに対しては自分を侮辱したことで何年間も怒っていましたが憎しみは愛情の裏返しだったのか、旦那や取り巻きと比べて非常に顔が良かったせいか(違うだろ。)一気に恋人関係に進展していました。…が互いに自分の気持ちをぶつけるだけで相手の理念や立場を理解しようとは微塵も考えていなかった辺り終わりの見えていた恋ではあったように思えます。最終的に1番得をしたのは弱みを握っていた部下も口うるさい細君も自滅してくれた挙句に革命家達を一網打尽で捕らえることのできたご亭主と言えるでしょうね…。

 アナスタシア・クリコフスカヤ(ストラホーヴァ夫人)…「私は…あなたを一度も愛したことはありませんでした。」

そんなことをカミングアウトして余計に夫婦の溝を深めてどうするんですか、アナスタシアさん。(「じゃあ貴女は何だ!?私が金を稼いで建てた屋敷で別の男の為の救出活動に精を出しているじゃないか!どんだけ卑劣なんだよ!」と夫も意地になってしまっています。)描かれ方としては卑劣な密告者である夫に征服された被害者…のようですが有り余る暇と財産を利用して革命家活動をするわ、夫に買ってもらったストラディバリウスを弾き回すわ(愛していないくせに買ってもらった物はしっかり利用するんですね。)この人もこの人で立派にしたたかに見えるのは私だけでしょうか…?(そして革命活動と分かっても「いやきっとアナスタシアは奴らに利用されていただけだ。」と現実を見ようとしない夫君。おっさん純情だねぇ、と思わず呆れてしまいました。)夫が刺殺された時には悲鳴をあげて倒れてましたが、その後の演奏家デビューでは夫の姓を無視して旧姓で活動している辺り(よっぽど旦那がお嫌いだったんですね。)アレは「死体」を怖がっていただけで夫への愛情は最後まで持ちえなかった事が分かります。事実だけを見ると1番の被害者は財産を利用されつくした夫の方で、アナスタシアは卑劣な男と相手を蔑みながらも金ヅルとして利用していた酷い女に見えなくもないのですが…ゲフッ!

 ユーリィ・プレシコフ…ドミートリィとの友情に関して、のび太君と出来杉君が親友になったらきっとこんな感じなんだろうなあ(そしてしずかちゃん(アルラウネ)も奪われてしまった、と。)とドラえもんを連想しながら読んでいました。(何を連想してるのさ!)しかしのび太君だったら相手を罠にはめて殺そうとはしないだろう(「どうせ僕なんて…。」と1人で拗ねるがそこで終わる。そこでドラえもんが余計な手出しをするからダメ人間への道をズンズン歩む羽目になっているのだ、のび太君は。)と非情且つご都合主義な考え方に「…。」と思ってしまいました。最後に親友の弟アレクセイを守り逃がした事で「自分はよくやった…から、こんな所でもう僕を許してくれよ。」と2人に対して念を送っていますが、この人の裏切りのせいで巻き添え食って死んだ人間はドミートリィの他にも沢山おり(その後アルラウネが死んだ要因もこの人。)それを考えるとたった一人の人間の死亡位で許される程度の軽い罪じゃないだろ(自分の事をどれだけVIPだと思い込んでるんですか?)ともツッコミを入れてしまいました。本人が自分で言っている通り確かに天国には行けない人間でしょうね。

オルフェウスの窓⑥~⑧その2

2011.12.26
 登場人物が多すぎて書き切れなかったので「その2」としてロシア編の続きです。(何だ「その2」って。)同じ本のレビューが2つというややこしい事して本当すいません…。(でも書きたかったんです、ユスポフ候に関して。)という訳で内容は色々前後していますが取りあえずロシア編終了までです。
 革命後のソ連体制への批判が凄まじく「革命は無意味だった。」という論調まであったのを聞いた池田先生が「革命が無意味だったのではない。その後の指導者が道を誤ったのであって革命を起こしていた人達はこんな気持ちだったのですよ。革命を行った人々の思いを無にはしたくない。」という気持ちからこの話を描いたんだそうです。私も革命の為に心血を注いだ人々の行動が無駄だったとは思いたくありません。でもね…世間という物は結果論で物事を判断するものですから…。どんなに素晴らしい理想を掲げていても社会を動かす力が無いと評価はされないんですよね…ゲフッ!またせっかく革命を描いた作品なのに滅ぼされる王家の方々の出番がほとんどなくて(恋情だけで妻となった事もあり皇后としての資質に欠けていた母親アリックス、待望の男の子が生まれたと思ったら血友病だったアレクセイ殿下、その後何人も偽物が出てくるアナスタシア皇女など、ドラマはいっぱいあるのにね。)正直歴史を背景にしている割には史実が少ない残念な作品になってしまったなあ(ベルサイユのばらではちゃんとマリー・アントワネットが主要キャラ扱いされていたのにね…。)とガッカリしてしまった覚えもあります…ゴフッ!

 レオニード・ユスーポフ侯…アデール「あなたは状況の判断もお出来にならないの!?」

と奥様にツッコミを入れられてしまう程おつむの方はあんまり良くないと思われる軍人。ラスプーチンに公然と喧嘩を吹っ掛ける他にも皇帝の姪っ子である妻に信じられない乱暴を働いている(顔を掴んで首飾りを引きちぎった挙句に床に倒したり、腕をひっつかんで床に倒したり…皇族に対して失礼でしょ、この扱い。)辺り、頭は確かに悪そうです。(下手したら皇族に対する反逆罪その他で疑われます。)一応ロシアには歴史上ラスプーチンを殺したユスポフ候(フェリックス・フェリクソヴィッチ・ユスポフ)という人物が存在はするのですが彼は美男子ではあったものの女装癖のある同性愛者だった(共にラスプーチンを討ったドミトリー・パヴロヴィチ大公は親友にしておホモだち。)事から池田先生に存在を抹消されて別人にされてしまったようです。(名前からして違うしね…ユスポフ候哀れ。)ちなみにラスプーチンの暗殺後は皇帝に領地追放にされたものの革命後それが幸いしてボリシェビキの暗殺を逃れて亡命に成功している(パリに移住しました。)事から、取りあえず状況の判断はできる人間だった事が分かり、性格は全然別の人間だという事が伺えます…。

 アデール姫…「いずれ、こんな風に終わってしまう夫婦だったわ…。」

皇帝の姪で名門貴族に嫁いだ(ユスポフ家はロシア屈指の名門でありロマノフ家より金持ちだったとも言われている。)という設定から彼女はユスポフ候の妻のイリナ・アレクサンドロヴナ皇女…が池田先生に存在を抹消されて別人にされたなれの果ての姿だという事が伺えます。この漫画では夫とも離婚し革命後はどうなったんだか分からない(下手したらロマノフ王家に出戻った事から他の皇女同様殺されている。)その後が心配なキャラですが、現実では夫との間に娘イリーナも儲け(ユスポフ候は男も女もOKだったのか…ゲフッ!)革命後は一緒にパリに逃げている辺り…別に夫婦関係が上手くいってなかったという訳ではないようです。(現実にも男との浮気なら萌え許すという女性は少なからずいるからね…ゴフッ!)「ポーランド秘史」を読んだ時も感じたことですが歴史物を描くなら史実は捻じ曲げないで下さいと切に思ってしまいました…ガフッ!

 ヴェーラ・ユスーポフ…ユスポフ候「自殺などさせぬぞ!撃て!」
ヴェーラ「結局殺すんかい!何がしたいの、兄様!?」

と、彼女の恋人・エフレムの死に様に関して疑問を持ってしまいました…ゲフッ!(兄に対して言う事というかツッコミを入れるべき部分は沢山あるような…ゴフッ!)ヴェーラとはロシア語で「信」という意味を持つ単語から取られた名前…なのですが恋人エフレムの愛は全く信じることができていない彼女でした。挙句の果てに「反逆者アレクセイへの愛を貫いてシベリアに送られたアナスタシアが羨ましい。」とまで言っていました…が、他に愛している男がいながら金持ちのオッサン(ストラーホフ先生)と結婚して金と暇を利用していたのは「愛を貫いた」と言うには汚れ切った手段で羨ましがるのは間違っているとも思ってしまったり…ゲフッ!(女として言わせて貰えば確かに非常に羨ましい状況とは言えますが…ゴフッ!)愛に関してこの人は色々と誤解してらっしゃるご様子です…ゴフッ!

 アルラウネ・フォン・エーゲノルフ…ユリウスが嫉妬していた通り本当にアレクセイの恋のお相手(初恋の人)だったと知った時には驚いてしまいました。(どうやらアレクセイはおばあ様といいアルラウネといい強い女性がお好きなようで地味系のアナスタシアやシューラが全く眼中に入らないのに力強く納得してしまいました。)アレクセイをたくましい革命の闘士に育て上げることを使命として生きており、自分の使命はようやく果たせた、と彼が危険と知りながら自分の足で羽ばたいていくのを見て納得していますが、現実にはアレクセイはビラ配り以外目立った働きのできない(しかもそれすら失敗して仲間が捕まっている。)ダメ男であり到底使命が果たせたとは思えないのですが…ゲフッ!本人が満足しているならそれで良しとしましょうか…?

 ガリーナ…登場のたびに男に犯されている哀れなキャラクター。挙句の果てにはそれが原因で流産のショックからお亡くなりになってしまいました。(同じ犯されるなら被害者は一人でいい…!と抵抗・大声を最後まで上げなかった辺りが漢です。)超都合よく夫のフョードルが帰って来た(死に際を看取ってもらえた。)のが救いですがどうせなら事が起こる前に帰ってきてほしかったなあ(後30分位早く来てくれていれば…。)とニアミスぶりに泣きたくなってしまったのもいい思い出です。それもあってユリウス達は結ばれる訳ですが、それがさらなる悲劇に繋がった以上、手放しで喜べないのが現実です…ゲフッ!

 シューラ…「私は愛し合う二人の運命の糸の端を握っているヘラだという訳じゃない。」

父親曰く侯爵家の高貴な血が自分の家に交じるのを望んでいるそうですが、この時既にミハイロフ侯爵家は称号を剥奪されて断絶しておりそんな家と関わりを持っても得することは何もないような気がするのですが…ゲフッ!ユリウスを追い詰めた張本人という事で読者の皆には嫌われているようですが、事の原因は彼女から逃げる為に「不滅の恋人」であるユリウスの特徴をペラペラ話してしまったアレクセイ本人にもあったような気がします。(女の特徴として矛先を好きな男には向けないものです。)いっそのこと「実は俺はホモだから女に興味はないんだ。」とでも言ってごまかしておけば良かったんですけどね…ゲフッ!(それでも男装少女のユリウスの存在はいずれ明るみに出るか…?)

 グレゴリー・ラスプーチン…「2人だけの聖なる儀式に堅苦しい衣服などはいらぬ。私の足元にひざまずく貴婦人達は皆このように裸体で喜びを分かち合うのじゃ。」

貴族の女はそれで良くても皇族の女性に襲いかかるのは問題あるだろ!とツッコミを入れてしまいました。33センチの巨根を持つ自称・修行僧です。(現在でもそこはサンクトペテルブルクの博物館に保存されてるんだとか…ゲフッ!)3度殺された男としても有名で話の通りに青酸カリ入りのお菓子を食べても死なず(青酸カリが変質して別の物質になっていたとの説がある。そもそも青酸カリとは味が強烈で口内に激痛が走るので吐かずにはいられない、すぐにバレる毒物です。)飾台で頭を殴っても銃弾を4発くらわして殴る蹴るの暴行をしても死なず、最後には絨毯に簾巻きにしてネヴァ川に(氷を割って)投げ入れられてやっと死んだそうです。(死体の肺に水が入っていた事から川に投入された後も息があり最終的な死因は溺死という事が分かった。)ある程度の超能力を持っていたのは本当だったのか死ぬ前にロシア皇帝に「私は殺されます。そのいとまごいに来ました。私を殺す者が農民であればロシアは安泰でしょう。しかし、もし私を殺す者の中に陛下のご一族がおられれば陛下と家族は悲惨な最期を遂げることとなりましょう。」と遺言を残しており、その言葉通りにニコライ2世&その家族は銃殺されたのでした…。

オルフェウスの窓⑨

2011.12.25
 第3部までの熱意は完全に燃焼し切ってしまったようで、そんな描く気の失せた作品でもちゃんと完結させた作者は偉いと思いますが正直読み手としては微妙極まりない終わり方でした…。池田先生も「これで自分の仕事は終わった。」と完全に漫画家としては引退していらっしゃいますがイザークとその息子ユーベルのその後とかユリウスの娘のその後とか描くべきだった物はいっぱい残っていたような気がしてなりません。(外伝はキース坊やのその後よりもむしろそっちの方を…。)終わった後も消化不良すぎて色々妄想を働かさずにはいられない名作です…ゲフッ!

 アレクセイ・ミハイロフ(クラウス・ゾンマーシュミット)…「シチューよりお前が食べたい。」

という大問題発言から察せられるように2人が愛し合っていたことは間違いないのですが、最期、ユリウスのうっかりな叫びがこの人が射殺されるきっかけを作ってしまった…という事でアレクセイファンの中にはユリウスが嫌いな人も少なからずいるようです。ともあれ彼の最後の願いは「自分達が命をかけてきた革命の行く末を見届けてくれ。」=お前は生き残ってくれという事であり皆の願いを踏みつけにする形で物語を終わらせた作者を殴りたくなってしまいました…ゲフッ!死体が上がらなかった事でケレンスキーさん辺りは「実はまだ生きているんじゃないか?」と懸念を持っていましたが、あれだけ銃弾ぶちこまれた上で冬の川に落っこちたのでは、まず助かりようがありませんから心配ないですよ…ゴフッ!

 ユリウス・レオンハルト・フォン・アーレンスマイヤ…後付けですが死産とされていた女の子は実は生きていてイングリッドの子供を誘拐したアントンよろしくユスーポフが取り上げていたのだそうです。(医者、ばあや共々演技上手すぎです…。)とはいえ再会することなく終わってしまい(しかもあの殺され方…アレクセイに、ユスーポフに、ヴェーラに生きて欲しいと尽くされた意味を無にされたような悔しい最期でしたよ…。)もしアレクセイ(ロシア関連)さえいなければユリウスは最後に1人で遠出する(そしてヤーコプに殺される)事もなく、あそこまで精神的に病むこともなく確実に幸せになれたろうという事でアレクセイを微妙に思うファンも少なからずいらっしゃるご様子です。川に落とされ死体が上がらなかったこと(生死不明)から彼女はまだ生きている可能性も(無理に考えれば)少なからずあるのですが彼女が落ちたベルリン川は流れが急で落ちた人はほぼ助からないと言われておりタイトルも「さようならユリウス」とファンが思わずページを破りたくなるような題がつけられていたのでやはり可能性は低いんでしょうね…。主人公がこんな扱いでいいのかとツッコミを入れようとした所、池田先生曰く「主人公はイザーク」との事でした…ゲフッ!(ロシア編でラジオ以外の出番が無かった男が主人公なのか…ゴフッ!)

 イザーク・ゴットヒルフ・ヴァイスハウト…「幸薄かった君の母様の事を語ってやろう。思慮浅く愚かな女ではあったけれど…。」

死んだ後もそんな評価ですかイザークさんと思わずロベルタに対して同情してしまいました。(これでイザークが「聖イサク」「神のご加護のある」「全知全能の神」という聖なる名前が連なった人間かと思うと悲しい。)モーリッツと援助交際のようなことをしていたフリデリーケを殴り、自分を弄んだアマーリエをビンタし、勝手に家に帰ったユーベルまで殴っている辺り…どうやら彼には折檻癖があるようです。が、それはまさしく愛情からくる怒りであってロベルタに対しては「君を殴りたくないんだ!」と家から追い出していた(むしろビンタで終わった方がまだ幸せ。)辺り彼女に対しては気の毒に思っていただけで恋情は欠片も無かったことが分かります…ゲフッ!(体をかたに金を用意した点も面子を潰されたから怒っているのであって愛情ゆえではない。)彼の失敗は愛してもいない女と同情と妥協で結婚してしまったことと言えるでしょうね。純粋にロベルタの事を思い遣れるようになったのは皮肉にも彼女が死んで何の手出しも口出しもできなくなってからでした。結局偽物の愛情では誰も幸せになれないといういい見本です…ゴフッ!「どうせなら 貴族の娘に しておけよ」と川柳にまで唄われていました…ガフッ!

 ヤーコプ・シュネーバーディンゲン…普通はここでヒロインの相手役であるクラウスが登場するものなのですがね…。(読者のため息が聞こえます…。)せめてユリウスが鍵をくわえて川からはいずり出てくれれば物語は幸せに続いていたのですが、そんな甘い終わり方をさせないのが池田先生でした。ともあれユリウス同様この人だって立派な殺人者なのだからとっとと捕まえて死刑にして下さい、警察の皆さんと警察の無能ぶりにもツッコミを入れてしまいました…ゲフッ!(隠し財産や過去の殺人事件の不明な点を調べる前に、まず現在起こり得る殺人事件を防いで下さい。)

 ダーヴィト・ラッセン…「おい…素晴らしい少年時代だったな。」
イザーク「ああ…。素晴らしく最悪な少年時代だったよ!」

かつて恋焦がれた従姉弟の後追い自殺をしようと崖から馬車ごと落っこちて失敗した挙句に手の筋を切ってピアニスト生命を絶たれたダーヴィト、ユリウスに振られた挙句にアマーリエに弄ばれロベルタとどん底の結婚生活をする羽目になったイザーク、守っていた民衆に実家を襲撃され革命の中で虚しく死んでいったクラウス、10代で殺人を2件も犯し最愛の人を目の前で失った挙句に子供まで死産したユリウス(彼女は少女ですが。)…彼の言うとおりそれぞれ素晴らしく最悪な少年時代だったと再認識しました。(おかげで後味悪いです。)新しい恋も始めて(同棲先というか居候先も決まって)人生バラ色の彼の主観はともかく物語を読み終えた私としては到底前向きに解釈することができない迷セリフです…ゲフッ!

 マリア・バルバラ・フォン・アーレンスマイヤ…ダーヴィト「一緒に…養ってもらえませんか?」
マリア「ばっ…馬鹿にしてるのね!?」

第4部時35歳を迎えたユリウスの年の離れた姉(第1部時既に30近かった嫁き遅れの女性。)という事でもう既に50歳近いお年でしょうに全く老けていない不可思議な女性です。しかし外見的には奇跡の若さを保てていても中身でいえば立派に閉経しているお年でありロシアのどこかにいるであろうユリウスの娘を探し出せなければ(ダーヴィトとどんなに上手くいっても)結局この家の血統は絶えてしまうのですが…ゲフッ!最も結婚して親族になったことを利用してダーヴィト側の親戚(子供)を養子にして後を継がせることは可能なので家としては続いて行けるでしょうけどね…。

 余談…イザーク達ドイツ人が世界で一番優秀なアーリア人であったのに対してアレクセイ(クラウス)達ロシア人は奴隷民族にして亜人間のスラブ人です。なのに何故誰一人外国人だと気づけない!?とクラスメート全員に対してツッコミを入れてしまいました。(もはや男子クラスに女子が一人交じっているというレベルではない。)ロシアの上流階級は家でもロシア語ではなくフランス語を使うので言葉で疑問を持たれないのには納得できますが、それにしたって一目見れば分かるような気がしますが…ゲフッ!「嫁」の息子であるドミトリー兄貴の方ならともかく(ロシアでも貴族はドイツやフランスから嫁を迎えるのが当たり前だった。)アレクセイの母親は下賤な田舎娘(生粋のロシア人。)なので、やはり無理のある設定だと思うのですが…ゴフッ!
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。