検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

スポンサーサイト

--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

真珠夫人

2012.01.01
 以前「ブログ日本の記事だけじゃなく謎の日本人さんの『日記』も記事に入れて更新したら?」「コメントは書いていないけど見てあげてはいるから。」と元友人が自分で言っていたので遠慮なく今までされたことを載せる事にしました。(「見てあげているボクを有り難く思ってもっと更新しろ。」(相手に対して何もしないくせに美味しい思いだけはもっとしよう)という恩着せがましい勘違い思考がうっとおしくてその時は「自分や周りの人間(お前)のプライバシーもあるから。」と断ってしまいましたが、こんな人間に配慮してあげる事自体が無意味だと気づいた。)かつて自分が言った事なんだし代償は自分で払いなさいと思い出を振り返りながら更新してみました。その時見逃した事は後で代償となって返ってくるという人生心理を文字通り味わえばいいんです。

 以前うちの妹が留学した際、妻子持ちの男にしつこく言い寄られすっかり情緒不安定になった事がありました。本人としては大学に進学する事が決まったのに人種差別もある国でこれからやっていけるのかすっかり不安になってしまい日本に戻って来てもノイローゼ状態、とにかく相談相手が欲しいという様子だったので妹と面識も有り一緒に遊んだ事もある元友人に手紙で相談したことがありました。封筒に入れた手紙、しかも内容が内容だけに秘密を守って欲しいと念を押した上で彼女が放った言葉がこれでした。

「あの手紙、ボクのお母さんにも見せたけど別に良いよね!」

まさか親友だと信じていた人間が人の妹の不幸を食卓ネタにして笑っている、承諾もナシに秘密を他の人間にバラして不幸を楽しんでいる(勝手に手紙を読み回して笑っても事後承諾で『了解』さえ取れば何も問題は無いよね!テヘペロ。」で済まそうとしているけれど勝手に封筒に入った手紙を読ませて無許可で他人に秘密をバラした事実関係に何も変わりは無い。)とは思いもよらず一瞬言葉を失ってしまいましたが、それでもまだその頃は彼女を人間として信じたい気持ちがあったので言いました。

私「…いいけど(というより良いも何も見せ終わった後ではどうにもならないでしょうが!)そのお母さんもちゃんと心配してくれていてアドバイス位はくれるんだよね?この先もそれで相談して良いなら手紙は書くけどあなたとお母さんを信用していいんだよね?」
「もちろん!」

もちろん他人の不幸を楽しむだけで人の妹の苦しみなんか始めからどうでもよく思っているよという意味だったのか彼女からも母親からも最後まで何の返事もアドバイスもありませんでした。姉経由の知り合いとはいえ一緒に遊びもして「友達」として心配してくれていると信じていたのにまさか自分の不幸を「話のネタ」に楽しんでいただけだったなんて!と彼女の本性を知った妹は…さすがに泣いていました。その後私もストーカーまがいの男につきまとわれて悩む事があったのですがその時の彼女の言葉も「手紙、楽しみにしてるね!」(こんな面白い事情、もちろん手紙にして詳しく「楽し」ませてくれるんだよね。)でさすがの私も憮然として彼女の言葉に逆らって手紙は送りませんでした…。

本人もそうですがこんな事情を一緒に楽しんで何も言わない母親も母親でどうかしている「他人の不幸は笑い物、自分の事しか考えない」そんな親の基本的考えをベースに増長した子供達だからこそ息子も親すら大切にせず平気で手をあげる、娘も殴られる親の姿や記念のタンス(大切な物)を壊された「親の不幸」すら友達との「話のネタ」にする「自分」しか優先しないDQN人間(親が目の前で殴られた話は聞いても、自分が庇って代わりに殴られたり、弟を止めようとした話は聞いたことが無い。目の前で親が傷つけられているのを見ていながらこの人の親を思う気持ちってその程度なのかと話を聞きながらビックリした。)に育ち上がったのかと別の所で納得はしましたが、ご一家揃って性格を疑ってしまったものでした。親にしたって何でもかんでも許してあげて、子供の好きなように甘やかしてあげるのは親としては衝突が無くて「楽」でしょうが、教えるべき事を教えない、子供を「きちんとした人間」に育てないのは立派な虐待(ネグレクトの一種。普通、子供は自分のしたことで平謝りする親の姿を見て「親に辛い思いをさせるのが嫌だから」悪事を辞めるのだが親も一緒になって見て見ぬふりをしているんじゃ「常識を学習する機会自体を奪っている」だろう。)じゃないかとツッコミも入れてしまったものです。(普通の神経なら大音量でステレオをかけて周りの部屋に迷惑をかける息子に、影で人の不幸を笑う娘に、周りの人達に「うちの子が不義理な事をして申し訳ない。」と謝罪電話の一つでもする。どんなに迷惑をかけても自分のメンツ優先で何もしない辺り親も親で人間の底が知れる。挙句に娘と一緒になって人の不幸を笑ってるって…子が子なら親も親で他人を構わない真性の薄情者である。)こんな事をしておいて「自分を信じてくれるかは謎の日本人さん次第」(自分は善人のつもりでいます。信じられるだけの人間のつもりです。)なんてよくも言えるなと改めて呆れ返ったものでした。

 また、それはとあるクリスマス、元友人が大ファンだった山田章博先生の特集がビーワンの本屋で組まれていて「ああ、ボクも画集欲しい~。でもお金無いから買えないし…。だけどこんな悩んでいるうちに特集の期間終わっちゃうよお!」と会うたびに悩んでいたので見かねてゲームの挿絵を集めた画集の2つのうち一つ(マーメノイド)をを奮発して買ってプレゼントした事がありました。気を使わせないよう「古本屋で安く売っていた。」と嘘をついて渡した所その分の料金を聞いて払う事も一言お礼を言う事すら何も気にせず彼女はこう言いました。
「次はミスティックアークだね!」
まさかいきなり見返りを求められるとは思ってもみませんでした
(いや見返りというのは自分が尽くした分だけの対価を求める事でありこういうのは強請りたかりと言うんだが。)
自分は当のクリスマスに何のプレゼントも渡さなかったくせに(誕生日などの他のイベントでも雑貨屋で衝動買いした千円未満の安物の鏡(もちろん無包装)や家にあるお菓子(幼稚園の遠足のオヤツじゃあるまいし透明ビニール袋に入れて「気を使ってるボク」をアピールされても…がさつで無配慮過ぎるだろ、いい年した大人として。)欲求だけは果てがない…図々しい人間の図々しさには限度が無いんだなと度肝を抜かれた一言でした。

もしかしなくてもこの人は全てを薄々察していて人の金を当てにしてしゃぶり尽くそうとしているだけではないか(特集はその時まだ組まれていたので。)という疑惑まで浮かんでしまい(少なくとも人の好意を逆手に取って欲しい物をタダで手に入れようとするその考え方に幻滅した。)「さすがにそっちは見かけなかったから自分の方の古本屋で探して。」(その位、自分の力で手に入れなよ。)と打ち切ってしまいました。彼女がその場で「(謎の日本人さんに買って貰えないなんて)残念…。」と探すことすら考えずに即座に諦めている辺り古本屋にそうそう売っていない品物だと自分で分かっている事も知れて、この人は天然なのか確信犯なのかかなり悩んでしまいました。(「ボクは天然よ」信号を出している無邪気に名を借りた確信犯な気がしてならないが。)

 また、本の貸し借りをする際に家に(私がお抱え運転手のように彼女の家から運転して)呼んだ時「昼は適当に済ませた」という彼女の言葉に「じゃあ昼ごはんは気にしなくていいか。」と言ったとたん「待って、今ボクの目がキラっと輝いた!」(だから何ですか?)とタダで(人に作らせて)昼ご飯をごちそうになるチャンスは頂きたいというオーラを出されたのでおかずを作って出し後片づけという洗い物をしている際に彼女が言った言葉がこれでした。
「謎の日本人さん、これ、ご飯と一緒に食べたいんだけど!」
人に作らせて礼の一言も無くこの物言い(親は一体彼女にどんな教育をしてきたんだろう?)一瞬、泣こうか殴ろうか真剣に迷ってしまいました。(結局どちらもせずにご飯出したけど。)

基本的に自分が与えて貰うのは当たり前、悪気さえ無ければ全ては罪にならない(たとえ自分がどんなに非常識で失礼な事をしても)と考えているその思考回路に「…。」と思ってしまった私です。人の気持ちに特別に鈍い事で自分は人と違う特別な部分がある(そんなスペシャルに悪い性格に胸を張る事自体がおかしいのだが)とむしろ誉れに思っている節がある(何を言っても「僕って鈍い(特別だ)からなあ~。」と自分で言って免罪符を出している辺り少なくとも改める気が全く無い事は分かった。)ので、これは何を言ってもダメだと思いました…。

バレンタインにも「家族の皆さんの分も作ったからご馳走してあげてね。」と手作りチョコを4袋渡した事がありました。(当然のように彼女からは何も返される事が無かった。)その後チョコの味について聞いてみたところ
「美味しかったから全部食べちゃった。」
(家族に渡す約束は平然と破って全部1人で食い尽くした。)

と返され人数分渡したにも関わらず他人(ていうか身内)の分を全て猫ババしてかすめ取った事実を堂々と言い他の人間の分を盗み食いしておきながら何の罪悪感もない様子(どころか「こんなにチョコを美味しいと評価してあげているボクってエライ!」と言わんばかりに胸を張っている。)に思わず「えっ?」と絶句した所、さすがに自分でもマズイ事を言った事に気づいたらしく(遅いよ)
「…!あ、後は全部食べちゃったけど一つだけはお母さんにあげたよ。」
と慌てて言っていた様子に絶対ウソだと確信してしまいました。嘘をつくにしても「もちろん自分の分の袋だけで、後は家族に渡した。」とかせめてもう少し思いやりを持った嘘をついてあげればいいのに(父親と弟の存在は完全消去した挙句に母親に対しても一個恵んであげれば充分って思っている辺り(そもそもそのチョコは全部アンタのじゃなくて家族の分なんですが嘘のシチュエーションでも家族に対して小学生程度の配慮さえ想像できないんだなあ、この人…。)人を騙す事にさえ「気配り」の無い人だなと失望してしまいました。(そもそもどういう神経をしていたら「他人のプレゼント」を着服できるのか理解できない。5歳の子供だって他の子のおやつを取ったりしない分別があるのに出来心というには家族に対してあまりにも悪質である。)改めて振り返っても酷い人間だなと実感でき、これで友達辞める思いきりもつきそうです。



 イケスミチエコ先生の著作です。グリム童話と銘打ってあるものの話のうち童話が原典になっているのは2話だけ(「伯爵夫人」(貞女)と「赫いくちべに」(白い花嫁、赤い花嫁)。「黒猫」はエドガー・アラン・ポーの書いた小説。)しかもうち一話は現代物(全然違う話)という内容に思わずツッコミを入れてしまったものの第一次世界大戦中に活躍した女スパイの話(歴史物)やホラー風味の話(やっぱり黒猫は不吉でした。)など色々と雰囲気の違う話があり楽しめた一冊でした。個人的にはタイトルにもある話の続編は出ないのか中途半端な終わり方にちょっと気になったものです…。

 真珠夫人…唐沢男爵「木下が鑑定してくれと持ってきた掛け軸を一時しのぎの為に骨董屋に売ったら持ち主の荘田に横領で告訴されてしまった。我が家が貧乏なのを見越して罠に嵌められたんだ!」
瑠璃子「それは罠や餌以前の問題として他人の持ち物を勝手に売ったお父様が200%悪いのでは…?」

原典では借金証書を買い取った荘田が正当な権利として返済を要求し金を返せないなら代わりに娘をよこせと言われて自殺未遂を起こしたというどこまでも娘を思っていた良い父親だったのにこの話では狡い事をして金を得ようとして失敗し尻拭いをする形で瑠璃子が自ら成金男に嫁ぐ羽目になるというダメ親父(「瑠璃子、父を許してくれ!」と病院で独り言を言いながら(娘本人に対面して謝ってはいない)入院費も医療費も全部娘の夫(荘田)持ちという状況に甘んじている。)になり果てていて思わず言葉を失ってしまったものでした。瑠璃子が清らかだったのもここまでで夫の死後は自由の身になったのを良い事に(亡き夫の)財産と美貌で男達を翻弄する嫌な女へと変貌していく事も考慮して性格の悪い血族へと変更したのでしょうか?ともあれ個人的には続編を希望したい一遍でした。

 女スパイ マタ・ハリ…マタ・ハリ「愛人と一緒に死んだ夫にいまだに操を立ててしがみついている、男に見捨てられた母さんと私を一緒にしないで!」
母「夫に浮気されて離婚して幼い娘を夫の元に残したまま(高級)娼婦やっている貴女よりはまだ私の方が女としてマシよ!」

オランダで生まれたマルガレータ・ゲールトライダ・ツェーレ(=実家はオランダにある…のに何故母親はフランス(外国)のパリの修道院に超都合良く住んでいるのだろうか?)は離婚後パリに渡りムーランルージュでマタ・ハリ(マレー語で「太陽」という意味。)の芸名でデビューしオリエンタルな踊りから一気に売れっ子になった…ものの所詮彼女は子供を産んだ31歳、踊り子としての人気はすぐに真似をした若い女達に取って代わられてしまいました。が「この女性があのオリエンタルブームを起こした第一代マタ・ハリだ。」という事で人脈を作る事ができ、高級娼婦→社交界、政財界軍の実力者、皇太子と各界の要人と懇意という立場を確立したそうです。それを利用しドイツ諜報部のスパイ(彼女の働きにより第一次世界大戦中、2年足らずで20隻近くの輸送船が沈められた。)という激動の人生を歩んできた…のですがその活動はすぐ連合軍に知られ1917年にフランス軍に逮捕された後は銃殺刑に処せられ41歳の短い生涯を終えました。最後に死を迎えるも(死体は解剖実習に使われるも)母に、愛人に愛されて死ねたというのは作者が用意してくれた配慮でしょうね。捕まる前の当時39歳の女性にしては美し過ぎる(どんな若作りですか!?)というツッコミはさておいて救いを感じた終わり方でした。

 彩霞と龍峯…継母「毎年何万人も受験する巡察使の試験よ。たった3年の勉強であなたの許婚は受かるかしらね?」
彩霞「お義母様は応援して下さらないの?」
継母「受かって貰っても困るでしょ?国内各地を回り様子を報告するお役人(巡察使)では遠距離恋愛必至だもの。」
彩霞「……。」

話の原典「太平広記」は977年に中国・宗の太宗の命により編纂された現存する世界最古の類書(小説の百科事典)で「史記」など漢~栄初期までの小説や説話伝奇から奇談・異聞を中心に編纂されており収録された話数は7千を超え総巻数5百巻、目録だけでも全10巻という膨大な書だそうです。その中から「ドン・キホーテ」の「バジルとキトリ」(身分の違いから駆け落ち騒動を起こした2人でバレエやスケートなどで使われるドンキホーテの曲といえばこのメロデイを指す。話の中で一時的にスポットを当てられて語られる登場人物。)のようにこの話が選ばれたのか「赫いくちべに」のように名を借りただけの完全創作物語なのかともあれ読み応えがあって面白かった話でした。現在は一緒にいる2人だけれど仕事がら龍奉は色々な土地に出向かなければならないし(その間彩霞は妻として家を守らなければならないし)これからが大変だろうなあとも感じた終わりでもありました…ゲフッ!

 伯爵夫人…セシル「忘れましょう。私がトルコ王の慰み者にされた事もあなたが他の女とキスしていた事も何もかも過ぎた事です。」
フェルゼン伯爵「……。」

夫を救い出す事もかなわずトルコ王の性奴隷になっていただけというダメダメな女主人公「貞女」というタイトルはさすがにつけられなかったようです…ゲフッ!(慎み深さは無いよね、この奥さん…ゴフッ!)原典では見事な竪琴の腕で王様のお気に入りになり「奴隷を3人解放してくれるのならずっとお側にいます。」という条件を出して夫を解放するという手腕を見せていたのに、この話では夫の新しいお気に入りの愛人(セシル)にさえ嫉妬をしない出来過ぎた王妃様のお情けに縋る以外何も出来ていない(2人が逃げられたのは王妃様が手を回してくれたおかげ)という体たらくに思わず幻滅してしまったものでした。家に帰れば男爵よりも子爵よりも位が上の伯爵家の財産が待っている(生活には困らない)とはいえこの先何事も無かったかのように生活できるんでしょうかね、この夫婦は…?

 黒猫…夫「私だけで満足だと幸せだと言ったのに妻は私より動物達を信頼している。動物達もだ!」

じゃあ「家族」でも何でもなく子供も作れない自分は何なんだと夫なりの苦悩があった様にまだ共感が持てた話でした。原典では妻を発見したのは彼女の死後4日経って家の捜索をした警官達であり、夫は気が狂って馬車に走られたのではなく斬首刑に処されて死亡したのですが、妻の死体を見つけられない警官達にこれ見よがしに壁を叩いて勝ち誇ったり(で、中からプルートォが鳴いたせいで見つかってしまった、と。)癇癪持ちで生前の妻にも普段から虐待していたり夫のあまりにあんまりな性格にさすがに変更がなされた様子です。話では取りあえず正気を失うほどには妻達を愛していた彼らのまっすぐな愛情に充分に応えられない事に夫の方も重圧を感じていたという解釈が加えられており結末は変わらなくとも「事情」があっただけまだ救いを感じた終わり方だったものでした。

 赫いくちべに…貢「僕の子ではない事くらい分かった。それでも加奈子が幸せなら産んでも良かったのに…。憎まれても恨まれても側にいてくれれば…。」
亜也子「この場合憎んだり恨んだりすべきは不倫した挙句に他の男の子供を妊娠した妻を持つ義兄さんの方では…?」

武士の娘が自害する時のように正装で死んでおり(本当は着物でなく白装束を着るべきなのだがそんなバレバレな衣服はさすがに注文できなかったのだろう)覚悟の上での自殺だという事を示す…所までは良いですが(良くねえよ)赤い帯締めで足を縛って「自分は家とあなたに縛り付けられて苦しんでいただけでした。あなたなんか全然愛してません。」とあてつけがましく愛人とベッドの上で死んでいる様は(不倫して裏切り続けてきたのは自分のくせに)嫌味たらしく妹の男を奪った事実に対する謝罪をすっかり忘れている事も合わせて勝手な女だなあ~と幻滅してしまったものでした。自分の初恋の相手(姉の夫)も恋人(殺されたヒモマネージャー)の子供も姉が持っていた物・欲しがっていた物の全てを手に入れた妹は確かに性格が悪いですが姉も姉だよな(こんな性悪姉妹に関わった事自体が貢さんの不幸だったのかもしれません…ゲフッ!)と溜め息が出ながら読んでしまった話でした…ゴフッ!
スポンサーサイト

グレース・ケリー~愛されたくて~

2011.09.24
 欧州列強が勢力争いをしていた戦争の歴史の中でしたたかに生き残りフランスの属国のような形で王室を存続させている世界で2番目に小さな国・モナコ。そこの王妃グレース・ケリーと言えば映画「公妃の切り札」も相なって知らない人がいない位の有名人ですが、この本では映画の前(モナコ公妃となる前)彼女が一体どんな半生を生きてきたのか、女優時代・幼少時代を中心とした内容となっています。読んでみて初めて知って、そして前半生が映画化されなかった理由が分かった(年齢差に不倫に18禁過ぎ。)話でしたが、それを差し引いても充分に面白い。恵まれない環境から浮かび上がってきた俳優が多い中で、珍しく恵まれた家庭出身のスター女優でしたが、その中でも悩みや苦難は有った(「私の人生はおとぎ話のようだとよく言われるけれど、それ自体が『おとぎ話』だわ。」byグレース・ケリー)という現実も読み取れて堪能できた一冊でした。

 次女グレース・パトリシア・ケリー…父ジョン「あのバカ娘は!ハリウッドと言えば『金』『スキャンダル』だ。不倫に多情に快楽主義、コネと色と反社会!厳格な『舞台』の世界に進む才能も無いのに女優など目指すから、またゴシップ記事だ!」
三女リザンヌ「本当かどうかは別として、イラン国王にゲイリー・クーパーにクラーク・ゲーブルに既婚者のレイ・ミランド。…これで何人目のゴシップかしら?」
長女ペギー「全くグレースったら自分がこのケリー家の娘だという自覚は無いのかしら?」

彼女は美しく健康的な気品があり、それでいて官能的だった(「哀れオードリー・ヘップバーンなど顔じゅうにセックスが張り付いた下品さがにじみ出ている。派手で見え透いた色気を振り撒く安い女優などうんざりだ!清楚な淑女からにじみ出る官能性こそ刺激的なのだ。私は全ての作品をグレースで撮りたい。」byヒッチコック監督)美しく冷静で優雅なグレースをハリウッドにて「クール・ビューティー」と称した(モナコ公妃になる前から超有名で成功していた。)ほど社会的成功を収めた女優であった…のですが「自慢の娘として手放しで喜ばれる存在」となるには、ちょっとお盛んに遊び過ぎてしまったかな…(そして最悪な事にケリー家の面々は敬虔なカソリック教徒(キリスト教の中でも最も戒律が厳しい宗派)だった。もちろん「結婚するまで処女当然」で、ましてや不倫をする娘など論外である。)と親の気持ちも多少は分かってしまった私でした。最もマトモに愛情を注いでくることもせずに、今もなお冷淡に接しているのに、異性との交際に関しては異常なほどうるさく言ってくる父親というのはどうなのか、というツッコミは入ってしまいますが…。(とはいえグレースの方もその内容が「怒り」であっても「今の父親の関心は自分1人だけに向けられている」という状況にハマって家庭崩壊ロマンスに突き進んだ側面は有った様子ですが。←ダメじゃん!)そんな訳で女優としてどんなに成功してもそれが家族に認められる事は無かったというのが彼女の悲劇でした…。

 長男ジョン・ブレンダン・ケリー・Jr…父ジョン「私はオリンピックで金メダルを取った。しかしボート競技において最も歴史のあるヘンリーレガッタ大会の優勝トロフィーは取れなかった。『移民のレンガ職人』だった私の出場を協会側が認めなかったからだ。その点、お前は幸運だ。『アメリカの学生』でケリー煉瓦会社の社長の息子なのだから。お前はその幸運に努力を加え、あの名誉あるトロフィーを奪うのだ!この父の分まで!」
グレース「お兄様、アメフトのクラブを辞めたんですって?」
長男ジョン「ああ。お父様にそろそろボート競技に絞った方が良いと言われたんでね。長男だし、お父様の期待に応えたいからね。」

つまり↑の賞はオリンピックを総舐めにした父親の「唯一の心残り」であり、息子が見事に「敵を取ってくれた」という事だったのでしょうね。(実際、息子の方もメルボルンオリンピックのボート競技に出場しメダルを奪ったが、それは銅メダルであり、父親ほどの活躍は出来なかった。最も血(才能)を濃く受け継いだとはいえ所詮オリジナルの2分の一以下である次世代では親以上の無茶を期待する方が厳しいとは思うが。)それは「優秀な経歴を持つ息子」という条件付きの愛ではあった、可愛い長女のペギー(運動神経は「人並み以上」に良かったが父や兄のようなオリンピックレベルとまではいかなかった。)に注いだような無条件の愛ではなかったものの、見事に優勝した息子は少なくとも「父親に褒めて貰いたい」という努力は認められた(「我々もアメリカ国民として鼻が高い。君の息子はアメリカの誇りだ!」「ああ、そうだとも!ジョン!さすが私の息子だ!」by得意満面の父ジョン)という事ではあったのでしょうね。「父に愛された長女」「父に認められた長男」「父なんか気にせず我を通せる三女」と違って、父親を見限る事も期待する事も決定的には出来なかった次女・グレースは「自分に出来ること(女優業)で父親に認めて貰いたい!」という強い気持ちもあって女優として大成していった様子です…。(ユダヤ人=ユダヤ教(異教徒)の男と反対を押し切って結婚した三女を見習って、親の名誉の為ではなく自分の為の幸せを求めても良かったと思いますが…。)

 父ジョン・ブレンダン・ケリー…父ジョン「私にはグレースのオスカー受賞が信じられない。4人の子の中で、よりによってあの子が私の老後を慰めてくれるとは思ってなかった。」
ビル・ホールデン「彼は他にも『女優をやるならペギーの方がもっと立派に成功しただろう。』なんて言ったらしい。全く何も分かっちゃいない。彼は人を見る目が無かった自分自身を認めたくないのさ。」
グレース「まだ…認めては貰えないのね。」

「あの子はうちの娘じゃない。」それが一貫した家族の結論であり、特に父親は自分の運動面での才能を受け継がなかったこの次女に全く関心を持たなかった、母親の方も信仰や社交場での礼儀作法を教え込みはしても充分に愛情を注ごうとはしなかった為にグレースは幼い頃から「誰も自分を認めてくれない」という満たされない思いを抱えてきた様子です。(それが転じてファーザーコンプレックスになり「甘えられる父親」像を彷彿させる「熟年の包容力のある男性」(既婚者多数)とばかり付き合う共演者キラーとなった訳か…。)最も弟からは「オスカー受賞さえスルーされたら、普通はそんな親を見限るだろ!?」どんだけ乳離れ出来てないんだよ、グレース!)という忌憚ない意見を頂いてはしまいましたが…。ともあれ、外国では「下手なテレビドラマの主役を張るよりもブロードウェイやウエストサイドの舞台で活躍する事の方がよほど名誉だと評される」という画一的な考え方のままに、映画の仕事を全く評価しなかった父親、演技力も気品もカリスマ性もあったのに声が細い(要するに舞台では後ろの席まで声が届かず何言ってるか分からない)為に舞台では活躍できなかったグレース、というニアミスも重なって映画女優として成功はしても実力が認められる事はなく、オスカー受賞も「へー、意外。」で流されてしまった彼女。(「オスカーを受賞した日、それは私の人生の中で一番寂しい時間でした。」byグレース)もしかしたら彼女は、それも昂じてモナコ国王との結婚に突き進む事になったのかもしれません…。(「私は女優に挑戦したように結婚にも挑戦したのです。」byグレース←いや、だから、そろそろこんな親を卒業しようよ…。)

 モナコ国王・レーニエ大公…母マーガレット「グレース、お前の人生にあれ以上の男性は現れないわよ。」
父ジョン「イスラム教(異教徒)のイランと違ってモナコはカソリックの国だしな。」

鉱山などの資源も無い国土1500キロほどの小国モナコは当時ギリシャ海運王のオナシス(ジャクリーン・ケネディの2番目の夫)にカジノの利権を握られた事もあり倒産寸前の状態にまで追い込まれ、それでなくても後継者がいなければモナコはフランスに返還しなければいけない(1918年モナコーフランス協定より。)という危機的状況の中、国が取った政策は「国を中流階級向けの観光地に再開発する」という方針であり「お前、PR(話題性)の為(だけ)にマリリン・モンローと結婚しろ!」というアドバイスまで受けていたレーニエ大公、裕福な家庭とはいえ所詮は「成金」に過ぎない自分の父親は「歴史ある上流階級の身分」(欧州の王妃)を喜んでくれるかもしれないとひらめいたグレース(幸運な事にモナコのグリマルディ王家は12世紀イタリアの聖職者にまで遡る由緒あるカソリックの家系で宗教上の問題は無かった。)、2人は「結婚」をしたかったという共通の目的の元、出会った3日後にはプロポーズされ4ヶ月後には挙式という恐るべきスピード(普通は式場の予約をしても実際に式を挙げるまで1年近く待たされるのだが…。)で結婚を果たしたのでした。おかげで「庶民の娘」が王家の妻になったというシンデレラストーリーには世界中が注目し倒産の危機に瀕していたモナコはアメリカ人観光客が押し寄せて実に見事な復興を果たしたのでした。(レーニエ大公自身はマスコミ嫌いだったが「マスコミが注目する世界的な女優」だからこそモナコ再興は成り立った。)本人達の打算の程はともかく国としては間違っていなかった結婚だったのでしょうね。

ラプンツェル

2011.04.03
 原発の事故よりさかんに代替エネルギーを(他の発電方法。地熱とか風力とか原子力と違いリスクの少ないエコな発電の方向で。)と言われてますがその為の発電所を今から作ると何カ月かかるのか、またその費用は誰が払うのかツッコミ所は満載だなあと思ってしまう今日この頃です。
 中でも地熱発電については太い鉄柱を地中深くまで掘って煮えたぎる熱湯(温泉じゃダメなんです。)に当てなければならず(もちろん外れることがあります。その時は費用は全部無駄に終わります。)1回行うのにかかる費用は1億円、それで電気を作ると1キロワット/40円(原子力の8倍の値段。)というロー・リターンな割高話に日本の皆さんは8倍の電気料金を払えるほど金持ちばかりだったっけ?と(そりゃ提唱している学者先生達は払えるかもしれないが。)とそこでもまたツッコミを入れてしまいました。
 節電の為、電気はこまめに消して下さいとも言っていますが蛍光灯の場合、つけた時に6日分の電気量がかかる(つまりつけたり消したりするよりもつけっぱなしにした方が却って電気を使わない。こまめに消した方がいいのは家庭のトイレ等に使われている白熱灯のみ。)ことも分かって言っているんでしょうか?(いや説明していない辺り調べてもいないな。)今の情報を調べもせずに昔聞いた話の利点だけで発言している辺り無責任だなあ~と感じてしまいました。この本の話の一つ「青い目の人形」にした日本人の仕打ちといい、思い付きだけで行動するのは昔から変わってないんだな(ポリマーでひびの入った部分を埋めることにしたって、埋まってしまった場合その水は地表に出て地上は余計に高濃度→放水作業さえ不可能→水蒸気爆発になります。「結果」を考えずに行動してドツボにはまる様は昔とそのままなんです…ね。)と民族的特性を見た気分でした。(と、無理に関連付けて更新してみました…ゲフッ!)

 エカテリーナ2世の短編を描いてくれたまつざきあけみ先生の本です。(エリザヴェータ様の「ヴェ」が言えてないあの話です。)今回は日本の童謡関連の話(「青い目の人形」と「かごめかごめ」)が多くわらべ唄好きな私としても読んでて楽しかった話でした。(というより情報量の少ない「歌」からあれだけの話を作り上げたのが凄いと思いました。)特に「かごめかごめ」は遊女の歌としてしか知らなかったのでもう一つの解釈としてもなるほどと思ってしまった話です。(他にも徳川の埋蔵金の場所を指しているという解釈もあるそうですが、さすがにこれは眉唾ものではないかと…ゲフッ!)歴史物ではないですが1粒で2度美味しい気分を味わいながら読んでました。

 ラプンツェル…トマトや果物ならいざ知らずラプンツェル(葉っぱ系)を畑で生のまま食べている母ちゃんにビックリしてしまいました。悪魔と契った娘として(マリエッタ姫が仕組んだせいで)城じゅうの人間から白い目で見られるもいつも王子様に守ってもらえているラプンツェルよりも、高い塔の上から突き落とされ(悪魔じゃなかったら死んでます。)片目を亡くし挙句の果てにラプンツェルを庇って死んでしまう羽目になっている(そんな時ラプンツェルは王子様と駆け落ち中というラブラブな状況でした…ゲフッ!)悪魔マーリンの方がよっぽど哀れに思えるのは私だけでしょうか?話の最後のように素直に「バンザーイ!」とはどうしても喜べなかった私でもありました。余談ですが前をちゃんと見ずに木に激突して死んだマリエッタ姫の死に様がマヌケすぎると笑ってもしまったり…ゲッフン!

 白い花嫁と黒い花嫁…原作では王様に仕えている兄レギーネルの妹(ルシア)の絵が大層美人だという話を聞き「後妻としてその絵の娘を迎えたい。」と命じたものの継母の陰謀で継子(シンシア)の方が嫁いできてしまい怒った王様が継母、継子の両方を罰した、というものでした。全然違う話なので騙されないで下さいね、ということです。
 さて話についてどうやら悪魔メンフィスと「契約」をする為にはヤルことが必要らしいですが、そこをふまえて今まで契約した5人の中には男はいなかったのかなあとちょっと気になってしまった私です…ゲフッ!最後シンシアはメンフィスの花嫁として旅立っていましたが旅に出る必要性はあるんでしょうか?(…ハネムーン?)もしかして未だにメンフィス王子は国(刺客)に追われているんでしょうか?等々ちょっとその後が心配になってしまった物語でもありました…ゴフッ!

 にんじん…ジュール・ルナールの原作では赤毛(にんじん)が原因で母親にうとまれた男の子がその家庭環境からひねくれた嘘つき少年になってしまっていたのを改心した母親の愛情に触れ立派な青年になったという話でしたが…読めば分かるとおりもう全然違う話になってしまっています。赤毛の娘の事を心配するんなら自分だけでなくコレットにもカツラ位用意してあげれば良かったのに(少なくとも自分の秘密(赤毛)のこと位は話して本当は嫌っていないという「理由」くらい明かすべき。)と思ってしまったのは私だけでしょうか?姉のエルネスチーヌの方も自分の美貌を鼻にかけて人の心を弄ぶ嫌な女に成長してますし母・マドレーヌさんは完全に子育てを間違えたなと感じてしまいました。

 かごめかごめ…話でも紹介されているように「流産させられた女」を歌っているとも「遊郭に売られた娘」を歌っているとも言われています。「かごめかごめ(籠女→籠を抱いたような女→妊婦)籠の中の鳥はいついつ出やる(籠=腹の中の子供はいつ生まれてくる?)夜明けの晩に(まだ日の出ていない真夜中に)鶴と亀が滑った(縁起のいいもの×2が滑る=流産を表す。)後ろの正面だあれ?(自分を突き飛ばして流産させたのは誰?と振り返って確認している。)」だとも「籠の中の鳥(籠の鳥→遊郭に囲われている遊女)はいついつ出やる(いつになったら年季が明ける?)夜明けの晩に(夜明けの時間の見張り番に)鶴と亀が滑った(鶴→遊女と亀→客が脱走しようとしているのが見つかった。)後ろの正面だあれ?(後ろの正面→自分で確認できない場所→この世とあの世の境目→二人の運命やいかに?)」だとも解釈されているそうです。話としては本当に何もしていないのに犯人扱いされたお姑さんがちょっと哀れでした。また、もう既に妊娠してるのに何ヤッてるの貴方達!(寝話でないと会話ができないんですか?)と息子夫婦にもツッコミを入れてしまったり…ゲフッ!

 メデューサ…ゴルゴン3姉妹の一人で唯一不死でないメデューサは女神アテナの神殿でポセイドンといけない事をしてしまった為にあのような頭が毒蛇の不細工女に変えられてしまったそうです…が、そんな神話はもう完全にどこかに行ってしまっています、この話。蜂に2度目に刺された時抗体が出来ていたせいで死ぬ(アナフィラキシーショック)という話は確かにありますが、それは体が抗原に対して過剰免疫反応を起こし全身に化学伝達物質を送って毛細血管を拡張させたが為にショック反応が起きているのであって(つまり2度目以降の真の原因は蜂ではなく体内にある。)全身に蕁麻疹が出るという症状(他、胸部不快感、血圧低下、声紋浮腫、呼吸困難など。)はあるもののそれが16年も続いたり、ましてやショックでむくみその他が取れるなんて話は聞いたことがありません。(体型まで変わって…何ですか、あの変化は?)ともあれ馬鹿にされてショックを受けたのは分かりますが素っ裸のまんまで村の中→森を走ることはないと思うのですが…ゲフッ!

 青い眼の人形…たとえ髪と眼の色が違っても顔と声は同じなのだから普通は一目で正体に気づくものではないでしょうか?と旦那さんにツッコミを入れてしまいました。昭和2年にああいう青い目の人形1万3千体がアメリカから日本全国の幼稚園や小学校に贈られましたが、第2次世界大戦中に「鬼畜米英の人形」としてほとんどが火あぶりにされたり竹やりで突き壊されたりしたそうです。(「戦火」を逃れた人形は200体程。そんな呪いのような真似をしたって戦争に勝利できるわけじゃないのにね。)その人形を持ちながらご近所の人達から何も言われない子供時代を過ごしていたことからして大正時代の話なのでしょうか?(この頃、日本では鹿鳴館などアメリカ文化の模倣ブームが起きていてわりかし偏見はなかった。)血の繋がった姪に手を出す叔父は文字通り最低野郎ですが、それを見て見ぬふりをせずにバットで殴り(激しい方だ。)あの時代で離婚をした叔母さんが偉いと思ってしまいました。(実際には薄々気づいていても見て見ぬふりをする、または家族に全く関心が無くて気づきもしないダメ女が多いので。)結局性の対象以外の扱いを受けることなく殺されてしまった別人格のドリーは哀れでしたが(期待を持たせた真人はある意味叔父より残酷だったのかもしれない…ゲフッ!)あの二人はきっとこれから少しずつ信頼関係を取り戻していくことと信じています。

 ブレーメンの音楽隊…怖いのは分かりますがなにも素っ裸のまま逃げることはないと思うのですが…ゲフッ!(唯一助かったアイリスも裸のまんまで倒れて大変だったろうなあ。)最後のとうとう人間になれて主人と結婚できたという話の流れより…ティムは一足先にブレーメンへ行ってサックス奏者のマックスにとりついて体を乗っ取ったようです。(そうでなかったらたった1週間しか付き合ってないどこの馬の骨とも分からない娘と結婚なんてするはずないですよね。)ティム死亡に関する「本当の事」については自身の幸せの為にも墓まで持っていく秘密として永遠に口を閉ざしていて下さいと切に願ってしまいました。物は言いよう、同じ罪を犯していた4人でも相手のプライドをくすぐることでこのように運命は変わるということです。

大奥~女の愛憎絵巻~

2011.02.01
 作者さんはイケスミチエコ先生です。歴史上の実在人物伝が大好き(ここからロシアのエカテリーナ女帝に大ハマりしてしまいました。)なので思わず買ってしまったというミーハーな事情でした。「グリム童話」と銘打ってあるわりにグリム童話関連の話は一つもない(それどころか全部和物である。)事に気がついて思わず笑ってしまった話でもあります。そんなわけで1粒で2度美味しい歴史物を再び存分に味わっていた私でした。

 「絵島生島」…奇しくも本の表紙は大奥を見ながら涙する絵島の絵です。絵島達が人気俳優生島新五郎の芝居を見て彼を茶屋に読んで宴会を開いたのは事実ですがそのせいで大奥の門限に遅れてしまったことだけで責任を問われ死罪を申しつけられた(基本的に大奥に入った女性は自由に城外に出れないものなので時間に遅れるなど論外のようです。)のが史実だそうです。仮にも大奥年寄役(大奥の最高責任者)が皆がいるその隣の部屋で色事にうつつを抜かすなどあり得ない話なので信じてはなりません。この一件が問われて生島達役者は遠島処分を受け、絵島は本来死罪の所を月光院の嘆願により流罪となり幽閉生活を余儀なくされたものの死なずに済んだそうです。遅刻位で昔の処分は厳しいなあと感じた話でした。

 「恋文」…正確には斎の宮は小問物屋の娘ではなく、浪人・小尾十郎左衛門直易の娘でした。徳川家宣に仕えた父が雑草が茂る浜御殿を整地し見事な庭園を作り上げた事で家宣が景色や釣りを楽しむようになり、その時に雑用を受け持っていたのが娘の斎の宮でした。ある日、いつものように釣りのお付きをしていると家宣から恋文を渡され(話のように俊速で惚れて1コマもかからぬ速さでラブレターを書きあげて渡したわけではない。あらかじめちゃんと用意していたようです。)大奥に入ることになった彼女でした。が、許婚に別れを告げて寵愛を受けた斎の宮は子供を死産してしまったことで体調を崩し出産後5か月で亡くなってしまったそうです。(心中未遂ではありません。)儚い死に様にホロリとなってしまったのは私だけではないでしょうね。

 「道行」…当時の将軍徳川家慶は既に50歳を過ぎていたもののお琴(おひろ)を気に入り8年間で4人も子供を作った(50過ぎてどんだけ絶倫なんですか、家慶様!)そうですが子供は全員早死にしてしまい、その後家慶も亡くなりお琴は若くして未亡人となって桜田御用屋敷に移りました。その後話の通りに屋敷の改修工事で幸次郎と出会い、恋に落ちたお琴は亡くなった家慶(夫)の墓参りと称して逢瀬を重ねたそうです。(家慶が哀れ。)しかし世間で2人の関係が噂になってしまい公儀の場での処罰を恐れたお琴は自殺してしまったというのが真相でした。1説には妹の不始末に腹を立てた水野忠央が呼び出して手討ちにしたともあり(自分の為に妹を人身御供にした計算高い兄にこの話のような情けは無かったらしい。)若くして亡くなってしまったことだけは確かなようです。話のように幸次郎と長生きしたというのはフィクションでした…ゲフッ!

 「夏談話」…実際にあった事件…なのですが、陰にこのような陰謀はなく、いきなりいなくなった女中が数日後大捜索の果てに乗り物小屋の籠の中に全裸で血まみれの死体になって入っているのが見つかったという死因不明、犯人不明の不可解な事件で終わってしまったのだそうです。本人が殺される理由もなかったため「狸に化かされたのでは。」(もののけの仕業にでもしないと説明がつかない程、訳の分からない事件だったらしい。)とまで言われていました。全身血まみれという壮絶な変死だったため大変な騒ぎになったそうですが真相は今でも藪の中…のようです。

 「加羅先代萩」…歌舞伎の話です。舞台は足利家ということになっていますが本当は仙台藩伊達家のお家騒動がベースで当主伊達綱宗が騒動の真っ只中に銘木「加羅」で作られた下駄をはいて吉原通いをしていた(そんな時にどこで何ヤッてるんですか!)ことからこのようなタイトルがつけられたそうです…ゲフッ!大江鬼貫叔父様は当主の頼兼を失脚させた後、幼い世継ぎの鶴千代まで殺そうとした(そうすれば直系の跡取りがいないので自動的に叔父である自分の元に当主の座が巡ってくる、と。)のですが乳母の政岡が鶴千代が病気と偽って隔離をして守ったそうです。(毒まんじゅうの件も毒入りと察しながら息子の千松に食べさせ鶴千代君に警戒心を植え付けたとか。)話では息子がもがき苦しんで死んでも涙一つ見せずに見届けたとあったので影ではひっそりと泣いていたというこの解釈には救われました。無駄死ににならなくて、嘆いてくれる母もいて、良かったね、千松。

 「番町皿屋敷」…話には諸説あり、青山主善(旦那様)に言い寄られたお菊が寵愛を断ったために奥様からも旦那様からも恨まれてしまい(奥様としては何もなかったとしても面白くない話ですし、旦那様にしてみればかわいさ余って憎さ100倍ということなのでしょう。…じゃあどうすればいいんですか?)今回の皿割り事件が起きたともいわれています。話では爪を斬られただけで済んだお菊でしたが本式の話では右手の指を1本1本切り落とされ(この辺りの描き方の違いはイケスミ先生の思いやりなのでしょう。)それを嘆いて古井戸に身を投げたと言われています。話のように彼女を庇って斬られ、後まで追ってくれた殿方(吉助)もおらず(成仏なんかしてません。)救おうとしてくれたイケスミ先生の解釈が物凄く嬉しかったです。ともあれ彼女の幽霊をきっかけに使用人達は次々と辞めてしまい屋敷は閑散としてしまったそうです。

まんが残酷グリム童話③

2010.12.30
 やっと見つけた第3集です。5巻以降が見当たらない辺り、やっぱり全4巻で終わってしまっているのでしょうか?(グリム童話も話はかなり多いのでむしろ全話アレンジしてほしい位なんですが…ダメなんでしょうか?)ともあれクオリティの高い話(大人向けな内容ではありますが…ゲフッ!)ばかりで個人的には気に入っている本です。(というより「日本昔話」の一寸法師のような話が無くてホッとしたのです…ゴフッ!)冬の寒い時期に貸すのは正直どうかとも思ってしまったのですが、思いきって無理やり貸してしまいました…ゲッフン!

 「眠り姫」…最後にあの絵を持ってくるとは…とドン引きしてしまったのは私だけではないでしょうね。(せっかくいい感じに話が終わっていたのに…ゲッフン!)性欲に溺れても拒んでも女としては幸せにはなれない、というのはある意味真理な気がしました。(最も私には興味の無い幸せの形ではありますが。女として恋人と寄り添うより人として自分なりの生き方をする方が私は好きなので。)話の途中に王妃様が城の中の従者たちのみだらな姿を見て「皆同じように夜を営んでる。」と自分を嘲笑するシーンがありましたがいやいやあれはどう見ても真昼間の最中の姿だろ(仕事さぼって何やってるのさ、皆!)とさりげにツッコミを入れてしまいました。13番目のあの妖精が棲んでいるせいかこの城には乱れた人間が多いみたいです…ゲフッ!

 「青ひげ」…リングのヒロイン、貞子(…ヒロインか、彼女は?)でも有名な睾丸性女性化症候群の男(外見的には女ですが染色体ではXXの男型、そして外陰部、膣は持っていて女として男とヤルことはできますが子宮は持っていないので子供は産めません。DNA的に言うと立派な男なのです。おまけですがこの体を持つ人間は何故か美人揃いという不思議な現象もあります。)が主人公の話です。(女装しているのは個人の趣味ということで…女として育てられたせいで立派なオカマになってしまったのでしょう…ゲフッ!)最後には原作通り兄貴に蒼髭をぶち殺してもらって(ではなく自分でノコギリで真っ二つにしていましたが…兄貴の活躍シーンを全部奪ってしまいました、この弟ちゃんは。)財産を自分の物にしていましたが、どっから見ても他殺なのに、仮にも一応貴族なのに、まともな検死もされないまま埋葬されてしまった(…そもそも葬式は出してあげたのだろうか?領主交代するなら前領主の死は公にしないといけないから隠されてはいないと思いますが。)のには当時でいう警察の怠慢を感じてしまいました。結果として皆が幸せになれて良かったのですが最後のシーンについていろいろ疑問も残ってしまった話です。(兄貴と弟はゴージャスな衣装に身を包み幸せそうに微笑んでいますが貧しい暮らしをしていた母親は呼んでやっていないんですか?とかね…ゴフッ!)

 「恋人ローラント」…原作では邪魔な義理の家族を全部ぶち殺した後「じゃあ村に戻って婚礼の支度をしてくるよ。」と村に戻ったとたん、他の女とイイ仲になってしまったローラントでした。(オイ!)そしてその女との結婚式で悲しみをこらえて歌うアンジェラの声を聞いたとたん「あの声は僕の愛する本当の花嫁の声だ!」とアンジェラを抱きしめ、改めて彼女と結婚した(と、隣にいる婚約者の立場って…!)というどこまでも男の身勝手に合わせたストーリー展開を見せていました。が、この話ではローラントが逃げ出す理由も納得いってしまいそうなアンジェラが真性サドだったという新解釈が加わっています。義理の家族やローラントを酷い目にばかり合わせていた彼女ですが彼女にとってはそれが愛情表現なのです。(ただし愛情表現=SMプレイなんです、彼女の場合。だから自分は「愛情」を持って接しているのに、周りの人間に疎ましがられる理由が分からないんです…よね。)まっとうな心の無い酷い人間と思われてしまいそうな彼女ですが、夫に対して「ローラントに比べて今一つ…とは口が裂けても言えない。」と気を使っていたり、「ローラントの顔を見られればもう何もいらない。」と死刑の危険を冒してまで故郷(犯行現場)にローラントに会いに来たりと(行動だけをみると凄くロマンチックな人間だということが分かる。)ちゃんと人間らしい心も持ち合わせています。ホモやレズと同じで趣味が特殊なだけで決して変態ではない(現にアンジェラの夫はむしろ彼女のそんな所が気に入ってプロポーズしたのである。あくまでも少数派の考え方ではありますが彼らにとってはそれが「普通」なのでしょう。)のですが一般的大多数のノーマルな人間には付き合っていくのは難しいんでしょうね。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。