検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

スポンサーサイト

--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

蒼の封印

2010.10.05
 前半の頭にインプットされただけの記憶になじまない自分の正体探し(サスペンス・ロマン)は非常に面白かった、と思います。しかし後半、正体が分かってから急激にラブコメに傾倒した展開(プロポーズで冷めた。)と、自己嫌悪に陥りながらもどっちつかずで最悪の事態を招いてばかりのヒロイン(気持ちは恋人も含めた人間側にあるが、結果として鬼の味方ばかりし、あまつさえ人間を殺しまくっている。)に共感できず読み辛かった話でした…。(ネットも普及してなかった時代に鬼無里の一夜山伝説などよく調べ上げたとは思うけれども。)動物を殺しているくせに何故人間は食べちゃいけないのかという古今東西続いた説教臭い話は正直いらなかったなあ~(人間が増え過ぎた為に天敵が目覚めて生態系バランスを保つ…にしたって何で日本限定なんだ?)と後半のテンポの悪さは残念でしたが前半は文句なしに面白かったし一応評価は上げておく事にします。(うん、ただの郷土史からよくここまで話を膨らませたという点では見事だったかな…。)

 桐生蒼子(羅侯)…彬「人間を食うな!何の為に今まで頑張ってきた!?」

それでも暴走する自分の腕に恋人を殺させない為に、敢えて他の人間(椋)の生気を吸って食い殺した(だからって彬のように食らい尽くす直前で止めて後は他の人間から生気を程々に貰えばそれで済むと思うんですが…。)そこまではまだ理解できる。けれどその後、高雄の元に戻ってから「昔はしょっちゅうこうやって人間を食っていたんだから我慢する事なんて無い無い。」という映像を見せられたことで欲望に負け、食欲だけの為に(時には儀式の為にだけ)本能のままに人間を食い始めたのにはさすがに共感できない(彬の濃い生気を食ってきたのはそうすれば他の人間を「殺さず」に済むからで、アンタは今まで「人間」として生きて行く為に頑張ってきたんじゃなかったのか…?)と手当たり次第に人間を食い始めた所から、だんだん微妙に思えてきたヒロインです。姉妹の情から人間側につけないという事情も当の妹自体が平気で人間を食い殺す全っ然共感できない人物(仲良し姉妹どころかトップの地位に就く為に蒼子の事さえ殺そうとしている。)という内容、あまつさえ「内側から鬼門を壊す」どころか持ち前の能力で鬼を増やして盛りたてている様には、もう、げんなりしかしませんでした…。能力を失って人間になった所でこの人がオリジナルの桐生蒼子以下大量の人間を食いまくった殺人者である事実に変わりはないのだし(話の中で一番可哀想なのは一人娘を食われて養父母として利用された挙句に蒼龍抹殺の巻き添えを喰って爆死した桐生夫妻だと思う…ゲフッ!)「もう2度と同じ手段が使えないから全部許してね。」で済む話なのか大いに疑問を持ってしまった終わり方でした…ゴフッ!

 西園寺彬…「好きだ、蒼子。蒼子と結婚する。」

告白(出会って一週間も経たないうちに好きになって公衆の面前でキスまでした。)は若さゆえの暴走という事でまだ分かる(ディズニー映画なんて一曲歌い終わらないうちにそこまで進んでるしな…ゲフッ!)けれど将来セックスする相手だからってよく知りもしない相手といきなり結婚ってどうなんだ!?(その後、悪い予感ほど的中するのか蒼子(羅侯)は他の男と結婚していた上に子供までいた驚愕の事実が発覚しました…ゴフッ!)と責任を取る男気とは正反対にその盛り上がりぶりにはドン引きしてしまった男でした…。(義務教育という名の集団生活も営んでこれず女性への免疫が無かった弊害だろうか?)彼の家の特殊能力に「自分より鬼の力が弱い相手なら、抱くとその能力を消して人間にする事が出来る」事が判明した事も有り(つまり蒼魂で鬼にされた能力の低いあの町の人達は彬・楷・檀の3人でヤリまくれば時間はかかっても元に戻す事が出来る訳だな。町中全部の人達と相手するのは大変そうだけど…ゴフッ!)作中では蒼子を人間にしようと告白後は事あるごとに彼女を抱こうとしていますが「自分の能力が消えてもクローンは次から次へと作る事が出来る。」(もう一回作るのに千年かかるらしいよ)だの「私が人間になったら彬は何の躊躇も無く蒼龍になった妹を殺すでしょう!」(だからってアンタが蒼龍になってどうする。)だの蒼子がごねたおかげで事態はどんどん最悪の方向に進んでしまっていました。ヒロインの蒼子ではなく彼女の勝手な行動の尻拭いに東奔西走している彼の方が思えば苦労人なのかもしれません…。

 西園寺楷…「蒼龍が女で白虎が男に生まれついたのは幸運(ラッキー)だと思っていたんだが本当は不運(アンラッキー)なのかもな…。」

西園寺文書公開時といい、蒼子共々鬼門側に捕まった時といい、事あるごとに彬×蒼子の仲(キスシーン)を見せつけられ(いくら全く興味のない女でラブシーンを見ても心は痛まないとはいえ実の兄貴のイチャイチャシーン自体が見るに堪えない展開だよなあ~。実の兄弟の性生活なんて知りたくも無いし。)好きでも何でもないのに当の蒼子と寝ることを命令された弟のこの人こそ一番のセクハラ被害者ではなかろうか?(嫌だな、兄貴の彼女と兄弟ドンブリなんて…!)と思わず同情してしまった登場人物です。最後も最後で事後処理の全てを放棄して昼日中の森の中で野外プレイに昂じている彬(「彬、お前いつ戻ってくるんだよ!?」「さあて、いつになるか、一ヶ月後か、もっと先か…。」「てめえ、いい加減にしろよ!」)の代わりに尻拭いをしている様子ですし、とばっちりで苦労させられてばかりいる弟君だなあ~(この人自身は鬼門の誰かと恋愛トラブルがある訳ではないのにね…。)と哀れに思えてしまったものでした。苦労するだけ苦労しても結局西園寺家トップの座は彬の物なんでしょうし彼も彼で報われない男だ(作中恋だの子作りだのに目が眩んでいないという点で一番マトモな登場人物なのに、アンラッキー(不運)な男だ…。)と不条理を感じてしまったラストでもありました…ゲフッ!そのうち何か良いことあるといいけれど物語は終わっているし、どこまでも可哀想な扱いには涙したものです…ゴフッ!

 西園寺檀…「西家の女にとって一番名誉は白虎の母になることよ。私自身が白虎になるのは諦めたわ。だから代わりに次の白虎を産むの。」

白虎(西園寺家当主の地位。鬼門の西家だから苗字が西園寺になった訳ね。)の立場に魅力を感じるのは分かります。しかしその為に実の兄弟で殺し合うのも(兄貴の椋が死んでも誰も悼まない。同母妹であるこの子まで…。)実の兄とセックスして子供まで作れというのも(兄妹で結婚しろとは言っていないし出来もしない。誰も幸せになりやしないのに血統(鬼の能力)の為だけに子供作れって…。)異常でハイハイと何の疑問も持たずに義務的に受け入れた挙句に合鍵まで使って夜這いをかける彼女の姿には正直背筋が寒くなったものでした。(合鍵使ってまで強姦するってオペラの「リゴレット」ですか!?)ここまで来ると新興宗教並の洗脳でも受けているのかとしか思えない教育の異常さで義務教育(皆と同じ一般的な常識を教える)って大切な事だよな~と改めて感じたものです。元々の生まれ(母親)が後継ぎを生む為だけの娘として差し出された3人のうちの1人(正妻は他におり始めから子供製造機扱い)だったので後継ぎを作る為だけに好きでもない相手(ていうか実の兄貴)とセックスするのも、子供まで作りながら結婚しない事も彼女の中では「自然な事」だったのかもしれません…が、ここまで性格に破綻をきたしている(白虎とそれに属する立場の為なら、それが命に関わることでも何でもすべきだと思い上げている)なんて立派な虐待だよな~と改めて西家の皆さんの感覚の異常さを思い知ってしまいました。(命令を下す叔父さんも叔父さんなら、こんな命令に従える檀も檀で…。)それが異常だと感じられる(普通の感覚を持っている)彬兄さんはやはり、この一族のトップとして選ぶには人選ミスだったのかもしれないとつくづく思ってしまったものです…ゲフッ!

 緋子(計都)…蒼子「初めて聞いた産声が嬉しかったの。…覚えてる。」

そこまで覚えてて何故「自分で産んだ」事を忘れてるんですか、お母さん…!とツッコミを入れると同時に自分と一歳しか違わない女がまさか自分の娘だとは思わないか、と年齢差(だって何歳からでも始められるクローンなんだもん。)からくる誤解に一応納得はしてしまいました。ちなみにオリジナルの名前・羅侯も計都も縁起悪い「災いの星の名前」で、この母子の時代に噴火が起こって一族全部が滅亡したのにも「こんな不吉極まりない名前じゃ不幸も招くだろう。」(羅侯→蒼子、計都→緋子と改名したのはネーミングセンスの程はともかく妥当な判断だと思う…。)と変な所で頷いてしまったものです。結局蒼子はこの時代に残り、娘の緋子が蒼龍も朱雀も兼任する形で千年後の時代に復活することに決まったこの始末、どうなるかはともかく千年後の西家の人達は大変だろうなあ~(蒼子さん、アンタかつて「何千年経とうと蒼龍が復活するのなら放っておけないわ!」とか言っていたくせして一番の厄介事を残したね…ゲフッ!)と未来の人達に思わず同情もしてしまいました。本当に主人公カップル2人だけが幸せになった、それだけの終わり方だったな(人間として生きる事が出来ずにいきなり千年先の未来に向けて眠る事になった人達も、鬼を作る為に犠牲になった同じ数だけの犠牲者の皆さんも良い迷惑ではなかろうか?)と実感してしまった、そんなラストでした…ゴフッ!(緋子も勝手な可愛くない娘だけど「母親が作り出した一族の長」として尻拭いをしてくれてる立場ではあるよね…ガフッ!)

 桐生高雄…蒼子「似てる…。高雄は計都の父親!?私が昔愛した人…!」

それは最終巻でなく初対面で気づけよ…!(明らかに父親似の容姿だろ、あの娘…!)とどこまでも真実に鈍い蒼子の無神経さにちょっとイラつかされた顛末でもありました。思えば彼は羅侯の死ぬ間際の願い「我、今滅するとも再び蘇らん。再び鬼門を呼び戻さん。」を叶えようと千年スパンでの時をかけてまでクローンを作り続けてきた(だったら保険の為にも一度に10体位作れば良いのに。←どの1体を長にすれば良いかそれはそれで混乱が生じるから)のでしょうね。千年前は記憶までそのまんま蘇らせた為に能力が充分に戻る前に明らかに目立ってサッサと殺されてしまい、千年後の今は目立たない普通の人間として記憶と人格をインプットした所、西家当主の彬さえ殺すに忍びない人間っぽさは出たものの、よりによった人物(他の男ならまだしも抱いてしまったが最後、蒼龍の能力を消せる彬)と愛し合ってしまったが為にそれはそれで蒼龍消滅の危機を招いてしまったという上手くいかない展開に彼の苦労が偲ばれたものでした…。千年前も今回もまた鬼門の復活は果たせなかったこの顛末、けれど3度目の正直とも言えるもう千年後の未来では蒼龍(緋子)と沢山の仲間達で始められるこの終わり方はまだ首尾良く行ったと言えるのかもしれない(千年前の平安時代では100%能力が使えるまで力が戻った蒼龍も、鬼に変わった人達も一人残らず狩り尽くされた。今回はまだ未来に残せるものが出来た分、収穫があったとは言える。そんな収穫は人間側からするとどうなのかというツッコミはともかく。)と多少慰めも入れてみる事にします…。という訳でまた千年、一人孤独に寝ずの番を頑張って下さい、本体が首だけのお父さん…ゲフッ!
スポンサーサイト

闇のパープル・アイ①~⑥

2010.08.23
 小学生の頃に発達しだしたCG技術も使って実写ドラマ化されたのが記憶に残っている変身サスペンス話です。夜の9時というゴールデンタイムに、いくら変身するからと言ってしょっちゅう素っ裸になるこんなドラマを放映して大丈夫なのか?(最も夜間枠では確実にドラマを見ることも、この話の存在を知ることも無かったでしょうが。)とあらぬ面でも心配してしまった当のドラマ、私の他にも見ていた小学生(クラスメイト)もいて振り返ってみると大人な話を見ていたんだなあ~と実感したものでした。

 尾崎舞子…倫子「だめ…!血のにおいで犬が狂った…犬を止めて!」

いくら人里離れた別荘だからって野外で堂々と犬に食い殺されるのは目立ち過ぎやしないか!?(そもそも飼い犬って血の臭いを嗅いだだけで生きた人間相手にカニバリズムに走るような危険な生き物だったっけ?確実にドッグフードの方が美味なのに。←ポイントはそこかよ。)と死因に対してのツッコミは山とあったせいかドラマ版では「姉の目の前で殺された」事実は変わらないものの鎖で繋がれたまま水槽に入れられて溺死した(父親が喪主となりお葬式もちゃんと出して貰えている。)という風に最後は変えられていました。おかげで「舞子は泳げない訳でもないのに何故溺れ死んだんだ。私にはお前達が分からないよ。」と主人公との溝が深まってしまっている父親の姿も見られ(漫画版ではいつの間にか登場しなくなったけど、何はともあれ麻衣の祖父に当たるこの父親は今どこで何をしているのだろうか…?)よりリアリティを感じたものでした。

 曽根原薫子…「倫子は人間じゃないのよ!豹とも違う!貴重な珍しい生き物なのよ!彼らの存在がどれほどセンセーショナルか分かるでしょう!なのにその研究の意義が何故分からないの!?」

「貴重で珍しい生き物」なら血統の優良具合いはともあれ一匹でも多く殺さずに取っておく方がより多くのデータが取れる(研究に役立つ)のでは…と「一人実験生物がいるんなら他はもういらない。」と小田切も倫子も抹殺しようとする曽根原先生の考え方に疑問を感じてしまったものでした。(倫子が変身できても同じ姉妹の舞子はその血を受け継いでいなかったように体に痣の無いべビィ麻衣が逆隔世遺伝で「普通の人間」だったらどうするんですか…?)この人も元は普通の獣医として平和に暮らしていたのを父親が↑の研究を認められないまま失意のうちに自殺して人生を狂わされたというある意味では被害者な女性ですがやっている事が未成年拉致監禁の果ての殺人未遂と児童虐待である以上全然同情はできないなと感じてしまった人物です…ゲフッ!

 小田切貢…「待ってる時間が俺にはなさそうでね。」

変身しなかった人間(彼らの母親)でさえ遺伝子を受け継いでしまっただけで30半ばまでしか持たない短命種の現実を考えると倫子よりも年上である彼は口にダイナマイトを咥えて爆死しなくても寿命は短かっただろう事は伺えますが知りあって一か月の高校生相手に薬を盛ってレイプしたのは立派な犯罪(少女漫画にあるまじき所業)だろうとツッコミは入れてしまいました。番外編で良い感じになった女性とも死に別れ、ずっと孤独だったのは分かりますが、最期の身の処し方はそれなりに見事だったとも認めますが高校生なのに孕まされ子供を残されたまま父親に死なれる倫子がどんなに苦労するかはちょっと考えれば分かるでしょうし「彼は感情表現は下手だったけど彼なりに倫子の事を愛していたと思う」と慎ちゃんは認めていますが、それは愛とはちょっと違うような気がしてならなかった(相手の意志を無視してレイプして不幸にど突き落として、愛、ねえ…ゲフッ!)もう一人の相手役でした…ゴフッ!

 尾崎倫子…「もう少し…もう少しで確実に私の時間は止まるけれど、幸福な瞬間はこうして残る。」

それが冷凍保存されて「時間が止まった」まま15年後の娘に会える展開の伏線になるとは思いもよらず、母→娘のヒロイン交代した後の展開には色々驚かされたものでした。自分が豹に変身する(当初はリンクスに変身する予定だったので倫子という名にしたのだとか。)事が分かり、妹は殺されるわ、恋人とも危機を迎えるわ、マッドな曽根原先生には実験動物以下の扱いを受け、なんとか幸せに結婚できたと思ったら短命種の寿命が早くも来てしまい…ここ1年程でどんだけ濃い人生を生きてきたのか不幸な展開の連発(注・全部、曽根原先生が原因でした。)には涙を禁じえないヒロインです。そもそも曽根原先生が不良をけしかけて初変身に到らす1巻の展開がなければこの子も短命とはいえ母親のように30半ばまでは生きられたのではないかと色々悲しくなってしまったものでした。

 水島慎也…「この光景が、僕が『倫子』を見た最後だった。」

ドラマ版では15年後に正気に戻った倫子と再会し親子3人でピクニックに行ったり「束の間の幸せ」を味わえるのですが、漫画版では予感があったのに無視した為に2度と彼女に会えなくなってしまったのを一生後悔したまま人生が終わってしまった(次に倫子と会ったのは彼が死体になった後の話だった)彼の生き様が切なくてたまらなかったものでした。高校生活や大学進学にも支障をきたさなくても曽根原先生が余計な手を出さなければ彼らは無難に(倫子が短命でも)あと10年は平穏無事に暮らせただろうにと思うと余計に先生が憎いです。4巻にて「そうやって人を殺してたらあいつと同じことだろう!」とあの女を撃ち殺すのを止めたのは本当に判断ミスだったなあと読み返して改めて思ってしまいました…ゲフッ!

逃亡急行

2009.11.13
 本来、作品というものは雑誌掲載→単行本→文庫本という流れで残って行く(そして需要(人気)が無いとその流れにも乗れない)のに、この作品は企画本→文庫本→単行本と全く逆の流れで雑誌掲載から13年目にしてようやく単行本になったという経緯(つまり色々な形で読みたいと需要があった)から、この作者の作品の人気ぶりが伺えたものでした。そんな売れっ子作家でも作品を見れば分かるとおり一気に100ページ掲載という有り様で人気が出ても漫画家は所詮「頭に王冠を乗せただけの奴隷」に過ぎない(by犬木加奈子)というのは本当なんだなあと変な所で実感してしまった短編集でした…。

<逃亡急行>
 野々村悟…「汚名を着せられてクビになった刑事ってのが、俺だよ。」

じゃあ、つまりこの人は今現在、無職な訳で(だからこそ自分から職を奪った池上緋佐子をスイスなんて外国にまで追っていける、ストーカーし放題のヒマがある訳だけれど。)それなら恋人と2人で暮らす為の「新しいマンション」なんて探す前に職を探すのが先なのではないか(今、菜摘さんが住んでいる独身者ばかりのアパートだって狭いとはいえ元夫の私物が残っている=2人で暮らせる程度の広さはあるんでしょう?転がりこめばいいじゃないか。)とツッコミを入れてしまった男でした…ゲフッ!汚名を晴らせた所でめでたく再就職が叶うほど警官はおめでたい職場ではないでしょうし、記事をボツにされてばかりの(記者として見込みの無さそうな)奥様と一緒にこれからどうやって生活していくんだ…と変な所ばかりが気になって話に蹴りはついたものの、その後が心配なお二人さんでした。復讐するのは結構だけど、問題は復讐を終えたその後どうするのかだよな、と妙に当たり前の事を思えてしまった話です…ゴフッ!

 日向菜摘…「大学の卒業も待ち切れずに結婚したのに、新聞記者だった夫の和彦はある日から帰ってこなくなった。待ったわ、父が籍を抜いて日向の姓に戻されても、悟さんが調べた書類を見て死んだ事を知るまで帰ってくるのを待ち続けていたわ。」

家出して7年以上連絡が無かったら失踪宣告というのを受けられる(戸籍上「死んだ人間」として死亡届を出せる。)そうなので、夫が意志表示出来ない状態だった(スイスで殺されて氷河の中に捨てられていた)にも関わらず彼女が「独身」に戻れたのは、そういう事情もあったのでしょうね。(卒業前に子供もいないのに結婚した=何はともあれ、まだ学生の娘とヤルことやってたらしこんでいたのは確かで、父親の覚えは始めから悪そうな条件の夫だしな…ゲフッ!)しかし夫の仕事を追って自分も新聞記者になったり、今もなお2人で生活した部屋で彼の物は一切捨てずに暮らしていた辺り彼女の愛は本物で、その場で新しい恋人(悟さん)ができたとはいえ悲劇的な結末でピリオドが打たれた最初の結婚生活には同情してしまったものでした。最も今になって夫が生きて登場しても新しい恋人ができた現在、非常に困る訳ですが…ゴフッ!

<失踪都市>
 榊原敏彦…敏彦「そうだ、私には付き合っている女がいる。だがそれを家に持ち込んだことがあるか!?」
蛍子「いつも違う香水の匂いをプンプンさせながら帰ってきて、何が『家に持ち込んでいない』よ!」

旦那さん、「家に持ち込まない」(家庭に波風を立てないように奥さんにも気づかれず上手くやる。)ことと「家に連れ込まない」(かの伊東博文のように堂々と愛人を家に入れて妻の目のある所で平然とセックスする。)ことを勘違いしてやいませんかね…とツッコミが入った顛末でした。これはもう立派に離婚が請求できる条件で、今更「奥さんが浮気した」(「お互い様」にまで条件を整えた。)程度で離婚の要求を拒否することなど出来ない(むしろお互いに「浮気」してるなら完全に夫婦として終わっている。)のですが、その辺は基本的に地頭の悪い御亭主だったご様子です…ゲフッ!(まあ、奥さんに払う慰謝料の額は違ってくるのかもしれませんが…。)離婚が面倒臭い(「離婚したって?原因何よ?」と周り中から聞かれるのが嫌。)なら始めから浮気なんかしなきゃいいのに、馬鹿正直に浮気相手にまで「お前は所詮遊びなんだ。」と言ってしまっては、そりゃ、刺されるでしょうね…。自業自得とはいえ、どこまでも頭の悪い男だったんだなあと実感できた旦那様でした…ゴフッ!

 吉田恵…「蛍子ったら本当にお嬢さんなんだから。あたしが彼と付き合ってたのに全然気づかないんだもの。でも、あの人、離婚する気は無いんですって。アンタと別れてあたしと結婚する気は無いと言ったわ。」

↑の言葉から察するに彼女は「気づいてほしかった」(でもって修羅場→離婚という展開を待っていた)のだと思われます。香水の匂いだの散々「愛人が存在するサイン」を示してきたのに当の蛍子は浮気されている事実に泣き寝入りするだけで一向に話は進まない、夫の浮気に気づいているくせに相手が誰だか調べようともしない(結局のところ「浮気するなら離婚したい」というのは口先だけで1ヶ月以上黙認…。)不貞行為は立派に離婚要因として認められる(男の方が「そんなつもりじゃなかった!」と言っても裁判(調停)になれば妻の言い分が通る。「外に女を作るのは男の甲斐性。うちの嫁なら理解を示しなさい!」と姑が叫んでも、そんな「個人的な家庭の事情」は裁判所では通用しない。)にも関わらず何も動こうとしない蛍子にイライラも募った様子です。それならそれで男を殺す前に蛍子(奥さん)に全てを打ち明けて離婚を迫った方が平和的な解決方法だったと思いますが…ゲフッ!

水に棲む花

2009.11.11
 何はともあれ髪を切れ!と主要登場女性人物2人にツッコミを入れてしまう(もしかしてプールで泳ぐ際にスイミングキャップをかぶっていないのは帽子の中に入りきらないほど髪の毛の量が多いから?←それは切れよ!)この物語、ミステリアス・ロマンと銘打ってはあるけれど色々な謎(ミステリアス)は説明されないまま放置されているし、浪漫譚も男1人がずっと男1人(戦う相手ではあるが)を追い求めたという微妙な内容だしあんまり面白味は感じなかった話でした。ツッコミ所は沢山あって、その点では語りやすい話ではあったんですけどね…。

 二階堂六花…「楪ちゃんはどこ!?場所を教えて!楪ちゃんに一番近い水へ私を通して!」

おちおち浮気一つ出来やしないのか…と情事の真っ最中に邪魔された楪ちゃん(物凄い気まずいシーン)に同情してしまったものでした。(その水を操る力が立夏と同様に生命の種を飲んだ結果なら花形の痣が7つ揃った今、完全に水になじんだ彼女は現在でもその力を使えるだろうしね…ゲフッ!)最後は生命の種の力で人の一生分だけ生きたい(だからこれで打ち止めで構わない)と物語は終わっていましたが、生命の種を飲んだ人間は果たして普通の人間並に老ける事が出来るのか(戦国時代から生きてきた金さん銀さんも真っ青の長寿を誇る立夏は現在でも当時の姿のままでした…。)色々疑問は残ってしまって、そこで終わってしまっていいのかツッコミを入れたくなってしまったものです。まあ連載終了が決まってしまった以上、仕方ない終わり方だったんでしょうけどね…。(禁句)

 二階堂楪…「祖父も父も白龍の血を継いだ二階堂の長男はずっと昔から短命だった。その最終走者の僕がより短命なのは当たり前だな。」

なんだか「闇のパープルアイ」で豹に変身する人間達が細胞の変化について行けずに皆が皆短命だったのと同じような展開だな(まあ作者が同じだからパクリには(なっても訴訟沙汰には)ならないと言ってしまえばそれまでだけれど。)と多少白い目で見てしまったものですが、結局のところ最初から相思相愛の出来レースが出来上がっていた2人の恋愛譚には何の心配も芽生えず、あんまり気にならなかったものでした。(むしろ六花が1人で燃え上がっているだけで楪は妹としてしか見ていないのではないかとそっち(ストーカー)方面の心配があったりして…ゲフッ!)最後は白龍の本性を取り戻し健康になった所で(何それ。)人間となって生きて行くことを決めている彼ですがハッピーエンドの反面ご都合主義な終わり方だなあ~と微妙な目でも見てしまった…話でした…ゴフッ!

 水地立夏…「六花が求めていた娘ですって?それまでの立夏はただの間違い?ただのつなぎだったというの!?いいえ!出水は間違っていなかった!」

白龍を甦らす事の出来る娘こそ「出水が長年追い求めていた本物の女性」なら、それは自分だ(それにしたって超都合よく家系図が出てきて自分にも資格があると分かるのは出来過ぎた展開だと思うが…戦国時代からよく残っていたな、家系図も。)と死ぬことすら恐れずに白龍(楪)と寝ようとした彼女の愛の深さが伺える(立場上の資格を証明する為だけに他の男と寝ようとするって、この人プライド捨ててるじゃないですか…そこまで自暴自棄になったとも言えますが…ゲフッ!)と共に何をしても出水にとって女はどうでも良い存在だった(白龍を甦らせたからといって別に何を認めてくれる訳でもない)と分かった時には絶望と憎しみは募ったでしょうね。痴話喧嘩の果てに刃傷沙汰(ではなく素手でブチ殺した)で終わった最後には心から頷けてしまったものでした…ゲフッ!

 出水…出水「や…めろっ!とどめは白龍に…お前じゃないっ!」
立夏「黙れ!このホモ!」

…と言わんばかりに痴情のもつれで殺された最期にはそんなシーンじゃないと重々承知しながらも笑ってしまったものでした…ゲフッ!(女性を弄ぶと後が怖いという話ですな…ゴフッ!)女にこだわって戦いに支障をきたすのは笑止だと出水は言っていましたが、その女(リッカ×2の生気)のおかげで負けてしまい、当の女(立夏)に処置を任された展開を考えると彼の女にこだわらないやり方(それはともかく気まぐれで女性を弄ぶのはお辞めになった方がよろしいかと…。)は、やっぱり「間違っていた」んでしょうね。少女漫画なのに男(との戦い)にばかり夢中になってしまったのが思えば彼の敗因だったのだろうと納得したラストでした…ガフッ!

暁に立つライオン

2009.11.10
 大人気連載「天は赤い河のほとり」(トルコ(ヒッタイト)の史実上の人物が登場するフィクション歴史漫画)を描いていた事もありトルコの新聞記者にインタビューされ、その時うっかり「ちょうど秋に『天は赤い河のほとり』ツアーでトルコに行くし、取材して読み切りでも描いちゃいましょうか。」と公の場で言ってしまったが為に一年の予定だった休暇は半年に短縮→この話を描くに到った(しかも読み切りで終わらず3回連載…本一冊分のページ数…。)という経緯が後書き雑記に載っていました。ダンメダロップ(そのまんま「回る戸棚」という意味。これを使うと顔を見せずに料理が出せる。)や戸棚の中の風呂(昔は一軒の家に親戚が何世帯も住んでいたから部屋に風呂がある。)などトルコの伝統文化がふんだんに取り入れられており、トリビアとして楽しめる一冊だなと感じたものでした。

 シンクレア・ショーン…シンクレア「えりな、戻って来なさい!君には危害を加えるつもりはない!」
えりな「危害を加えるつもりはないって、あれだけ撃っといて…。」

せっかくの「眼鏡の金髪美形外人」ならアルプ氏と同じように読者ツアー付きのハンサムガイドのユミット・ツナ氏を使えば良かったのに…と思った所で「マフィアのボスを追うカッコイイ刑事」ならともかく「裏で麻薬の密輸取り引きをする極悪マフィア」の役所ではご本人も喜ばないよな…と名前すら使われなかった経緯に納得してしまったものでした。(作品に登場できれば良いってものでもない。イメージという物があるのだから。)最後は麻薬王と会っていた証拠写真と共にお縄となっていましたし、いくら眼鏡を取ると美形度がアップする少女漫画のお約束的顔をしていても内容的に喜ばれない男だよな~と再度実感した登場人物でした…。

 和泉鷹士…「これ以上、えりなの側にいられなかった。それでも逃げ場所にこの国を選んで良かったと思っている。」

いくら両想いであっても、血の繋がりが無くても家族として一緒に暮らしている「妹」と愛し合っているのは重い現実だよなあ~(実際に連れ子同士でデキ上がって出来ちゃった結婚をした事例を聞いたことがありますが、式場にいる新婦・新朗のご両親が一組だけという事態に親族・友人一同は始終怪訝な顔をしてヒソヒソ噂していたそうです…ゲフッ!)と大手企業に就職した仕事まで捨てて(捨てるな!)トルコにまで逃げ去った鷹士(そこまで遠い所に逃げる事も無いと思うが…。)の意気地無さに納得してしまったものでした。現地で「恋人」を作るも、えりなの事は忘れられなかった様子で麻薬密輸事件に巻き込まれた挙句に当の恋人に殺された最後には涙しか出なかった登場人物です…。同じ「海を隔てた逃げ場所」なら北海道とか佐渡ヶ島とか沖縄とか国内で妥協してりゃ良かったのに…ね。

 シェリフェ・ミカ・アイドゥートゥ…「こんなに鷹士を愛しているのに!こんな所までついて来た私の目を盗んで、えりなにあんなラブレターを送ってたなんて酷い!」

日本とトルコのハーフ(イスラム国であるトルコ人)なのに顔を隠してないんだ…とアバーヤ(目の所だけが開いている黒いベールのようなもの)も被っていない彼女に驚いたものでしたが、作者に取材したトルコの女新聞記者キュリュンさんも顔面モロ出しでインタビューしていたようですし、アルプ氏も「昔は女性が家族以外の男に顔を見せる事は無かった。」(それはあくまでも昔の話。)と作中で言っているので今のトルコ女性はこんな感じなのかもしれません。(本編にも取材雑記にもベールをかぶったイスラム教特有の女性の姿は見られなかったしね…。)ともあれ「付き合っている」のに話と言えば妹えりなの事ばかり、麻薬の密輸取り引きの証拠を手に入れてしまい自分達がいつ証拠隠滅の為に消されるか分からない逃亡の旅ですら「ああ、アルプの言ってた通りの景色だな。えりなにも見せてやりたいよ。」とホンワ~とした空気で和んでいたら「てめえ、状況分かってんのかよ!」と思わず突き飛ばしたくなる気持ちは分かる気がしました。(で、折悪く突き飛ばした先は崖だった、と…ゲフッ!)ダメだぞ、鷹士、付き合うって事をちゃんと考えなさいと思わずツッコミを入れてしまった、そんな恋人達のエピソードでした…ゴフッ!

 アルプ・アスラン・タネル…アルプ「鷹士は君の事いつも話していたよ。つまり、その、あまり沢山の事を聞いたし写真も見てたし…イスタンブールで会った時、本当は初めて会った気がしなかったんだ。…愛してるよ。」
えりな「は?どういう意味?」

うわあ、本命の女性・えりなまで親友に奪われるなんて鷹士兄ちゃんはどこまでも哀れだと感じてしまったラブラブハッピーエンドでした…ゲフッ!(アルプにしたってアナトリア全土に広がり長い年月の間に混血を繰り返した一般的トルコ人と違って地方都市に住み着いたおかげで純粋に近い血が残っている希少なトルコ人なのに、ここで思いっきり混血(日本人の女)に走るのか…とちょっとガッカリしてしまった。)作者のトルコ取材雑記によると取材一行付きとなったアルプ・アスラン・タネル氏を5割増美化して(良かったね、えりな。)名前と顔をそのまま使って登場させたのが彼(現実の彼はマフィアを追う刑事でなく普通のガイドさんらしい。)らしく、後書きオマケ漫画で出て来た時には多少ビックリさせられたものでした。(っていうか、良いの?キャラクターとして使ってしまって…。いや「名前が同じだけの別人」ではあるんだろうけど…。)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。