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僕らの王国

2011.04.05
 今まで散々黒幕に回って悪さを仕掛けてきた御大も登場して、新キャラも出てきて、物語はこれからか!?と思うような展開ですが、後書きでも「まだまだ、この話を描いていきたいと思っている」と書かれていたけれど、内容そのまんまで新装版が出たり、作者は他の話を描いていたり、取りあえず、この話はここで一旦お終いという事になった様子です。(まあサブキャラに到るまで全員がくっついたし、運動会も無事(?)終わったし、区切りは良い所だけどさ…。)他にも番外編であぶれたキャラが新しい相手とデキあがっていたし、登場人物全員を幸せにする気はあった(そしてそこは完遂させた。)んだろうなと納得はした話でした。

 野中暁…祖母「長女の妃菜は嫁いで行ったきりだし、長男の上総は5年前に亡くなったし、もう孫のあなた達しかこの家を継げる人間がいないので、急遽、呼び出したのです。」
暁「じゃあ、そんなに跡継ぎが欲しけりゃ今から自分で産めばいいじゃん。鷹統なんて名前、興味無いよ。俺にはちゃんと野中って苗字がついてるんだから、帰らせて貰うよ。」
怜「どこに帰るの?誰もいないのに、待っててくれる人もいないのに、一人で帰るの?」

何故、こんなどこにでもいる「普通の男の子」(ハッキリ言って、何でもできちゃう天才美形少年の怜や、彼と双肩を並べている秀才貴族のラウルに比べれば「地味な存在」である。)に、祐治叔父さんにラウルにしょっちゅう攫われている「お姫様」状態の彼(仮にも一応いい所の家のお坊ちゃん(大富豪の孫息子の一人)なのに、もはやマリオのピーチ姫並に誘拐されまくっている。それで良いのか、男として。)に、怜といい、ラウルといいそんなにも入れ上げるほどの人間か?という疑問はあるのですが、思えば天才・秀才の彼らに対して劣等感もやっかみも無く「同じ人間」として接したのは暁くらいのものだったのだろうな(怜にしても、ラウルにしても「一般人」にキャーキャー言われて持て囃される事は有っても、嫌がられて殴られたのは初めての事だったのだろう。)と彼らにモテモテ…もとい「新鮮な存在」になった様に一応納得がいったものでした。恋人になった怜は男同士である以上に異常なヤキモチ焼きですし、両想いであっても苦労はしてるんだろうな(それで幸せであっても人と付き合うって大変なんだよね…。)と頷けはした主人公です。

 カイル・怜・べーシル…「昔バイオリンを習わされた時に周りから上手い、天才って褒めちぎられたんだよな。でもある時、正直な先生に『つまらない』って言われたんだ。『正確で綺麗な音色だけど感情がこもってないから、聴いてても楽しくない』って。当たり前だよな。楽しいと思うより、全てに良い結果を出す事が義務だとしか考えてなかったんだから。」

後妻として嫁いだ肩身の狭い母親の為にも、前妻が産んだ娘達のやっかみに対抗する為にも、「優秀な息子」として結果を出すことが全てだったのでしょうが、優秀さが過ぎて12歳で既にSAT(アメリカの大学進学適性試験)でどこの名門大学にも入学できる高得点を取得し、帝王学を学び株の投資家としても利益を上げて、父親のべーシル氏から一銭も受け取ってないレベルに達してしまった今逆にべーシル家を継ぐことに興味が無くなってしまった(もはやべーシル家に関係なく自立して稼いでいる。)んでしょうね。(そんな事しなくても充分に自活できるし、母親の為に頑張ってきたのだろうけれど15歳にもなったらそろそろ母親ではなく恋人を選びたくなるお年頃だし、マザコンでない限りはあの閉鎖的な家から離れる事を考えるだろう。)母方の親戚である鷹統家の跡取り問題は思えば渡りに舟の話だったと思われます。気になっていた従兄弟の暁は父親(上総)にこそ似ていなかったものの恋人としては理想的なタイプだったし、きっと今は人生バラ色なんだろうな、とラブラブにも程が有るリア充な様に頷けたものでした…。

 ラウル・ド・パヴィエール・べーシル…怜「会うたびに突っかかってくる鬱陶しい奴だとは思っていたから今まではずっと無視していた。暁の事が無ければ、あんな奴どうでもいい存在だ。」
暁「どうでもいい存在って…それって『嫌い』だと思われる以前の、存在すら認めて貰えてないって事で…。」

「好き」の反対は「無関心」か…(思えば、その内容が「怒り」であっても、やっとライバル(怜)が自分に対して反応するようになった事が嬉しかったんだろうな、ラウルは。今まで怜がやっている事は何でも真似していたストーカー状態だったからこそ尚更に。)と関わりが増えた反面、全然仲良くなってはいない義理叔父と義理甥の関係に溜め息が出ながらも得心がいったものでした。そして、ようやく怜以外の人間にも関心を持った(というより暁に恋してしまった)今、また相手には「どうでもいい存在」扱いされた(「最初の頃より優しくなった。」と暁は評価しているけれど「お前、やっぱり『いい奴』だよな。」って体の良い断りの文句だよね…昔から。)事で傷はさらに深く抉れた事だろうなとスペックは高いのに、努力家でもあるのに、当て馬役扱いで終わった最後には涙したものでした。番外編で新しい恋人と幸せになった事だけが救いですけどね…。

 リュセル・シグレ・黒崎…奥宮「君のそんな焦れったい所が、つい、いじめて泣かせてしまいたくなるんだよ。まるで好きな子をいじめる子供みたいにね。」

だからっていじめているだけでは関係は一歩も前には進まない。そもそも女の子(じゃなくて男性だけど)はいじめるのではなく愛するものだし、相手が男の気持ちに全く気づけない鈍~い人間なら尚更、進展しないだろう、と5巻もの長きに渡って進展しなかった2人の仲に納得してしまったものでした。(そもそもシグレくん自体が任務第一に考える仕事人間で、元々「恋にうつつを抜かすタイプ」ではなかったしな…。)挙句に思い通りに行動してくれなかった事で「君には失望したよ。」なんて拗ねて悪口を言う方向に走っては「顔面通りに受け止めてしまう真面目人間」であるシグレくんは余計に引くばかりだろう(それを「おやおや、今の態度はヤキモチなのかな~?ん?ん?どうなのかな~?」と喜んで受け止めることができるのは、自分が可愛いと自惚れている、男を手玉に取ることが趣味のビッチだけだ。)とギリギリまで迷走していた2人の関係に頷けたものです。最後は結ばれていましたがラウル様が真っ最中に帰ってこなくて本当に良かったな(買い物に時間がかかっていなかったら自室で何を見る羽目になっていた事やら。)と実感もしてしまった結ばれ方でした…。

 ヴィルヘルム・サギリ・黒崎…サギリ「何故、私なんです?」
祐治「私も君と同じように孤独だからかな。ただ違うのは、私はとても寂しがりやなんだ…。」
シグレ「…兄さんが?以前モロ好みの甥っ子(暁)をうっかり攫って、学生時代にはリネン室で数多の男を毒牙にかけ、あまつさえ俺にまで手を出そうとした、あの祐治様の所に…!?」

思えば祐治様は好みのタイプのシグレの兄貴で美人と評判のサギリ君には始めから興味が有った(そして実際に会ってみてモロ好みだと目をつけた。)のでしょうが、それとは別にこの男は「ウサギ男」の典型ではないのか?(ウサギは人に構って貰わないと寂しくて死んでしまう、か弱い生き物だが、それとは別に年中発情期で誰彼構わずのケダモノの本性丸出しの生き物であり、既にウサギのマークはプレイボーイの代名詞としても捉えられてしまっている。)と一日で相手に手を出している節操の無さにツッコミを入れてしまったものでした。(そういう事は、もっとお互いをよく知ってからでも遅くないのでは…?)サギリ君も恋を知って「感情の無い人形のような人間」からは成長できたのでしょうが、その恋の相手があのプレイボーイの祐治様ではこれからが大変だろうなあ(元秘書の椎名さんの旦那の事まで狙っていた、相手が結婚してようが子供がいようが関係無しの最低男らしいしな。)と彼の今後と弟の心配に心から頷けてしまった恋の顛末でした…。

 穂積日和…珠貴「お前の純粋な恋心を踏みにじっている気は無いし、応える気は満々だったんだけどな~。」
日和「そう…9年間も愛し続けた『タマキちゃん』は魔女だった。いや、悪魔(男)だった…!」

初対面の時から女装をしており(「本当は花嫁のベールを持つ役は碧子姉さんがやる予定だったんだけど、前日に熱を出しちゃって急遽、俺がやることになったんだよな。」「だからって何で男の子に女装を!?」by日和)送られてきた入学式の写真でも女子の制服を着ていた(姉がいたからこそ制服のお下がり位あったのだろうが…記念写真まで偽装して家族ぐるみで騙すか?)のなら、「誤解」しても仕方ないよな、とドイツで青春を満喫する事もできずに「初恋のタマキちゃん」に恋し続けていた日和に同情してしまったものでした。また姉という「同じ系統の顔の女」が3人もいながら性格の方は弟以上に死亡しており、新しく恋をする事もできなかった(「この中にいると珠貴が一番マトモに見えてくる…。」by日和)というのは、まさしく悲劇でしょうね。気がついたらお互いこそが理想の相手だった…というよりお互い以上にマシな相手がこの世にはいなかった、それが2人の結論だったような気がします…。(まあ、お互いが幸せならそれでいいんですけどね…。)
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紳士協定を結ぼう!

2011.04.02
 「これから」も全然普通じゃない日々が続きそうです…と書かれてはいるものの、お話自体はこれで終了らしく、後書きでも「とても励みになりました。」「ありがとうございました。」(過去形で「終わった話」として書かれている、ということは…。)とコメントされている辺り、皆が皆、力が残ったまんまという微妙な状況の中ですが続きを描かれる事は無いらしいです。(まあ主要登場人物全員がちゃんとカップル成立しているし、描き残しは無いんだろうけれど…。)どちらかというとサブキャラの方が好きだった私としては番外編と小説版が出ている事に狂喜したシリーズでもありました。

 斎和嘉&玖牙守弥…守弥「お前…俺が分からないのか?」
和嘉「そんなこと言われてもイギリスで生まれ育った俺は日本に3回しか来た事が無いし、一回目に到っては5年も前の話だ。」

想い続けていた期間はクリスよりも上だったとはいえ5年間も手紙も電話も無しで過ごしたら、忘れ去られるのも無理は無いよ(むしろ5年も音信不通でいたら、どんなできた女でも意固地になるのが普通で、覚えてくれていても終わっていると思うぞ。)とツッコミを入れてしまったものでした。(それは「5年間もずっと恋していた」のではなく「頭の中で妄想を膨らませていた」と言うんだよ。)特殊な事情を抱えているのも分かるけれども、それと友達を作ろうともしないのはまた別問題ですし(実際問題「俺、エイズになっちゃったんだ…。」「えっ。不治の病のあのエイズ?それはちょっと…」「や、いやいや、実は疑似陽性で間違いだったんだってよ!」「なーんだ。思わずドン引きしちゃったじゃん!」「…ヤバイ。俺はこの悩みを誰とも『共有』できない…!」みたいに「特殊な事情」のせいで友達を失くす人間は少なくない。誰だって面倒な事情とは関わり合いになりたくないというのが悲しい話だが大多数なのだ。)玖牙の問題は根暗である以上にそれを何とも思っておらず改善する気も無いという所だな、と自分の事しか考えていない様にあんまり好きになれなかった(むしろ何故あんな根暗男を選ぶのか、共感がし辛かった)主人公カップルでした。和嘉自体はいい子なんですけどね…。

 龍哭蓮&梛契己…「梛家は先代の記憶を受け継ぐ器です。今の『梛契己』は本当の主が目覚めるまでの仮の人格です。玖牙に憑いていたモノが消える時にその全てを持って行ったとしたら、このまま目覚めない可能性もあります。」
蓮「…という訳で、今の契己は俺以外の記憶は曖昧らしい。」

前世的に言うと、元は全部「梛家だけの話」で、蓮&和嘉→双子の姉、契己→姉貴と結婚するはずが他の男に「妻」を寝取られた双子の弟(で、それを恨んで横恋慕した間男を鬼の姿に変えたらしい。)、玖牙→双子の姉の方を寝取った間男…という血筋らしいです。姉が双子を残してくれた(おかげで女役は蓮と和嘉の2人に増えて、今世では醜い争い(ラブバトルショー)が繰り広げられる事も無く弟君側も間男側も双方が平和にカップル成立した。)おかげで話は幸せに締めくくられたというのは幸運と言えましょうね。記憶を失っても恋人である蓮の事はバッチリ覚えていたようですし(他の事は全部おぼろげな記憶を残して忘れ去ったのにこの男は…。)呼ばれて早々に目を覚ましたし何も問題は無い(本当か?)という結果で終わった様子です。

 クリストファー・ランドルフ…クリス「俺、和嘉のこと大好きなんだぜ。」
戒人「ご主人様は、もう少し私(彼氏)という者の存在をですね…。」

そりゃ、「そういう関係」にまでなった相手がいながら、Hまでしておいて、同棲までしておいて、毎日美味しいご飯を作って貰っておいて、他の人(和嘉)が好きと言うクリスの方が酷いよ、と思わずツッコミを入れてしまいました。いつも強引に流されるまま体の関係が続いていた(それは自分の本意ではない。)と言っても、その気になればイギリスに帰る事もできる(体を求められたら拒めない…にしても別居する事はいくらだって可能。)のに、日本(和嘉の側)にいる為にそれをしないのはクリスの意志であって、冷静に見れば「恋人のくせに勝手な事をしている」のはクリスの方Hまでしておいて「他人」だと言うのは、さすがに酷過ぎると思う。)だよなと頷けてしまったものです。個人的には2人の関係が谷岡ヤスジの漫画の一節(「すっかり世話女房顔して…このままじゃいつか『本命』が出来た時にとんでもない事になる!オイ!ハッキリ言うけどな!」「ハッキリ言うけどナニかしら?」「俺はお前を生涯、離したくないし誰にも渡したくないと思ってるんだ。」「やれ別れるの別れないのって私達、日常茶飯事だもんね。」といつも寝技で相手を繋ぎ止めているブタ女の話。)に見えて仕方ない私でした…。

 雲居戒人…戒人「早い話が、私はご主人様と永遠の仲(愛)を誓った下僕なんです。」
守弥「つまり卑俗的な意味で『性の奴隷』か。まあ、そういう事なんだな。お幸せにな!」
クリス「お前は口を出すな、玖牙!」

わざわざ和嘉(一番の恋敵)の前でベッタリとくっついて隠そうともせずにそんな事を言う辺り正妻宣言か?と疑ってしまったものでした。(いや、間違いなく牽制の一言だろうけれど。)同じストーカーである玖牙(「一人で来たはずなのに、何でついて来てるんだよ!?」by和嘉&クリス)には即座に同類…もといクリス側にいる「自分」だと判断がついた様子で2人揃って消えてくれましたが、相も変わらず和嘉に対して好意を示すご主人様(「全く…本当に懲りない人ですね!」by戒人)に心中は複雑だった事でしょうね。最後には「お前こそ正妻だ。」と言うようにクリスからロザリオを与えられていましたが(「昔、親に買って貰ったアンティークで大したものじゃない」とクリスは言うけれど、彼が両親ではなく叔父夫婦に育てられた事、風呂以外で毎日いつも身に着けていた物である事を考えても大切な思い出の品ではあったのだろう。)戒人といても幸せかどうか分からないという問題発言をなされた直後ですし、これからも彼の不安は尽きないんだろうなと同情しながら応援してしまったサブキャラクターでした…。

風紀のオキテ

2010.06.15
 同じ高天原学園を舞台にした話(「紳士協定を結ぼう!」)を別雑誌で同時連載していた辺り、こうじま先生はどんだけ仕事していたのか、漫画家が死ぬほど仕事しているというのは本当に嘘では無いんだな、と著作の多さに驚いたものでした。弓道が出てくるだけあって、話の中にウィリアム・テルのリンゴを撃ち抜いたエピソード(「一発で息子の頭の上に置かれたリンゴを射抜く事が出来るのに、何故矢を2本も求めたのだ?」「もし失敗したら貴方の頭を撃ち抜こうと思っていましたから。」「ぶ、無礼者!」と結局追われる羽目になった話。この話で使われたのは実は弓ではなく弩(いしゅみ。クロスボウとも言う)である。)が出てきたり色々トリビアに詳しいな、と細かい所で感心もした話でした。

 國江北斗…漸人「嫌われる以前に、おもちゃは飽きられれば捨てられるんだ。」

だから某友人のように尽くしまくっている人が匿名のような人間(人間を選別する資格すらない無言電話女)相手に何故か報われずに切り捨てられる羽目になるのかと妙に納得がいった持論でした。(髪を切ってあげたり、誰にも言えない相談事を彼女に対してはしたり、嫌われる真似どころか特別扱いをし続けたのに、「面倒臭くなった」という理由一つで疎遠にされていたこういう人間(匿名)って、周りの人間を利用価値の有無でしか見ていなくて、それすら「飽きたら、それまで」で、まだ対等に与え返してないとか、同じ人間として扱う意識自体が無いんだと得心がいった。)「この人の側にいられるのなら奴隷でも家政婦でも玩具でもいい!」と思ってはいても、主人公のように実際に他の人からそれを指摘されると泣くほど辛い(結局「人間」扱いされていない事は他の誰よりも自分が知っている。)ように、こういう関係っていつか破綻が来るよな(破綻が来なくても「格下の都合のいい女扱い」は永久に変わらないだろうし。)となかなか上手くいかない恋模様に深く頷けた展開でした。(第一話からセクハラされてはな…。)

 八千草疾矢…フクロウ「風紀委員の委員長が指導場で風紀の掟を破りまくり!大変だー!」
疾矢「風紀委員長の僕には風紀の掟は適用されないんだけどね。」

だから第1話から主人公にセクハラ三昧しまくりだったのに誰も彼に罰を与えないのか…(「きっと、これも意味が有るんですよね…?」と涙ながらにお触りに耐えていた北斗くんだったが、残念ながらセクハラ以上の意味はそこに無かったと思うぞ。)と毎回、節操の無い行動に走っている彼にツッコミを入れながら読んでいったものでした。逆に、いつもそんな事をしているから北斗くんに対しての好意が「全部、オモチャ扱いでからかわれているだけ」(その証拠に人間として大切にされるどころか、肉体を弄ばれてばかり。)と解釈されて引かれてしまったんだと思うよ、と冷静に語りかけてもしまったものです。両親が目の前で殺されても怯えて隠れていた(「父親の仕事で外国で暮らしていた間の出来事だったけど、まあ、日本みたいに治安の良い国の方が少ないよね。」by疾矢)事からメンタル的に色々抱え込んでいたのだろうけれど、そんなのを相手にする北斗くんは本当に大変だったろうな(「普通」以上に重いぞ、こういう人は…。)と読み終えて改めて主人公の苦労を感じたものです…。

 八千草漸人…漸人「男相手にキスマークをつけられても平気なら、俺が同じ事をしても構わないだろ?」
北斗「俺、疾矢さんが好きです!誰でもいい訳じゃない!」

それまで北斗は「疾矢さんに対して好意は持っているけれど恋愛感情じゃない」とか、散々、優柔不断な態度を取っていた(つまり「下僕」扱いしている自分は彼をオモチャ扱いしている疾矢と同等の立場のはずなのに、明らかに態度に差が有るのは何でだよ!とか色々思っていた事だろう。)くせに、追い詰めてしまった事でハッキリ目の前で疾矢を選ばれてしまったというのは、思えば切ない展開です。(その前にも目の前でキスシーンを繰り広げられたり、さんざん見せつけられてきたというのに…。)疾矢が相手を対等の人間として扱ってくれない最低男だと分かって、北斗が出した答えが「好きだから、玩具扱いでもいいから側にいたい。」(「おかげで踏ん切りがつきます。同じように好きになって貰えなくても、諦められます!」by北斗)であり、「部外者」である自分は他人の恋愛事情に口出しできないというのは辛かったでしょうね。こうじま先生の今までのパターンだったら番外編などで新しい恋人を作っている所なのに、完全放置されて別の人(北斗の義兄)の話が始まった辺りも報われずに思わず涙した登場人物でした…。

 煌河七星…七星「あたしが女だからヤクザ稼業を継がせたくなかったんだよな?だったら『男』になってやるよ。煌河七星って名はお前に譲ってやる。だから煌河北斗の名は、あたしが貰うぞ!」
漸人「つまり、こいつは『今までの自分自身』を全否定できるほど双子の兄が大好きな、ただのブラコンって事か。」

要するに「お兄ちゃんなんか必要ない!」と言っていたのは、「弱い兄貴に呆れて離れていった」のではなくて「嫌い嫌いと言いながらも、ちょっかいかけるのは『好き』のうち」(真実「嫌い」だったら視界の端に入ることさえ忌避するほど「無関心」になるのが普通であり、わざわざ他校に足を伸ばしてまで会いに行ったりはしない。)という事だったらしく、北斗が1人で勘違いしていただけで実は妹に好かれていた、という事だった様子です。(ただ妹のツンデレが過ぎて、それを素直に表現できないだけで。)ヤクザ稼業を継ぐのは本人の意思に任せるにしても、大人向けグラビア誌程度で鼻血出して倒れるこの子が男社会でやっていくのは大変だろうし(そんなんで男同士の猥談に参加できるのか?)北斗お兄ちゃんが一生懸命、跡目を継ぐの諦めさせようとしている理由が透けて見えた、そんな妹さんでした…。(男勝りな性格なのは認めるけれど、実際問題「男」としては中途半端な存在だと思うよ…。)

 余談…「聖ローズマリー女学院ってクリスチャン(キリスト教)ですよね。なのに神社を祀る神道系の紳士会と交流を持ちたいって…?」「クリスチャンである前に日本人ですから!そんなの関係ねえ!」という女子集団のパワーに、さすがクリスチャンでもないのにクリスマスを祝い、仏教徒でもないのに除夜の鐘を聞き、神道でもないのにお参りに行く、1週間足らずの間に3つの宗教の行事に参加する日本人女子だと納得がいったものでした…。

GP学園情報処理部

2010.01.05
 最初は「情報処理部」(苦労人の部長・鶴賀先輩の周りの人に振り回される日常譚)の話だったのに、いつの間にやら情報処理部に入部もしていない生徒会の会長・副会長の話がメインになり、続編ではとうとう「GP学園生徒会執行部」(情報処理部は脇役に格下げ決定!?)にタイトルが変わってしまったという歴史が流れる作品の最初の2冊です。「読んだ人に一番印象が残った人物が主役」と考えると妥当な変更ぶりですが、おかげで主人公からも格下げされた部長には同情もしたものでした…。

 天ノ原凛…叡智「君が僕のモノになってくれたら、欲しい物は何でもあげるよ。君はこの先、自由に好きな事をしていいんだ。」
凛「全く矛盾してるよな。あの時から叡智の所有物になった俺の、どこが『自由』なんだよ。」

そして他の子と遊んだだけで「僕の知らない所で他の男と仲良くしてる凛なんて、いらないから!」と逆上して部屋に閉じ込め、それにメイド以下、屋敷の大人達は何も言わず(オイ!)、翌日なんとか凛が監禁状態から抜け出そうと2階から飛び下りた(大した怪我が無かった事より、それに関して何の騒ぎにもならない(させない)この家が怖い。)所、逃走に失敗して再び彼の魔手に捉えられた(相手のあまりの美形ぶりと心配そうな態度に、子供心ながらに「この人には自分がいないとダメなんだ。」と感じて、正式に叡智のモノ(恋人)になると決めた様子ですが、半分、洗脳に近いような…。)という経緯に玉の輿に乗りながらも、彼は彼で苦労しているんだろうなと感じた「今までのあらすじ」でした。何でもできる叡智に甘えている反面、男として劣等感も感じている様子で、恋人をやりながらも男心は今日も複雑らしいです…。

 木村鈴音…鈴音「琴音は昔から俺より頭が良くて要領が良くて、可愛いと思ってた娘は大体が琴音の事が好きだった。そんな琴音に兄貴面して構われて、比べられるのがが嫌で、俺は…。」
琴音「ちゃんと考えろよ。何でお前が『兄貴』の俺を嫌うのか、俺をそんなに意識するのか…俺に気づかせたのはお前なんだからな、鈴音!」

本当に比べられるのが嫌なら、傍に寄らなきゃいいのに、何で同じ高校に入ってるんだよお前…という単純な問いの答えは、どうやら「嫌よ嫌よも好きのうち」(本当の「好きの反対」は無関心であり、視界にすら入らないように「距離を置く」のが正しい行動である。「言葉より行動に真実が出る」事を考えると、口先では悪く言いながらも決して彼から離れようとはしない鈴音の行動から、自ずと本心は見えてくる。)のようですが、やっと思春期に入ったばかりの鈴音くんは「自分の気持ち」にもまだ気づいていない様子で、2人の仲は家も隣同士で互いの部屋に行きかうのを親も公認しているという、チャンス有りまくりな状況下にも関わらず、遅々として進まない様子でした…。既に「自覚症状」まで辿り着いている分、琴音の方が辛い立場だろうな、とも感じてしまった恋愛成長途中の2人です…。

 五十嵐吾朗…吾朗「いっその事…とことんまで嫌われてみようか?どこまでなら許してくれるかなんて、もういい!二度と許して貰えないくらいに滅茶苦茶に抱きたい!」
大ちゃん「保健室の鍵、閉めとくから、1人で勝手にそこで悶えてろ!『許して』ほしかったら反省してろ!バカ!」

優しさだけで今のは「許せる」レベルじゃないだろう…とズボンと下着まで脱がされて、尻に指まで突っ込まれたにも関わらず「許して貰えた」顛末に私も頷けたものでした。普通だったら「最後までしなかったから良いだろう。」(心の準備ができていなかった相手の為に生殺しを我慢してあげた自分ってイイ奴。)ではなく、恋人でもないのに嫌がる相手を無理矢理組み敷いた犯罪者一歩手前の男(そもそも本当に誠実な男はレイプまがいの真似はしない。)を気持ち悪がって二度と目も合わせてくれないのが当然で、昔、爆発事故を起こして大ちゃんの眼を傷つけた(その時も彼は一言も責めずに相手を許した。)事といい、相手の大ちゃんは本当に優しい人だな、と実感もしたものでした。一応、根に好意はあった様子で↑の彼の行動も「(未来の)恋人の若さゆえの暴走」で許してあげちゃったらしいです…。

 鶴賀燎一…燎一「何、俺はこんなに必死になって南を探してたんだろう…。南にとったら俺が心配していようが、いまいが、どうでもいい事なのに…バカじゃないか?」
南「行っちゃ、ヤッ!残されんのヤダ!一緒に行くう!」
燎一「自分から離れてったくせに、置いてかれるのは嫌なんだ…。」

それでも「俺」を追いかけてきてくれたんだと思うと嬉しい…と「そんな程度」を喜んでいる辺りに(普段どんだけ報われていないんだか…は読んでいれば分かるわ。)、相手にとっての特別はお菓子(人間ですらない。)で、それ以上にすらなれない彼の不憫さ(他に気になる「男」がいないと言えば聞こえは良いが、「嫌い」じゃない代わりに「特別な好意も無い」ように聞こえて…あまり嬉しくはない。)に同情し、思わず涙が出たものでした。それでも可愛さは全てを凌駕するのか、兄(自分)を愛する美形な弟(ていうか同じ顔)が傍にいるにも関わらず、彼の本命は菓子以外眼中に無いような性格の南(高校生にもなった立派な十代後半の人間として、その性格もどうかと思う。最も当の「性格に似合う可愛さ(容姿)」が無いとさらに痛い人間になる(例・▲▲さん)ので、外身だけは「見れるレベル」で本当に良かったが。)だそうで、彼のこれからの(正しくは「これからも」)苦労が偲ばれたものでした…。

これ以上は無理です!

2010.01.04
 この話も「風紀の掟」や「紳士協定を結ぼう」に登場する高天原学園を舞台にした話で(最も、取りあえずこの話で「高天原学園周辺の話」は終了し、次回からは全く新しいボディガードの話が始まる訳ですが。)生徒達だけでなく管理人やガーデナーまでホモだったのか(それとも男子校って、そういう場所なの?)と思わず生暖かい目で読み進んでしまったものでした。他のBL話でもそうですが、フィクション上ではゲイはどんどん伝染していくものらしいです…。

 深山タケル…絢吾「タケルはうちで雇ってる執事の爺さんの孫だから、俺には逆らえないんだよな。友達なんかじゃないよ。」
タケル「ああ、そうか。こいつはずっと、そう思ってるんだ。絢吾が好きなのは『対等な友達』じゃなくて『従順な召使い』の俺なんだ。」

絢吾としては「周りに群がっている友達」(いくらでも代わりが効く人間)と同等の相手なんかではなく、「恋人候補」(未来形)という大切な人間のつもりだったらしいですが、↑のセリフを聞いてしまった日には、「悪気」が無くても、そりゃ「誤解」するよな(むしろ、専属奴隷発言としか取れない。)と、高校、大学と違う所に行かれて(要するにハッキリと距離を置かれた。)、その後いくら好きだと告白してもナンパ男の定例句としてスルーされ、キスやハグなどの愛の表現は全部セクハラ扱い、バラの花束をプレゼントしても迷惑がられるだけ(いや、男相手にバラの花束はどうかと思うけれど。)という、タケルの態度(心の閉ざし具合)に頷けてしまったものでした。(男相手に、こんな態度を返されながら、絢吾さんもよく諦めずにしつこく口説き続けられたもんだ…。)人間関係は受け手側の主観が大切、相手を下に見ていても不用意な発言は控えましょう(おかげで彼は7年以上も大きな代償を払わされてしまった。)という話でした。

 森山絢吾…「森山家の跡を継ぐのは麗花だ。…よくあるだろ、子供が出来なくて養子縁組。でも数年後には麗花が生まれたんだ。森山家の人には今まで通り家族だって言われたけど、無理なんだよな。恩があるから、できることは何でもするつもりだけど、跡目を奪うつもりは無い。」

けれど亡くなった実父母の遺産があるから金にも家にも困らないし、執事(タケル)も雇える(そりゃ、骨肉の争いを起こしてまで他の家の財産をぶんどろうとしなくても、何の不自由も無さそうだな。)というオチには、もう笑うしかありませんでした。最も祖父の跡を継いで「森山家の執事」になろうとしているタケルを知る絢吾さんとしては、将来森山家から独立する自分の所(別の家)に彼は来てくれないのではないかと偉く不安だった様子で自信は無かったらしいですが…人は見た目によらない、という良い実例(大体あの容姿と性格と経済力で、未だに彼女の1人も作った事が無い童貞だったって…嘘だろ?)だったのでしょうね、彼は。初恋を一途に追いかけ続けた以上に、その初恋の相手が男だった(そしてそれを成長の過程で訂正もせず突っ走り続けた)事に大いにツッコミを入れさせて貰った相手役でした…。

 安藤くん…安藤「カッコイイよなー、森山さん。男もOKだったら告ってみたいなー。」
絢吾「ちなみに安藤君が俺に言い寄るのって『麗花の婿養子』狙いだぞ。ここの生徒は一癖も二癖もある奴が多いんだから。」

「将を射んとせば、まず馬を射よ」(兄貴の方に先に気に入られておけば、本命の妹にも紹介して貰いやすくなるだろう。)という作戦だったのか、すっかり「ミーハーなファン」の様子を見せている彼でしたが、当の兄貴が「男からの告白」を嬉しいと思うかキモいと思うかはかなり微妙な問題であり、それは婿養子狙いの作戦として有効なのか、色々悩んでしまったものでした。(「俺に言い寄ってくる気持ちの悪い男と、誰が家族になりたいと思うか!」と決定的に疎遠にされる事もありうると思うが…。)ともあれ元々「花婿候補になりそうな生徒」の1人ではあったものの、性格に難あり(その明るい性格が裏表のある仮面の一つに過ぎないとは、同じ男としてどうかと思う。)で脱落してしまったのか、猫居くんのようにタケルに「目をつけられる」事も無く終わった様子です…。

 猫居樹…猫居「管理人さん、前に俺の事かっこいいって言ってくれましたよね。それって、男同士としてでもですか?俺に告白されたり、キスされてもいいとか思いますか?」
タケル「こ、好みの問題だから!」
猫居「でも俺の好きな安藤も森山さんの方が…。」
タケル「え?絢吾さんの身代りになれるかどうか試す為に俺を押し倒したの!?」

おかげでタケルは恋人の絢吾さん(男)にその場面を目撃されて、あらぬ誤解を招いているし(オマケにその日は当の恋人の誕生日という最悪なタイミング…。それで「浮気の現場」を見られたって…。)全く関係無い、好意すら持っていない他人相手にいい迷惑な相談の仕方だな、と呆れると同時に、そんなにも(間違った方向にトチ狂うほどに)思い悩むほど彼を好きなら、他人を「練習台」や「身代り」に利用してないで、潔く告って散ってこい!(散るんすか!)と思わずツッコミを入れてしまったものでした。という訳で、またしても不発に終わってしまった「麗花お嬢様の花婿」候補(ゲイでは女性と結婚はしないだろうし、結婚できた所で相手の女性はカモフラージュに過ぎない存在だろう。)ですが、内気なだけで目的の為なら他人を性奴隷に使おうとする男(タケルがOKしたら手を出していた。)なんてロクなものではないし、脱落させて正解だとも思えた男子生徒でした…。
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