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僕らの王国

2010.06.15
 今まで散々黒幕に回って悪さを仕掛けてきた御大も登場して、新キャラも出てきて、物語はこれからか!?と思うような展開ですが、後書きでも「まだまだ、この話を描いていきたいと思っている」と書かれていたけれど、内容そのまんまで新装版が出たり、作者は他の話を描いていたり、取りあえず、この話はここで一旦お終いという事になった様子です。(まあサブキャラに到るまで全員がくっついたし、運動会も無事(?)終わったし、区切りは良い所だけどさ…。)他にも番外編であぶれたキャラが新しい相手とデキあがっていたし、登場人物全員を幸せにする気はあった(そしてそこは完遂させた。)んだろうなと納得はした話でした。

 野中暁…祖母「長女の妃菜は嫁いで行ったきりだし、長男の上総は5年前に亡くなったし、もう孫のあなた達しかこの家を継げる人間がいないので、急遽、呼び出したのです。」
暁「じゃあ、そんなに跡継ぎが欲しけりゃ今から自分で産めばいいじゃん。鷹統なんて名前、興味無いよ。俺にはちゃんと野中って苗字がついてるんだから、帰らせて貰うよ。」
怜「どこに帰るの?誰もいないのに、待っててくれる人もいないのに、一人で帰るの?」

何故、こんなどこにでもいる「普通の男の子」(ハッキリ言って、何でもできちゃう天才美形少年の怜や、彼と双肩を並べている秀才貴族のラウルに比べれば「地味な存在」である。)に、祐治叔父さんにラウルにしょっちゅう攫われている「お姫様」状態の彼(仮にも一応いい所の家のお坊ちゃん(大富豪の孫息子の一人)なのに、もはやマリオのピーチ姫並に誘拐されまくっている。それで良いのか、男として。)に、怜といい、ラウルといいそんなにも入れ上げるほどの人間か?という疑問はあるのですが、思えば天才・秀才の彼らに対して劣等感もやっかみも無く「同じ人間」として接したのは暁くらいのものだったのだろうな(怜にしても、ラウルにしても「一般人」にキャーキャー言われて持て囃される事は有っても、嫌がられて殴られたのは初めての事だったのだろう。)と彼らにモテモテ…もとい「新鮮な存在」になった様に一応納得がいったものでした。恋人になった怜は男同士である以上に異常なヤキモチ焼きですし、両想いであっても苦労はしてるんだろうな(それで幸せであっても人と付き合うって大変なんだよね…。)と頷けはした主人公です。

 カイル・怜・べーシル…「昔バイオリンを習わされた時に周りから上手い、天才って褒めちぎられたんだよな。でもある時、正直な先生に『つまらない』って言われたんだ。『正確で綺麗な音色だけど感情がこもってないから、聴いてても楽しくない』って。当たり前だよな。楽しいと思うより、全てに良い結果を出す事が義務だとしか考えてなかったんだから。」

後妻として嫁いだ肩身の狭い母親の為にも、前妻が産んだ娘達のやっかみに対抗する為にも、「優秀な息子」として結果を出すことが全てだったのでしょうが、優秀さが過ぎて12歳で既にSAT(アメリカの大学進学適性試験)でどこの名門大学にも入学できる高得点を取得し、帝王学を学び株の投資家としても利益を上げて、父親のべーシル氏から一銭も受け取ってないレベルに達してしまった今逆にべーシル家を継ぐことに興味が無くなってしまった(もはやべーシル家に関係なく自立して稼いでいる。)んでしょうね。(そんな事しなくても充分に自活できるし、母親の為に頑張ってきたのだろうけれど15歳にもなったらそろそろ母親ではなく恋人を選びたくなるお年頃だし、マザコンでない限りはあの閉鎖的な家から離れる事を考えるだろう。)母方の親戚である鷹統家の跡取り問題は思えば渡りに舟の話だったと思われます。気になっていた従兄弟の暁は父親(上総)にこそ似ていなかったものの恋人としては理想的なタイプだったし、きっと今は人生バラ色なんだろうな、とラブラブにも程が有るリア充な様に頷けたものでした…。

 ラウル・ド・パヴィエール・べーシル…怜「会うたびに突っかかってくる鬱陶しい奴だとは思っていたから今まではずっと無視していた。暁の事が無ければ、あんな奴どうでもいい存在だ。」
暁「どうでもいい存在って…それって『嫌い』だと思われる以前の、存在すら認めて貰えてないって事で…。」

「好き」の反対は「無関心」か…(思えば、その内容が「怒り」であっても、やっとライバル(怜)が自分に対して反応するようになった事が嬉しかったんだろうな、ラウルは。今まで怜がやっている事は何でも真似していたストーカー状態だったからこそ尚更に。)と関わりが増えた反面、全然仲良くなってはいない義理叔父と義理甥の関係に溜め息が出ながらも得心がいったものでした。そして、ようやく怜以外の人間にも関心を持った(というより暁に恋してしまった)今、また相手には「どうでもいい存在」扱いされた(「最初の頃より優しくなった。」と暁は評価しているけれど「お前、やっぱり『いい奴』だよな。」って体の良い断りの文句だよね…昔から。)事で傷はさらに深く抉れた事だろうなとスペックは高いのに、努力家でもあるのに、当て馬役扱いで終わった最後には涙したものでした。番外編で新しい恋人と幸せになった事だけが救いですけどね…。

 リュセル・シグレ・黒崎…奥宮「君のそんな焦れったい所が、つい、いじめて泣かせてしまいたくなるんだよ。まるで好きな子をいじめる子供みたいにね。」

だからっていじめているだけでは関係は一歩も前には進まない。そもそも女の子(じゃなくて男性だけど)はいじめるのではなく愛するものだし、相手が男の気持ちに全く気づけない鈍~い人間なら尚更、進展しないだろう、と5巻もの長きに渡って進展しなかった2人の仲に納得してしまったものでした。(そもそもシグレくん自体が任務第一に考える仕事人間で、元々「恋にうつつを抜かすタイプ」ではなかったしな…。)挙句に思い通りに行動してくれなかった事で「君には失望したよ。」なんて拗ねて悪口を言う方向に走っては「顔面通りに受け止めてしまう真面目人間」であるシグレくんは余計に引くばかりだろう(それを「おやおや、今の態度はヤキモチなのかな~?ん?ん?どうなのかな~?」と喜んで受け止めることができるのは、自分が可愛いと自惚れている、男を手玉に取ることが趣味のビッチだけだ。)とギリギリまで迷走していた2人の関係に頷けたものです。最後は結ばれていましたがラウル様が真っ最中に帰ってこなくて本当に良かったな(買い物に時間がかかっていなかったら自室で何を見る羽目になっていた事やら。)と実感もしてしまった結ばれ方でした…。

 ヴィルヘルム・サギリ・黒崎…サギリ「何故、私なんです?」
祐治「私も君と同じように孤独だからかな。ただ違うのは、私はとても寂しがりやなんだ…。」
シグレ「…兄さんが?以前モロ好みの甥っ子(暁)をうっかり攫って、学生時代にはリネン室で数多の男を毒牙にかけ、あまつさえ俺にまで手を出そうとした、あの祐治様の所に…!?」

思えば祐治様は好みのタイプのシグレの兄貴で美人と評判のサギリ君には始めから興味が有った(そして実際に会ってみてモロ好みだと目をつけた。)のでしょうが、それとは別にこの男は「ウサギ男」の典型ではないのか?(ウサギは人に構って貰わないと寂しくて死んでしまう、か弱い生き物だが、それとは別に年中発情期で誰彼構わずのケダモノの本性丸出しの生き物であり、既にウサギのマークはプレイボーイの代名詞としても捉えられてしまっている。)と一日で相手に手を出している節操の無さにツッコミを入れてしまったものでした。(そういう事は、もっとお互いをよく知ってからでも遅くないのでは…?)サギリ君も恋を知って「感情の無い人形のような人間」からは成長できたのでしょうが、その恋の相手があのプレイボーイの祐治様ではこれからが大変だろうなあ(元秘書の椎名さんの旦那の事まで狙っていた、相手が結婚してようが子供がいようが関係無しの最低男らしいしな。)と彼の今後と弟の心配に心から頷けてしまった恋の顛末でした…。

 穂積日和…珠貴「お前の純粋な恋心を踏みにじっている気は無いし、応える気は満々だったんだけどな~。」
日和「そう…9年間も愛し続けた『タマキちゃん』は魔女だった。いや、悪魔(男)だった…!」

初対面の時から女装をしており(「本当は花嫁のベールを持つ役は碧子姉さんがやる予定だったんだけど、前日に熱を出しちゃって急遽、俺がやることになったんだよな。」「だからって何で男の子に女装を!?」by日和)送られてきた入学式の写真でも女子の制服を着ていた(姉がいたからこそ制服のお下がり位あったのだろうが…記念写真まで偽装して家族ぐるみで騙すか?)のなら、「誤解」しても仕方ないよな、とドイツで青春を満喫する事もできずに「初恋のタマキちゃん」に恋し続けていた日和に同情してしまったものでした。また姉という「同じ系統の顔の女」が3人もいながら性格の方は弟以上に死亡しており、新しく恋をする事もできなかった(「この中にいると珠貴が一番マトモに見えてくる…。」by日和)というのは、まさしく悲劇でしょうね。気がついたらお互いこそが理想の相手だった…というよりお互い以上にマシな相手がこの世にはいなかった、それが2人の結論だったような気がします…。(まあ、お互いが幸せならそれでいいんですけどね…。)
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紳士協定を結ぼう!

2010.06.15
 「これから」も全然普通じゃない日々が続きそうです…と書かれてはいるものの、お話自体はこれで終了らしく、後書きでも「とても励みになりました。」「ありがとうございました。」(過去形で「終わった話」として書かれている、ということは…。)とコメントされている辺り、皆が皆、力が残ったまんまという微妙な状況の中ですが続きを描かれる事は無いらしいです。(まあ主要登場人物全員がちゃんとカップル成立しているし、描き残しは無いんだろうけれど…。)どちらかというとサブキャラの方が好きだった私としては番外編と小説版が出ている事に狂喜したシリーズでもありました。

 斎和嘉&玖牙守弥…守弥「お前…俺が分からないのか?」
和嘉「そんなこと言われてもイギリスで生まれ育った俺は日本に3回しか来た事が無いし、一回目に到っては5年も前の話だ。」

想い続けていた期間はクリスよりも上だったとはいえ5年間も手紙も電話も無しで過ごしたら、忘れ去られるのも無理は無いよ(むしろ5年も音信不通でいたら、どんなできた女でも意固地になるのが普通で、覚えてくれていても終わっていると思うぞ。)とツッコミを入れてしまったものでした。(それは「5年間もずっと恋していた」のではなく「頭の中で妄想を膨らませていた」と言うんだよ。)特殊な事情を抱えているのも分かるけれども、それと友達を作ろうともしないのはまた別問題ですし(実際問題「俺、エイズになっちゃったんだ…。」「えっ。不治の病のあのエイズ?それはちょっと…」「や、いやいや、実は疑似陽性で間違いだったんだってよ!」「なーんだ。思わずドン引きしちゃったじゃん!」「…ヤバイ。俺はこの悩みを誰とも『共有』できない…!」みたいに「特殊な事情」のせいで友達を失くす人間は少なくない。誰だって面倒な事情とは関わり合いになりたくないというのが悲しい話だが大多数なのだ。)玖牙の問題は根暗である以上にそれを何とも思っておらず改善する気も無いという所だな、と自分の事しか考えていない様にあんまり好きになれなかった(むしろ何故あんな根暗男を選ぶのか、共感がし辛かった)主人公カップルでした。和嘉自体はいい子なんですけどね…。

 龍哭蓮&梛契己…「梛家は先代の記憶を受け継ぐ器です。今の『梛契己』は本当の主が目覚めるまでの仮の人格です。玖牙に憑いていたモノが消える時にその全てを持って行ったとしたら、このまま目覚めない可能性もあります。」
蓮「…という訳で、今の契己は俺以外の記憶は曖昧らしい。」

前世的に言うと、元は全部「梛家だけの話」で、蓮&和嘉→双子の姉、契己→姉貴と結婚するはずが他の男に「妻」を寝取られた双子の弟(で、それを恨んで横恋慕した間男を鬼の姿に変えたらしい。)、玖牙→双子の姉の方を寝取った間男…という血筋らしいです。姉が双子を残してくれた(おかげで女役は蓮と和嘉の2人に増えて、今世では醜い争い(ラブバトルショー)が繰り広げられる事も無く弟君側も間男側も双方が平和にカップル成立した。)おかげで話は幸せに締めくくられたというのは幸運と言えましょうね。記憶を失っても恋人である蓮の事はバッチリ覚えていたようですし(他の事は全部おぼろげな記憶を残して忘れ去ったのにこの男は…。)呼ばれて早々に目を覚ましたし何も問題は無い(本当か?)という結果で終わった様子です。

 クリストファー・ランドルフ…クリス「俺、和嘉のこと大好きなんだぜ。」
戒人「ご主人様は、もう少し私(彼氏)という者の存在をですね…。」

そりゃ、「そういう関係」にまでなった相手がいながら、Hまでしておいて、同棲までしておいて、毎日美味しいご飯を作って貰っておいて、他の人(和嘉)が好きと言うクリスの方が酷いよ、と思わずツッコミを入れてしまいました。いつも強引に流されるまま体の関係が続いていた(それは自分の本意ではない。)と言っても、その気になればイギリスに帰る事もできる(体を求められたら拒めない…にしても別居する事はいくらだって可能。)のに、日本(和嘉の側)にいる為にそれをしないのはクリスの意志であって、冷静に見れば「恋人のくせに勝手な事をしている」のはクリスの方Hまでしておいて「他人」だと言うのは、さすがに酷過ぎると思う。)だよなと頷けてしまったものです。個人的には2人の関係が谷岡ヤスジの漫画の一節(「すっかり世話女房顔して…このままじゃいつか『本命』が出来た時にとんでもない事になる!オイ!ハッキリ言うけどな!」「ハッキリ言うけどナニかしら?」「俺はお前を生涯、離したくないし誰にも渡したくないと思ってるんだ。」「やれ別れるの別れないのって私達、日常茶飯事だもんね。」といつも寝技で相手を繋ぎ止めているブタ女の話。)に見えて仕方ない私でした…。

 雲居戒人…戒人「早い話が、私はご主人様と永遠の仲(愛)を誓った下僕なんです。」
守弥「つまり卑俗的な意味で『性の奴隷』か。まあ、そういう事なんだな。お幸せにな!」
クリス「お前は口を出すな、玖牙!」

わざわざ和嘉(一番の恋敵)の前でベッタリとくっついて隠そうともせずにそんな事を言う辺り正妻宣言か?と疑ってしまったものでした。(いや、間違いなく牽制の一言だろうけれど。)同じストーカーである玖牙(「一人で来たはずなのに、何でついて来てるんだよ!?」by和嘉&クリス)には即座に同類…もといクリス側にいる「自分」だと判断がついた様子で2人揃って消えてくれましたが、相も変わらず和嘉に対して好意を示すご主人様(「全く…本当に懲りない人ですね!」by戒人)に心中は複雑だった事でしょうね。最後には「お前こそ正妻だ。」と言うようにクリスからロザリオを与えられていましたが(「昔、親に買って貰ったアンティークで大したものじゃない」とクリスは言うけれど、彼が両親ではなく叔父夫婦に育てられた事、風呂以外で毎日いつも身に着けていた物である事を考えても大切な思い出の品ではあったのだろう。)戒人といても幸せかどうか分からないという問題発言をなされた直後ですし、これからも彼の不安は尽きないんだろうなと同情しながら応援してしまったサブキャラクターでした…。

風紀のオキテ

2010.06.15
 同じ高天原学園を舞台にした話(「紳士協定を結ぼう!」)を別雑誌で同時連載していた辺り、こうじま先生はどんだけ仕事していたのか、漫画家が死ぬほど仕事しているというのは本当に嘘では無いんだな、と著作の多さに驚いたものでした。弓道が出てくるだけあって、話の中にウィリアム・テルのリンゴを撃ち抜いたエピソード(「一発で息子の頭の上に置かれたリンゴを射抜く事が出来るのに、何故矢を2本も求めたのだ?」「もし失敗したら貴方の頭を撃ち抜こうと思っていましたから。」「ぶ、無礼者!」と結局追われる羽目になった話。この話で使われたのは実は弓ではなく弩(いしゅみ。クロスボウとも言う)である。)が出てきたり色々トリビアに詳しいな、と細かい所で感心もした話でした。

 國江北斗…漸人「嫌われる以前に、おもちゃは飽きられれば捨てられるんだ。」

だから某友人のように尽くしまくっている人が匿名のような人間(人間を選別する資格すらない無言電話女)相手に何故か報われずに切り捨てられる羽目になるのかと妙に納得がいった持論でした。(髪を切ってあげたり、誰にも言えない相談事を彼女に対してはしたり、嫌われる真似どころか特別扱いをし続けたのに、「面倒臭くなった」という理由一つで疎遠にされていたこういう人間(匿名)って、周りの人間を利用価値の有無でしか見ていなくて、それすら「飽きたら、それまで」で、まだ対等に与え返してないとか、同じ人間として扱う意識自体が無いんだと得心がいった。)「この人の側にいられるのなら奴隷でも家政婦でも玩具でもいい!」と思ってはいても、主人公のように実際に他の人からそれを指摘されると泣くほど辛い(結局「人間」扱いされていない事は他の誰よりも自分が知っている。)ように、こういう関係っていつか破綻が来るよな(破綻が来なくても「格下の都合のいい女扱い」は永久に変わらないだろうし。)となかなか上手くいかない恋模様に深く頷けた展開でした。(第一話からセクハラされてはな…。)

 八千草疾矢…フクロウ「風紀委員の委員長が指導場で風紀の掟を破りまくり!大変だー!」
疾矢「風紀委員長の僕には風紀の掟は適用されないんだけどね。」

だから第1話から主人公にセクハラ三昧しまくりだったのに誰も彼に罰を与えないのか…(「きっと、これも意味が有るんですよね…?」と涙ながらにお触りに耐えていた北斗くんだったが、残念ながらセクハラ以上の意味はそこに無かったと思うぞ。)と毎回、節操の無い行動に走っている彼にツッコミを入れながら読んでいったものでした。逆に、いつもそんな事をしているから北斗くんに対しての好意が「全部、オモチャ扱いでからかわれているだけ」(その証拠に人間として大切にされるどころか、肉体を弄ばれてばかり。)と解釈されて引かれてしまったんだと思うよ、と冷静に語りかけてもしまったものです。両親が目の前で殺されても怯えて隠れていた(「父親の仕事で外国で暮らしていた間の出来事だったけど、まあ、日本みたいに治安の良い国の方が少ないよね。」by疾矢)事からメンタル的に色々抱え込んでいたのだろうけれど、そんなのを相手にする北斗くんは本当に大変だったろうな(「普通」以上に重いぞ、こういう人は…。)と読み終えて改めて主人公の苦労を感じたものです…。

 八千草漸人…漸人「男相手にキスマークをつけられても平気なら、俺が同じ事をしても構わないだろ?」
北斗「俺、疾矢さんが好きです!誰でもいい訳じゃない!」

それまで北斗は「疾矢さんに対して好意は持っているけれど恋愛感情じゃない」とか、散々、優柔不断な態度を取っていた(つまり「下僕」扱いしている自分は彼をオモチャ扱いしている疾矢と同等の立場のはずなのに、明らかに態度に差が有るのは何でだよ!とか色々思っていた事だろう。)くせに、追い詰めてしまった事でハッキリ目の前で疾矢を選ばれてしまったというのは、思えば切ない展開です。(その前にも目の前でキスシーンを繰り広げられたり、さんざん見せつけられてきたというのに…。)疾矢が相手を対等の人間として扱ってくれない最低男だと分かって、北斗が出した答えが「好きだから、玩具扱いでもいいから側にいたい。」(「おかげで踏ん切りがつきます。同じように好きになって貰えなくても、諦められます!」by北斗)であり、「部外者」である自分は他人の恋愛事情に口出しできないというのは辛かったでしょうね。こうじま先生の今までのパターンだったら番外編などで新しい恋人を作っている所なのに、完全放置されて別の人(北斗の義兄)の話が始まった辺りも報われずに思わず涙した登場人物でした…。

 煌河七星…七星「あたしが女だからヤクザ稼業を継がせたくなかったんだよな?だったら『男』になってやるよ。煌河七星って名はお前に譲ってやる。だから煌河北斗の名は、あたしが貰うぞ!」
漸人「つまり、こいつは『今までの自分自身』を全否定できるほど双子の兄が大好きな、ただのブラコンって事か。」

要するに「お兄ちゃんなんか必要ない!」と言っていたのは、「弱い兄貴に呆れて離れていった」のではなくて「嫌い嫌いと言いながらも、ちょっかいかけるのは『好き』のうち」(真実「嫌い」だったら視界の端に入ることさえ忌避するほど「無関心」になるのが普通であり、わざわざ他校に足を伸ばしてまで会いに行ったりはしない。)という事だったらしく、北斗が1人で勘違いしていただけで実は妹に好かれていた、という事だった様子です。(ただ妹のツンデレが過ぎて、それを素直に表現できないだけで。)ヤクザ稼業を継ぐのは本人の意思に任せるにしても、大人向けグラビア誌程度で鼻血出して倒れるこの子が男社会でやっていくのは大変だろうし(そんなんで男同士の猥談に参加できるのか?)北斗お兄ちゃんが一生懸命、跡目を継ぐの諦めさせようとしている理由が透けて見えた、そんな妹さんでした…。(男勝りな性格なのは認めるけれど、実際問題「男」としては中途半端な存在だと思うよ…。)

 余談…「聖ローズマリー女学院ってクリスチャン(キリスト教)ですよね。なのに神社を祀る神道系の紳士会と交流を持ちたいって…?」「クリスチャンである前に日本人ですから!そんなの関係ねえ!」という女子集団のパワーに、さすがクリスチャンでもないのにクリスマスを祝い、仏教徒でもないのに除夜の鐘を聞き、神道でもないのにお参りに行く、1週間足らずの間に3つの宗教の行事に参加する日本人女子だと納得がいったものでした…。

君主様の恋は勝手!

2009.08.12
 この話に出てくる「藤緒家の皆さん」は実は他作品にも登場していた(…私は読んだ事は無いけれど。)そうで、そこまで関連させるほど脇役に到るまで愛着を持って書いている作者だから、その後の連載作でも場所が同じだったり近場だったり、脇役の方の姿が見られたりするのか(脇役止まりか…いや、本編で主役ほど活躍できなかったキャラクターだからという作者なりの配慮なのかもしれないが。)と、ちょっと納得もしてしまった話でした。

<君主様の恋は勝手!>
 黒巴織人…俠吾「お前みたいのは生徒会長には向かないかもな。」
黒巴「向かないだなんて、選ばれもしなかった奴が言う事か?隆也がただのバカで何もできない奴だったら副会長になど任命したりしない。副会長にも値する相手と思うなら尚更、いつでも傍にいてほしいと思うのは当たり前だろう。」

まあ、言っている事の筋は通っているな。責任ある立場に就いた事も無い「相手より格下の人間」が自分の事を棚に上げて他人を非難する資格は無いし、一応「能力が有るから雇った」(魅力的でも、ただのバカに過ぎない相手だったら「恋人」止まりで役職なんか授けていない。「愛人に下駄を履かせている」部分はあっても、その仕事なら無難にこなせる力はあるから雇った、というのは映画「天使にラブ・ソングを…」よろしく現実ではままある話だ。)のなら文句のつけようは無いと納得はしてしまった持論でした。公私混同に違いは無いのですが(そのえこひいきが一般人には許せないのでしょうが。)「その人の実力が群を抜いて優秀なら話は別だけど、所詮ドングリの背比べなら、後は断る理由を探すだけ」という話…なのでしょうね。

 藤緒隆也…黒巴「バイトなんかしなくたって俺の側にいれば何の不自由もしなくて済むぞ。俺がお前の面倒を見てやるって言ってるんだ。」
隆也「何、訳の分かんねー事、言ってんだよ、気持ち悪いな!俺はシンデレラじゃねえぞ!」

女だったら、顔良し、金有り、高身長の生徒会長様から、ここまでベタベタに愛されたら(たとえ性格がワガママ君主でも)狂喜乱舞した事でしょう。けれど隆也は男だ。「男」に愛されても、嫌な意味でたまらないだけだろう…と年下という年齢を差し引いても「理想的な物件」であるにも関わらず、2人の仲は遅々として進まない理由が分かったものでした。最も、ゲイというアブノーマルな条件を差し引いても、金持ち嫌いの隆也(「金を持っているから嫌いなんじゃなくて、自分で稼いだ金でもないのに偉そうにしてる奴が嫌いなんだ。」by隆也)相手では、↑のセリフを持ってして口説く事は出来なかったでしょうが…。

 真名月俠吾…隆也「大丈夫、俠吾の気にする事じゃないから。でも心配してくれて有難うな。やっぱ、お前っていい奴!」
俠吾「(どうでも)いい奴って…好きな奴に言われたら、体の良い振られ台詞だよな。」

本当にいい人で「友達」の中では特別だったのですが、彼は甘えられる部分を利用していただけ(「俠吾って、しっかりしてる所とか兄貴っぽいんだよな~。」by隆也)で、相手が自分と仲良くしたい気持ちに嘘は無かったけれど「都合の良い男」を求められていただけだった(だから「恋人」には別の人間を選ばれている。それも、よりによった相手を。)というのは、悲しい話ですが現実ではよく聞く話でもあります。相手が自分に興味が無いのは仕方ない事(自分がどんなに好きでも、所詮はそんな人間。)なのだから「騙されていても楽しかった」という笑い話で済む程度に線引きをしてダメージを最小限に抑える形で付き合っていきましょう(でなきゃ、いくら人好きのする人間でも、そんな勝手な奴はシカトぶっこきなさい。)という話でした。

 甘い誘惑&甘く酔わせて…直哉「ちゃんと舌つけて発音しないと外人さんは聴き取ってくれないよー。これがTHの時。これがR。これがL。」
湊「ばっ、ばか!何でそこでキスに走るんだよ!」

かのヘレン・ケラーは耳が聞こえない分、相手の口に手を突っ込んで触感から発音を学んだそうですが、その為に相手とディープキスをしたなんて話は聞いたことが有りませんし、舌よりも手の方が器用に動かせる(「触って確かめる」のなら、普通、大多数の人間が口に含むのではなく手触りで確かめるだろう。)事を考えても、↑のような事はあまり意味が無いと思うのですが…。ともあれ「男の家に上がり込む」以上、こういう危険性はつき物で「勉強を教える」などという表面上の口実(違う意味での「勉強」を教えられてどうするんだ!?)に騙されて話のように襲われる事が無いよう気をつけて行きましょう。要は男の部屋になんて上がり込むものじゃないし、男を部屋に連れ込むものでもない(2人きりという状況を作ってしまった時点で危険である。)という当たり前の話でした…。

 手塩にかけてます…祥「何い!?寝言で好きって言ってた『しょーたろーくん』が俺ぇ!?」
一也「だから、もう起こしに来るなって言ったのに。最近、祥ちゃんの夢ばっかり見てて時々、現実とごっちゃになったりしてるから、バレたらきっと軽蔑されるって思って…。」

その前に高校生にもなったら朝くらい1人で起きなよ…と常識の元にツッコミを入れると同時に、起こす役をお隣に任せる親も親だ(お向かいの若い男を家(寝室)に上げるって…。)と、それにGOサインを出している母親に溜め息が出てしまったものでした。(無責任なのは家系なのかな…?)高校生になっても人格が変わる訳ではない、それは分かっているけれど、「子供」と言えるギリギリの年齢はやっぱり中学生まででしょうし、学校を卒業した以上は別の意味でも卒業しなきゃいけない部分が有るよ(私も妹が高校に入ってからは私の友達の輪の中に入れてチヤホヤさせたり、寝物語をしたり、甘やかすのは辞めた。それをするからこの子は「自分の周り」の人間を思いやらないし、嫌われても「いつでも可愛がってくれる下僕」がいるから良いと思っているし、成長する(「失敗」してもやり直せる。)にもギリギリの年齢だろうと判断したので。)と現実にはまずいないであろう幼い性格の幼馴染にツッコミを入れながら読み進めた話でした…。

 ワーストデイ&やっかいな笑顔…森下先輩「あーあ。ったく。いきなり雨に振られるわ、来る途中に西高の奴らに絡まれるわ、遅刻するわ、風紀委員の優等生(男)に告白されるわ、しょっぱなから最低な日だな、ちくしょう!」
風紀委員・崎本「俺、惚れた相手は逃がしませんから、諦めて下さいね。」

2話目ではナイフを使ったケンカで深く切られるわ(とはいえ切られたのは、よっぽど上手く切らないと死ねない手首(腕)であり、死傷率が高い足(の付け根の動脈)じゃなくて良かったね、とは言えるけれど。)、怪我をしている今だからこそ好き放題できる(え?)とばかりに当の風紀委員に襲いかかられるわ(嫌がっている態度はツンデレなだけで「自分でも気づいていないけれど本心では惹かれている相手」(のはず)だから、許せる範囲内で済んでいるけれど、普通だったらここで終わっている。)本当に厄介で最悪(ワースト)な目に遭っているなと私も頷いてしまったものでした。本人がため息をつきながらも「諦められる範囲」である辺りは、まだマシな展開ではあるのでしょうが…。

ブラザーコンプレックス

2009.08.11
 思えば、この作者の「絵」は元々、水戸泉先生の小説(「恋のからさわぎ」シリーズ)の挿絵で見て、絵が上手い人だな~と思っていた所、「お金が無い」シリーズ(やっぱりBLコーナー)の近くで同じ「作者名」を発見→あんな綺麗な絵の人が漫画の方まで描いてたの!?それもこんな冊数を!?(一体どんだけ時間がかかるんだ、それは?)と思わず手に取ってしまったのがきっかけでハマった(逆に言えば、この作者が水戸先生の挿絵を描いていなかったら手に取る事も無かった。)事を思うと、何が縁になるかって本当に分からない(思えば私は本業以外の所から入った読者だったな。)と懐かしくも思い出してしまう本です。という訳で初期の短編集です。

 ブラザーコンプレックス…高見「え、瑛一、お前、弟相手に何してんだ…?」
瑛一「スキンシップだ。」
高見「サラッと言うな!外人じゃあるまいし男同士でキスするか!?」

いくら家族(従兄弟)であっても、外人(ハーフ)であっても、ここは日本であって、本物のアメリカン一家だって「挨拶代わり」に頬にキスする事はあっても口をつけてのディープ・キスはしない(「君だってアメリカ人とのハーフだから家族同士のキスくらい挨拶としてしてただろう?」「ええ、でも、どんなに仲の良い親子でも舌を絡め合ってのディープ・キスはしないわ…!(この息子の野郎は本気で私の旦那を狙ってやがる…!)」by「パパはなんだか分からない」水戸泉より。)それは外国映画をよく見れば分かる事ですし、日本映画のどこにもそんな親密なスキンシップの様は無い事を見れば、日本でやっちまったら周り中の人間がギョッとする事は分かりそうなものなのですが、このお兄ちゃんは本当に我慢したり隠しているつもりだったのでしょうか?と思わずツッコミを入れてしまった話でした。何はともあれ「年頃の男の子」がいる家に我が子を置き去りにして仕事にかまける親が一番の原因を作っていたなとも納得してしまった話です。(男同士だからこそ「危険」は無いだろうと思ったのでしょうが…。)

 隣人…委員長「高橋が煙草を辞めたら、いつでもご褒美してやるからな。」
高橋「その日以来、俺は煙草を吸わなくなった…。」

むしろ「タバコを吸ったら、いつでもお仕置きしてやるからな。」の方が効果が有るような気がしますが、それはそれとして確かに不健全な展開ではあるけれど、健康的な展開ではあるな(そっちの方なら肺が真っ黒になり喘息や呼吸困難、果ては肺癌になる危険性は無い。痔になる可能性はあるけれどポラギノールで治るだろう。←オイ!)と、持論には納得してしまったものです。しかし、それが原因で停学になっても懲りずに家で煙草吸ってますって、依存症って本当に病気なんだな(普通は一度叱られて、罰まで受けた事で懲りて「悪事」を辞めるものだけれど、いけない事だと分かっている上で辞められないって、どうしようもない精神状態だな。最も物が煙草であって、シンナーや麻薬の類じゃない分だけ、かなりマシではあるけれど。)と実感もしてしまった話でした…。

 嫌いだなんて言わせない…斎藤亮「本当はこんな学校にだって転校したくなかったのに、祖父ちゃんがここの理事長だからって勝手に放り込まれて!世間体を気にして構われても却って迷惑なんだよ!」
斎藤先生「両親が事故死して1人で強がっているのは分かるけど、何でも他人のせいにしてる所なんか、まるっきりガキじゃねーか!お前のそういう態度見てると、こっちはイライラするんだよ!」

相手は実の兄貴の息子で甥っ子だぞ(志村けんのネタの一つで「叔父さんの(ダンサーになる道を肯定してくれた一言の)おかげで今の私があるのに!私あんなに気持ちが良かったのは初めてだったのに!」「…気持ちいい?って、オイ!姪っ子だぞ!?」「兄さん、俺は許せねえ!」「ちょ、ちょっと姪っ子ちゃん!そういう誤解を招く発言は…!」という話が有ったなあ、とチラッと思いだしてしまいました。)という根本的な問題は男同士という関係(何をしようが子供が出来る事は無く、当人同士以外に「犠牲者」は広がらない。)の前にアッサリと流された様子です。(に、したって相手が中学生という年齢では援助交際すっとばしてロリコン(ショタコン)という犯罪だと思うが。)当人同士がそれで良いのなら別に構わないのですが、今後、理事長である祖父とかには何て言って説明するのかな、とか色々不安も残ってしまった話でした…。

 身勝手な恋愛…神崎遥「いくら、お姉さんが君の初恋だったとしても、ちゃんと諦めなきゃダメだよ。彼女は君のお姉さんで、俺の親父と結婚までしてるんだから。」
カズちゃん「俺だって、幼稚園の頃にプロポーズまでした、ちゃんとした初恋の『ハルカちゃん』がいたわい!」

実際、当の「ハルカちゃん」も今、目の前にいる男その人で、初恋も2番目の恋も間違ってはいた訳ですが、ともあれ、遙とか珠貴とか薫とか、こういう男女双方で通用する名前は「息子」が女の子に見まがうほど可愛く発育してしまった時には「誤解」を生むので考えものの様子です。(両性具有の方々またはトランスセクシャルの方々には、手術もできる年齢になるまでに成長した時、どっちの性別を選んでも通用する名前なので重宝するらしいですが、現実にはそんな偶然はあまり無くて改名する場合がほとんど。)最も幼稚園時代の初恋(というか相手の姿)なんて、10代後半の成長しきった時になれば粉々に砕け散っているのが大半(実際、「幼馴染み」に久しぶりに会ってみた所、パンク少女になっていたり、デブのオタク男になっていたりと、予想通りに美しく成長してはいなかった相手の姿にガッカリする事の方が多いんだとか…。)なので、話のようにマトモに綺麗に成長していたのは男同士とはいえ理想だな、と頷いてしまったエピソードでした…。

 わがままなスプリンター…葛西先輩「山口も高校で陸上続ける気があるんなら俺と同じ高校来いよ、な!」
山口「そう言われて、この高校にも入った。俺、先輩の事が好きなんだよ。中学の時から。」
葛西「待て!俺、男だぞ!な?根本的に間違ってるって!」

男(先輩)が男(後輩)を同じ学校や職場に熱心に誘いかけるのは、そうすれば「優良債権」をその会社に引きこんだ自分の株が上がるから(要するに後輩をダシにした打算)であって、実際に就職(就学)してみたら、そこは理想の職場(学校)でも何でもなく、誘いこんだ先輩自身も「後は知~らない。」とばかりに自分を見捨てるようになった、というのは残念ながらよく聞く話です。就職や就学は「誰かの心意気に打たれた」からではなく、失敗しても「それが自分で選択した道だったんだから」と自分で納得できる道を選びましょう(そうすれば少なくとも人間や友情に対しては幻滅しなくて済む。)という話でした。↑のような恋愛感情であるかは別として、自分の方は特別に相手に尽くしたのに、相手の方は自分の人の良さを見込んで甘い汁を吸う事しか考えていなかった(美味しい部分だけを利用する事しか考えていない。)という打算的な人間は世の中に多いので、対等に返してくれない人間には(それがその人間の本性なのだし。)関わらないようにしましょう、という教訓です。(残念ながら話のように「いつか自分の気持ちに気づいて大切にしてくれる日が来る」というのは、ほとんど夢物語で終わる。「今、既に自分の気持ちに無関心」というのが、その相手の現実である。)
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