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こころ

2009.04.30
 高校の頃教科書で習った夏目漱石の文学作品です。Kとの事を聞き出そうとする先生に対して「どこに行ったか当ててみれば?」とほんのり嬉しそうにしているお嬢さんに対して「(先生vsKの水面下の心理戦が始まったこんなギリギリの時に)何で嬉しそうなんだよ?」と担当教師が(男としての嫌悪感と共に)首を傾げていたので、ノートに「先生の嫉妬の態度が嬉しい為」と答えを書いてみた所A評価を貰えたという嬉しい思い出があります。(実話。)余談ですが、恋の寂しさから何故か男の先生の所に来ている主人公と、妻にも打ち明けなかった人生の秘密を何故か出会って間もない主人公に書き送っている2人をさして巷ではこの小説は主人公×先生のホモ小説と解釈されているそうです…ゲフッ!

 私…漫画版オリジナルの奥様の柄杓攻撃白羽取り失敗の場面に笑ってしまいました。出会って間もない人間(先生死亡時、出会ってまだ1年も経っていません。)に普通ここまで入れ込めるものだろうか、と感涙しながら「僕は先生の人生そのものを知りたいのです。」(その前に早く就職先探しなよ!)と先生を求めていた主人公には確かに私も引いてしまいました。親が危篤になっている最中に先生を心配して(親を放って)列車に飛び乗ったのに結局間に合っていない辺り(最も手紙投函から相手の所に届くまではタイムラグがあるので間に合うはずもないのですが…ゴフッ!)は悲しかったです。この後これで親の死に目まで逃してしまっていたらそれこそ悲劇です。駅に着いたら下り列車でとっとと帰ってきて下さいね、主人公君。

 先生…主人公が土下座&感涙で引きとめていた次の瞬間(真正面にいたはずなのに)相手に気づかれずにいきなり至近距離に座ってた先生の素早さにびっくりしました。(気配も感じさせず…忍者ですか、先生は!?)
「桜狩り」でも触れられていた乃木大将の殉死をきっかけにKを殺してしまった罪を死んで償うに至っていますが、結局自殺するのなら奥さんと結婚しなきゃいいのに(精神的にひ弱な君がお嬢さんという事件を思い出させる人物を抱えて乗り越えられるはずもあるまい…。)と女の私としては別れた方が正解だったのに(実際同じ恐怖体験をしたカップルなど「事件」を経験した恋人達は別れることが多い。事件を思いだしてしまって一緒にいる方が辛いそうです。)と残念に思ってしまいました。(あるいはKの気持も含めて今までの事を全てお嬢さんと奥さんに話すべきだった。全てを自分の中にしまいこんでしまったせいで「自分だけが知っている罪」として余計に重い存在になってしまっている。)最後に綺麗な妻を見て逝ってしまう様はひたすら儚くて(弱すぎです、先生…。)哀愁を誘いました。ともあれずっと無職で暮らしてきたのによく生活する金があったな(親の遺産はどれだけ大量にあったんでしょう?)と私としては不思議で仕方ありませんでした。「私」も(早く就職しようね。)ですが社会と関わって前向きに生きる為にもやっぱり働くことは必要だと思いますよ、先生?

 K…こういう人と触れ合うことの少ない文化系青年は横に美人がいても自分の世界に入りこんで気づきもしないでしょうが、反面、自分によく話しかけてくれる(自分にある程度の関心を示してくれる)人間(この場合お嬢さん。)に対しては他に関心がない分イチコロだったでしょうね。(関わっている人間が少ない分関心が集中しすぎてしまう。こういうタイプは恋に落ちるのが早くしかも周りが見えない分どっぷりハマってしまうことが多い。)先生とお嬢さんの結婚について知った時、自分はお嬢さんへの恋心を打ち明けたのに何も言ってくれなかった先生や、期待させるだけさせておいて実は自分に特別な興味など何もなかったお嬢さんへの幻滅、道を追求するために誇り高く生きてきたのに恋の当て馬役でもがき苦しんでいる今の自分のみじめさなど色々な現実に押しつぶされてあんな行動に走ってしまったんでしょうね。固物ですが惚れた女に対しては甘く(あの偏屈男がわざわざ傘を届けている。)お嬢さんがいないとなると「ま、まさか見合いに!?」と本人のいない所で滅茶苦茶慌てていたり(男としては小っちゃくてそこが可愛いと思う。)もしカップルになれたら(お嬢さんの尻にしかれた)似合いの2人になれたと思うのですが、そうそう上手くいかないのが恋というものでした。(こういう場合、その2人と同じ屋根の下で暮らしているのは辛い。)それにしたってなにも死ぬことはないだろうと突っ走りっぷりにツッコミを入れつつ悲しくなったのを覚えています。彼の死もあってお嬢さんの評価は芳しくないようです。

 静(お嬢さん)…小説本編でも「生け花のセンスは無く、琴の腕も今一つですぐに辞めてしまう。」とありましたがよりにもよって筍を生けていたり(どんだけ斬新な発想なんですか!?)琴を破壊していたり(どう扱ったらバキッといってしまうんですか!?)漫画版ではよりパワーアップしていました。国語教師曰く「もしKとの事が無ければ逆に先生はお嬢さんとは結婚してなかっただろう。」(お嬢さんと結婚したのはKへの罪悪感が主な理由であり、彼女は愛するに足る女性ではない。)と断言されており、違うアレンジをされた漫画化作品(…買っておけば良かった。)では「Kさんの分まで幸せになろうね。」と言った瞬間「いや、別れようよ俺達…。」と終わってしまっていたり(嫌われとりますな…。)古風な男にしてみれば2人の男の気持ちを薄々察しながらも状況を楽しんで弄んでいた女という許し難い評価を貰っているらしく人気は低い(むしろ嫌われている。)らしいです。(Kの自殺に関しては特に彼女が上手く立ち回っていれば回避できたのではないかという声さえある。)先生と結婚後も「あなたは結婚してから人が変わった。」と何も知らずに責めたり(本当に何も知らないのか、あるいは気づかない振りをし続けて過去を捨て去っているのかどっちにしても無神経と取られているようです。)「あなたも殉死すれば?」と言い放ったり(直訳して「死ねば?」というこの言葉もネックになっている模様…。)という言葉言葉の端々から来る現代感があの時代の男達には(嫌な意味で)たまらないらしく彼女に関しては否定的な意見をよく聞きました。(むしろ彼女は何でもかんでも従う良妻賢母というよりはおきゃんなイメージがあります。私的に。)なのでこの話で「綺麗だ。」と(先生の視点で!)美しく描かれていることは同じ女として感動してしまいました。先生自身は「彼女には何も言わないでくれ。」と残してますが妻としては夫が何を考えて生きて来たのか知る権利がありあの手紙は彼女に渡して読む機会を与えてほしいと思いました。(そして女というのは鈍いフリはしつつも実はそんなに鈍い生き物ではないから、少なくとも当時の事情については薄々察しがついていると思いますよ、彼女は。「ほんのり嬉しそうに」していたわけですし。)
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続・資本論

2009.04.29
 本屋で見つけてビックリした本です。まさか続編が出るとは思っていなかったので(本当の結末を見たければ自分で小説版を読め!という厳しいメッセージなのかと思っていました。)再びロビンやダニエルに会えたことがメチャクチャ嬉しかったです。最後はあり得ないくらい幸せな結末に落ち着いていたのにも驚く(話としてロビンが最後には今までの報いを受けて路頭に迷うような予感がしてならなかったので。安心しました。)と同時にジワッと嬉しかったのも読後感が良くて感動しました。前回は物語形式だったのに比べ今回は説明重視になっていささか雰囲気が違うのにアレッと思いましたが…いいじゃないですか、絶対続編は無いなと悲しい確信をしていた話に奇跡が起こっただけでも幸せなんですから。

 ロビン…前巻では経営も方針も何もかもダニエルさん任せで自分じゃ何もしていないお飾り的な社長でしたが、今巻では新しい商品で市場を独占したり、工場の拡大を考えたり、社長らしく成長したじゃないですか!と感心しました。とはいえ類似品を作られたり(特許が無い以上、巨額の金で独占契約を結ばない限り技術は流れるってことです。)利益増大の割合以上に機械の維持費が上がっていることに気づいてなかったり(機械が細部まで正確にやってくれるようになったせいで職人が仕事にやりがいを感じようが出来る物の量は変わらなくなってしまいました。ここまでくると給料上げても会社の出費が増えるだけの上げ損になります。)危うく安売り競争に参加しそうになったり(安売りの為のコスト削減で職場の人間の給料だって安くしなきゃならないという厳しい状況を引き起こします。)まだまだ詰めが甘い彼なんですが、意外に頭いいアイデアを出している(他社にないオリジナル商品で勝負しようというのは正解です!)辺り彼を見直してしまいました。最後は意外にも無事に親父さんの元に戻れていましたが(絶対ダニエルに身ぐるみ剥がされるか、牧場を奪われるかすると思っていました。ゲフッ!)それで結局幼馴染のヘレナのことは放置かい!(結婚の約束は所詮子供の口約束か…ゴフッ!)と前作を読んだ私としては気になってしまいました。ともあれ平和な暮らしに戻ってこれて良かったね。お帰り、ロビン。

 ダニエル…もうチーズ業界で儲けていくのは限界だなという引き際を心得ていた部分もあったとはいえ、契約書をタテにロビンの(父の)土地や家畜達を取り上げずにそのまま足を洗うのをOKした辺り、実は優しい男です。ロビンの出した新商品のアイデアなど一緒に仕事をして楽しかった(とはいえ代表取締役としてはダニエルの方がロビンよりはるかに上手ですが。)という充実感もあって彼の事はそれなりに認めていたんでしょうね。(ロビンの慈善思考に辟易することは多々あったとはいえ、小さなボロの町工場にすぎなかったのをあそこまで大きく発展させたのは予想外の嬉しい結果だったでしょうし。)去る者は追わずという信念から「僕は投資家だから次はどこが儲かるかで頭がいっぱいだよ。」と、あえてあっさり手放していますがそんなこと言いながら実は寂しかったんじゃないかな~とシビアさの裏の優しさを知る私としてはほくそ笑んでいたりもしました。経営時代もロビンが安易な策(慈善思考、安売り競争etc.)に突っ走りそうになると牽制したりアドバイスしたりやっぱりいい人じゃないですか、この人と個人的な好感度は高かったりします。で、エニーさんとはどうなってるんでしょうね?

 カール…「俺は銀行に預けていた100Gが戻れば(横で殺人が起こっていようが殺人者を放置しようが)それでいいんだ。」という発言にはちょっと待て!とツッコミを入れてしまいました。元ロビンの工場で働いていた人で資本家達の横暴に耐えかねてデモを起こしていましたが、現在はデモから卒業し自分の家庭の為だけに仕事を掛け持ちして働いている様子です。(労働者達の事が胸に引っ掛かっているロビンとは反対に、この人は自分のことだけしか考えなくなりましたよね…ガフッ!)銀行は預けている人達のお金を使って融資しており、実は銀行の中には皆が預けた金のうち1割しか用意していない、というシステムの説明(だから皆が一斉に金を下ろそうとすると大変なことになるのです。通帳の数字だけで中身が無いんですから。)にも使われていました。金さえ戻ればそれでいい…ではなくて少しでも労働環境や矛盾を正そうというあの頃の姿勢はどこ行っちゃったんでしょうね、この人…ゲッフン!

羅生門

2009.04.28
 高校の教科書にも載っていた芥川龍之介の短編小説です。彼の作品と言えば「鼻」(同人誌に掲載したこの作品を夏目漱石に絶賛されたらしい。)が有名で中学の頃、学級通信「ラーの鏡」での読書感想で私の感想が1番に掲載されたという懐かしい思い出をまだ覚えています。(内容要約と感想欄が別でストーリーに頼らず自分の文章で勝負しろというそのやり方に燃えた覚えがあるので余計に記憶に残っています。)「羅生門」の登場人物が色々流用されていて(つながりがあると言えよ。)関連があったようでちょっと嬉しかった解釈でした。芥川先生、35歳で薬物自殺なんかせずにもっと作品を残してほしかったです…。

 「羅生門」…教科書に載っていた話がクビになった所から物語が始まっているのに対して、この話はクビになる経緯までも詳し~く載っています。危機感を持ちながらも必死に働いている中、一人のほほんとしている人間がいたらムカつくのは分かりますがいくらなんでも宝壊しすぎだろ!(むしろたった一人のクビだけで足りるのだろうか?)と仲間達の行動にツッコミを入れてしまいました。仲間も、羅生門で出会った髪を抜いていたアグレッシブなお婆(あんなに軽々とジャンプする程健康的なおばあちゃんとは思ってもみませんでした。)も「自分が生きていく為なら他人を利用しても正当化していい。」という考え方でしたがそれは利用される側の立場に立っていないからこその身勝手な考え方ですよね。「じゃあお前もそういう立場に立ってみろよ!」という男の行動はそのまま作者からのメッセージなのでしょうね。

 「愉盗」…阿濃「沙金様はお美しくて優しい方でした。時々意地悪でしたが…。」
役人「言ってること矛盾してるだろ、それ。」

沙金が殺されたシーンはおそらく太郎・次郎兄弟が和解した後の話で「弟から話は聞いたよ。今夜の作戦を侍に全部バラしたんだってな。」「わ、私知らないわ。帰るわよ!」「待て!この裏切り者!」ザクッ!というようなやり取りだったんでしょうね。その時阿濃が謳っている歌「君おきて あだし心を 我待たばや なよや末の松山 波を越えなむや 波を越えなむ(私があなたから心変わりするなんて波が陸奥の名勝「末の松山」を越えるくらいあり得ない事よ。)は「あの兄弟があなたの為に仲違いするなんてあるわけないでしょう。」という沙金への戒めだったんでしょうね。(でも手当てもせずに冷静に死にゆく様を見守っている辺り、貴女も充分に冷酷で性格の悪い女といえますよ、阿濃さん。)ラストシーンの馬に乗った兄弟を月が照らしている様は美しかったですが月がやたらとデカくないか?とビックリしたシーンでもありました。

 「藪の中」…「藪の中=真相が分からない」という常套句はこの短編集から生まれたそうです。個人的には殺された武弘本人が言っている自殺説が1番真実に近いのではないかと思うのですが(逆に多襄丸が言っているやたらとカッコ良すぎるストーリーには1番胡散臭さを感じる。男を騙して縄で縛りあげた奴がどの口で「卑怯な殺し方はしたくない。」と言うのでしょう?)霊媒師の言うことを実証しろと言われると弱いので強くは言えないのがちょっと悔しいです。どの話が真実にしろ武弘が愛する妻と他の男の情事を見せつけられた挙句殺意を抱かれたことだけは動かしようのない事実なので武弘が哀れだなあと思ってしまいました…ゲフッ!余談ですがET(または宇宙人のグレイ。)のような目をした真砂が思わず心を奪われるような菩薩のような魅力の持主なのかはビジュアル的に物凄く疑問だったり…ゴフッ!

陵子の心霊事件簿

2009.04.27
 最初の2冊分は学校のロッカーの中にさらし首みたいに顔が出ていたり「日常の中にある恐怖感の見せ方」が絶妙でホラーとして本当に怖かったのに、後半ラブコメに突入してから変な展開になったな(話としても怖くなくなったし。)と最初のホラーの描き方が上手かっただけに残念に思えてしまった心霊話でした。(霊能力が消えてなくなったわけでもないのなら最初の2冊分のスタイルのまんま、ず~っと周りの心霊事件を解決していく、で良かったじゃないかとも思ってしまったり…。)後半、相手役の体のありかを見つけたり、バトルしたり、日常じゃなくて非日常になってしまっているんですよね…。

 須賀亨…陵子「結局、彼は愛美さんを最後まで忘れられなかったんだ。」

「忘れられなかった」だけで「愛されていた」訳ではなかったというのが…愛美さんの悲しい所です。たった1年前に自分で非常階段から突き飛ばした(!)元彼女の事を忘れて調子良く新しい彼女(陵子)を作ろうとすれば、そりゃ祟られるだろう(取りあえずアンタは警察に自首した上で除霊しに霊能者の所に行きなよ…。)と須賀君にツッコミも入れてしまった陵子の初恋でした。陵子も陵子で「あんな死に方をした元彼女を忘れられる男」という所までは許容範囲でも別れてうっとおしくなった女をブチ殺した男という内容はさすがにアウトだったのでしょうね。話のラストではもう「アニキにのりうつったポウがカッコ良く思った」と別の男にときめいているし「女心と秋の空」(変わりやすい秋の空模様のように女の気持ちは移り気である。そしてそれは男もまた同様。←の諺は元々は「男心と秋の空」を女に変えただけのものである。)という言葉をしみじみ実感した話でもありました…ゲフッ!

 野上達彦…野上「付き合ってる男はいないんだろ。なら俺と付き合ってもいいじゃないか。」
陵子「彼氏はいないが、お前とは付き合いたくない。」

どうやら「今は誰とも付き合う気はない」(当たり障りのないお断りの返事)という典型的な事例だったようですが、「困ります~。」だけのソフトな返答が仇になったようで野上さんの方は「頑張ればまだまだイケる!」(自分に可能性はある!)と誤解ばかりを募らせる結果になってしまった様子です。(「断りの返事なら野上さんに何度も言ったわよ!」「アンタは今、彼氏がいる訳じゃないし今いち…今十くらい迫力負けしてるよね。」byポウ)少女趣味の極地(「男の人に告白される時は両手一杯の赤いバラが欲しい!」by陵子)の証を死ぬ間際とはいえ「受け取って」しまった訳ですし、これは誤解させてしまった陵子の方にも問題があったな(↑のようにズバッと言ってしまえば良かったのに。)と多少白い目でも見てしまった話でした…。

 川島みのり…陵子「『拓』の手は私を選んだ。その瞬間のみのりさんの目を私は忘れない。」

その割に「だってやっぱりマトモなデートなんかしたいもんね。」と遠慮を忘れるのも早かったよね…と「素直」にラブラブできなかったのはその話だけで、その後はネコ姿でも構わずにキスしたり、兄貴に中身がのりうつったのを良い事に抱き合ったり、ラブラブの極地を見せていた2人の姿に余計に見殺しにされた元恋人のみのりさんが哀れに思えてしまった話でした…ゲフッ!そもそも陵子がみのりさんと一緒に連れて行かれそうになったのも「度を超すと俺の手には負えないから深入りし過ぎるな。」という拓の忠告を無視したのが原因でしたし(つまり、みのりさんが死んだのは「一人なら助けられる」のに同調し過ぎて低級霊に連れて行かれる人数を2人(自分)に増やした陵子のせいでもあるのでは…?)犠牲者が出た事もあって余計に主人公カップルを応援する気が失せてしまったものでした…。

 日下部杜…拓「彼女…森(苗字)じゃない。杜と書くんだ。杜…俺の妹だ。」

だったら茂莉とか藻璃とか杜浬とかもっとマシな漢字があったでしょうに(「苗字と誤解できる名前」にしたって夏野とか栄(さかえ)とか甲斐(かい⇔海)とか、もっと良い名前があったと思いますが。)「モリ」という名前にも漢字にもガックリしてしまった妹さんでした。(兄貴の「拓」はまだマトモな名前だったと思うけれど、女の子で杜って名前というのはちょっとギョッとすると思うよ…。)自分の部屋もロクに掃除しないのに失踪して1年以上経つ兄貴の実家の部屋は2日に一度は掃除している(既に実家を出て一人暮らししている兄貴の「帰って来ても使わない部屋」なんてそこまで念入りに掃除する必要は無いような気がするが…。)ものの、その実、兄貴がいない間に預金を勝手に下ろしてバイクを買った(「掃除していた」のではなくて「物色していた」のか…ゲフッ!)そうで感動が少し半減もしてしまった、そんな兄妹の話でした…。

 翠川和也…杜「和也さん、私の水、飲む?まだ冷えてるよ❤。」
和也「じゃあおにぎりと交換で…❤。」
拓「あの2人いつから、あーなったんだ?」
陵子「さあ?」

そう、ダサくて地味なお兄ちゃんに見えるけれど、ポウ(拓)にのりうつられてラブシーンをしている箇所を見れば分かる通り眼鏡を外せば3人もの男(須賀君、野上さん、拓。前述の2人は既に死んでいる。)に言い寄られたモテモテの妹・陵子同様のかなりの「美形」であり、わずか一日で杜とイイ感じになっている様にも納得がいったものでした。(男勝りの杜と、慎重で小器用な和也と、性格が正反対だからこそ惹かれた部分もありそうですが。)作中ではスリッパを踏まれたり、頭に辞書を落とされたり、のりうつる為に気を失うほどの怪我をする事がしょっちゅうの可哀想なお兄さんですが…ゲフッ!

 日下部拓…拓「ありがとう。それに初めまして…と言うべきかな。」
陵子(あったかい手。固い確かな腕の感触…拓!)

人間、3日間寝たきりになっただけで、もう体を自力で起き上がらせることができなくなるほど筋力が落ちると言います。(老人が骨折をきっかけに寝たきりになりやすいのはこのせい。)なのに謎の物体に2年以上も体をコーティングされていた(要するに2年以上もの歳月の間ピクリとも動いていない。)にも関わらずリハビリもナシで以前と同じように体を動かせるのは普通に凄い(というより原理を無視している。)と感心したものでした。…で「初めて」会った早々からラブシーンを繰り広げている2人ですが、みのりさんのことは本当にもう(どうでも)いいのか…とその熱愛ぶりには引いてしまったカップルです…ゲフッ!

 翠川陵子…「誰も知らない島に眠る白い猫に伝えてほしい。私達は与えられた能力を守ってみせると。そして何より、今でもお前を愛している…と。」

ポウ、出オチじゃん!と最終話で肉体を拓に利用された(のりうつられた)挙句に悪霊の攻撃から陵子を庇ってサッサと燃やされて消滅させられた展開には、あまりのアッサリぶりにツッコミを入れてしまったものでした。(白猫ポウに伝えてほしいと言っても墓も体も無いじゃありませんか…。)引っ越し魔の母親のおかげで何度も家(!)を移り、おかげでしょっちゅう舞台(場所)が変わって新しい悪霊と出会いやすい(ダメじゃん!)ヒロインでしたが、そうしょっちゅう家を買って引っ越しできる費用なんてどこから捻出できるんだ!?(お母様はそこまで金を稼げるどんな仕事をしているの!?)と逆に変な所が気になってしまったご一家でもありました。ボロアパート暮らしで転々とする半生を送り引っ越し(という名の夜逃げ)がよくあること、という事情なら納得できたんですけどね…ゲフッ!

資本論

2009.04.26
 マルクスの大作です。尻切れトンボで後味が悪いと思ったら第1巻のみをベースに哲学や革命的な思想を排除して物語化した物だそうです。ページの間の「キーワード説明」に少しでも読者の理解を促進しようとする製作者側の熱い意図が感じられ個人的には好感が持てました。読んでいるうちにパンが食べたくなるのはきっと私だけではないでしょうね。偶然にも「蟹工船」にも通じるところがあって労働環境の歴史を感じました。どの国でも同じ歴史をたどってきたんですね。

 ロビン…「お金持ちになりたい」のなら、まず世の中にそんなうまい話が転がってるはずがないという常識を学ぶべきでした。本当に得をできるもうけ話なら、人は他の人間に分け与えず独り占めするものだという当たり前の心理(それを他人に任せる辺り、他人に背負わせたいリスクがあると疑ってかかるべきなのです。)をもっとよく考慮し、後先考えずにサインしなければこんなことにはならなかった…んです。チーズが他の店と比べてダントツに売れていてもそんな美味しい味を出せる匠の技を3か月で興味の無い人間に伝授するということ自体にも無理がありますし、夢ばかり見過ぎて現実をなめていた結果(自業自得)の積み重ねで彼はここにいるわけなのであまり同情はできないです。職員に好かれたいのならまずそのリッチな服を脱いで職員と同じ働きをする所から始めるべきだと思いますし(それで服代も1人分の給金も浮くってわけです。)色々勘違いしてるなあ、この人…と共感できませんでした。仕事も単調でつまらない内容にしてしまったから職員も面白みを感じない(仕事を楽しんで熱中できない。)訳ですし、皆に好かれたいなら今からでも色々改善できるところはあると思いますよ、ロビー?(上から目線で相手を人として見ていないから嫌われちゃうんだよ。)

 ダニエル…話的にすっかり悪役に描かれていますが、ロビンに経営のノウハウを(それが人として間違ったものとはいえ)教えてあげたり、前もって本式の監督役を雇いつけていたり(ああいう人物を見つけ出して且つ主人を脅迫しないように躾けるのは大変だと思う。少なくともロビンでは無理だろう。)この人の立場的にはかなり良心的な人物です。(そもそも経営がピンチに陥るたびに相談に乗ってあげる義務は無いのである。むしろ放っておいて自滅してくれた方が広大な牧場の土地も手に入りお得だったり…ゲフッ!)むしろ勝手に悪役に解釈しているロビンに「ここまでしてやってるのに何勝手に勘違いしてるんだよこいつは…。」とため息をついているでしょうね。(というか経営学も勉強しないで行き当たりばったりで物事を進めているロビンの方が人として考え方が甘いのである。)「金は必ず返してもらう」のは貸した人間として当然の権利ですし、同情してあやふやにするのは他の人間に対して示しがつかなくなる(挙句の果てには「あそこは期限を延ばしてくれたのにうちはひいきするのかよ!」と怒鳴り込む人が出てくる。)ので、当たり前の展開なんじゃないかなあ(むしろ金貸しはそんなものでしょう。)とそんなに嫌悪感は無かったです。エニーさんもきっとそんな彼の大人の態度に惹かれたんでしょうね。(少なくとも顔に惹かれたわけではあるまい…ゴフッ!)

 ハインリヒ…ロビンの父。ドイツからの移民に関わらずあれだけの土地持ちということは妻との結婚は逆玉だったのでしょうか?妻の遺言を後生大事に守り続けている辺り、愛情はもちろんあるんでしょうが妻に頭が上がらない立場だったからもあるんではないかな~、と深読みまでして楽しんでいました。さすがに国を越えて流れ歩いてきただけあって今の立場が恵まれていることをよく自覚していますし周りの人間にもケチケチせずに太っ腹なのでご近所からも好かれているようです。(これで息子のロビンが暴走しなきゃな…。)また大切な土地なのに手放しても構わない決意をしたのは息子の臓器を売らせないための大きな優しさの表れだということが分かります。人間として器の大きい方です。そんな父と、死を目前にしても静かにそれを受け入れていた大らかな母の間に生まれたはずのロビンは何故あんなに身の程知らずに育ってしまったんでしょうね?お父さんが失ったものの大きさを考えるとやっぱりロビンに「…。」となってしまう私です。

 ヘレナ…ロビンの幼馴染。ダニエルから持ちかけられた儲け話には「胡散臭っ!」と即座に見抜いているなかなか現実的な女性です。気の強い彼女が泣きながら歩いていたことから察するに、あの時既に地主さんに「畑仕事の給金だけじゃ厳しいだろう。」と(おそらくは事後承諾の形で)手を出された後だったんでしょうね…ゲフッ!街に繰り出すようになったことで(精神的疲労か少しゲッソリした事も手伝って)随分奇麗になりましたが体を売るまでに転落した彼女の落ちぶれぶりには悲しみを誘われました。ロビンのプロポーズも酒に任せての冗談でしかないですし(今彼は身の程も忘れて銀行の頭取の娘に熱を上げている。)どこまでも報われていない扱いに正直悲しくなりました。それでも人を人としてちゃんと扱っている(仕事的に金ヅル扱いしそうなものなのに。)彼女が凛々しくて好きです。彼女が報われることってあるんでしょうかね?

 エニーさん…大手銀行のご令嬢。ロビンと自分の恋人のダニエルを会わせるきっかけを作ってしまった人です。彼女に憧れてしまった事も手伝ってロビンは金の世界に身を落とすことにもなりました。とはいえそんなロビンの想いを彼女は気づいてもいないでしょうしレストランに販売先を繋げたりひたすら善意の人なだけ(かえってそれがタチ悪いのだが…。)なので、その、悪気はないのでしょうね…。相手に優しく根暗な人間にも明るくリードしてくれる性格にはロビンも含め多くの男性が期待を持ってしまうのでしょうね。(現実にはまるで眼中になくてもね。)箱入り娘なこともあって世界には上手くいかない事ことなど存在しないかのように信じて生きてる彼女ですが、その純真さのおかげでダニエルの黒い部分に気づかずにうまく付き合って行けたりしてるような気もします。とにかく、ロビンには早く身の程を自覚して目を覚ましてほしいです。(いい子だけどロビンが相手にされる可能性はほとんど無いと思うよ…ゴフッ!)

思春期未満お断り・完結編

2009.04.25
 ああそうか、この人達は読みきりの主人公じゃなくて思春期シリーズの飛鳥さんとマナトだったのか。顔が違うから分からなかった(作者に失礼だろ!言葉を慎みなさい!)と続けて読むと絵柄の変貌ぶりに焦ってしまう完結編です。せめて絵が変わる前にこの完結編を描いて欲しかった(「妖しのセレス」で表現力豊かに魅せてくれた事といいこの絵はこの絵で好きなんですが…。)ものですが諸般の事情でそれが不可能だった事は知っている(続編③の記事参照。むしろちゃんと完結編を描かせて貰えるよう作者が働きかけただけでも御の字。それでも1話しか許して貰えなかったんですね…。)ので作者としても編集側としても色々ギリギリの結果だという事が分かるので個人的には何も文句は言えませんでした…。

 シンディ…「B89W57H86。マナトは貰ったわ。」

飛鳥のスリーサイズはB86W58H87なので下着姿の彼女を見て瞬時に体のサイズを見抜いた(どんな女だよ!)のではなく自分の肉体の魅力を誇示して略奪宣言をした事が分かります。自分の容姿には自信を持っているようですが白人の肌ツヤの衰えの速度は激しく(30歳を超えるともはや近くで見れたものではないほど皺が…。遠目から見ると綺麗なんですけどね。)豊かな乳や尻だっていずれ垂れ下がる時がきます。公衆の面前でキスするなど肉体攻撃中心の常識外れの行動を取る前に性格を改めた方がいいな、と彼女の将来がちょっと心配になってしまったものでした。(だからマナトにも振られたんですよ、あなたは…。)

 須藤飛鳥…「マナトはもうアメリカより遠いとこ行っちゃったんだね!」

かつて2人の仲が学校中にバレた時、他の人に「気持ち悪い」と言われようが、練習着を破られたりの古典的な嫌がらせをされようが、バカ男子どもにレイプされかけようが(どんな学校だよ!)「2人でいられるならくじけずに頑張っていける!」と不安に打ち勝ち続けていたのがこの子だったのに、キャラが変わったなあ~(こんな風に相手に上手くいかない原因を押し付けて自己憐憫に浸る子じゃなかったのに。)と悲しく思いながら見ていました。最終的にはちゃんとマナトとウエディングベルを鳴らせたものの、もはやただの済し崩し的展開に見えてあんまり感動は味わえなかったものです…ゲフッ!

 藤崎真斗…シンディ「マナトはあなたに本当はこう言いたかったのよ。『迎えに来た。一緒にアメリカに行ってくれないか』って。」

だったら邪魔せず協力しろよ(猜疑心作った要因はシンディだろ。)というツッコミはシンディには届きません。とはいえこんなワガママでイケイケの金髪女の父親の後妻として肩身の狭い思いをするよりは息子と結婚して姑として幅を利かせる方が母親としては得な訳で「本当にいいの?」と聞きつつも決して止めようとはしない母親の小狡さが見えた…のですがその言葉を顔面通りに受け取ってしまったマナトは飛鳥の元に走ってしまいました。結果として飛鳥の為に全てを捨ててしまった彼でしたが、あの腹黒い母親とワガママな姉(嫁候補)に比べたら、女にだらしない半生を送っていても自分の為には動いてくれるようになった義父と常識の分かっている義姉のほうがマシな訳で「家族」を選ぶ点においては間違った判断はしなかったように思えてしまいました…ゲフッ!

 藤崎真理子…マナト「俺が引き取られてすぐ藤崎は外交官辞めて事業を起こしてたんだ。長年準備していたらしくて会社は軌道に乗って大きくなる一方でさ。」

引き取った時と随分話が違うんですけど…。つまりマナトを釣った餌である「外交官」の夫は引き取られて早々に無くなり、母親はあらかじめそれを知っていながら(長年準備していた事を妻が知らないはずが無い。)都合の悪い事は黙っていて結果的に事後承諾の形で息子を騙した事が分かります。「1回位ワガママを許してあげようと思って…。」(これだけの事をして1回だけかい!)と飛鳥に会う為に日本に帰国することを許していますがその時にもシンディを同行させている辺り「シンディに引っかき回して貰って綺麗に別れて後継ぎになってほしい」本音が見えたので(本来だったらシンディが行きたがっても「恋人同士の2人の話だから。」と息子の為に止めるのが母の役目。)結果として最終的には息子に選ばれなかった理由に納得がいってしまったものでした。いくらなんでも親として勝手過ぎるでしょ、この人。

続・思春期未満お断り

2009.04.24
 キャラクターにも慣れ「よし、ここから話を作っていこう!」となった時に無情な本編打ち切りと合いなり、それでも登場人物達への愛着から「せめて増巻で続き(番外編)を描かせて下さい!」と言ってしまったのが運の尽きで「ふしぎ遊戯」とまさかの同時連載をこなす事になりながらも単行本を出せた(昔は雑誌に話が載っても人気が無いとコミックスにして貰えなかった。単行本もページ数が決まっており入らない話は切られてしまったり…厳しかったのだ。)というエピソードには渡瀬先生の執念を感じたものです。根性が無ければこの世界はやっていけないんだなあ~と改めて感じたと共に「番外編(続編)が本編より続いちゃダメでしょ。」という編集部の無情な判断から再度、連載打ち切りになった経緯に同情したものでした…。

 「私をお墓につれてって」…マナト「俺きっといい男になって飛鳥さんを守ります…幸せにしてやりたいです。」
飛鳥「強姦しようとしたくせに何が『守ります』よ!」

そして一体何から「守る」というのか。「飛鳥さんを男の魔手から守ります。」だったら余計なお世話(むしろアンタこそが襲いかかった張本人)なような気もしてしまったものでした…ゲフッ!しかし夜中に男の部屋に来たら「彼女はその気だ。」と誤解するのも仕方なく(墓参りに行く為に抜け出す計画は余計な「誤解」を失くす為にも旅行前に伝えておくべきです。)友人たちが部屋から出ていった(状況をセッティングしてくれた)事も合わせてマナトが欲望に走った経緯には飛鳥の方にも要因があった気がしてしまったものでした。男友達全員に全てを見られながらの初体験が嫌過ぎるのは分かりますがその気が無いなら期待を持たせるような言動は慎んだ方がいいですよ、飛鳥さん。

 「いつか王子サマが…」…志麻「ちょっと可愛いなって思ったから興味持ったんだけど、昨日は誘っておいて勝手に帰るし…俺ワガママな子ってダメなんですよね。」

和沙の為に敢えて自分が嫌われ役になって振る役所を買って出た貴成君でしたが和沙ファンの中にはこの言葉を顔面通りに受け止めてしまって彼を嫌いになった人もいたそうです。マナトそっくりで紛らわしいので彼と付き合わなかったことには私も賛成しましたがそれで速水となし崩しに付き合うのは違う(それまでずっと和沙に片想いしていたのならともかく彼が狙っていたのは飛鳥の方でしかもその前に付き合っていた他の女の事も完全に振り切っていない。どうやら基本的に女にだらしない人間らしい。)ように思えるので結末にはあまり納得いかなかったものでした…。

 「お嬢様かく語りき」…飛鳥「あたし、お父さんはずっとお母さんのこと思ってくれてるって…思ってたのに。」

それにしたって婚約者と別れずに結婚して子供(異母妹)まで作った事実に変わりは無いと思いますが…。(飛鳥のお母さんの立場って…。)また結婚して子供まで作ったのに(泊まりにきた陽子が3日で発見してしまう程)目につく所に大事に昔の彼女の写真の数々を取ってある辺り和沙の母親に対しても失礼で離婚の経緯(和沙の母親に対して愛は無かった…が、子供はしっかり作った。)について改めて納得したと同時に誰にでもいい顔をしようとして結局相手に不誠実に対応している様は昔から全然変わっていないんだなあ~と再度お父さんのいい加減な性格に幻滅したものでした。(陽子が結論を迫らなければいつまでもズルズルと同居が続いていた事だろう。)「運命のいたずらで幸せにしてやることはできなかった。」のではなくアンタのそのいい加減さこそが一恵も和沙の母親も、そして今、陽子さえも決定的に傷つけているんでしょ、とツッコミを入れてしまったものです…ゲフッ!

 「プラトニック・バージン」…マナト「もう1年だぜ。いつになったらいいんだよ!?」
飛鳥「取りあえず期末テストが終わるまではお断りよ!」

そうそう、ただでさえ1年留年しているのにこの上落ちこぼれたらシャレになりませんから。(問題はそこなの!?)とはいえ「好きなら体を許せるはずだし、男なんだから我慢には限度がある。」というマナトの発言には「両想いで付き合っている女」はいつでもOKな男の性欲処理の道具じゃない!(トイレに行って2回も「処理」すればスッキリするよ?←オイ!)と怒った女性ファンもいたそうです。(昔の女性は貞淑だったんですね…。)それはマナト自身言ってしまった後で気づいたようでしばらく距離を置いて自粛していた様子でした。セックスしたいのと捨て鉢になった彼女に体を投げ出されるのとは意味合いが違いますもん…ね。

 「無敵のSHY BOY」…須藤理事長「昇馬くんのお母さんなんだけどね、高校3年の時に同じクラスになって告白されて断った相手だったのだ。」

それでも写真を持ち続けていた辺り、振られた後もずっと彼の事が忘れられず、自棄を起こして誰とでも寝るようになった(息子・昇馬の父親は母親自身誰だか特定できない。←オイ!)彼女の転落ぶりに同情しただけに、また改めて須藤パパが嫌いになってしまったものです。(実の父親じゃなくても結局原因はこの男じゃないですか。)「柴田景子さん」を思い出すまで「教育者だって漫画家だって人間なんだ!」と若い頃は大いに遊んでいた(だから遊んで忘れた相手が自分の知らない所で隠し子を産んでいても不思議はなく否定することができない。その生きた実例が飛鳥である。)事を認めており、父の威厳や人格を認めて貰えなくなることを心配する前に自分の今までの半生を反省するべきじゃないのかな(一番の問題は父親本人のその腐った性根では?)とも感じてしまった話でした。

 「ナイショのI LOVE YOU」…飛鳥「あたしも人前でマナトが好きって絶対言えないし、何も言えないで見てるだけの辛い気持ちは分かるから…。」
由美子「それが人のデートをストーキングする理由になると思ってるんですか?」

ドラマとかでも身内を失った人間に「私も夫を亡くしているんです。同じ苦しみを経験した事になった者同士、一緒に頑張りましょう。」と自分の不幸を話して共感を得ようとする人がいますが、本人が辛い思いをしていっぱいっぱいの時に「同じ境遇の自分に同情してくれ。」と言われてもそれは無理な話です。(余裕の無い状況の人間に「あなたの事を思ってあげている他人の自分に気配りをしてくれ。」と無茶を言っているのと同じ。)本当に相手を思うのなら、まず自分の事は二の次にするべきで、デートは監視するわ、不幸を理由に自分を正当化するわ飛鳥さんの「配慮」には間違った不純なものを感じてしまったものでした。どちらかというと始めから当て馬役が決まっていた由美子ちゃんの方が確実に同情に値する人物のような気がしますが…ゲフッ!

 「放課後はスキャンダル」…中津川「文句言う前に、自分が嫌悪されるだけの事をした反省をしたらいいんじゃない?」

こういう近親相姦関係(背徳の関係)が世の中でどれほど忌み嫌われているかという生々しい話です。(確かに「弟」とデキているのは百人中百人がギョッとして対応に困ることに間違いは無く、中には無条件に生理的に受け付けない(気持ち悪い)という人もいるでしょうね。)とは言え練習着を破いたり、退部を迫ったりの古典的嫌がらせはともかく、男共にレイプされかけるのは行き過ぎ(弱みを抱えている人間相手には何をしても平気だと思っているバカ男子が多い辺り…やはり飛鳥の方が停学(自宅謹慎)した方が正解だったのではないでしょうか?)を感じてさすがに同情してしまったものでした。最終的には「俺達は血が繋がっていないから健全な男女交際だ!」とカミングアウトした事で「じゃあ別にいいんじゃない?」(切り替え早!)と認めて貰っていましたが、それなら始めからバラしていればこんなトラブルにもならなかったのでは?と対応の後手後手ぶりにツッコミも入れてしまいました…ゲフッ!

 「天使の熱視線」…麻博「いい!?須藤さん。男なんてね、××○を××△×の×○の××ることしか考えてないんだよ!」

男嫌いの割には男の生理をよく分かってらっしゃるのね。(そして「女の子の体は女の子が一番よく知ってるんだよ。」という言葉から察するに女の体もよく「知っている」らしい。)という彼女の詳しさに「…?」となったものでした。(もしかして彼女の男嫌いは一度男と付き合って幻滅し、女と付き合うようになったことに端を発しているのではないだろうか?)マナトを見直した事によってレズからバイ(両刀使い)へと成長し「やっぱり道を踏み外しているじゃないか!」ととツッコミを入れられていた彼女でしたがバイになること自体は恋愛の幅が広がること(性別で差別することなく相手を恋愛対象として見れる。)なので、むしろ良い事ではないか(彼女の場合は特に男女交際という「普通の恋愛」もできる可能性が出てきた訳だし…。)と思ってしまった私でした。問題はお目当ての相手の同意なくしていきなりキスしたりの過剰なスキンシップ(セクハラ行為)の方だと思いますが…ゲフッ!

 「Dangerous Woman」…多賀先生「私、『彼』とは別れたの。捨てられちゃった。きっと透君を傷つけた罰が当たっちゃったのよ。」

浮気もせずに仕事を頑張っていたのに、それを逆手に取って「あなたが仕事仕事で私を相手にしてくれないから!」と教え子(!)と浮気したら、そりゃ、振られるだろう(14歳の男子中学生と寝たって処女を捧げた事実以前に生理的に気持ち悪いとドン引きするだろうし。)と彼氏の当然の判断には納得したものでした。そして彼氏に振られた(残った男はお前だけ)だからと透にモーションをかけながらも未だに彼氏から貰ったイヤリングを外そうとしない(元彼に未練タラタラで、昔も今も透は彼氏に相手をしてもらえない寂しさを埋める「自分だけの都合のいい男」でしかない。)辺りにやっと透も多賀先生の本根に気づいたらしく現在の彼女を大切にする方を選んでいました。透が「せめて同い年だったら良かった」(寂しい時だけ慰め合う大人の関係もOKな包容力のある男)だったら、そんな多賀先生の狡さも含めて包みこめたのかもしれませんが。まだ思春期の子供である為に恋愛においては純情だったようです…。

 「エンゲージ・ラブ」…矢代真理子「ずっとマナトの事を探していたのよ。矢代が離婚した後すぐに施設にあなたを預けて、その帰りに事故死したのを知ったのはこないだよ。」

それは別れた夫やその親類に電話一本入れればすぐに確認できる事柄で「こないだ」まで探しもせずに放置していた彼女の現実が透けて見えました。おそらく新しい夫との間には子宝に恵まれなかったので唯一の「自分の分身」であるマナトを手元に置いておこうともくろんだのでしょうが、自分で子供を手放しておいて、今更になって「母親の言う事を聞きなさい。」(親の役割を長年放棄してきたけれど、権利だけは主張するわよ。)というのは親の身勝手極まる話で「14年間ほったらかしにして今頃笑わせんなよ!」とマナトが怒るのも当然だと感じてしまったものです。結局「別の家に引きとられれば恋人の飛鳥とは「姉弟」でなくなる。」(飛鳥との将来の為にも海外留学をしてキャリアを積むことは悪い話ではない。)利点を取って母親と海外について行くことを決めていましたが、そこに到るまでも「マナトは実は自分と飛鳥の父親との間に生まれた子であなた達は実は本当の異母姉弟なの。」と嘘をついて脅した母親の汚さ、狡さが見えて、改めて「こんな母親について行って大丈夫なのか、マナトは…?」と不安を感じてしまったものでした…ゲフッ!

 余談…義理兄・昇馬の話にてバイクで石垣に激突した際「今のはさすがに空中3回転は無理だったらしいな。」と軽く片付いていましたが、本来、交通事故を起こしてこんな軽症で済むはずが無く空中三回転以前にまず受け身だろ!と常識を込めてツッコミを入れてしまいました…。

思春期未満お断り

2009.04.24
 よくある「実は血の繋がっていない問題の無い近親相姦恋愛話」(血が繋がっていなくても家族として問題はあると思いますが…。)です。互いを意識している年頃の男女が一つ屋根の下に暮らして親の目も無く生活を共にするという(結婚もしていないのに好きな人と一緒に暮らせる。理想的に聞こえるが現実にあったらまず確実に間違いが起こっている事でしょう。)設定はこの当時から既に王道だったようです。そして結論としてどの作品でもこの設定的に親が最低というのは変わらないようです…。

 須藤俊先生(理事長)…「18年前、樋口…一恵と私は矢代先輩の紹介で知り合って、私は婚約者がいたにも関わらず避妊もしないで彼女とセックスした結果、全てを知った一恵は姿を消してしまい…。」

そりゃ音信不通にもなるだろ!と納得した過去でした。その後、離婚(死亡)した奥さんから和沙を引き取るも急性の白血病を理由に4年間も顔を見せなかったり(父親として居場所を知らせ、何より会っておくべき。)やっと出てきたと思ったらバレないように(つまり責められるのが怖くて)矢代先輩の名前を騙って他人の振りをしたり(マナト曰く「生活費は銀行振り込みであの家をあてがわれた。」そうでこの男の子育ては金と住む所を用意するだけのペット同様の扱いなんだとげんなりしました。)そもそも年頃の男女(マナトと和沙)を二人きりで住まわせる事にも問題があるでしょうし(兄が理性ある男でなかったら確実に間違いが起こっている。)もうどこからツッコミを入れていいのか分からないどうしようもない親父でした…。今後の為にもマナトの言う通り一発くらい殴っておいた方が良かったと思います…ゲフッ!

 樋口飛鳥…マナト「いきなり私は愛人の子であなた達とは異母兄弟ですって言われてハイそうですかって家にあげると思う?」

本来だったら血縁関係の有無に関わらず門前払いを喰らう所でこの話のように「同居すること」すら不可能なはずなのですが…口は悪くてもお人好しの弟妹のおかげでマンガでしかあり得ない同棲が実現していました。(いや、漫画ですから。)本当はもっとお姉さんらしいお色気もあるアハハンなキャラクター(いかにも思春期男子がクラクラきそうな女性)だったそうですがマナト→飛鳥に主人公が移行したことにより天然の入った体育バカの抜けてるお姉さんになったそうです。この時代はまだ立派に留年があったんだなあ~(それにしても中学生クラスに留年って…。)と年上なのにクラスまで同じどこまでも一緒状態に時代の流れを感じたものでした。

 須藤和沙…父「親の決めた婚約者であるかずさの母親とも上手く続かなかった。」

それでも子供だけはしっかり作ったのか…と愛の無い両親の元に生まれ(しかも父親の顔も覚えられない頃に両親は離婚している。)母親が死亡した後は誰もいない父親の家で放ったらかしにされた和沙の人生に同情してしまったものでした。(そりゃ唯一の「家族」であるマナトにべったりもなるよね。)根底が飛鳥×マナトだっただけに読者にはえらく嫌われていた(ちゃんとファンもいたけれど。)そうですが「たった一人の特別な家族」であるマナトの関心を横から全部奪われてしまったら嫌がらせにも走るでしょうね。(中身が子供だけに。)その原因である飛鳥(愛人の子)の登場も父親が(文字通り)まいた種であってどこまでも父親から迷惑を被っている彼女が可哀想になってしまったものでした…ゲフッ!

 矢城真斗…マナト「親父、来るわけねえなあ。俺が万引きしても家出しても良い成績とっても非行しても何やっても来なかったんだよなあ、いつも。」

血の繋がらない先輩の子供を「父親」代わりに引き取った…そこまでは美談ですがその後は全く放置して子供がどんな非行に走ろうが何の音沙汰も無かった様には改めて父親失格だと理事長にツッコミを入れてしまったものでした。自分の部屋もある広い家は環境的には施設よりは(プライベートと広い空間が確保されている分だけは)良いかもしれませんが、それだけでは子供は育ちません。1人で自然更生したから良かったものの和沙も立派に夜遊びに走っているしそもそも親らしい事を何もしていないじゃないかと理事長の勝手な生き方に嫌悪感を持ってしまったものでした。(出歩けるようになったのなら偽名を使ってまで教師生活を満喫する前に真っ先に放置しっぱなしだった和沙とマナトに土下座して謝るのが筋でしょうに…ね。)本来だったら巻き込まれる筋合いも無かったのに親が知り合いだったという縁でお兄ちゃんとして苦労する羽目になった、そんな元・主人公君です…ゲフッ!(少女漫画という事で彼は主人公の座からも引きずり降ろされたのでした…ゴフッ!)

 余談…飛鳥と先生が揃ってガードレールを飛び出して交通事故に遭った時「空中3回転だ!」と危機を脱していましたが体操技を行う前にまずは受け身だろ!(余計に死にそうな行動を生徒にとらせてどうするんだ!)とツッコミを入れてしまったものでした…ゲフッ!2人が助かったのは空中3回転のおかげでなく通りかかったトラックの荷台のおかげですよね…ゴフッ!

蟹工船

2009.04.23
 全くの偶然ですが同時期に買った「資本論」(マルクス)と同じテーマを描いている小林多喜二の作品です。どの国でも同じような労働者の歴史があったのね、と読みながら感慨深くなってしまいました。そんな過酷な労働環境を改正して今に至るのね、と最後のスト成功には「資本論」の後味の悪い終わり方の後だっただけに嬉しくなりました。(中にはストに味をしめすぎて日航のように働かな過ぎな労働環境になってしまったものもありますが…ゲフッ!)弟が小説版を持っているそうなので今度強奪して読む予定です。(オイ!)

 蟹工船…船の中に加工場を作った実用的な船…ではありますがその実態は日露戦争時に病院船や運送船として使い終わったガタガタの船で強度はかなり低いらしいです。(それで領海を侵していつロシア監視艦に砲撃を受けてもおかしくない状況にいるのだから恐ろしい話である。)航海法や工場法の適用からも免れたという法律の穴をくぐったやり方には口惜しい反面着眼点の賢さに感心してしまいました。(感心するな。)1日16時間労働を超える労働基準法も真っ青な過酷な環境ですが、やり手の現代漁師曰く「俺は月に最低100万稼ぐ。」そうなので(そこまでの金は貰えないでしょうが)給金は他の労働よりは稼げるようです。最もあの逃げ場の無い労働環境に耐えられるかどうかは別問題ですが…ゲフッ!

 中積船…普通の郵便と違い2か月遅れ位で手紙等を届けてくれる船です。時代が進むとビデオレターを送ったりしたご家庭もあったようです。最も何カ月単位で家から離れているので家族との仲が上手くいかず全くの無連絡という悲しい人も少なからずいたようですが…ゲフッ!(そしてこんな環境なので手紙を受け取る前にすでにお亡くなりになっていたというもっと悲しい人もいる。)過酷に働いている人達の数少ない楽しみでもあり涙なしには語れないシーンでもあります。

 レイプされかかった男性…ぶっちゃけ寺や船など男だけの社会(特にマグロ船など長い航海をする船は今でも女人禁制とされて立ち入れないらしい。)ではこういう男×男の関係はよくあることらしいです…ゲッフン!陸に降りれば港の娼婦さんをご利用することはできますが、船中でムラムラ来た時はどうしようもないという訳で若くピチピチした新入り君を皆で可愛がってしまったりという事も時にはあるみたいです。何にせよ夜の営みは合意で行ってほしいなあ、と女である私は思ってしまったりします…ゴフッ!

 賞与・バット2つ…金属バットなんて貰ってもどうするのだろう?船内で野球を?とアホなことを考えた後で当時のタバコの名称だと気が付きました。(早く気づけ。)空手やってしょっちゅう青痣作っている私ですが、うっかり火傷をしてしまった時、火傷は大きな水ぶくれになるわ、冷やさないとズキズキ痛んで気になるわ、皮がめくれて大変だわ、青痣の方がよっぽどましだったという実体験があるので、罰の大焼きには恐怖を覚えてしまいました。命が無事でもその後の仕事には絶対に差し支えると思うので(むしろ骨を折られない限りでは殴られた方が楽。私的に。)その罰方式はどうかと思いました。

 虱…どうやら頭虱の他に衣虱も大流行しているみたいです…ガフッ!(髪の毛の中にいるのが頭虱、服の中にいるのが衣虱、股間にいるのが毛虱という。ちなみにこの衣虱は現在路上生活者に多いらしい。)虱は卵のうちはそんなにかゆくないのですが孵化したが最後、吸血時に出す液とそれに対するアレルギー反応のWの効果で滅茶苦茶かゆくなるそうです。ちなみに頭虱・毛虱は手中に潜っても体毛にしがみつくのですが衣虱はこの点で風呂からの感染もありうるそうです。こっそり浅川の風呂に入っていれば奴にも確実に感染っていたのに…と少し悔しくなりました。

 余談…昭幸のビジュアルを見て「ドラ○もん」の、の○太君(メガネの具合が似てません?)を連想してしまうのは私だけでしょうか…ゲフッ!しかし弟曰く「あんな中途半端なリアル○び太はいない。それよりも浅川監督が北斗の拳のやられキャラに見える。」とそっちの方が気になったそうです。

結び屋NANAKO

2009.04.22
 この前後編の短編「結び屋NANAKO」は長期連載「ふしぎ遊戯」のすぐ後に描いた話だそうで、そのせいか心宿の爆笑番外編(続編)がまた収録されていました。休みナシで4年半ぶっ続け連載(ふしぎ遊戯)+増巻読み切り型連載(思春期未満お断り)+読み切り2本立てというハード過ぎるスケジュールをこなしていた(いくら月刊連載で「連載の締め切りが月に一度」でも下手したら週刊漫画家並に描いている量が多いじゃないですか。)渡瀬先生の仕事ぶりに改めて頭が下がったものでした。

 「結び屋NANAKO」…侑吾「俺、本当はななこの事ずっと前から知ってたんだ。学校行く途中とか何度か見かけてさ。」
ななこ「つまりずっと前からあたしの事をストーキングしてたって事…?」

長年思っていた=自分の思いは真剣だったと彼は言っていますが問題は時間の長さでなく内容であってイコールで真面目とは結びつかないよ(話しかけたきっかけもナンパに過ぎないし、ナンパ男が実は前々からつけ狙っていたという真実にはトキメキを感じるどころかゾッとしてしまいました…ゲフッ!)とツッコミを入れてしまったものです。もう一人の相手の東山さんが100人結びを達成したその時に神のお告げを受けたかのように自分に傾いた事から彼の気持ちは偽物のように判断していますが、お断りしたその瞬間に結び目ナシの糸でも切れるようなのでわざわざ縁切りバサミを使わなくても普通に「ゴメンなさい」と言えば良かったじゃないかと主人公にツッコミも入れてしまったものです。ラストシーンでは再び左手同士に糸が結ばれていましたが今度は侑吾くんの方にもう一人「運命の相手」が現れてしまっている様子(「何、その右手の糸は!?」)で先行き不安に感じてもしまった話でした。

 「PERFECT LOVERS」…長谷川「お前が好きだ。全身全霊かけて幸せにしたい。だから…結婚してくれ。」
光陽「それって…つまり俺がお前の『嫁さん』(女役)って事か…?」

相変わらず渡瀬先生はホモネタを笑える方向で自然に描くのが上手いなあ、と笑いながら思ってしまったものでした。このパラレルワールドでは男と男、女と女の同性同士が愛し合って結婚するのが常識(どんな世界だよ!)で子供は精子バンクから精子を貰って作る(男カップルの場合はどうすればいいのだろう…?)事で成り立っているそうで…技術の無かった太古の時代は一体どうしてきたのか(かのアマゾネス軍は必要に迫られた時だけ男を子作りの道具として利用し子供が出来たらお役御免とぶち殺していたそうですが…ゲフッ!)気になったものでした。元の男女交際OKな世界に帰るのなら「異端者」の人達も連れて行ってあげれば良いのにと主人公カップルの不手際ぶりにツッコミも入れてしまったものです。

 「メモワールガール」…父「仁美…これママには内緒な。仁美って名前はパパが昔とても好きだった子の名前なんだ。」

娘に他の女の名前をつけられ、自分が死んだらサッサとその女と再婚された(挙句に現在その女は妊娠3か月。)奥さんの立場にひたすら悲しみを感じた話でした。(そりゃ娘も怒るだろ。母親の死に共に悲しみを感じてくれるどころか死んだ事がラッキーと言わんばかりにこれ幸いと他の女に乗り換えたんですから。)この父親にとって妻というのは取り換え可能な便利なセックス付き家政婦という孵卵機に過ぎなかったのか、この男にとって結婚とはその程度の物だったのか(ずっと仁美さん一途で忘れられなかったのなら他の女と結婚して子供まで作るんじゃねえよ!妻にも仁美さんにも失礼だろ!)娘としてだけでなく女としても生理的嫌悪感を感じてしまう「ひいちゃん」の心理が良く分かる気がしました。最終的には「娘の私に同じ名前を付けてしまうほど昔から仁美さんが大好きだったんだ。」と(嫌な)納得をしていましたが、そこでも改めて「…死んだ奥さんの立場は?」(娘にまで納得されてしまうなんて…。)とツッコミを入れてしまった私でした。

 「心宿しっかりしなさい!②」…ファンA「トメさん、来たよ!心宿だよ心宿!」
ファンB「サインおくれ~。墓に入れてくよぉ。」
ファンC「これ、手作りの酢昆布!」

正当派な朱雀7星士でなく悪役・心宿のファンになるとはおばあちゃん達はなかなか良い趣味をしているじゃないかと感心するも当の心宿は嬉しくなさそうな様子で笑ってしまいました。1年間のアニメ(仕事)が終わってしまって第2部でも出番(仕事)が無くなってしまった彼。最終的には房宿の専業主夫という新しい仕事(という名のただのニートでありヒモなのだが何事も「物は言い様」である。)に永久就職を果たし生活は安定している様子ですがドドメ色の薔薇の人(作者)にも心変わりされてしまった様子でさすがに苦笑いが出てしまったものです。(笑うなよ。)心宿に人間のリアルなしょうもなさを感じてまた一つ好きになってしまった話でした。

青天大晴

2009.04.21
学園物は学園物でもフタを開けてみたら不倫ストーリーだったという恐るべき漫画。おかげで貸した友達に「不倫物、好きなの?」とあらぬ誤解を頂きました。いや、内容知らないまま全巻揃えちゃった(確認してから買えよ!)だけで私は無実なんです!信じて下さい!
と、いうわけで以下はキャラごとについてのコメントです。(ネタばれ有り)

 堂本 亜子・・・自分のことを「堂本」というのがかなり耳障りだった主人公。生理痛薬のITEA錠(イテエー錠って、このアホっぽい薬名からして効かなそうだ・・・ゲフッ!)もどこで買ったんでしょう?「きれいなのはあなたです」のセリフにドン引きし、(ドリーミングしすぎてて怖いっす!)「先生が結婚してようがどうでもいい」(どうでも良くねえよ!)という危険な思考回路にツッコミをいれ、完結までその口を封じたかったキャラでした。

 片寄 明仁・・・髪の生え際が後退していたのがだんだんまともになってきて安心したキャラクター。アートネイチャーって素晴らしいんですね。(違うから!)カッコイイ生き物・・・と、書いてあったんですが、ぶっちゃけ顔以外の長所が私には分かりません。(第一印象はやる気のない、いいかげん教師でしたし)物語を通して被害者っぽい位置にはいますが、元はと言えば大して考えもせずに婚姻届にサインした自業自得(むしろ式場で新郎が現れず、晒しものになった奥様の方が哀れに感じる。)が巡ってきただけですし、教え子の試合の時も、あれだけ運動能力ある男が逃げ切れないとは思えない(・・・ていうか義父に流されただけなんだろ?試合会場で「行きたくねえよお!」と乱闘するぐらいの男気を見せてください)ので、今一つ同情できないです。「不倫がどーした」と言ってますが、どうもこうも問題は大アリだと思うんですが・・・(「どーした」じゃねえー!!)

 佐沙木 燿子・・・初登場時から「嫌われてんのは指輪じゃなくてアンタだよ」と暴言を吐かれた、場面場面で晒しものになっている(片寄に引っぱたかれた時にまで沖野というギャラリーが・・・)哀れな奥様。「大人気ない」と言われてますが、彼女の言ってることは全て本当(どういういきさつがあろうと「結婚」はしてるし、堂本が片寄とキスしてたのも佐藤と乳繰り合ってたのも事実…未遂だが。そして、迷惑してるというのも切実な本音だろう)なので、(一番問題なのは、奥様のこともケリがついていないのに生徒に手を出した片寄では?)むしろ片寄を殴り返したくなりました。(泣くな!殴るんだ!燿子!!)

 佐沙木 潤・・・登場して早々に女を振るためのダシに使われた哀れな息子。潤本人としては(どこがいいのか分からないが)片寄が大好きで「息子」と公言してもらえて期待してた所に道徳の先生の受け売りを勝手に拡大解釈されて(本人、まさかその言葉がきっかけで永遠に「父親」を失うことになるとは思ってもみなかったろうよ・・・)独りになってしまったいじめられっ子。(これでまたいじめられているんだろうなあ)それにしても彼の本当の父親は何者なんでしょう?(結婚できない奴ってことは不倫か!?燿子さん!?)

 佐藤 泰地・・・自分はずっと前から見てきたのに、横からポっと出てきた顔だけ男に惚れた女を奪われたら(しかもその男が結婚したままにも関わらず、教え子に手を出すようないいかげん男だったら)彼でなくともグレたくなるでしょうね。家庭の事情が複雑(連れ子ですか・・・)なだけに追い打ちをかけられた形でよけいに辛かったでしょうね。私は今でも1巻のエンジェル泰地君が彼の真の姿だとし、信じて・・・ます・・・ゴフッ!

テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

ミントでKiss me

2009.04.20
 デビュー作「パジャマでおじゃま」以来のおまじない話で当時の連載作「ふしぎ遊戯」と2本立てで短編を描いていた渡瀬先生の仕事量(をこなす力)の凄さに改めて驚いたものでした。担任教師がホモだったり指輪の力で男同士で恋情に目覚めてしまうホモネタがあったりと爆笑しながらもホモをネタとして描くのが上手いなあ(他の作家さんも腐女子受けが良くなるからと描くことは多いですが、あからさまでわざとらしいネタが多くて逆に萌えない事は多々あるので。)と感じたものでした。

 「ミントでKiss me」…香里「遠野先生に相手にされてないって分かってたけど…守備範囲にも入っていなかっただなんて…。」
進堂「うん、オレも先生がホモでしかも自分に気があったなんてショックだったよ…。」

2人して泣きたくなるような初恋の結末でした…ゲフッ!(医師の「ご愁傷様です。」の言葉にも笑ったものでした…ゴフッ!)折しも時は恋愛ブーム(から派生した恋のおまじないも女子の間で流行していた。)でパソコンや計算機も普及しておらずそろばん塾に通っている子供がいたり時代の流れを感じた作品です。(携帯の便利機能で計算機がついている今、そろばんを実用的に使っている人間はあんまりいない。)恋が上手くいく為におまじないという間接的な手段に頼りたくなる気持ちは分かりますがそんな物に頼るより相手の内面を見て理解する方がよほど現実的で結果として半年間を無駄に費やしてしまった香里にが微妙に思えたものです。新しい恋をして上手くいっている反面、完全に(進堂に)失恋している先生が哀れに感じた話でした…ガフッ!

 「源生花」…父「普通の花ならもって一週間ほどの寿命が源生花は水を断っても軽く一か月…大事に育てればもっともっと長く生きる。」

サボテンか、源生花は!?(サボテンでも花は一か月も咲かないけど。)と思わずツッコミを入れたものです。「この花みたいに長生きできたら…。」(でも人間の寿命では「一か月生きられる」のは「長い」とは言えないような気が…ゲフッ!)と妄想を働かせる気持ちは分かりますが「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」(花でも水をあげ過ぎると根腐れして枯れるように物事には「限度」というものがあるのです…。)の言葉の通り上手くはいきませんでした。(あの…人体実験を繰り返す前にまずは動物実験を行ってはいかがでしょうか?)死んだ母親を生き返らせる為とはいえ白骨化した状態から蘇生は不可能だろう(生きて行くのに必要な臓器の全てが無いじゃないですか…。)とツッコミを入れざるを得ず、行き過ぎた研究の犠牲になった千弥がとても哀れに思えたものでした…。

 「花の標」…父「成功すればどんな傷も病も治せる。不老長寿も夢じゃない。素晴らしいだろう…千弥。」

…うん、地球に異変が起きずに文化的な生活が保障されていたらの話ですけど…。(建物は崩れて風化し、人々は何故かどの人も大怪我して倒れているし…地球に何があったんでしょうか?)いくら死なないからといっても生きている以上はお腹もすくし怪我したら痛いし(すぐに治るとはいえ怪我してから治るまでは痛みを感じるらしい。)荒廃した世界でサバイバル生活を送らなければいけないのはそれなりに辛いだろうな、と千弥に同情してしまったものでした。宇宙から見た地球も青いどころか毒々しい色に変色していて将来本当に「生き返る」時が来るのか不安が尽きない後日譚でした…ゲフッ!

 「ふりむけロマンス!」…良太「男みたいでもモテなくても、そのまんまの多華ちゃんを好きだった子はいっぱいいたんだよ。多華ちゃんには多華ちゃんの魅力があった証拠だろ。」

問題はそれを魅力と感じていたのが女性しかおらず男は誰一人彼女を相手にしてくれなかった(「女の子」扱いを男女共にしてくれない。)点にあったのですが…ともあれ逆ハーレム状態はいつの世も女の子の憧れのようです。しかし「憧れ」なだけに自分以外の女性がそんな特別扱いを受けていたら嫉妬の炎が燃え上がってしまうというか露骨な嫌悪感に直結してしまうのが女でした…。指輪の力が無くても恋愛なんて冷めてしまえば儚い物(恋が冷めてしまえば最後、相手に対しては取りつく島もないほど残酷になれるのが人間なのだ…。)なので友達は大事にしていきましょう、多華ちゃん。(まあ友達も友達でチカン撃退をしてくれなくなったり「都合よく動いてくれない人間」になったら手の平を返したり友情も儚い物だったりはするのですが…ゲフッ!)

 「心宿しっかりしなさい!」…心宿「朱雀の巫女とはどんな口付けだったか教えてやろう。」
鬼宿「…てめえ!ギョーザ定食食っただろ!」

本編の「ふしぎ遊戯」では男(鬼宿)にも女(房宿、美朱、唯)にも手を出す破廉恥ぶりの上に長年皇帝の色子だった有り様に「お前はダレ専か!?」(ダレ専とは老け専やデブ専と同じくホモ用語で誰にでもときめく人の事を指す。この場合あえて専をつける意味が分かりませんが…。)とツッコミを入れつつも苦手な心宿でしたが、そんな彼に初めて人間味を感じると共に大爆笑させてもらった話でした。ガラスの仮面と同じく数少ない奇特なファン(紫じゃなくてドドメ色の薔薇なのね…。)もいるようですし一流役者目指して頑張って下さい、心宿さん。

世にも怪奇な平成耳袋

2009.04.19
 「耳袋」(みみぶくろ)とは江戸時代時代の幕臣・根岸鎮衛(ねぎしやすもり。佐渡奉行、勘定奉行を経て南町奉行まで務めた。)が書いた巷の噂話を集めた作品「耳袋」(珍談・奇談の類が全巻で千話も収録されている随筆。)から取ったタイトルだそうで江戸時代の人達も幾つも経験していた「連綿と続く恐怖話」を今一度現代版「平成耳袋」として身近に感じて欲しいとこの題名がついたそうです。そんな訳で2007年の怖い話シリーズです。

 死を告げる黒い宅配人…「家に1人だけの夜にチャイムが鳴ってポストを見ると自分の名前が書かれている黒い封筒が入っている。中には黒い紙と白い紙が入っていて黒い紙に書かれた死亡予告時刻が来ると本当に死んでしまうんだって。」

助かる為には約束の時に現れる宅配人の「言葉」を聞く前に白い紙に「死にたくない」と書いてポストに投函しなければならない(投函さえすれば郵便局まで運ばれなくてもセーフとなる。…が、赤い血で「死にたくない」と生で書かれた紙を前に、翌日、郵便物を整理した郵便局員さんは「!?」と不気味さに思わず手を止めた事だろう。)そうで不気味な黒手紙を読んでそのままゴミ箱に捨てたのではなく数か月もの間(雑誌の間に放置していたにしても)一応ちゃんと取っておいた投稿者に拍手もしてしまったものでした。(自転車で追ってくる相手に対して徒歩でポストまで逃げきったのも凄い。人間、死ぬ気になれば結構色々な事が出来るものなんですね。)ギリギリで後輩に助かる手段を教えて貰ったり色々と出来過ぎた展開に怪しさは感じるものの恐怖を感じた話でした。

 恐怖のブログ「サチコのキラキラ日記」…「ブログを見ている人は多いのに誰も何もコメントしてくれない。私がこんなに苦しんでるのに皆このブログを見て笑ってるんだ。馬鹿にしているんだ。お前ら、皆嫌いだ。」

読んだ本のツッコミ所・爆笑所を書き連ねている私に言わせれば「ブログを見ている人が多く」しかも「その人達がブログを見て笑っている」事に一体何の不満を抱くのか(むしろ大成功じゃないか!)毎日のようにブログを更新できる暇(とその余裕が維持できる生活)が有りながら贅沢な悩みだと恵まれた自分の状況に気づかずに不満ばかり言っている彼女にツッコミを通り越して羨ましさを感じてしまったものでした。(ブログはコメント(自分に都合のいい意見)を貰う事ではなく己が記事を書く事にこそ意味がある…ような、気がする。)「苦しんでいる」気持ちは嘘ではないでしょうが、この世には飢餓で死んだり、数人がかりで殴り殺されて山中に捨てられたり、より酷い苦しみを味わっている人も大勢いる訳で彼女の不幸だという主張を否定はしないけれど、より最悪な事例はいくらでもあるんだから「自分だけが苦しんでいる」というのはただの勘違い思考だよともツッコミを入れてしまったものです。「チェルシーが書きこまなくなった」事で恨むのは筋違い、仕事している人間は皆、毎日あなたの面倒を見れるほど暇ではないんだよと全然キラキラしていない笑えない日記をつけている彼女に「…。」と引いてしまいました。投稿者も「人の不幸は蜜の味」(安全な高みから人の苦しみを覗く怖いもの見たさを楽しむ。)なんて楽しんでいないで始めから関わり合いにならなければ良かったのにと冷静に判断を下してしまったものです…ゲフッ!

 深夜の病室ベッドの下から…「隣のベッドの人に交通事故で殺された…。絶対に許さない。子供を産ませない…。」

その隣のベッドの女性は安穏と流産だけを悩みの種にしている辺り現在かなりの高額(下手をしたら1千万単位)になっている交通事故の賠償金支払いに関しては全く悩んでおらず最悪の場合、轢き逃げをして何の裁きも受けていない可能性すら有る事が分かり(小学校、部活のある中学、高校、大学とお金のかかる「子育て」を夢想している辺り、交通事故で殺した子供の事なんて忘れ去って自分の事しか考えていない事が分かる。そりゃ死んだ子供も祟るだろう。)思わず背筋が寒くなったものです。(本当に怖いのは生きている人間の方…か。)いきなり「交通事故を起こしたことは有りますか?」(あなたは人殺しですか?)とは聞けなかった常識的な投稿者の気持ちは分かるものの早くこの女性が因果応報の自分の「原因」に気づいてちゃんと償いをしてくれる日が来てほしいものだと死んだ少女の為に思わず私も祈ってしまいました。悪いことって時が経てば都合良く消えて無くなってくれるものではないんですよと自分の苦しみしか見ていない女性に対してもツッコミを入れてしまったものです。

Ultra Red

2009.04.18
 作者の鈴木央先生はこの話の連載中に幼馴染兼アシスタントの女性と結婚しようとして(うわあ、前連載中に「2人で旅行に出かけた」(男と女が2人きりで旅行!?)とか「ご飯まで作ってくれる人でひたすら拝むばかり。」(それ、既に夫婦じゃん!)とあって前々から怪しいと思っていたけど、やっぱりね。)担当さんに「この忙しい時期に結婚なんて舐めてんの!?」(じゃあいつ結婚しろと!?ていうか担当の都合に合わせて結婚しろって何!?と私なんかは思ってしまうのですが…。)と言われ揉めに揉めたそうで、そのせいかどうかモブキャラの服には「BYE BYE JUMP」と描かれており、この連載を最後に作者はサンデーに移行していました。るろうに剣心の担当(「作者の意志なんて勝手な都合で終わらせるんなら2度と剣心は描くなよ。」)だった人といいJUMPの編集者って結構勝手だよな~という裏事情も伺える一譚です…。

 皇閃…「父ちゃん、よく言ってた。『俺と戦いたければ頂点を極めることだ。俺はそこで待っている』。だから、俺の目標は世界最強の格闘家になる事なのだ!そしたら…また父ちゃんに会える…!」

最初はそんな感動的な話だったのに(ドラゴンフレイムの館長も昔の父親(帝)は「まさき~!」と笑顔で馴れ馴れしく関わりを持ってくる閃そっくりの親しげな男だったと記憶しているのに)その後父親は4歳の息子にさえ本気で拳を振り降ろす、とんでもない虐待野郎という事が発覚しラストではテレビで有名になった閃を見つけてストーカーのように(ぶちのめす為だけに)会いに行っているという「感動の親子再会」はどこへやらDV男が追ってくる恐怖のエンディングになり果てていました…ゲフッ!「それって俺を一人前の格闘家として認めてくれたからだろ?」と閃自身は喜んでいますが(そういう問題ではないような…。)父親には逆恨みでつけ狙われ、祖父に連れられて逃げだしたら従兄弟の友にはあらぬ疑いで恨まれ(弟親子に何も説明しなかった祖父のせいじゃん!)母親は流産で弟とともに死亡し、この子もよくよく複雑な家庭環境だよな~と冷静に考えると同情してしまう主人公です。最も福島弁で喋る先輩をバカにして笑ったり(悪気が無いのは分かっているけれど)性格的に微妙な面があるのも確かで前作の主人公程には好感が持てなかった人物でもありましたが…ゴフッ!

 竜炎(ドラゴンフレイム)…焔豪将騎館長「求めるのは『最強』の2文字のみ!それが全てです。」

それが全てで後はどうでもいいからなのか、青く染めた上にツンツンな髪形の片桐君や、男なのにロン毛の白羽さん、今時の時代に金髪リーゼントの相撲男の渡辺さん、金髪の大我さん(館長の息子まで…。)など生徒達の髪形に寛容過ぎではないか!?(いくら自由な気風こそが新たな発想やスタイルを生み出すって言ったって!)とおよそ格闘家らしからぬ皆のヘアースタイルにツッコミを入れてしまったものでした。戦闘狂(モンスター)とも言える片桐兄が好きという人も思えば彼が男として唯一マトモな髪形(刈り上げ坊主頭)をしていたからではないかな~(そういえば彼は普通のボクシングジムの人間でドラゴンフレイムとは関係ないもんな…。)と邪推もしたものです。いや、個性的なのは良いことなんですけどね…。(最も「個性的」という言葉はリアルじゃ大体悪い意味を補う言葉として使われる場合が多いんだけどね…ゲフッ!)

 原田羽奈(うな田)…「でも私、少しでも…強くなりたいんです。あの人の隣に見合うような!」

その努力は買うが、男子の部でベスト8にまで残った礼央が恋仇である事を考えるとよほど頑張らないと足元にも及ばないだろうな…と女子の部ですら予選落ちした彼女の実力を考えて思わず遠い目になってしまいました…。ケーキ作りが趣味のブリッ子という今時珍しい出来た女の子ですが「珍しい」だけにリアル女子には共感し辛い存在(むしろイライラさせられる存在)にもなってしまったようで読者の反応は真っ二つに割れたようです。私もその顔にその髪型(ツインテール)は似合わない(くるみちゃんのようなロリっ子ならともかく年頃の顔の女の子がツインテールって微妙。)と登場初期から違和感を感じて苦手だった(顔はそれなりに可愛いのに頬に貼られた絆創膏が田舎臭くて台無しになっていたし…。)のであんまり好感度は上がらなかった…ですかね。むしろ女の子だと発覚した後の山田(礼央)の方が活発で可愛い存在だと感じてしまったり…ゲフッ!(うな田っていい子なんだけど実際に付き合うとなると消極的で傷つきやすくてそのくせ期待だけは大きくていまいち面倒臭そうなタイプな気が…。)

 火月礼央(山田吾郎)…「あたしは強くなりたくて拳法やってるんだ。どいつもこいつもぶっとばしてやるよ!」

他の子がただの習い事というおべんちゃら感覚(「あんまり強くなっちゃうとお嫁の行き手が…。」「うるさい!あたしは男ウケや、男との出会いの為に拳法やってるんじゃないんだ!」)で拳法をやっているのに対してこの子だけは真面目に頑張って男子以上の実力をつけた(で、負け惜しみばかり言って体面を保とうとする情けない男子の姿に改めて幻滅したんだろうなあ…ゲフッ!)文武両道の実力派女子です。バンダナ撒いて男装していた姿(山田吾郎)は男以外の何物にも見えなかったので予測もしてなかった「正体」が分かった時には私もビックリしました。(男装少女って男の格好してても麗しい外見から正体はバレバレってパターンが多いから。)…が、結局この作品のオフィシャルヒロインは始めからうな田に決定しているのかな(礼央が閃に好感を持っていても所詮出来レースの当て馬役でしかないのかな)…という諦めの境地もあったので4巻で描き下ろされた初々しい2人の学生ライフ(「惚れたか?」「勘違いすなっ!」)には良い意味で期待を裏切られた感を感じたものです。(ヘアピンなんかつけちゃって女の子ルックも意外と可愛いじゃないですか、山田さん。)うん、理想的な大人しい女の子として(顔が)「可愛い」のはうな田だけど、付き合って「楽しい」(一緒に盛り上がれそう)のは礼央の方ではないかな~とラストの2人の掛け合いを見ていても思うのです…。

 余談…関節(外し)技ばっかりなうえ骨折の描写が痛々しいとか、女の子達が可愛くないとか、前作ライジングインパクトの方が面白かったとか、打ち切りになるのは納得という感想(に名を借りたただのアンチ)も多々見ちゃいましたが、少なくとも引き延ばしに引き延ばしてグダグダになったバクマンその他長期連載作品よりは面白かったと思うんですが…。(最も前作の方が面白かったというのは頷くけど…。←オイ!)

世にも恐ろしい心霊体験

2009.04.17
 昔から「狐憑き」という「精神を病む人」はいたそうで世間体を気にした家族によって納屋の一室に閉じ込められた(世間から隠蔽された。)という逸話も載っていました。(さすが穢多・非人制度が健在の明治初期の対応です。人権が全く考えられていません。)世間の基準に達していない人でも1人の人間が懸命に生きていたのに何一つ報われずに不条理な運命を辿った(消息不明になったことを良い事に勝手に弔われた。)事実に私も涙したものです。そんな風に怖さ(心霊現象)の裏でも色々考えさせられた話が多く大満足な一冊でした。

 「自殺マンション」からの怪電話…「…早く…おろしてくれ…。」

だったら始めから吊り下がらないでくれ…(隊長にとりついて現場の人間をパニックに陥らせたら余計に降ろして貰うのが遅くなるよ?)と思わずツッコミを入れてしまったものです。死んでも一か月以上誰にも見つけて貰えずに放置された事実にも同情すべきか、死ぬ前に周りの人と連携を取って早期発見して貰えるように工夫すれば良かっただろうと呆れるべきか(病気などの「予想外」の死ならば仕方ない。けれど自殺という「計画的」な死ならば死ぬ前に色々と準備の仕様が出来た訳で…。)色々考えてしまいました。考え無しに自殺をした人のとばっちりを受けた救急隊員が迷惑を被った、そんな心霊体験だと感じた話です…ゲフッ!

 荒れ果てた墓に同情したばかりに…投稿者「あんなボロボロのお墓で可哀想に…。」
母「あかんよ。そんなこと言うたら頼られるよ。」

一言、同情的な言葉を掛けただけで掃除をした訳でも手を合わせた訳でもないのに(だったら「この人はもしかしたら自分の為に何でもしてくれる救いの主かもしれない。」と「誤解」されても仕方ありませんが。)化けて出られたのだから迷惑な話です。誰かを「助ける」時は相手の人生を背負い込む覚悟までないと手を差し伸べてはいけないという言葉を聞いたことがありますがこの話はその典型例だったのかもしれません。所詮口先だけで相手の為に何も出来ないのなら始めから責任の持てない同情はしない方が誠実のようです。

 私は義母を蹴り殺した!?…義母「血の繋がりの無いお前を引き取って育ててやったのに私1人に父さんの世話を押し付けて何様だと思ってるんだ!」

それにしたってその「世話」が年単位にも及ばず葬儀も(他人に金の無心をしなくて済むほど余裕を持って)出せるほど金を残せて死ねたのなら寝たきり→死亡の事例としてはかなり恵まれている(数年以上の世話と出て行く医療費に借金を膨らませながらボロボロになっていく家庭だって少なくないのに数十日程度の世話で済んだこの義母は何を嘆くのか。)と「現実」を知る私としては義母の「自分1人だけが特別に苦労している」(それが本当でも「子供」を傷つける事を正当化する理由にはならないと思うが。)自己憐憫・自己陶酔・何様思考に「…。」と思ってしまったものでした。(現実問題、寝たきりになってしまうと「長い」事が多い。10年近く医療費含む世話をして、やっと死んでくれた時ホッとする遺族(切ない現実)は多数存在する。中には自分で手を下す事なく早く「終わらせる」裏技を使用する人さえいるほど、金が絡むと人は変わるものです。「世話」の心配だけで済んだこの義母は本当に恵まれていますよ?)
 「実子として育てるから生涯この子の前に姿を現さない事」を条件に、育児放棄をした実の父親から投稿者を引き取った義父さん。その真意は生涯この子の「親」として親の愛情に不自由させない事だったと思われるだけに無神経にその出生の秘密をバラして「子供」を傷つけただけでなくそれまでの義父さんの真心まで踏みにじった義母に私も憎らしさを感じてしまいました。(もしこの女性が血の繋がりのある実子に恵まれた所で、こんな恩着せがましい自分の都合しか考えられない性格では「良い母親」にはなれなかっただろう。)「夢」で致命傷になる程のキックをお見舞いしたとはいえ攻撃しなければ生霊となった義母に殺されていたのは投稿者の方でしょうしもはや何も同情はできないなと痛感した性格の悪い女でした…。(後はこういう不測の暴行への対抗手段として普段から体を鍛えておくことって大切だな、と…ゲフッ!)

源氏ものがたり

2009.04.16
 正確には美桜せりな先生の漫画化作品なのですが同じ源氏物語関連という事で強引にカテゴリに入れてしまいました。(大和和紀先生の作品も源氏物語以外興味無いしな…。←オイ!)時代は平安なのに「H」だの「アピってる」だの「レベル」だの現代ギャル語が豊富に取り入れられていて言葉遣いに思わず噴飯ものの新感覚「源氏物語」であるこの作品(なんだかダメ大河ドラマ「江」を思い出しました…。)ですが絵的には一番読みやすい(登場人物の多い源氏物語特有の「誰が誰だか分からない」問題点が一番少ない作品。)話であり、とにもかくにも古典名作(しかも長編)をきっちり読んで漫画化したその努力は評価に値するとここに記事を残す事にします。

 桐壷の更衣…桐壷帝「言ったら笑うか?お前は俺の初恋だった…!」

既に立派に妻子がいるのに立場を忘れてそんなバカな事を言い出した日には笑われるだろう(むしろ笑う所だろう)とツッコミを入れてしまった、そんな帝の熱烈な恋でした…ゲフッ!しかも相手が身分の低い更衣だったこともあり「何であんな格下の女風情に私達が袖にされなきゃいけないのよ!」とよけいにイジメ心には火がついた模様です。(反面、後に後宮に入った桐壷のそっくりさん、藤壺はそれより高い女御の身分だったために「お見それしました。」とイジメに遭う事は無かった。)閉じ込められて風邪をひいたり、廊下にウンチを撒かれたり(やったの誰だよ?)まさしく古典的な嫌がらせの数々に次第に衰弱していった桐壷の更衣。そんな体で子供まで産んだせいで余計に死期が早まった様子です。…うん、悲劇に酔っている所悪いけれども原因は全部帝にあったんじゃないかと悟らざるを得ない最初の恋話でした…ゴフッ!

 葵の上…「心は別の所にあるのに、たまに通う妻の所に子供が出来るなんて凄い繁殖力を持っているのね、光の君は。」

全くだ!と一番爆笑してしまったセリフでした…ゲフッ!苦しい言い訳にも見事な嫌味で応酬する彼女(「い、いやあ、仕事が忙しくて中々来る時間が取れなくてさ…!」「それはそれは。お忙しい中わざわざ『お務め』に来て頂いてありがとうございます。」「……。(辛い)」)はきっとすごく頭が良いのでしょうが男の側からは「小賢しくてツンケンするだけの女」としか見られなかったようで夫婦仲は全然しっくりいかなかった二人でした。(それで子供が出来たんだから凄いもんだ。)子供が出来てからは足げしく通うようになったり源氏の君も少しは変わったようですが彼女の死亡で「もう二度と本気で誰も愛さない」と本格的にご乱行に走るようになってしまった彼。末摘花に花散里、朧月夜に空蝉、紫の上と被害者はこの後どんどん拡大していきます…ゲフッ!

 紫の上…「いろんな言葉を飲み込んできたわ。嫉妬もワガママも全部。そうして我慢して我慢して結局光の君の正妻に選ばれたのは大好きな人の子供が産めない私じゃなくて会ったばかりの女三宮だった。」

幼女強姦(にしか見えない関係)に始まり、その後も浮気遍歴の多さに隠し子騒動と数々の源氏の君のご乱行に耐えてきた紫の上(「どうせまた明日になったら苦しい言い訳しながら帰ってきて『一番好きなのは紫の上だよ』なんて言いながら押し倒してくるんだわ。」「そこでまた骨抜きにされて結局うやむやにされちゃうんですよね…。」)でしたが、正妻ランクの立場まで追われるという憂き目にそれもとうとう限界を迎えてしまった様子です。何だかんだ言いながらも他の女達は子供を産んだ明石の君でさえ地方の田舎娘であり全員「自分より格下の女」だった事に安堵していた(そして身分高貴な正妻・葵の上は既に死亡していた)源氏の君の言動はどうあれ(そもそもあの男の言動ははなから信用が置けない)「身分的に一番の女」は確かに自分であるという事実関係だけが彼女の最後のよすがだったでしょうにここにおいてそれすら失ってしまったというのだから心労は察して余りあります。出家も自主断食も俗世において「死ぬ」事には変わりなく、これは自殺だったのだな(そこまで追い詰められていたのか)と改めて感じ入ってしまった最期でした…。

 女三宮…「柏木は…悪い人じゃないのよね…。」

省略されてはいるけれど柏木はきっちり妻帯者であり、しかし奥さん(女二宮)で満足できないから女三宮の元へしげしげと通って子供まで作った不倫+強姦魔+ストーカーの3点セットが成立している立派な「悪い人」なのですが作中では、あまりにも少女達の共感を得られない設定だろうという配慮かサラッと省いてあります。源氏の君に仲がバレた後にはチクチクと嫌味を言われるのにとうとう心労のあまりに死亡してしまう彼。女三宮も柏木を愛していたというより、小侍従と共犯の彼にただ流されていただけで迷惑以外の何物にも思っていなかったフシがあり(強姦魔じゃ仕方ないわな…ゲフッ!)皆から(最愛の恋人にさえ)嫌われまくっていた最期を哀れに感じてか、この話では両想い風に解釈されていました。良かったね、柏木さん、この話では「勝手に死ねよ。犯罪者のアンタと犯された私とどっちが本当に辛い思いをしているのかお互いの葬儀の煙を見比べてみたいわ」というあられもない返歌(立派なトドメ)を送りつけられなくて済んで…ゴフッ!

 落窪物語…義母「落窪は落窪らしく落ち窪んだこの部屋で地味に生きてりゃいいんだよ、分かった!?」

同じ平安時代(10世紀末)に書かれた作者不明の物語ですが、ほとんど「シンデレラ」の話をそのまま日本に置き換えただけのような話です。(継母と義理の姉妹にいじめられる女の子・落窪が理想的な男の目に止まって一変する。相手役の藤原道頼は王子様じゃなくて右近少将ですが、それでも打算的な女子が憧れる「エリートとの玉の輿結婚」という内訳は変わらない。)「手なし娘」も西洋版・日本版と時代背景が違うだけの全く同じ話が伝わっていますし作者不明なのではなくもしかしたら海外から伝わった話が伝言ゲームを経て日本風にアレンジされ、そのまま記録として残されただけかもしれないとも考えてしまったものでした。という訳で最後は復讐を果たされて住む家を亡くしてしまう継母。(シンデレラのように娘ともども鳩に目玉を抉り出されなくて良かったね。)哀れに思った落窪が手を差し伸べて救ってあげる(って、そもそも家を奪ったのはアンタの恋人の道頼なんですけど!)事で家族は和解して終わるのですが、これで一生継母達は落窪に足を向けて寝られなくなった訳で真実満足しているのかは微妙だろうなあと色々考えてしまいました…ゲフッ!

ありす19th④~⑦

2009.04.15
 今までの作品の主人公達は元気で自分から問題にガンガンぶつかっていくタイプが多かったのですがそれは渡瀬先生の「理想像」であって「現実の女の子」は明るく振る舞っていても心を開き切ってはいない事もある。言葉を飲み込んで相手に合わせることで人間関係を作っている子もいる。…という訳で言いたい事をつい飲み込んでしまう(嫌味を言われても曖昧に笑っていれば物事は大きくならない)でも気が弱いかというと実はそうでもない「普通の女の子」のありすが誕生したそうです。(あの子は「一般的大多数」だったのか…。)実際「共感できる」「自分も妹だから分かる」という意見も多いらしい(自分を重ねる方が多いのか「読者の共感は今までの主人公の中で1番」らしい。)彼女ですが個人的には「スラスラ嘘のつける変わり身の早いズルイ子」(「お姉ちゃんが大事」と口先では言いながら結局は男の為に裏切っている女。)という印象を受けあまり好きにはなれなかった主人公でした。タイトルの由来は「聖なる言葉」の19番目である「ありすの勇気」だそうですが姉の彼氏を寝取る勇気なんて出さない方が良いし見たくもないと思ってしまった話でした…。

 瀬野真由良…「あたしはね、1年以上努力したよ。同じクラブも入った。好かれるように色々やった。あんたはあたしにも言わなかった。同じフィールドに立とうともしない。」

対してありすが叶を初めて見たのは1か月前。しかも自分が傷つくのを恐れて常に受け身で何の行動もしてこなかったくせに叶のハートをゲットしてしまったのだからそれまで尽くしてきた姉としてはやり切れないでしょうね。(恋愛は不平等で理不尽なものだと分かっているけれど、だからこそ別れ方や終わらせ方って大切ですよね…。)ありすが周りの人間の気持ちより自分の保身を重視して行動しなかった挙句に姉がいなくなったのを良い事に叶に急接近した事で恨まれるのは自業自得なので気持ちは分かるぶん(最も「愛の為なら何でもできる」と「愛を手に入れる為なら何したっていい」というのを履き違えるのは間違っていますが。)同情してしまったものです。今回叶には闇の言葉(マーラム)を使って妹を傷つける「自分の1番醜い姿」を見られてしまっただけでなく、フレイにまで「俺も今のアンタじゃ嫌だけどな。」と全否定され(あの女好きのフレイに否定されるって女としてはもうお終いに近いような…ゲフッ!)周りにも「てーかもう真由良の方が負けてるんじゃん?」と白い目で見られ始めた(彼女の周りにいた人達はやっかむ気持ちも多く実は本当に慕われていた訳ではなかった)彼女がさすがに可哀想になってしまいました。(恵まれた環境(初期設定)の下で何の努力もしなかったありすよりも、彼に好かれる為に頑張ったのに報われない真由良の方が辛いと思います…。)皆がありすの事ばかり認めてるけれど彼氏と一緒になって姉を裏切る事はそんなに軽い問題だったかな(そもそも学校で半裸で抱き合う事は普通に停学処分では?)とツッコミを入れてしまったものでした。

 若宮叔父夫婦…真希さん「あの人と結婚して2人で始めたお店もやっと軌道に乗って次は子供だって思っていたのに…。」

やっと生活も安定してこれから思う存分性生活を満喫できる(え?)と思ったら年頃の高校生(甥っ子)と一つ屋根の下で暮らす事になり結局禁欲生活が続いている挙句に当の高校生は真由良とありすの姉妹2人を2股かけたり(挙句に「若さ(性欲)という罪」とか「暴走した若さ(性欲)」とか年齢に言い訳して欲のままに動いている。)同棲している美形外人と彼女の家にお泊まりに行ったり大いに青春を満喫している事に内心ストレスは感じていた様子です…ゲフッ!自分達は彼の為にうわべだけでなく心から家族として接しているのに叶の方は(好き放題しながら)「どうせ俺は迷惑な邪魔者なんだろ。」と1人でいじけており叔父夫婦達なりに我慢したり苦しんだりしていること(「姉を苦しませて死なせた男の息子」でもある叶への理屈でない憎しみを振り切るのも一苦労だったそうです。)を全く慮っていない事に思う所はあったようです。叶の恵まれない生い立ちに関しては認めるけれども、それで周りの人間の気持ちをないがしろにするのは間違っている訳で、高校に行かせて貰ったり店の手伝い2の次で好きなクラブ活動させて貰ったり(弓道セット一式だって買ってくれたの叔父さん達なんでしょ?)大事なバイクを使わせてくれたり(バイクって高いんだよね…。)破格の扱いに甘んじながら信用も信頼もしていない叶に「そりゃ怒りも感じるだろ!」と納得もしてしまったものでした。

 若宮叶…真由良「どうして…?あたし叶の為にこんな一生懸命なのに…。」
叶「でも違う。それじゃお前は影で男の肉体に抱きつかれている俺は嬉しくないよ…。」

現在の「真由良」の正体が美少年(サムエル)で、その真の姿も6巻参照のタラコ唇の化け物と分かった後で読むと(姿を真の姿に妄想変換して読むと)大爆笑を誘うシーンでした。(あんなのにキスされたのか、和喜君は…。)真由良とハッキリ別れてもいないのにありすとキスしたり(アンタ同じことをしようとした松城君に無理矢理するのは暴力だとか言ってなかったか?いくらありすの方もその気バリバリだったとはいえ…ゲフッ!)姉妹で取り合っている男が片方の味方したら状況が悪化するのは目に見えているので「彼女を傷つけるのは俺が許さない!」とカッコ良く決めてもその原因を作った人間のセリフでは全然説得力を感じなかったものです。「若さ(性欲)という罪」とか「暴走した若さ(性欲)」とか言い訳をしていないでちゃんと順を追ってけじめをつけていくべきでしょうに…ね。(ありすに手を出すのは取りあえず真由良とちゃんと別れてからにしなよ…。それまで位は我慢するのが真由良に対してもありすに対しても本当の誠意というものではないのでしょうか?)

 和喜…「片想いだって知っていたから諦めたのに、俺の目の前であっさり奪っておいてお前は…!」

この言葉から叶は叔父夫婦や彼女(真由良)の心情だけでなく側にいた親友の気持ちもきちんと見ていなかった(「彼の気持ちは元々あたしにあったんだから。」と当人が自覚してしまうほどバレバレなものであったというのに…。)事が分かり改めて叶の性格の悪さに幻滅したものでした。(鈍いという事は自分のことしか考えておらず他人の気持ちが見えないっていう最悪の欠点なんですよね…。)敵に(というより作者に)利用されるだけ利用されてサクッと死亡し、従来通り(?)幽霊化もしていない辺りは同情以前に扱いに疑問を感じて(別に重症とかでも良かったんじゃ…。この作者って意外と簡単にキャラを殺しちゃうなぁ…。)納得いかなかったものです。真由良とくっつく、くっつかないは別として存在はしていても良かったと思うのですが…。

 フレイ・ウィルハーゼン…「なあ…愛され過ぎんのも辛いよな…。」

本当に痛かったのは肉体関係まで持って愛し合った過去はどこへやら家も婚約者も捨てて彼の元に来たのに、今更になって急に恋人に捨てられたイーダの方だと思いますが…。挙句に当のフレイはそんな過去を気に病む(学習する)どころか新しい嫁候補(ありす)を見つけてナンパにセクハラに人生を謳歌している様に、そんな男の為に命まで捨てたイーダに物凄く同情してしまったものでした。「ありすが好きだから、彼女が呼ぶ声が聞こえたから戻ってこれた。」(本命はありす)という作品を通しての「ありす至上主義」には、おかげで当て馬役になっている女性達(イーダ、真由良、大石さん)の悲劇を考えても、もはやついて行けず、改めて彼女に対する苦手意識が募ってしまったものです…。

 瀬野ありす…真由良「ありすは…叶の事もあたしよりずっと…想っている。」

「消えちゃえ!」と姉に抹殺発言したり、「彼女」がいる男からのキスを受け入れたり(ムドルの呪いって「好き」という言葉さえ言わなければAしてもBしても平気なんだ…。)問題は叶だけを大切にして他の人間(特に姉)をないがしろにしている事にあると思うのですが、お人好しの真由良はそこを問題にしていません。(真由良が一番傷ついていたのは「あたしは何でも話していたのに、ありすの方は大切な事を隠して人を欺いて騙していた」事実だそうなんですが。)叶の「俺もありすも(あくまでも隣にいる恋人の「2の次の存在」として)お前が必要なんだ。」という言葉にも魔帝から救われている反面、全然嬉しさを感じませんでしたし(そもそも真由良が魔帝に食われる原因を作ったのは、ありすの「消えちゃえ」発言と叶の「お別れ」宣言だったんですけど…。)最後まで好きになれなかった主人公カップルでした。携帯メールで「うちの家族は姉に甘い。下の子の方が得なんて絶対ウソ。」と他の人に言いふらしている(影でコソコソ悪口を言っている。)事といい、実際に相手に対して言葉にするしない以前の問題で、考えている事が健気でも何でもないんだよな~(結局「口先だけ」なんだよな、この人…。)と改めて彼女が苦手な理由に納得がいったものです…。

 「バニー・ハート」…洛婉「ニョゼカは『教えられて』じゃなくて自分で言葉を見つける最強の人を見つけるんだって。」

ここでも「ありす至上主義」で終わるのか…と思わず白い目で読んでしまった短編です。話の主人公の白洛婉は本編の脇役ローティス・マスターの白梅玲(脇役言うな。)の先祖だそうで、髪形以外の共通点の無さには「そんなもん全く気づかなかった。」という読者も多数いたようです。ニョゼカが皇帝に処刑されそうになった時には「ギリギリまで洛婉を待って、来なかったら自力で逃げるつもりだった。」(実はピンチでも何でもなかった。)だったそうで、つまりわざと自分を危機的状況に置いて相手が思い通りに動くかどうか試していたなんて凄く嫌なウサギだなあ~と(そういえば、ありすと初めて会った時もワザと道路の真ん中でフラフラして誰が自分を助けてくれるか周りの人間の様子を伺っていたっけな…。)と改めてニョゼカ(ていうか主人公ズ)が嫌いになってしまった、そんな話でした…。

 余談(総合評価)…「言葉は大切」だけれど自分の言いたい事(身勝手な気持ち)だけ好き勝手に方言するのは、責任も相手への思いやりも忘れている子供のへ理屈で本当に大切なのは「口先だけの言葉」ではなく「相手への思いやり」なのではないのかな(なのにやっている「行動」が他人(どころか身内の姉)の恋人を奪い取る略奪愛ではね…。)と共感できなかった話でした。(言葉とかの小手先の技術は後からついてくる物で、1番大切なのはハートじゃないのかな…とね。)

ありす19th①~③

2009.04.14
 今は顔を合わせなくても携帯やらパソコンやら機械を通してコミュニケーションできる時代で、だからこそ「対話」の重要性が問われるのではないか?(実際メールだと送った人の意図と受け取った人の解釈が違ってしまっても顔を合わせていない以上相手の思いには気づけないしね。)と「言葉の力」(とコミュニケーション)を重要視したのがこの作品なんだそうです。武力や腕力で言い分を通すのではなくて非暴力で権力と戦ったガンジーのように(大袈裟)「話し合い」で相手の事を理解し合うというのが作品のテーマなんだそうです。

 松城達也…ありす「し、しますっ。松城君とお付き合い。…その方が忘れられるもん。」

他の男を押し付けるなんて…と、うちの妹はまるで紹介した真由良だけに問題があるかのように思っていましたが(「嫌なら始めから断れば良かったじゃん。」by真由良)何の事は無い、ありすは「嫌だった」訳ではなくて叶先輩を忘れる為に「利用する」つもりだったから断らなかったんです。ただ一つ誤算だったのは相手は自分の為の「有利なカード」(自分の都合で利用してあげる道具)ではなくて1人の「生きている人間」で付き合うからにはちゃんと気持ちで応えなければいけない相手だったという都合の悪さでした。「恋人」である以上は責任が生じる事に気づいたから「やっぱりお付き合いできない」なんて勝手な女だなあ~と後付けの誠意(お断り。だったら始めからOK出すなよ…。)には微妙さを感じてしまったものです。松城くん本人も「いいよ。俺と別れたいんだろ?じゃあ、これでって事で。」と軽~く納得していて、元々マジで惚れていた訳ではなかったと言い訳も添えられているとはいえ、「彼女」が他の男に浮気して都合の悪い彼氏を振った事実関係の前にはドン引きしかできなかったヒロイン像でした…。

 瀬野真由良…ありす「お姉ちゃんなんて嫌い。消えちゃえ。」

この発言で「なんだ、この最低妹は…。」と思った読者も少なからずいたようで、結果、姉が闇に飲み込まれた事に関しても「それはきっかけだ」(だからありすは悪くない。)とニョゼカを使って必死でフォローされています。(きっかけに過ぎなくても充分な問題発言だと思いますが…。)が、これはもう「崖から相手を突き落として、死因は岩に当たった事だから押した人(きっかけ)は悪くない。」とでもいうような破綻した論理で、姉を引きこんだ魔邪(マーラ)の真の狙いは元々ありす(聖なる言葉の使い手)だった事からも結局要因は全部この女だったんじゃないかとしか思えず、全く面目躍如にならないロジックでした。(でも誤魔化されちゃった人もいるんだろうなあ…。)真由良を魔邪を操っている本人に仕立て上げて、ありすは「善玉」(「悪人」側にいるのは真由良。)というイメージを定着させていますが、それにしたって、ありすが姉の彼氏の気を引いて姉を追い詰めた事がそもそもの原因でしたし(だから真由良もヤケを起こしているんでしょ?)ますます嫌いになってしまった妹でした。真由良にとって一番の不幸はこんな妹を持ってしまった事だな(湿疹が出て呼吸困難で倒れるほどの酷いアレルギーも「それで同じ家で動物を飼わせてくれないなんて、うちの一家は姉に甘い!」、好きな男と「同じ部活」にいる姉を利用して散々視姦した挙句に↑の発言って…「酷い」のは間違いなくお前の性格だろ?)としか思えなかった、そんな妹でした…。

 フレイ・ウィルハーゼン…「俺の国に行って早速式を挙げよーな。」

ありす同様「え?何この人!?」(この人大丈夫?)とドン引きしてしまった男です。以前「妖しのセレス」で「女に媚びてばかりで自分の世界を持っていない男は嫌い。」と作者の意見が書かれていたのに、まさしくそれを体現したような男(ローティスとナンパしか特徴が無いチャラ男。)で、だから当て馬役で終わっているのかと納得もしてしまいました。ありすを嫁扱いしたり、しきりにちょっかいを掛けていますが、たとえ好意から出ていてもモーションが過ぎればセクハラ以外の何物でもなく実際にこんな事をされたら「有難迷惑」と捕えられるか「気持ち悪い」と捕えられるかはかなり微妙な所だなと思ってしまったものでした…ゲフッ!(いくら美形で親しげでも公衆の面前で耳を舐められたり、体を撫で回されたりしたら…嫌だよなあ。)後々ありすに対して本気で惚れるも、これでは振られて当然だよなあ(誰だってゴメンだよ、そんなセクハラ男。)と実感もしてしまった男でした…。

 大石さん…「どういう事情があろうと姉の恋人に手を出すなんて人間としては最低ですよね。」

本当にな!と、その後に続く「だから、あんな子よりあたしにしませんか?」というアピールはともかく、そこだけは心から頷けた言葉でした。彼女の猛アタックをお断りした挙句に「瀬野はこんなゲスっぽい真似はしない。」と叶先輩は(ありすと比較して悪く)言っていますが、あくまでも「っぽい真似」(キスを仕掛けたりの肉体的誘惑)だけであってやっている事は同じ「他人の恋人に手を出そうとしている」という下衆な内容に変わりはないのでは?と思えるのですが…。この子だって叶が好きでこの子なりに悩んだり迷ったりしてて、バースデープレゼントを贈って受け取って貰えなかったり(相手によって「選別」している辺り叶の性格の悪さが見えました。何様のつもりなんだ?)不器用なりに「努力」しているのに、プレゼントの用意すらしなかった何の努力もしていない「ありす至上主義」についていけずに、ありすよりもむしろ大石さんの方に(家庭の事情と合わせて)同情してしまったものです。「何とか言えよ!」というのは「こっちを振り向いてよ!」という彼女なりの必死さ(好きな子を振り向かせようとして濡れ雑巾を投げ付けて嫌われてしまうタイプだな、彼女は。)だという事も伝わって、ガサツな反面、主人公よりも好感が持てた女の子でした…。

 瀬野ありす…「ある日勇気出して『こんなの辞めよう!」って言ったら次の日からあたしが無視されるようになって…『正しい事を言ったはずなのにどうして?』『こんな思いするなら』って言葉飲み込むようになっちゃって…。」

ある日じゃなくて初日に言え!もはや完全に共犯だったじゃないか!とツッコミを入れてしまいました。「いじめられっ子まで一緒になって、どうして?」と彼女は嘆いていましたが、その気持ちこそ、ある日思い出したようにストップかけるまで、その子が毎日思っていた気持ちであり、その子は「自分がされた事を忠実にありすにやり返した」だけなのでは?と「ある日」までキッチリ一緒になっていじめていたありすに語りかけてしまったものです。要するにありすは庇った子の為ではなく罪悪感を感じる自分の為に綺麗事を言う「勇気」を出しただけで望み通りに「その子に対するいじめは止んだ」にも関わらず「こんな事になるなら何にも言わないでおこう。」と保身に走るようになった事からもありすの勇気は状況に応じて出し惜しみされたり撤回されるいい加減な気持ちにすぎない(結局1番に来ているのは自分の都合。)という事も分かり「勇気」を出す以前の問題として庇った子に対して本当の意味で「思いやり」はあったのか(話に関しても自分が不愉快な思いをした事ばかり言っていて庇った子への気持ちが全然伝わってこないんですけど…。)色々考えてしまったものでした。姉に対しても「先輩を取ったりしない。見てるだけで我慢するから。」と言っておきながら次の話では「先輩に好きって言うから!」と平然と誘惑宣言しているし(姉への遠慮や思いやりは、この女の中には存在しないの?)改めて、嫌な妹だな~と思ってしまったものでした。

 お父さん…「真由良を探して親父狩りの連中に追いかけられたり援交中年と間違われて交番に連れて行かれたり会社も無断欠勤して…。」

お父さんなりに必死だった事は分かりますが、そんなに心配ならまず警察(本職)に連絡するべきですし会社に連絡する事も忘れているし(そこまでやったらもう今頃会社はクビになっているのではないでしょうか?せめて有休を取って、というか会社には連絡してから探そうよ…。)一つの事に集中すると他の全ての事が見えなくなる要領の悪さという致命的な欠点があるご様子です。(これじゃ出世はできないわな。いつまでも仕事だ出張だって会社にこき使われる万年平社員で終わっている訳だ。←オイ!)とはいえ、そんな大切な会社をほっぽらかしてまで我が子(真由良)を探し続けた彼の気持ちは本物で、改めて姉がいなくなっても学校を休んでまで探そうとは決してせずに先輩との旅路(「これは…間接キスではないですか!」byありす)に浮かれているありすにドン引きしてしまったものでした。姉を闇に突き落とした事よりも、母親が倒れた事よりも、父親が失踪した事よりも、好きな先輩の事で頭がいっぱい(家族の事は言われて気づかされるまで考えもしない。)って本当に嫌な子だなと改めてあり巣に苦手意識を持ってしまったエピソードでした…。(「本当はあたしは小さいころと変わらないんだよ!お父さんだってそうでしょ!」というありすのセリフにはそうやって成長してこなかったから家族の心が離れちゃったんでしょともツッコミを入れたものでした…。)

 若宮叶…女生徒「若宮君ステキ!付き合って!顔がいーし顔がいーし顔がいーの。」

そしてなし崩しに付き合い数週間後には「若宮君のバカ!手も握ってくれないし最低!お別れよ!」を繰り返していた経歴(オイ!「いざ付き合うとなると軽々しく答えられない。」と言っていた1巻の言葉は何だったんだ!?)の彼には「別れる」以前に別れ方が分かっていなかったようです。(じゃあ軽々しく付き合うな。)誠心誠意相手と向き合うなら「他の女と付き合いたいから別れたい。」なんて自分の都合を前面に持ってくるのはルール違反(相手への誠意どころか自分の為の甘えでしょ、それは。)で、ありす共々自分の事しか考えていない様に共感できなかったものでした。他に気になる女性がいても「彼女」を裏切ったりしない、それが本当の意味での誠意で「別の女性に惹かれる気持ち」に正直になるのは誠意でも何でもないただの身勝手だと思うのですが…。(「誠意」を都合のいいように解釈してその場その場で自分の気持ちに「誠実」に浮気を繰り返すダメ男の持論と変わらないように見えるのですが…。)「誠意」(相手への思いやり)と「自分に正直に開き直ること」を履き違えていますよね、この男…。

時空異邦人KYOKO

2009.04.13
 「星は一つの国となり地球国と呼ばれていた」…響古が城から失踪すると憂姫が目覚めず王家の血が絶える→それだけで人類全滅となる程「人口の少ない世界」である設定から考えるとこの30世紀の地球は王家(首都)の他にはそれぞれの種族が住む村以外「人間が住める場所」が物凄く限られた荒廃した世界(だから人口も少ない。同じ日に生まれた人間の子供が世界を通して憂姫1人しかいない程に。)だと思われます…が友人曰く「この作者は絶対そこまで考えてないよ。」だそうです…ゲフッ!

 朱臣響古…キング「きっと妻も喜ぶだろう。もう一人の娘の誕生を。」

どうやら魂が眠った(永眠した)肉体さえあればビジュアルは精神体仕様(響古の姿)に変えられるようです。とはいえ現在の肉体が子供(憂姫)一人産んだ国王の妻の死体であることには変わりなくラストシーンのキスには「これで逆滝は王様と間接キスか…。」(そしてこれから間接Hか…。)としみじみ思ってしまいました…ゲフッ!心が繋がれているから、もう血の繋がり(肉体)なんて気にしない、と当人達は言っていますが読者としては非常に気になる終わり方で「アンタ達は本当にそれでいいのか!?」(これで万事解決と言うには複雑すぎないか!?)とツッコミを入れたものでした…ゴフッ!

 神逆滝…「女の子は生まれた時から必ず誰かのお姫様なんですよ。」

こんなセリフを素で言えるロマンテイック男なんてまず間違いなく現実にいないだろ!とツッコミの絶えない本作品のヒロインの相手役です。(他の作品の相手役のように無理矢理ヒロインの唇を奪ったりしない辺りは「控え目で紳士的」な男なのですが…やっぱりどこかズレてますよね、この人。)写真と一緒に浮きあがってきた英語ポエム(そんな物自分で書いて持ち歩いているの!?)といい、ロマンス思考の波が凄すぎてもう驚くというか、呆れるというか、感心するというか…笑えるというか…ゲフッ!(笑うなよ。)妹と一緒になってセリフを音読しながら何度も爆笑したものでした…ゴフッ!

 神氷月…「伴侶と認められた者以外は王族に恋愛感情を持って触れてはならない」(触れたら死刑)

じゃあ恋愛感情ナシで肉欲のみで触れるのなら良いのか(いや、悪いだろ。)文章に微妙さを感じた掟でした。「結婚すれば罪にもならない」辺りはもう韓国のレイプの罪状のようです…ゲフッ!ともあれそんなリスク満載な掟があるのにいくらボディーガードだからって男2人を女性(姫)の寝室に侍らせるのはマズイのではないか(年頃の女性が男2人に挟まれて寝ている状況自体がヤバイ気がしますが!)などなど色々考えてしまいました。結局うやむやになったまま全ての罪が無罪になっていて「例外を認めたら民に示しがつかない」という理屈もどこ行った?とツッコミも入れてしまった恵まれた男です…ゴフッ!

 朱臣憂(憂姫)…憂「採寸で脱ぐの。見るつもり?(出て行って。)」
逆滝「…しっ、失礼致しました!」
響古「私の採寸や湯殿にはてこでもついてきたくせに何だその女の子扱いは!?」

着替えや風呂場にまでついてきていたの!?(もはやボディーガードの名を借りたセクハラだろ、それは!)と改めて響古の「守り方」について度肝を抜かれたものでした。(一緒に寝ていたシーンでもかなりビックリしましたが…。)16年間眠っていたとはいえ自分の肉体(響古)を通して刺激は受けていたようで言葉も体を動かすのも不自由はない様子にホッとしたのも束の間、常識は分かっていない様子に改めて国の未来に不安を覚えたものです。(国の後継ぎがこの人と響古という時点で、もう…。)めでたく目覚めたのはいいですが地球はこれから大丈夫なんでしょうか?…ゲフッ!

 余談…「王族は国民の税金で暮らしているんだろ?だったらちゃんと仕事もこなしてほしいよな。」というクラスメイトの言葉を、娘の修学旅行にはハイヤーを連ねてまでついて行くくせに外国からの賓客にも会わずに引き籠る(そのくせ外国にある自分の別荘にはしっかり遊びに行く。)某皇太子妃にも聞かせてやりたいと思ってしまいました…ゲフッ!

とはずがたり

2009.04.12
 誰に「問われる」までもなく自分の人生を「語る」のだからタイトルは「とはずがたり」(問わず語り)だというセンスの秀逸さ(ダジャレかい!)が光る鎌倉中後期に後深草院ニ条が綴った日記及び紀行文(1271年に14歳でモノにされてしまってから男遊びが祟って26歳で追放、尼さんになってから持ち前の健脚で旅行する1306年49歳の頃までの記録)です。恋愛関係や宮中行事、尼になってからの旅行記など自分の人生を語る自伝形式を取っており(そう、事実は小説より奇なりという話はよく聞きますが蜻蛉日記などと同じく「古典文学」でありながら実はこの作品はノンフィクションなのです…。)複数の男性と愛欲生活を続ける異常な生涯も漫画に直すと軽く見えるものだなあ~と別の意味で感心してしまった特異な作品でした。誰が問うて(尋ねて)いる訳でもないのだから、そんなふしだらな生涯なんて語らずに黙っていろよというツッコミは作者・久我雅忠の娘、吾が子(あがこ。幼名とも言われている)には届かなかったようです…。

 あかこ(二条殿)…「むやみやたらに手を出してると、そのうち刺されますよ。」

純粋に恋に生きたといえば聞こえ(だけ)はいいものの言い寄ってくる男達3人に迫られるまま関係を結んでいた3股女のお前にそんなことを言う資格は無いと思わずツッコミを入れてしまったものです…ゲフッ!彼女はあくまで自分の感情に素直に従っただけでありそこにブレは無い…とはいえ女として人間としてはもっと迷ったりブレたりしながら身持ち固く生きるのが真実ではないのか(何の躊躇(ブレ)も無く男達に身を任せまくっているのは普通に軽蔑に値する主人公だろう。)とどうにも共感できない女性…でした。後に出家して尼さんになる女性ですが確かにこの女は10回位ミサにあげて貰った方が良い(ミサはキリスト教での宗教観念だけど)と力強く頷いてしまった覚えがあります…ゴフッ!

 御所様(後深草院)…あかこ「御所様の子供を産みたいって夢見る女は沢山いる。ってことはあたし沢山の女の子にとっての夢、叶えた事になるのよね。でも御所様にとっては愛人の一人でしかない。これ…幸せなのかなあ?」

わずか14歳のあかこ相手に強姦を果たし(14歳の未成年相手にレイプって…。)2股、3股(どころじゃない女遍歴)は立場上当然としても妊婦プレイや別の女との濡れ場を見せつけて興奮させるなど、邦題は「ちょっとHな古典」となっていましたが「ちょっとH」どころかどんなプレイしてるんだよ!と思わずドン引きしながらツッコミを入れてしまった人物でした。(こんなこと露骨に日記に残すあかこも何だかな…。)女として見限られる事が生活の全てを失う事に繋がるから我慢しなければならない事が沢山ある、けれど、どうしても辛くなったら我慢しないでお前が思うようにすればいい、という父親の(ぶっとんだ)遺言に従って男達の間を渡り歩いたあかこも大いに間違っていましたが、御所様も御所様で(性)生活を共にするには辛い相手だよな~と納得は行ってしまったものです。それでも浮気三昧するのは許容範囲から外れていると思いますけどね…ゲフッ!

 西園寺実兼(雪の曙)…「御所様の次でもいい。俺の事も見て欲しい。」

何故ならば俺も正妻の次にお前を見ているから(御所様からも実兼様からもあかこは「愛人」という立場でしかない。)というオチはサラッと流されて話(肉体関係)は進んでいます。(そう考えると「『恋人』が二人いても全然満たされない。」というあかこの気持ちも…やっぱり分からん、2股だけに。)省略されてはいますが彼との間にもあかこは一女を設けており全てを察した実兼様はその子を引き取って正妻の元で育てさせた…のですが言い換えれば正妻に子供を奪われた(子供まで産んでも「正妻」にはかなわない)事を改めて思い知らされた出来事でもあり「人知れぬ音をのみ袖に包みて」(誰にも聞こえないよう顔を袖で覆って声を殺して泣いた)そうです。それだから他に女(正妻)を持ちようのない高僧・阿闍梨との愛欲生活に溺れてしまったのも納得が…できませんな、3股だけに…ゲフッ!

 阿闍梨(有明の月)…帝「阿闍梨の奴、僧の身でありながら俺の女を好きになるなんて…可哀想に。さぞかし苦しんだだろうに。」
あかこ「あの…御所様?私の事はオール・スルー?」

道ならぬ恋に苦しむ阿闍梨は同じ男として同情できても夫と子供がありながら自分から進んで道を踏み外しているあかこにはもはや同情の余地など無いだろう(「不平等は良くないぞ、二条。お前を抱きたい男はまだまだいるんだから貞淑な女ならともかくそこまでの男好きならちゃんと平等に応えてやらないと。」by御所様)と他の男(近衛の大殿)まであてがう御所様の嫌がらせに納得してしまったものでした…ゲフッ!ちなみのこの阿闍梨とも子供を2人もうけるも2人目妊娠中に彼はあっさりと流行病で死んでしまい(腹上死じゃなくて良かったね。)愛欲に溺れながらもその生活が終わるのも早かったようです。子供を2人も作った生臭坊主(お坊さんに正式に妻帯が認められたのも明治5年(1872年)以降の話なので鎌倉時代の今は立派にアウト)だっただけに仏罰が下ったのでしょうね…ゴフッ!

明稜帝梧桐勢十郎⑥~⑨

2009.04.11
 読み切り「外道」のキャラクター達を日本の学園物に移行して学校のキーワードでもあるいじめ、部活、恋愛、教師、学校の外の生活、ケンカなどを話しに絡めて作っていったのがこの話なんだそうです。いじめの描写や男に貢がせる女の姿など現実にもありそうでリアリティを感じたものですがキャラクターが一般のカテゴリーから逸脱してる人間が多い(そしてそういうキャラの方が存在感があって目立ちやすい)だけにだんだん「現実にもありそうな学園物」からは離れて行った感はありますが「なるほど、そういう理屈か。」とうなづくセリフも多く充分楽しめた作品でした。

 八樹宗長…「俺も自分の為に強くなりたくなったんです。」

辻斬り事件を起こして以来、剣道部には土下座して謝って、闇討ち(強さ確認)もせずに自主トレのみで自分を鍛えている辺り、この人も成長したなあ~と感じたものですが青木君が強盗に人質に取られた時には「出来るだけ犯人に協力する姿勢を見せて安心した隙に後ろから取り押さえて凶器を奪うと何もできなくなる。」と闇討ちの極意を語っており(そして「緊張して自分の目線の視界に集中しているから足元を狙うと効果的。」だとポイントもばっちり伝授している。)「せっかくだから俺もやらせて。」と暴行に一緒に参加している辺り黒い一面は健在だと思わず笑ってしまったものでした。でも「強い人間」に怯えて誰彼構わず襲いかかることをしなくなった辺り、成長はしましたよね、この人。

 恵比須理平…生徒A「うちの生徒回は権力があるから入りたいのは山々だけど俺も生きて高校卒業したいし…。」

それでも権力(内申点)の為だけに会計に立候補した宇佐見くんと違い「そんな猫被りが出来るほど僕は器用じゃない。ただ学校や生徒達に必要とされて暮らしていく事に憧れていた。」から(自身に降りかかる災難や恐怖も顧みずに)立候補した恵比須くんの気持ちは本物だったと言えるでしょうね。問題は気持ちこそ一人前なものの発明品を作ってばかりで生徒回の仕事をしている姿がほとんど見られない点にあったりするのですが…ゲフッ!

 御幸鋭児…梧桐「泣かれようが誓詞があろうが男と結婚などできるか。」

カナダやベルギーやアメリカ辺りでは同性婚も認められているのですが日本では無理な話ですよね。(NGLRこと名古屋ゲイ&レズレボリューションでは籍こそ入れられないものの結婚式だけは挙げられるそうですが。)この人が女だったら伊織は完全に人気負けしてたな(この人が登場した後に人気投票をやったらヒロインとして認定されそうなのは彼の方な気がする…。)という確信を持ってしまったキャラクターでもあります。彼もまた父親に殴る蹴るの虐待を受けていたのですが、カポエイラとかテコンドーを習得して逆襲して以来、何もされなくなったそうで、家族を殴る人って自分が痛くないから気楽に殴っているけれど自分が痛い目に遭うと分かると辞めるという通説(拳で語る事に信念を持っている訳ではなく自己愛が強いだけ。息子を強くしようとダメ父なりの思いがあった訳ではなく、ただ自分の事しか考えていなかったのだという真実も分かり「裏切られた」と思ったのでしょうね。)は本当なんだなとリアリティを感じた(現実にも空手等を習って反撃した結果、翌日から大人しくなったという事例は多い。)エピソードでした。

 半屋工…「後悔してたんだ。本当はこんな俺みたいなの見本にして、ついて来てくれた奴は初めてで嬉しかったくせによ。」

だからその後輩を騙して殺した不良グループ相手に1人でケンカ売って何十人も潰したり(梧桐との決闘以来つるむ仲間さえいなくなってしまったのか煙草吸う時も1人でいるシーンばかりになった彼でした…ゲフッ!姉の結婚祝いの為に似合いもしないバイト(禁句)をしたり本当は人情に厚い漢なのでしょうね。愚流(グール)との抗争ではガソリンまで浴びせられてしまった彼ですがガソリンは揮発性の液体なので火を付けたが最後、爆発して付けた幕真まで被害に遭うぞ(ガソリンは「燃え上がる」のではなく「爆発する」のです。使うのなら灯油がお勧め←オイ!)とグダグダ言いながらも最後まで火を付けられなかった幕真(結局脅しでしかなかった。)に納得もし、「いつの間に気がついて…。」とビビる前にとっとと離して逃げちゃいなよともツッコミを入れてしまったものでした…ゴフッ!

 梧桐勢十郎…クロ助「(父親の所に行かずに)ずっと逃げ回るつもり?いくらお父さんを嫌っていても君は間違いなく血を受け継いだ子供なんだよ。」

親子関係とは血縁関係でなくどう育てたかによって決まるものなので血を受け継いだ以前の問題で父子の絆を全く育ててこなかったこの2人はもはや「親子」とは言えないでしょうね。(内容的に。)伊織が言っている通り「1番大切なのは『自分』から逃げないこと」でブラジルにいる父親の元に行くのではなく学園に残る道を選んだ(生徒会長として学園の平和と秩序を守る方を取った。)梧桐は正しい判断をしたと納得したものでした。(「梧桐がいないのが1番平和じゃねーか。」by半屋、と生徒達の意見は違っているようですが…ゲフッ!)

 クロ助…「みんな真の継承者の座を狙っている。迎えに来たのは仕方なくで俺は勢十郎が来ない方が嬉しいんだ。」

だったら「行かない」って言っているのを無理矢理連れて行こうとしないで「ハイそうですか。」と1人でサッサとブラジルに帰ればいいじゃないかとツッコミを入れてしまったものです。お迎え(パシリ)に使わされている辺り彼は弟子の中では大した事の無いレベルである事が分かりますが、だからこそ「俺や他の弟子にここで潰されるのはちょっと勿体ない。」と見逃して貰えていた勢十郎。結果として父親の元には2人とも戻らなかった訳ですがその辺りはちゃんと知らせているのか(そもそもブラジルから弟子経由で手渡しで手紙を寄越している辺り父親及び弟子達は郵便の仕方を知っているのか?)不安が残り色々不穏な物も感じてしまった話でした。

 真木賢二…「人間なら器用不器用色々あります。そういう生徒も含めてしっかり道を示してあげるのが教師の役目ではないですか。」

実はヤンキーやっていて高校卒業後3年目にしてすぐに結婚した半屋君のお姉さん(現在3年生のクリフが1年の時の3年生女明稜帝だった。という事は半屋とは4歳差。)の旦那さんはこの人(しかも扱い辛い弟半屋君とも同居している。)だそうで穏やかな性格にも得心したものでした。(お姉さんは半屋君同様バリバリのヤンキー的な「強い性格」だそうで同じような活発系の男だったら衝突してばかりですぐに別れていただろうと思われるので。)それにしても義理の兄が担任だなんて気まずかっただろうなあ~(結婚が決まったのは最近のようですが、それにしたって「姉の彼氏が担任」だったことに変わりなかった訳で…。)と半屋君の天邪鬼ぶりに納得もしてしまったものでした…。

明稜帝梧桐勢十郎⑤

2009.04.10
 とうとうマインドアサシンの記録(巻数)も越えて「連載も長くなると原稿を一気に上げられたり腰が抜けても我慢して仕事ができるようになる」など漫画を描く為の能力の向上を感じたとコメントに書いてありました。反面、運動不足から普通の生活に適応できなくなってもくるそうで、階段が一気に登れない、立っているだけで腰が抜けたなどの痛い症状も書いてあり漫画家って大変な職業なんだなと改めて感じたものでした…。

 早良継一…梧桐「家の重さと親では苦労するな、お互い。」

ジャイアンに…もとい四天王になり損ねた男です。(一応、嘉上さんの事は倒したのにね。)彼が強さを求めてきたのは養父に認められる為(だから本家筋の備前梧桐流の跡取りである梧桐を倒そうとした。梧桐さん及び被害に遭った嘉上君にはいい迷惑である。)であって人質(門下生)を殴りつけたりと気違いじみた行動を取りつつも備前早良流という型から外れた行動は取れずじまいで所詮狭い世界で自分に溺れているだけに過ぎなかったようです。それなりの強さ(攻撃力)は有るのですが如何せん人気は出なかったらしく(禁句だろ!)これが最初で最後の登場となってしまった様には少し同情してしまったものでした。半屋君や八樹君は再登場が叶ったのにね…ゲフッ!

 クリフォード・ローヤー…「分かんない。どうしてもっとガッポリ楽にお金を欲しくならないんだ。」

1個50万の消しゴムを変える立場なのに200円のパンの為にあんなにお辞儀しなきゃならないなんて…モデル業の方が得じゃないか!と彼は言いますが、そのガッポリ金を稼げる(かもしれない)モデルにはスタイルの良さと顔が必要でそもそも皺の目立つおじいちゃん世代には無理な仕事だから!(ガッポリ楽に金を稼ぎたいという願望以前の問題でおじいちゃん達にはパン屋業しか収入の手立てが無い。)とツッコミを入れてしまいました。でも仕事ってお金を稼ぐ為だけの手段じゃなくて(そういう風に割り切っている人もいるけれど)自分の生きがいの為にやる物で本来の目的はお金じゃない(…とはいえ生活の為にある程度以上の収入はやっぱり必要ですが。)はずなんですよね。恵まれた条件の元で苦労も仕事の喜びも知らなかった彼が小さな世界の中で人と関わって成長した様が読み取れた話でした。

 青木速太…クリフ「一般的なのが昼食食べてどっかで遊んで夕食。その後パブとかカラオケに行って公園に行く。それでキスしたら後はラブホへ真っしぐら。最後に彼女の家まで送って次のデートの約束して終わり。」
青木「それ、いつもやってるんですか…?」

可愛い女の子に告白されたは良いものの実際の自分は運動は全く出来ないし「彼女が好きになった自分の姿」は勘違いをして誤解された姿に過ぎない(現実のダメ男な自分の内容がバレたら幻滅して終わるだろう。)とデートに誘われたにも関わらず暗くなっている青木君。ですが、要するに彼女・辻さんは走る青木君の姿という「外見」に惚れた(実際問題、彼は決して「不細工」の範疇に入った「顔」ではない。)訳で趣味などの細かい「内容」に関しては始めから2の次、3の次の問題だったのだから自信を持っていいのにね、とエールを送ったものです。(まあ、いくら細かい内容は気にしない(何故ならば「入れ物」という外見に1番惹かれたから)と言っても限度は有り、高木さん×梧桐さんのように内容が許容範囲からかけ離れ過ぎていてついて行けないと感じるケースも無きにしも非ずですが…。)結局上手い事いった2人ではありますが、今時約束の時間の1時間も前に到着し彼氏のダメな部分(「保護者」含む)も全て受け入れる一目惚れ(努力要らずで始めから自分に惚れてくれている)の女性という設定自体が現実にはあり得ないので「参考」にはならないだろうな~と多少ひねくれた目で読んでもしまいました…ゲフッ!

 肉…1級訓練士「支配性が強い犬は服従訓練をしっかりした方がお互いの為だよ。でないと犬は自分がリーダー(王様)だと思ってしまう。」

特にブルテリアは犬の中でも気性が激しいので小さくても油断はできないそうです。しかも問題の肉は普通だったら半年はみっちり練習訓練することが必要な障害物競走(曲芸走行)を短期間でマスターするほど頭が良い犬(悪く言えばずる賢い。)なので「どうすれば自分が好き放題できるか。」をちゃんと考えていたんでしょうね。結果、里神楽先生(「どこかの協議会で賞を取るような頭の良い犬なら別だが、こんな害虫のような犬は今後一切校内立ち入り禁止だ!」)の言うとおり「賞」は取って晴れて学校に通い続けることができるようになった肉は自分を保健所連行へのピンチに陥れた復讐の為か今日も里神楽先生の机を荒らしているのでした…ゲフッ!

明稜帝梧桐勢十郎①~④

2009.04.09
 元々この話の主人公はゲーム「鉄拳」の某キャラクターに作者が入れ込んで作ったものだそうで話にも生徒会のメンバーがそのゲームをしている話があったり(さすがに「鉄辺」とアレンジされていましたが…主役の「シン」(の髪形)を見て梧桐の角型髪形はここから来たのかと納得しました。)色々得心した事も多かった巻でした。短編集に収録されている読み切り及びコメントを読むとより楽しい話です。

 青木早太…「僕は強くありません。何もしないんじゃなくて何もできないんです。」

読み切りの性的暴行を受けていたロイを連想させるいじめられっ子。(カマ掘られてなくて良かったです…ゲフッ!)いじめに負けて転校したのに転校先を教えてしまうダメ親のせいで再び同じ事が始まってしまっていました。最もいじめで一番厄介なのは自分以外のクラスメートがいじめっ子側に全員転向している事なので(自分の側にも本当の意味での友達がいれば状況は少し違ってくる。)学校を変わった事は彼にとっては良かった事ではあったのでしょうね。(梧桐さんにも出会えて助けて貰えたしね。)いじめから逃れるには結局自分で彼らから手の出せない「強い人間」になるしかないようです。(やられるがままに何もしないから相手もつけ上がるという梧桐の説はある意味当たってはいる。)

 クリフォード・ローヤー…クリフ「僕のカード、あげる。暗証番号は僕の誕生日なんだ。」
圭子「あたしそもそもアンタの誕生日知らないわよ。」

彼女に渡したカードが一度も使われなかった理由は本当はそんな所だったのかもしれません…ゲフッ!漫画だからこそ最後に男好きの圭子ちゃんも良心が咎めてクリフの金を利用するのを辞めたという終わり方をしていましたが、男を手玉に取って金を出させ(本命彼氏に「金を俺に貢がないなら別れる」と脅される以前にも欲しいピアスなど、自分の為に相当貢がせている。)待ち合わせにも平気で1時間近く相手を待たせる無神経な女にそんな良心が存在すること自体まれなのでカード一枚の限度額いっぱいドブに捨てても構わないほどの金持ち以外は真似をしない方が良いでしょうね。そもそも改心する程の良心を持ち合わせていた(物の道理が分かった)人間だったら始めから他人を利用しようとはしないでしょうからね…。

 伊織佳澄…ファンクラブまであり梧桐の(嫉妬という名の)防御にも関わらず男達からのラブレターやプレゼントが絶えない本作品の美人副会長…ですが美人なことは認めるけれど正直「男達からチヤホヤされるタイプ」とは大きく異なっているような気がする私でした。男達がチヤホヤするのは顔が可愛い上に「自分にもそれなりのお愛想を返してくれるから」という利点がある(女優やアイドルには顔だけでなく、もう一つまた違った才能が必要なように顔だけで男達が貢ぐ君になるケースはまれである。)からで「高嶺の花」(内心だけで「いいなあ」と思う男子は多くても直接アプローチを懸ける男はいない。)にはなれても「男達のアイドル」にはなれないタイプの性格(むしろ相手をして貰えない事を恨まれて「愛想のない女など真っ平だ。」と聞えよがしに悪口を言われるタイプ。)だろうと特別扱いぶりに疑問を感じたものです。男は確かにバカばっかりですがストーカー被害に遭った女性が繰り返し被害に遭うように、バカなりに(自分でもつけ入れられそうな)相手を選んではいますよ?(選ばれる相手はたまったものではありませんが。)とツッコミを入れてしまったものでした。

 里神楽先生…他教師「あの生徒会長はよくやってくれる良い生徒だよ。君は何か見間違えたに違いない。もう終わりにしましょう。」

人間「見たくない現実」は「無かった事」にしてしまう風習がある、新任の里神楽先生が社会(明稜高校)で最初に目の当たりにしたのがまさにそれだったのですが「梧桐(厄介事)にだけは近づかん方が良いよ。」と忠告を受けたにも関わらず信念の元に問題児を潰そうとする彼の意識は立派だと感心はしました。問題は彼の上から目線の厳し過ぎる態度ゆえに嫌われ者(人気ワーストNO.1)になってしまい、そのご立派な意識に誰も耳を傾けようとしていない点なのですが学校中に恥が晒された事もあって生徒達からの親しみも湧いたようですし彼が躍進するのはこれから…ですかね?

 半屋工…「俺は変わった。強くなった。そろそろ俺の目の前から消えろ梧桐。」

目の前から消えて欲しい(見るのも嫌)なら取りあえず同じ高校に進学するのを辞めたらいいのに…とツッコミを入れてしまったものです。結局彼は猿山の大将になった(偉くなった)つもりなだけでつるんでいる仲間はいるものの誰も本当に彼の側にはいなかった寂しい人間だったのでしょうね。(周りにいる人達はみんな彼におびえてご機嫌取りしているだけで本音で遠慮なくぶつかり合えるのは結局今も昔も梧桐しかいない。)梧桐の仲間を襲ったのは彼の気を引く為だったのでしょうが…その為だけに傷つけられた青木君はいい迷惑で、そうやってすぐに周りの人間に暴力を振るうから君には「友達」が一人もいなくなったんだよと再度ツッコミを入れてしまいました…ゲフッ!

 八樹宗長…「恨みは無いがその首もらう。」

恨みが無いなら辞めてくれと腕試しの為(だけ)に犠牲になった皆さんに代わってツッコミを入れてしまいました。梧桐には庇って貰っていた反面「『強い人間』に対して怖くて反発できない自分」がずっとストレスだったらしく(「誰のおかげで人間になれたと思っている。」などなど昔の事を言われるのも恩を着せられるのも本人はずっと不愉快だったようです。)今回の事件に到ったようです。梧桐が目的なら普通に彼一人に対して果たし合いをすればいい物を自分が強くなった確認作業の為だけに襲われる強い奴の皆々さんは本当にいい迷惑で普段好青年を演じている割に腹の中は真っ黒な様に人間らしいキャラクターだなあ、と余計に好感を持ってしまいました。(オイ!)

 晴海郁生先生…「大学で教育課程を取ったのは就職を失敗した時の為に教師になる道を確保しておこうと思ったからだ。」

その教職は(誰も定年まで辞めない公務員職であることもあって)物凄い倍率でコネでも無ければまず道が開けない職業である(免状を持っていればそれで就職が叶う程甘い職場ではない。普通は「教師になれなかった時の為に別の就職口を確保できるよう手を回しておく」のが一般的な考え方である。)事、就職を失敗することを想定している=今現在どこからも内定をもらっていない事(現在大学4年生でもうすぐ卒業するというのに。)から、この人はまず間違いなく就職浪人決定だなと嫌な確信を持ってしまいました。最も梧桐さんの特訓のおかげで根性だけはついたようなのでそれでも人生諦めずにたくましく生きて行ってくれるだろうと…期待しています…ゲフッ!

 嘉神己一…梧桐「人に自分の正義(理屈)を押し付け、相手を傷つけるお前は何様だ。」

正義とは本来「人を救う為」にあるのにこの人の正義とは相手には「そうでもしなければやっていられない理由」がある事も忘れて自分の理屈を押し付けて屈服させているだけ(相手の為ではなく「自己満足の為」に行動しており「救う」どころか傷つけて追い詰めている。挙句に攻撃方法は顔面も含んだ数か所骨折を招く逆一本背負い投げやためらいの無い急所攻撃など「綺麗事」を振りかざしている割には戦い方が汚い。←それは正義なのか?)で正義の味方なんだか悪魔なんだか中途半端なんだよこの野郎!(万人に手を差し伸べる正義の味方ともえげつない行動を取る悪魔ともどっちのカテゴリーにも振り分け辛い。)と梧桐はそこが許せなかったようです。(正義を語りながら理沙さんを決定的に傷つけて居場所を奪ってしまったのはこの人だから。)何が正義(救い)になるかは人それぞれで個人の感覚で決めつけるものでもましてや他人に押し付けるものでもないんですよね。

 余談…球技大会時の優勝決定戦で赤玉だけでなく白玉にもワセリンを塗っておいた(同じ小細工をやり返していた)梧桐さんでしたが考えてみればこれで「同じ条件」になっただけで卑怯ではあるけれど狡い手段ではないよなと1人で納得したものでした。

ガールズザウルスDX①~⑦

2009.04.08
 ガールズザウルスの続きです。恋愛度が増してきた(好感が深まった)事もあり性格最悪だったメインヒロインの遙も大分可愛らしくはなってきましたが(というより「慣れ」で以前ほど嫌悪感は感じなくなってきたと言った方が正しいですが)振られた逆恨みで30針も縫うほどの大怪我をさせたのを(自分1人だけで)過ぎたことだと片付けて終わった事にしている(彼の体中には今もなお傷跡が生々しく残っているのに。)姿には、やはり性格が悪い女だとしか思えず、やっぱりメインストーリー(遙×知立くん)に共感はし辛かったです。ザウルス(新しい女性)も増えて選り取り見取りになった事ですし、誰か他の人を選んでしまえば?と思ってしまったほどでした…。

 鶴舞栞…栞「男に組み伏せられる気分はどう?あんた達、ヤッておしまい!」
親衛隊「できません!男相手にそんな…!」
栞「栞のお願い、聞いてくれないの…?」
親衛隊「死ぬ気でヤリます!」

やられる側はたまらないでしょうが、でも知立くんが彼女にした「男に無理やり奪われる」ってこういう事ではあるよな(キス以上の展開になってしまっているとはいえ、至極真っ当に「やられた事をやり返している」とは思えた。)相手がそれなりに顔の良い男子生徒だったとはいえ見ず知らずの男からいきなり押し倒されて唇を奪われて全く気にしない人間はいないでしょうし、女王様気質が昂じて彼の怯えた顔に好感(好意)を覚えてしまった以上は「そもそものきっかけはアンタが作ったんでしょうが!」(人に手を出してきたくせに他に何人も女がいるって何なの!?)と怒りたくなる気持ちは分かる気がしました。(むしろ普通に怒るだろう。)思い出のキスで諦めようとした所、彼の「恐怖を感じる顔」に改めて惚れ直してしまい、結果ザウルスがまた一人増えた展開に関しては「事故」とはいえ半分は自業自得だなと頷いてもしまったものです。同じ勘違い女でも彼女は確かに「被害者」という解釈は出来るでしょうね。(メインヒロインの西春遙と違ってな!)

 星ヶ丘蛍…蛍「メガネ…メガネはどこ?」
知立「どう転んだら、こうなるんだよ!?」

某ゲーム(ガンパレードマーチ)の不運なメガネっ子・田辺さんに激似している女の子だな(青い髪のメガネっ子、大人し系のいじめられっ子(友達無し)って…。)と思ったものですが、別に彼女は不運が昂じて頭の上にタライが落ちてくる(ベタな)展開が起こる訳ではなく100%己のドジ(自業自得の転倒)で事態を引き起こしており、パンツやスカートを落としても気づかないほどの鈍感さまで持ち合わせている(丸見えなんですけど。そりゃ彼女自身に悪気は無くとも皆がドン引きして近づかない訳だと納得しました。)辺りは「別人」と言えるかと納得したものでした。彼女もまた(他に誰も親しげに声をかけてくれないので、周りのザウルス達も知立くんの側にいるから仲間として相手をしているだけだし)知立くんにある程度の好意を持って三角関係の一員に入ってはいるようですが、本人もどこまで自覚しているか曖昧で切羽詰まったものは感じない(別に知立くんが他の女の子と付き合っても気にしなさそう。)ですし、あんまり脅威は感じなかった女の子でした。(ノーパン&ミニスカで平然とお辞儀をする(丸見えでしょうが!)のには知立くんも焦ったでしょうが、焦っただけで恋心から庇っている訳ではないでしょうしね。)

 栄生操お母様…操「二人目が欲しいの…!」
知立「いけない!この体は他人でしょ!」
操「魂さえ、あなたなら遺伝子なんてどうでもいいの!」

以前読んだ怖い話で「あなたの娘さん、生まれる数年も前に死んだ前夫の子供ですよ。」「やっぱり…相手は間違いなく現夫だったのに何故か前夫に似てるんです、あの子…。」「亡くなった前夫が現夫の肉体を借りて思いを遂げたのです。」という話があった(別の意味で色々と怖いよ、これ!)のを思い出しましたが意識も肉体も知立くん自身(魂さえ前当主のものではなく、殺されるのが怖くて演技をしているだけ。)では完全にアウトだろうなあ、と白い目で引いてしまったお二人の姿でした…。(それにしても高校生の娘がいるのにあの肉体年齢を保っているお母様は一体何歳なんだ…?)どうやらナースの棗さんといい、遙のお母様といい知立くんは「優しく甘えさせてくれる年上の女性」が好みの様子(それは確かにどのザウルスにも当てはまらない条件だ。同じ年頃の女子高校生相手に「包容力」を期待する方に無理があるし、扶桑先生は年が行っているだけでワガママ三昧のビッチだしな。)で、彼が「理想の女性」と結ばれるのは女性恐怖症でなくてもハードルが高い恋愛をクリアするしかなかったろうな、と別の方向からも同情してしまったエピソードでした…。

 ナース・棗さん…「私は『白衣の天使』じゃなくて『白衣の戦士』なの。病院は戦場なの!好きだの何だの言ってらんねぇ!」

看護婦さんでも恋愛して結婚して子供までいる人は大勢いるし「白衣の戦士」だからって恋愛できない訳ではない(むしろ恋愛中の看護婦さんは世の中にごまんといる。)のですが看護婦(既に学校も卒業して働いている大人の女)だからこそ高校生のガキなんて相手にしてられない(仕事を断りの理由に使っているだけで、知立くんの事が何の情熱も魅力も感じない存在としか思えない事実に変わりは無い)という現実は見て取れました。(看護婦が身近な男として狙うのは、やはり医者だろう。)また、ここにおいて知立くんを半殺しにはしたものの、心配はして医者を連れてきたのもまた遙だった、心配して毎日花一輪を手に見舞いに来ていた(しかし病室の中に入って謝ることは一度もしていない。)というエピソードが分かりましたが、病院送りにした張本人が何をいい人ぶってるの?(「悪気ない方が悪質よね!」「やだやだ、純情ぶっちゃって!謝ることさえしないもんね」by姉妹)としか思えず個人的に好感度は上がらなかったものでした…ゲフッ!(そして彼女は「担当医を連れてきた」だけで知立くんを「助けた」のはやはり医者と看護婦だったと思うよ…ゴフッ!)

 上前津桜先生…知立「あのシワシワ顔!あのゴマ塩髪!あの、ひからびた身体!女であって女にあらず!だってもう女終わってるし!女性恐怖症の俺的には全世界の女は皆ああであって欲しいほど!」

エステ行って白髪染めて巻いてみて別人のように変わったのは「褒め言葉に喜んで」でなく「徹底的にけなされた反動」だったのではないか、としか思えなかった位の変貌ぶりでした…ゲフッ!(オールドミス=未だ独身の女教師に対して、どう考えても失礼な評価だろう、知立くん。)そして変貌したおかげで外見重視の男子生徒達から人気の的となり(「お前ら、先生の実年齢を知って…?」「それがどーした!」by男子生徒)2年後、出産まで果たしたという経緯には、ちゃんと結婚したのか、そもそも誰の子なのか(まさか…生徒!?)その前に生理は上がっていたはずではなかったのか(閉経後の奇跡の出産!?)色々嫌な疑問も残ってしまったものでした。ちなみに「底意地悪くて、小狡くて、立場弱いと泣いて誤魔化す」という評価に対しては何の罪も無い男子生徒(知立くん)を30針も縫うほどの大怪我をさせた底意地の悪い加害者なのに、失恋の涙で全てを誤魔化し被害者顔をする小狡い女である遙にだけは言われたくないだろうとツッコミも入れてしまった、そんなエピソードでした…。

 メル友・ふしみちゃん…荒畑「髪形に隠れた顔の贅肉!服のフリルでごまかした二段腹!スカートの下のボンレスハム足!恐るべし着やせテク!」

▲▲さんもこの位工夫すれば良いのに…(身長の低い人って体重の増加がモロに「横幅」となって出るから特に気を付けた方が…。)と思った所で久々に再会したあの時、髪は下ろしていたしロングスカートを着てはいたし、もしかしたらアレで彼女なりに「誤魔化していた」つもりだったのかもしれない(ただ漫画のような奇跡的な着痩せなど現実に出来るはずがなく、痩せて見せる為には結局マトモにダイエットした方が早いという話で。)と認識を改めたものでした。本当は太めとはいえ、ここまで努力している女の子は可愛い(髪形のセット、化粧、服装とパッと見は「可愛い女の子」に見えるレベルにまで向上させている。髪を染めただけでオシャレが成り立っていると勘違いしているのか太めのルンペンにしか見えなかった現実例(アレなら「真面目そう」に見えた分、高校の頃の黒髪+制服の方がまだ真っ当だったとすら思えた。)に比べたら、その努力を誉め讃えてやりたいほどである。)と体重に反して好感が持てた女の子でした。そして改めて、たった一ヶ月で別人のように痩せた遙(それよりも何よりも「あの性格」で彼氏ができたことの方に驚くのは普通の事かもしれない。)に異常さを感じてしまった私でもありました…ゲフッ!

 江南翼…翼(初めて女の子が僕に笑いかけてくれた…!)
希(フン、何よ。私の方が可愛いわ!)

正確には同じ「笑い」でも「鼻で笑った」という内容だったのですが、ナンパしてくるのは男ばかりでどんな女からも関心を示されなかった彼(「嫌なのよ!女子更衣室にいても違和感の無い男なんて!」by希)にとってはそれだけでも恋に落ちるに足る衝撃的な出来事だった様子です…ゲフッ!(まるで「風と共に去りぬ」でスカーレットに一声かけられただけで、付き合ってもいなかったのに、その日のうちにプロポーズをしたチャールズ・ハミルトンのようだ…。)ともあれ、これで希は知立くんとは上手くいかない事が始めから確定であっても(知立くんが催眠術にかかって、あと一歩という所で滑り込みで既成事実を作れなかった話では物凄くもったいなく感じた。「彼女」にするなら絶対こっちの子でしょうに。)それなりに納得のできる顔の良い男の子(翼)を彼氏にすることはできるのか(当て馬役で終わって一生寂しく過ごす展開からは少なくとも逃れられる。)と変な所で安堵はしたものでした。某BLシリーズ「お金がないっ」のヒロイン(男)に激似の設定の男の子ですが、男からの痴漢に遭いまくってはいても最後の一線までは超えられてはいないし(非処女の彼氏はそれなりに嫌。)億単位の借金を抱え込んでいる訳でもないし、親戚に身内を売るロクデナシがいる訳でもないし、合格点はあげられるレベルの男の子を用意してくれたかな(希ファンとしては手を打てる範疇には入るよ。)と頷けた新キャラクターでした…。

 余談…塩釜口さんが妖怪・抱いてけ女として活動中だった頃、逃げた道行く男の人達の中に何気に鬼切丸の主人公(アンタ、生きていてくれたのか。)がいたことに喜びを感じたものでした。ついでに普段鬼と戦っているアンタなら、この程度の妖怪を怖がる必要はないだろう(鬼よりも、怖いですか…?)ともツッコミを入れてしまったり…ゲフッ!

ガールズザウルス

2009.04.07
 女の内面には、優しさや弱さやしとやかさ(主人公の言葉を借りれば「甘くて柔らかくて砂糖菓子のようだと信じていた。」という過去形。)だけでなく意地悪さや嫉妬深さや凶暴さもまた存在する。嘘つきとか二重人格とかいう部分もひっくるめて女なのであり、「女って怖い」けれど、だからこそ女は可愛くて健気だ…という理屈すら軽く凌駕してしまっていやしないか(ここまで自分の事しか考えていないと、もはや同性の私ですら「可愛い」と思えない。)と思えてしまったヒロイン像でした。しかし作品としての人気は(明らかに「小学生向け」をすっ飛ばしているけれど)高かったらしくタイトルにDXをつけて話はまだまだ続いて行っている模様です…。

 西春遙…「本当に好きな人になら、裸見られてもかまわないだけよ。それでも凄く勇気いるし、怖いし、死ぬほど緊張してたのに、知立くん、『助けて』って逃げたのよ。女の子が服脱ぐのが、どれだけ凄いことか男には分かんないのよ!」

その前に「見られてもかまわない」のと「見せつけている」のとは大きく違うと思いますが…(現在の素敵なスタイルでやった所でそれは露出狂であり、痴漢行為であり、公然猥褻という犯罪だよ。「乙女の純情」というのは遙一人だけの「主観」ですし、神社裏で野外プレイを迫られたら、誰でもOKな男ですら場所的に困るだろう。)と逃げられた事を逆恨みして30針もの重傷を負わせた(挙句にこれだけ凶悪な事をして自分こそが被害者だと勘違いしている)ヒロインの姿にドン引きしかできなかった女でした。(もはやどんなに「可愛いそぶり」をしても、その凶悪な本性で何をカマトトぶった演技をしているの?としか思えない。)ふられて傷ついた乙女という立場に浸って涙を流している所悪いけれど、本当に泣きたいのは一ヶ月入院するほどの大怪我を追わされた知立くんの方でしょうし(むしろどう考えても被害者は男の方だろう。)美形の外見に反して、真のヒロインという立場に反して全く応援できなかった女性でした。どちらかというと「彼女」にするならロリっ子の希の方が適任だろ(ていうか遙に比べたら誰だってマシかも。)としか思えなかったり…ゲフッ!

 金山希…希「ずっと知立くんのこと好きだったの。でもあたし、さえないし、こうでもしないときっと気にも止めて貰えないから…。」
知立「俺のこと好きって…ただ、それだけの為に、弁当作って、ドア壊して、一服盛って…って、怖っ!!」

それでも相手に重傷を負わせないという点で遙よりはるかに可愛いかも(「凶暴な勘違い女」よりは「凶悪な策士」(物理的破壊力はゼロ)の方がなんぼか楽だよな…という点で。)と私的には俄然、応援する気になってしまうサブヒロインです。罠を仕掛けて相手を欺いてでも獲物(男)をとらえたいという肉食系女子思考(まあ、愛読書が「男(知立くん)を落とす100の方法」だそうだから…。)はともかくとして、一線を超える羽目になっても他者に見られない密室を用意し(「逃げられない状況を作った」とはいえ野外で裸で迫る遙よりは相手に恥をかかせないシチュエーションを作ってくれたと思う。)怪我どころか風邪すらひかないように毛布を用意してくれていた(「かけてあげるつもりだったのよ、いい子じゃないの。」「俺は危うく『部室で女と一夜を過ごしたスキャンダル』で停学になる所だったんですが、そういう問題!?」)辺り配慮が行き届いている(にも程がある)という点でザウルス(女)の中ではかなり良質な部類に入るのではないか!?と思えた女の子でした。スタイルは確かに貧弱(ロリ系だから)だけど、女は肉体の豊満さじゃない(肉体が豊満でも西春遙のような性格最悪の女は御免だ。)と私は思うので…ゲフッ!

 栄生晶先輩…「さ、男同士の裸の付き合いしようぜ!」

私、小・中・高と男女共学で過ごしてきましたが、真の男でさえ学校の中で「裸の付き合い」(半裸のじゃれ合い)をしている姿は一度も見たことありませんよ?男に憧れる(男になりたがる)以前の問題で男を何か誤解してやいないか(現実の大多数の男は変態のように人前で進んで脱いだりしないし、女の子の目や人間としてドン引きされる行動とかもちゃんと気にしていますよ?)と微妙に思えてしまった先輩でした。家では女らしく過ごす事を強要されてきただけあり大和撫子としての技量(茶道、華道、舞踊)は高いものの、別に女らしい性格になる訳でもないし(母親に逆らえない気持ちはあるものの折り合いをつけて「言われた事をこなしている」だけで、着物を着ていても「ようっし、勝負~!」と、ふとした折にすぐ地が出る(性格はそのまんま)ですし、家だからって二重人格のように「大人しい絶対服従する女の子」になってしまう訳ではない。)男や女を意識する前にモラルとかTPOとかの常識をもうちょっと学ぶべきではないかとツッコミを入れてしまったものでした…。最も彼女は知立と「男同士の付き合い」がしたい(方向は完全に間違っているが「友達」として仲良くしたい)だけで恋愛感情を抱いている訳ではないのでザウルス(恋のライバル)の一人としては数に入らないとは思うのですが…。(ただ「女体」として迷惑なだけで。)

 御器所さん…扶桑先生「人生なんてこんなもんよ。一人や二人、男がなびかないからって死ぬ方が間違ってるのよ。」

男に振られたのが死ぬほどショックだったのは分かるけれど、当の男自身がこんなザウルス(女豹系の性格の悪い扶桑先生)に惚れこむ程度の男であった事実を考えると「押してもダメなら次の人!」(そんな見る目の無い男と関わり合いにならんで幸いだっただろう。見た目だけのバカ女にコロッと落ちる軽薄な男の事なんぞ忘れて別のマトモな男を探せ。)という彼女の持論はある意味で当たっていると実感はしたものでした。(少なくとも死ぬほどの「価値のある男」ではないと思う。)おかげで満月の夜になると男を求めて彷徨い出る悪霊と化してしまった彼女。なのに男(知立くん)の生下半身を見せつけられただけで顔を覆って逃げ出してしまう辺りはどこまでも乙女だったんだな(「所詮バージンは大人の女の敵ではないってことね。」by扶桑先生)と2度に渡ってザウルス(扶桑先生)に負けた結末にはちょっと同情した幽霊です…。

 荒畑剛…遙「『あの頃から好き』なのと『あの頃のあたし(の肉付き)だけが好き』ってのは違う!」

うんうん、内面(性格)に惚れるべき要素なんて遙のどこにも無いもんな。(一目惚れの経緯だって「落し物は交番に届けなよ。」「女の子相手に何カツアゲしてんのよ?」「してねえよ!注意してたんじゃねえか、この勘違い女装野郎!」という性格の良さが全く伝わってこないエピソードだったしね。うっかり掴んでしまった「脂肪と胸筋の張った胸の感触」だけに惚れたのでしょう。)と惚れた真相に納得が出来たものでした。そして再度、彼女の身勝手でボコボコにされている(「そんな理由、イヤアァァ!」そこまでは分かる。でも理由が気に入らないからと殴り倒して良い謂われはどこにも無い)にも関わらず相も変わらず好意を持ち続けられる辺りは凄いな(でぶ専であること以上に彼はマゾなのだとしか思えない。)と別の意味で感心すらしてしまった男性でした。遙も遙で知立くんにこだわらずに(大体、知立くんだって良い迷惑だろうし)彼の顔にまで消えない傷をつけた張本人として責任を取って付き合ってあげれば?と思わず応援すらしてしまったほどです…。

 塩釜口苺…「どこだあ~!?知立~っ!抱いてくれるまであきらめないぞお~!」

何だ、言ってること西春遙と同じじゃねえか(折しもラブホテルまで行っておきながらバージンでいる=一歩手前の状況まで迫っておきながら、して貰えずに相手に逃げられたという経緯まで同じ。)と改めて遙の性格の悪さが浮き彫りに出たように感じた(客観的に見るとアンタのやっている事ってこういう事なのよ?)登場人物でした。自分が可愛いと思いこんでいる(実際に可愛いのは名前だけ。)そして可愛いと思われる言動さえしていれば周囲はそれに合わせて「可愛い自分」に接してくれると考えている(希や昴レベルの本当に小さくて可愛い(顔面偏差値の高い)子が「はい、あ~ん。って、あげな~い。」「うふふ、感じる?あたしの胸。」とやれば小悪魔的可愛さとして周りの人間はドギマギするかもしれない。が説得力の無い顔の女がそれをやっても痛々しさとドン引きしか発生しない。)辺りは、ここまでイカれた言動はしていなかったものの30過ぎという年齢になっても「エへへ。」とか「ふええ~!」とかの言葉を平然と口にしていた▲▲さん(そういう方向を目指すのなら、せめて戸外では化粧くらいした方が良いと思う。)を思い出し、また「可愛い言動」に反して▲▲さんに彼氏がいた姿を見たことが無いという現実と合わせて改めて痛さが実感できたキャラクターでした。どんな言動をするのもその人の自由だけれど客観的に自分を見つめる事もまたとても大切な事(「可愛い素振り」をしている所、申し訳ないがアンタに似合うのは肝っ玉母ちゃんタイプだけだ。)だと痛感も出来た登場人物です…。

 知立昴…慎吾「兄ちゃんは以前の(女らしくない)お前の方が好きだったぞ…。」
昴「それはやだ。だって、こういう服の方が兄ちゃん、前より昴のこと意識してかまってくれるもん。」

無視(スルー)される位なら、怒られてもいいから「注目」されたい…好きな子に濡れ雑巾を投げ付けるがごとしの典型的なブラザーコンプレックス(好きな相手ほどいじめてしまう心理)ですが当の好きな相手は本気の嫌悪感を募らせるばかりで好感度の上昇には決してつながらないというのも人間として学んで行った方が良いよ(「これが他人なら見殺しにするのに!」by知立)と家でも女体(妹)に苦しめられる羽目になった知立くんに同情しながら語りかけてしまったものでした…。とはいえ彼女も栄生先輩と同様、兄と仲良くしたいだけ(兄にとっては大迷惑だが)で独占したいとは思っていても別に恋愛したいとは思っていない辺り、遙が手強い相手として気にするようなザウルス(恋のライバル)とはちょっと違うような気がしてしまった人物でした。(所詮「妹」でしかないんだしさ…。)最も兄・知立くんにとって「一緒にいて迷惑な相手」になってしまったのには頷けますが…ゲフッ!

EDGE~黄昏の爆弾魔~

2009.04.05
 5巻(完結巻)を読んだ後に偶然たまたま再びこの1冊目を古本屋で手に取る事が出来たので(元々このシリーズの1冊目は元友人に(ブログを始めるかなり前に)借りて返した本であり私の物ではなかった。)ようやく入手できた嬉しさのままに記事を更新しておこうと思います。主人公の父親とのトラウマ、相棒・宗一郎との恋愛模様といい最終巻ではかなり暗い展開だったので1冊目を読んで、こんなにもコメディパートが多い話だったのか(「私もプロです。最新情報を契約相手でなく夕飯中のテレビの臨時ニュースで知った時の屈辱感を、その筋肉でできた脳で想像してみてご覧なさい。」など笑い所の「質」はともあれ「量」は明らかに多い。)と逆に驚かされもした最初の話でした…。

 大滝錬摩…錬摩「招待状とはこの出頭命令の事ですか?私にはこれは脅迫状に見えましたけれど。」
桜井「心に疚しい事のある人間になら、それが死刑執行書にも見えるでしょうよ。」

という訳で3年前に起こした殺人事件(「藤崎」を撃ち殺した犯人・桂木を大胆にも警察の留置所内で肉塊に変えた彼女の所業。だが「動機がある」というだけで目撃者も凶器も発見できなかった神業的な完全犯罪に警察側は到底、立件まで持って行けずに「自殺」として片をつけた。しかし錬摩に対しては「コネで黙っていてあげているだけだから起訴・拘留されたくなければ働け。」と脅しの材料に使っている。)をネタに脅迫され、渋々出張る事になった本作品の主人公。しかも仕事を始めてみたらマスコミに騒がれるし「子供」の宗一郎は不機嫌になるしで踏んだり蹴ったりの扱いを受けています。が、こんなのはまだまだ徐の口、父親とのトラウマを掘り返され、男はダメなのに求愛者は現れ…と彼女の本当の苦労はこれからの話です…ゲフッ!

 宗一郎…由留木「被害者のご家族(あなた)にインタビューを申し込みたいのですが、犯人に対して一言。」
錬摩「この場にいたら絞め殺してやる。」

電車の中では大騒ぎして周りの乗客にまで怒鳴られたり25歳の大人の図体でワガママ言い放題の「5歳児」の姿(本物の5歳児でも躾の行き届いた子はもうちょっと言う事を聞くんだけどね…ゲフッ!)に錬摩の苦労の程が伺えました。(ちょっと前はコレ+おむつ替えと食事介助まであった、より大変な生活だった。)しかし彼のおかげで錬摩は「一生、盲人として手も上手く使えずに、犯罪者として責められながら生きていくよりは今ここで殺された方が黄昏の爆弾魔にとっては幸せなのでは…?」とあわや「手を下し」そうになったのを思い留まる事が出来た訳ですし、彼の持ち前の超能力のおかげで爆弾も数多く発見できた(それ以前に犯人からの犯行予告書を錬摩へのラブレターと勘違いして隠蔽しなければ事件は未然に防げたというツッコミは却下。)事ですし、役には立っているキャラクターではあるんでしょうね。(この「子供」を守るという母性本能が働かなければ錬摩はラストで犯人を殺していた。)ずっとこのままなら良かったのに彼のこれからの「成長」が却って波紋を投げかけてくるのはこれからの話です…。

 藤崎…「お前、今の俺のこと『宗一郎』って呼んでるのか。」

3年後はとうとう名前で呼び合う仲(すなわち恋人)にまで進展したのか…と1人勘違いして喜んでいる所、悪いですが君はもうすぐ頭を撃たれて「死亡」し全ての記憶を失って新しい人格が今の体を動かしている為に呼び分けているだけ(3年前にいた「藤崎」は今はもうどこにもいない。)だという残酷な真実は…言わない方が良かったのか、むしろ本当の事を言って過去に戻るのを止めた(過去に戻る事自体は止められなくても、これから注意するように話した)方が良かったのか、いきなりのタイムパラドックスで全てを知っていながら充分な応対が出来なかった錬摩を痛々しく感じてしまったものです。藤崎も藤崎で、どうせなら全話通して一度ずつ登場してくれれば良かったのに(無茶言うな。)と詮無い事を考えてもしまった、そんな展開でした…。

 黄昏の爆弾魔(ラグナロク・ボマー)…錬摩「どうして絵を描くだけで満足できなかったんですか?実際にビルを爆破しなければあなたの叫びは声にならなかったんですか?」
桜井「これが30点もあれば『黄昏の爆弾魔の画集』として出版できたし話題性だけでかなり売れたでしょうに。」
犯人「ああ、絵が描きたいな。絵が描ければ他は何もいらない。紙と鉛筆、この目と手さえあれば、他には何も…他には何もいらなかった…。」

幼い頃から周りの人間を召使いか何かと思っている母親(そんな性格だからアンタは旦那に逃げられたんだよ。)に虐待され、大人になった今は認知症が入った彼女の介護に追われ、周りの人間はその大変さを理解してくれるどころか「仕事ができなくても定時で帰れる人は良いわね。」とイヤミばかりを言われる…自分ばかり理不尽な目に遭っているのにストレスを感じるのは分かります。けれど当の母親も再度発作を起こして(一時は持ち直したものの何も言えない植物状態を経てたった一ヶ月で)亡くなってくれましたし、発作を起こさなくても上手く動けないのだからマトモに応対せずに逃げれば良い話(口(文句)は達者でも体は不自由なのだから走って逃げれば息子が勝てる。これから仕事に行く忙しい朝にいちいち「応対」してあげる必要は無い。)でしたし、どうしてあと少しが待てなかったんだこの人は…!(爆破事件など起こさなくてももう少し「待て」ば皆と同じ残業し放題、好きな絵描き放題、旅行にだって行けちゃう悠々自適な生活が送れたでしょうに。)とツッコミを入れてしまったものです。最後は母親も仕事も絵を描く為の目と腕も全てを失ってしまった犯人。(そしてこれからの刑事裁判でおそらくは貯金も失う。)全ては自業自得とはいえ痛い結末だなと、そこだけは同情してしまったものでした…。

 余談…連続殺人犯の犯罪心理分析を行う時に使われる最も基本的な類型である
秩序型→犯行が計画的で犯罪現場を自分の生活圏とは離れた所に故意に散らしたり凶器を持ち帰ったり死体を隠したりといった犯行の隠蔽工作が見られる。一般的に知能が高く社会生活に適応して普通に生活している。厳し過ぎる親の躾で抑圧されており家族と同居してても家族に異常性を見破られない。
無秩序型→行きずりで犯行現場は犯人の生活圏から離れない。凶器をその場で調達し犯行現場に残していくので物証や状況証拠が豊富に残っている。知能が低く社会生活に不適応で、熟練を要しない労働についているか、無職。親の躾が行き届かなかったか首尾一貫していなかった為に基本的な常識に欠ける所がある。
との説明に後者ってまさしく、同じパターンで中傷コメントや無言電話を繰り返す匿名を名乗る元友人の事じゃないか、と思わず納得してしまったものでした。

EDGE②~3月の誘拐者~

2009.04.04
 前作は「山手線一周・東京名所てんこもり」(を爆破した)でお送りしたので今作は「ロードムービー風東京横断の旅」にしよう、とした所、ロードムービーは今まで見た数少ない映画の中でも途中で一度も寝なかった映画は無い程に眠い代物で結果としてサブタイトルの3月どころか本になったのは6月という事になってしまったそうです。(最も井の頭公園から浅草橋まで24キロの道のりを2日かけて歩き通したせいもあるでしょうが…。)元友人に1巻を借りて、以来ずっと続きが気になっていたのに放置されてしまい(元友人はアンドロイドが恋愛と殺人を犯す「セレーネ・セイレーン」の近未来的なイメージで1巻を買っただけで飽きたらしい。好きだと言っているゲームすらエンデイングまでクリアしたものは少ないし、この人って何に対しても根性が無くて続かないんだよな…。)古本屋で見かけて我慢できなくなって買ってしまった話です。

 大滝錬摩…内藤「前の宗一郎もお前が絶対に聞くなと言っていた話を『聞いて』しまった。知って『そんなお前が愛おしい』と漏らした事があった。」
錬摩「ウソだ。本気でそんな事を言ったとしたら、あいつの理性を疑いますね。」
内藤「理性がぶっ壊れちまうから、恋、なんだろ。」

犯人と自分の父親のイメージが重なったこともあり「父親に母親を殺され、逃亡の為に他にも沢山の人間を殺した。(挙句の果てに連れ回していた10歳の自分を何度もレイプしていた。)」という錬摩の壮絶な過去が明らかになったのですが…正直、5巻まで長々と繰り返す内容ではなかっただろう(トラウマになるのも分かるけど、あらすじのほとんどもここで説明が終わっているし、こんな暗い話を大長編にして引っ張らなくても…。)とも思ってしまったエピソードでした。↑の内藤の言葉は同じようにどうしようもないクズ親父だったけれど「愛していた」(理性は完全にぶち壊れていた)錬摩だったら分かりそうなものですが、届かなかった言葉に思わず溜め息が出てしまったものでした…。

 藤崎宗一郎…宗一郎「れん、お仕事行きなよ!」
松並「…実は子供が一人、行方不明になっているんだ。」
錬摩「迷子探しに犯罪心理捜査士を呼ぶなんてゴキブリを潰すのに破砕球を使うようなものですよ!非効率も甚だしい!」

せっかくのディズニーランド行きを我慢して、困っている人(松並)を助けてやれという「子供」から成長した思いやりを嬉しく思って仕事に出かけてみたら明らかに猟奇殺人と異なるくだらない迷子探しだった(少なくとも飛騨稲生から5時間かけて休日出勤してまで出張る内容ではない)という結果に、さすがの錬摩もキレた様子です…。錬摩が犯人に感化されて(そしてパパラッチの由留木さんからの挑発もあって)父親の事を思い出した事もあってとうとう錬磨の過去を知ってしまった彼ですが…本当に言葉以上のことは「聞か」なかったんでしょうね?と不安になってしまった回でもありました。(いや、それよりも前に既に「聞い」て知ってしまった可能性さえあるような…ゴフッ!)内藤先生も錬摩の父親が行った殺人については知っていても錬磨と父親がどんな関係だったかまでは知ってるのかは疑問が残り(もちろん性的虐待を受けた内容は10歳の子供である宗一郎には伏せた。が、彼ならその気になれば「読む」事は可能だろう。)2人をあっさり信じている錬磨がとっても純粋に思えてしまった(これで2人共何もかも知ってたら…錬磨哀れ。)今日この頃でした。

 犯人…犯人「汚い物は汚いまんまなんだな。海に還れば綺麗になるものでも生まれ変わるものでもない。俺は一生、人の命を奪いたいって欲望を抱えて抑え込んで生きて行くんだな…。」
錬摩「踏みとどまった自分を誇っていい。また転がり落ちそうになったら、この日の朝を思い出せ。」

狂った誘拐魔(キッドナップ・マッディ)、キャンディ・マンという仇名は沢山つけられているのに、話の中でとても大切な役割を担っているのに名前さえ与えられていない哀れな東大生。(一人称は「彼」で片づけられ、ハルカからも「お兄ちゃん」呼ばわりで一度も名前が出てこない。いいのか、そんなんで…ガフッ!)今までも「普通」の中に入れていないのを気に病んでいたのに「東大生」(特別に違う)というカテゴリに押し込められるようになって暴走した結果がこの幼女誘拐(殺害未遂)事件だったようです。その後苦労して創作人形作家になった(自分の抱える欲を抑えつけるのではなく別な形で発散できるようにした)りマイナスからのスタートから頑張ってきたのに、差別か?と疑ってしまいました。(しかし、この記事を書き始めるまで名前が無い事に全く気づいてなかった私も同罪です…ゲフッ!)元々手先はものすごく器用なので(クジラ、エンゼルフィッシュ、カモメ、ヨット…を、あのガムの包み紙で折っていた。)人形作りは性に合ってたんでしょうね。(作品名「雪の女王」はやはり「ゆきちゃん」から取ったのだろうか?)寂しい1人暮らしとはいえ立派な社会人となってくれて嬉しい限りでした。(でも、名前くらいつけてあげて下さいよ、とみなが先生!)

 三橋はるか…犯人「自分らしく振る舞うと何でか人と違ってしまうのって辛いよね。」

だからこそ集団生活を通して「人に合わせる」事を学ぶのが本当の教育なのですが…。(知識を詰め込むだけなら学校などいらない。)事件後、家族との溝がますます深まった(挙句に「普通」の弟が生まれて差別を目の当たりに感じた。)と知って犯人とのリンクを感じると同時に10年の歳月の重さを感じました。京都の大学に入るために勉強中、とありましたが落ちたらどうするつもりなんでしょう?(不吉なこと言うなよ!)彼女にとって事件はどういう意味を持っていたのかレポートにしていましたが(読めませんでしたが)個人的に解釈させてもらえば事件は家族の関係を明るみにしたきっかけとなっただけで(それまでもギクシャクしていたわけだし。)事件が起こらなくてもいずれ溝は深まっていたと思います。犯人との10年越しの再会を機に互いに理解者になれることを祈ってます。

EDGE③~毒の夏~

2009.04.03
 「実はまだサブタイトル決まってないんだよね。」「『毒の夏』ってちょっとストレート過ぎるよね。でもサブタイトルって内容と全然かけ離れてても最後にビシッと『こういう意味だったんだ!』って分かるのだとカッコイイよね。」「そうだ!サブタイトルの意味が生きるように最後を書き変えればいいじゃん!」と発売予定日一か月前(サブタイトル締切当日)にラスト5ページ新規入稿というバタバタした展開になったんだそうです。話の内容としてはオ○ム真理教が起こした地下鉄サリン事件をトリックに使った話です。毒殺の説明文「自分が安全な場所にいて人の生命の生殺与奪を自由にできるとなると、人は自分が運命を司る神になったかの様に錯覚する。」には思わず「DEATHNOTE」の月くんを連想してしまいました。(癖になり、エスカレートする、という症状も似通っています。)そんな中なのに作者紹介での作家・会社員・タイ舞踊・HPと多忙なのにベタ(淡水魚。目茶目茶手のかかる魚の一つ。)も飼い始めたというのには思わず笑ってしまいました。

 大滝錬摩(アイリーン・イェン・ファレン)…「あなたの言う『女』とは人に見せびらかす為のお飾りですか。同じ人間をそこまで貶めて、ただで済むと思わない方が賢明ですね。」

今でも自分を「女」(性の対象)として見られる事が許せないという彼女の潔癖さは、同じく自分を「女」として見て恋をした藤崎が父親と同じように凶弾に倒れて「死んだ」不幸な結末にトラウマを抉られたからというのもあるのかもしれません。なので尚更に藤崎の遺品のテープを消滅させられた事(コピーを取っておくべきでしたね。)は「俺が空手強くなったら錬摩と勝負しようね。」(「なあ、今度お前の拳法と俺の空手とどっちが強いのか勝負しようぜ。」by藤崎)という2人の共通項が見えて、舞い上がった所から落とされただけに余計に痛かったでしょうね…。過去を繰り返すように宗一郎まで彼女に恋し始めていますし、これからも彼女の苦悩は絶えない様子に多少、同情してしまったものでした…。

 藤崎宗一郎…「俺は藤崎じゃない。藤崎なんて知らない。だけど錬摩が藤崎を好きだってこと、俺は知ってる。そしたら俺は錬摩といるといつも気になっちゃうんだ。錬摩は藤崎じゃなくて俺を見てくれてるかなって。」

指先が触れあったとたんにハッとして赤面しながら手を引っ込める…なんて何十年前のネタだよ、宗ちゃん!とあまりにもベタな反応にツッコミを入れてしまいました。(そりゃ錬摩も脱力するでしょう。)この巻で精神年齢は思春期レベルまで上がったらしくめでたく初恋を迎えましたが、その相手に錬摩を選んでしまう辺りはやっぱり「藤崎」のDNAが色濃く出ているのか(ていうか同じ体だしなぁ。)見る目があるのか(いくら贖罪の気持ちといっても図体ばかりデカイおむつ替えにも苦労する大人の体の子供を本当に何年も面倒を見る優しい大人はそうはいない。「いい女」かどうかは別として滅茶苦茶いい人であることは請け合いである、錬摩は。)微妙な所ですが、ともあれ暴走しても「母親」を独占したい気持ちで暴れた(女としての自分に恋していた訳ではない。)と解釈したのか完全に後手に回ってしまった錬摩の対応に問題があったな(留守録テープのことに関してもね。)とツッコミを入れてしまったものでした。宗一郎が自立を始めたせいもあってかその思慕は収まるどころか募った様子でまさしく季節は毒の夏、悪意に満ちた夏(ロクでもない季節)を迎えたんだなあとラストの表記に頷いたものでした…。

 あぁちゃん…松並「都内の4か所の喫茶店のテーブル備え付けのシュガーポットにヒ素が混入された。」
錬摩「正確におっしゃって下さい。混入されたのはガリウムヒ素。ガリウムとの化合物状態ではヒ素の毒性は失われます。」
松並「だが消防法では毒物指定されているんだぞ。」
錬摩「燃やせば亜ヒ酸になりますからね。シュガーポットを灰皿代わりに使う方がいるとすれば話は別です。」

今回の事件の犯人。それでとみなが先生、彼女の本名は何て言うんですか?と今回も本名不明の犯人ぶりに(でも愛称があるだけ前回の誘拐犯よりはマシ。)差別を感じてしまいました。今まで真面目だったいい子が援助交際や万引きに走って親の関心を引こうとするという話を聞いたことがありますが、彼女の場合はその典型例のようです。自分と違って今時の女子高生達は電車の中でも携帯電話で会話し放題(マナー違反)、弟は今でも相変わらず実家でニート、対して自分はこんなに「いい子」に頑張っているのに誰も「悪い子」の彼女達に罰を与えない、親も何だかんだ言いながらも弟を庇護するばかりという事実に我慢がならなくなったんでしょうね。(弟がそんな男だから余計に。)不特定多数の大量殺人計画を実行するよりももまず弟の殺人計画を立てるべきだと私なんかは思ってしまったのですが最後には一応振り返ってもらって良かったね、と慰めの言葉をかけてしまいました。このお家はまずロクデナシの弟を家から叩き出す所から始めるべきです。

 池端宏樹…松並「俺は医者でないから治療は出来ないし、家族でもないから看病もできない。回復を祈るだけなんて性に合わないから警察官として犯人を追って走り回るしか奴にしてやることがないんだ。」
錬摩「いきなりのケンカ別れで連絡が来たのも8年ぶり。普通そこまで勝手な事をされたら怒りませんか?それなのに松並さんは怒らないどころか随分と気を回している。何か負い目でもあるんですか、そのお友達に?」

そりゃ、どういう関係だったか(その気配りや熱意は明らかに「友情」を超えている)はバレるよな…と犯罪心理学者の錬摩にあっさりと見破られた2人の関係に頷いてしまったものでした。おそらく松並巡査部長とは訳の分からないままお別れ…というよりは秘めた思いを抑えきれずについ事に及んでしまった松並さんに「俺はノーマルな道で生きていきたいんだよ!」と弁解の隙も与えずに目の前から消え去ったものの、咲良ちゃん以下、他の女の子をどうしても恋愛対象に見ることができず8年も経ってから(年月経ちすぎです。)ふと自分の本当の気持ちに気づいてしまったんでしょうね。再会および仲直りのシーンは省略されていましたが(…チッ!)どうやら上手くいったらしく最終巻では松並とは同棲まで進んでいました。(大人は展開が早いですねぇ…ゲフッ!)「この事件が終わったら嫁さんを探そう。」と宗一郎(男)との同棲を経て考えていた辺り「嫁さんを迎えたのか…。」と納得もしてしまった結末でした…ゴフッ!

 青柳咲良…咲良「冗談じゃないわよ!私をダシに2人で勝手にケンカしておいて私の事なんか完全に蚊帳の外じゃない!」
松並「ご、ごめん。当て馬役にして…。」
咲良「今さらゴメンじゃないわよ!」

「自分が女扱いされる(か弱い女だからと一括りにされる)ことが許せない。」事とは別に「女扱いされなかった事」(2人の男から「恋愛対象としては魅力が無い」と態度で示された)だってプライドは傷ついたよなと思わず人目も場所も忘れて喚き立てる彼女の怒りに納得してしまったものでした。(「咲良さん。ここは病院ですからもう少し声を落とされた方が良いですよ。」by錬摩。)彼女にとって池端と松並は唯一自分を女というカテゴリーで括らない特別な存在(朋友)でもあったのでしょうね。(そりゃそうです。2人共ホモなんですから女は恋愛対象から外れています…ゲフッ!)何事も誤魔化さずにズバズバ言うのは彼女の美点でもありますが、おかげで松並がホモだという事も錬摩に伝わってしまっていますし(「松並さんも付き合っていた人の前ではしっかりした事を言うんですね。」「昔から誤解する人が多かったけど何てこと言うの?松並も池端も私の『親友』よ。」「という事は…(納得)。」)真犯人にはプロファイラーだとバラされて警戒されるし何でも正直に言い過ぎるのも問題だよな、と改めて思ってしまった人物でした…。(だからアンタは松並×池端の恋話で蚊帳の外にされたんだよ…。)

EDGE④~檻のない虜囚~

2009.04.02
 前作を書いた後に転職をし(少しでも書く時間を多く取る為に拘束時間の少ない仕事に変わった)なのに新しい仕事に慣れるまでに時間がかかり職場の人間関係にも悩み…で、あっという間に3年以上(!)もの月日が経ち、東京を描く事をテーマの一つにしているのに舞台が決まらず(「郊外住宅地」や「ニュータウン」の生活を思い描けず、やっと埋め立て地に位置した団地を見つけたら犬の飼えない集合住宅ばかりで戸建て住宅が無かった。)主人公も相棒がいないせいで思うように動いてくれず…と本になる原稿量の倍の量の原稿を没にし泥沼に足を取られながらの発刊となった、それがこの4巻目だそうです。シリーズも次の5巻目で最終巻となり、その後はライトノベル作家として活躍する姿も見られなくなってしまった事(その為に転職したのに…。)を考えるとちょっと切なくなってしまう裏事情です…。

 大滝錬摩…錬摩「お前は私の知っている宗一郎じゃない。だから今まで私を女扱いした人間と同じ扱いで返す。」
内藤「右の小刀は守りの刀だ。そして奥の手として出す左の小刀は必殺の攻めの手。つまり今、奴は自分の身を守る術を持たず相手を殺す手しか持っていないということだ。」

殺意の方の小刀を使われなくて良かったね、宗ちゃん(激しい「拒絶」だったけれど取りあえず「貞操を守る」為だけの行動だったようだよ…。)と、それとなく慰めも入れてしまったものです…ゲフッ!が、宗一郎(ワトソン)がいなくなって調子が狂ったのは確からしく(「男」として見ることができなくても、それでも宗一郎は大切な人間だった。)この巻からは主人公の暗いモノローグが延々と続き、警察からの仕事でもないせいでボケ役の松並さん(頭の中まで筋肉の男)にツッコミを入れる姿も見られず、微妙に笑い所もあった今までの話とは確かに変わってしまったな(作者も執筆に3年4ヶ月もかかり「もういい!自分で納得できる内容かどうかより、取りあえずエンドマークをつけることが大切だ!」(この上発刊を遅らせてどうする!?)と開き直った結果の続編らしいからね…。)とは思えてしまいました。ラストでは手紙に呼び出された場所に言ってみたら、まさに誘拐された少女の遺体が燃やされている現場に出くわしてしまったり、相変わらず運が悪いというか要領が悪くて苦労ばかりしている彼女。(そんな手紙の呼び出しになんて応じるなよ。話があるのなら相手がきちんと連絡を取って出向くべき(マナー違反をしているのは向こうの方)だし、錬摩と2人きりで会いたいのなら飛騨山中にいた時にいくらでもチャンスはあったのだし紙切れ一枚で勝手を言っている向こうの都合に合わせる必要は無いよ…。)最終巻まで彼女の気苦労は絶えないご様子です…ゴフッ!

 藤崎宗一郎…宗一郎「『藤崎』は錬摩の何だったの?恋人?」
錬摩「人の話を聞かない者に答えるつもりも義務も無い。」
宗一郎「やっぱり、恋人だったんだ。俺じゃ、ダメ?俺だって、今は錬摩は俺にとって一人の女性だ。」
錬摩「だから話聞けよ!自分が何を言っているか分かっているのか!?」

犬殺しの犯人についての話が何でいきなりメロドラマに変わるんだ…と錬摩が驚愕する理由が分かると共にベッドに片膝を乗り上げて相手を押し倒しながらの告白(それは愛の告白と言わない。強姦未遂だ。)に振られる理由が理解できたものでした…ゲフッ!桐井(自分に特別な好意を寄せる女性)の登場もあって「他の女性に目を向ける」どころか「やっぱり錬摩が最高の女じゃないか」と余計に恋心を募らせてしまった宗一郎。(心の声が聞こえるからな、彼は…。思いやりに溢れた言葉も(不)自然な色仕掛けも全てが彼に好かれようとする「計算」の上で行動している桐井より、ただ相手に尽くすことだけ考えて心の中ですら文句を言わない錬摩の方が純粋だと分かってしまったのでしょう。)他の誰よりも女らしい(見た目と態度と言葉使いはアレだけど、25歳の「子供」を何年もかけて「大人」にまで育て上げた、母性本能に溢れまくっている)錬摩は彼にとってみれば藤崎同様「世界で一番いい女」になったのでしょうが、それはそれとして「恋愛」をするのならきちんと手順は踏んでくれ(告白を理由にいきなり押し倒すのはどう考えてもNGだから!)とツッコミを入れてしまったものです…。

 桐井絵里…桐井「(きっと、この人、私があの夜約束をすっぽかしたと気づいてないんだわ。だったら下手に謝って蒸し返さない方がいいわね。)あら、この子、あなたの顔を見て喜んでるわ。きっと自分を助けてくれた人が分かるのね。」
宗一郎(うわあ、この人、考えている事の計算高さと、口に出して言う言葉の思いやり深さとのギャップが激し過ぎ!)
内藤「お前、そんな女の飼い犬の為にそこまでするなんて、お人好し過ぎるぞ。」

その後彼女からの好意を(錬摩に振られた事もあって)嬉しく思うも淡い恋心を感じる前に深い幻滅を感じてしまったせいでその思いは恋愛感情へとは実らなかった様子です…ゲフッ!5巻で分かる事ですが実は彼女こそ連続少女誘拐殺人事件の犯人であり、そんな人間が教師やってるなんて世も末な設定だな(それなりの「大人の経験」を持ちながら結婚までこぎつけなかったのは、背の高さのせいでも、父親がヤクザやっていたという家庭の事情のせいでもなく、純粋にアンタの性格の悪さが要因だったんじゃないの?)とツッコミも入れてしまったものです。「犯人が自分がどれだけ酷い事をしたのか、その罪を分かってくれたようで安心しました。これからはその気持ちを忘れないで新しい人生を生きて下さい。」と思った(そしてその思いは叶えられた)のなら少女達の遺体を燃やして証拠隠滅を図るのではなく貴女もまず自首しなさいよ(「あの人、ヤクザの娘なんですってよ。」と後ろ指を指された「過去」を吹っ切って、宗一郎と結婚する未来を夢見る「新しい私」になる前にまず贖罪しなよ。)とげんなりしながらも思ってしまった女性でした。宗一郎も宗一郎で彼女にそこまで興味が湧かなかった(魅力を感じなかった)のは分かりますが、持ち前の特別な能力のおかげで知ろうと思えば何でも分かるのだし「恋人」の事位ちゃんと「見て」おけよと思わず語りかけてしまったものでした…ゲフッ!

 少年…「どんなに酷い親だとしても、パパとママはそれほど悪い人じゃない!…でも、こんな風に俺に気持ちを叫ばせてくれないパパとママはやっぱり自分を愛してくれている訳ではないのだ。」

「酷い親」と彼は言うけれど(3匹もの犬を惨殺したアンタがそれを言うかとツッコミを入れたくもなるけれど)彼らは別に自分の子供の事を「理解していない」だけで「愛してくれていない」訳ではないと思いますが…。(彼が何と言おうが「あからさまに困っている」と見てとれば放っておかずに庇ってくれるし、錬摩がスルーしようとしたようにあっさりと見捨てたりはしない。黄昏の爆弾魔のように夜中にいきなり叩き起こされてベルトで血が出るまで殴られた訳でもなし、錬摩のように性的虐待を受けた訳でもなし、彼は立派に両親に大切にされてきたと思いますが…。)家にニートの暴力弟を抱えている訳でもない(by「毒の夏」)到って恵まれた家庭環境に育った奴の幼稚でワガママな悩み(要するに新しい事に踏み切る勇気が出ないのを、言われてもいない母親の干渉のせいにして逃げていただけ。八つ当たりで殺された犬達にしてみればいい迷惑な話だ。)に「…。」と思ってしまったものでした。寮のある高校を受けるも遠くの大学に行くも良いから、親から離れるのをきっかけにアンタはもう少し大人になった方が良い(親だって人間で完璧じゃないんだから君の脳内妄想の全てを察して動いてくれと言うのは無理があるよ。)と切に感じてしまったものです…。取りあえず周りに迷惑をかけないという常識位は学んで下さい、少年。

EDGE⑤

2009.04.01
 最終巻です。とはいえ内容は1巻のころからず~っと続いていた主人公・錬摩(アイリーン)の過去回想であり、内訳自体も2巻の誘拐事件の時に概要を説明された「既に知っている話」だったので、シリアスばかりが先走って1巻の頃に有ったようなギャグ要素が皆無(まあ「笑えない状況」ではあるけれど。)ということもあり、これでシリーズが完結し、その後執筆の仕事が無くなった(現在では「ライトノベル作家だった事もあったけれど今は読書好きのOL」と作者のHPでもすっかり過去の話として書かれてしまっている。)のにもちょっと納得がいってしまったものでした。(腐女子人気のカギを握るBL要素も主人公が女だという時点で潰えているしね。←そこ?)本の最後に総一郎がまだ「藤崎」だった頃の短編も同時収録されていてちょっとお得な気分も味わいながら読めた最終巻でした。

 大滝錬摩(アイリーン・イェン・ファレン)…「この想いこそが愛だとアイリーンは誤解した。」

だからアイリーンという本名も名乗らず「錬摩という男」として自分を偽って生きていこうとしたのだろうと「女を捨てて」生きてきた彼女の事情が分かったものでした。「女」として愛したのは自分を犯し続けた父親だけ、けれど父親がアイリーンに求めていたのは母親の身代り(文字通り体だけ)でしかなく、結局子供としても女としても愛されていなかった事は港を前に転んだアイリーンの手を放して自分1人で日本に帰ろうとした(直後に警官に撃たれましたが。)父親の最期からも大人になった現在、分かってはいるのでしょう。(トラックに乗り込んだ少年に目撃されたことに関して、野外は辞めておけよクソオヤジとツッコミを入れたのは私だけではあるまい…ゲフッ!)しかし祖母によって写真の1枚、家族ムービーまで処分されたこともあり自分以外に手を差し伸べる人間が誰もいない父親を余計に見放せなくなってしまったのだと思われます。とはいえ、それが誤解の果てに盲信した「愛」であってもその内容は父親×娘の近親相姦で、しかもその父親は妻を殺して逃げた最中に通りすがりの人達を殺しまくった大量殺人者だという事実は重すぎて新しい恋人候補(藤崎)に出会っても「私、もう既に真っ黒に汚れきっているわ…。」(「こんな自分の全てを知ってそれでも愛おしいと思えるなんて、あいつの理性を疑いますね。」by錬摩)と一歩をなかなか踏み出せなかった様子です。なので、自分にも言えない秘密を持っている今の宗一郎(自分と同じく犯罪者と間違った交流をしてしまったものの、相手を大切に思う気持ちに嘘は無かった部分。)には親近感を持てたんでしょうね。やっと父の呪縛から解き放たれて新しい人生を歩み始めた彼女に感動してしました。(それまで15年…長かったなあ。)どうかお幸せに、錬摩くん。

 藤崎宗一郎…「俺ももう寄り道はやめてさっさと帰るよ。」

その藤崎の言葉は今の宗一郎の体に帰り彼の人格と同化するという意味なのか、桐井父に頭を撃たれた死の瞬間(「藤崎」はこの瞬間から意識だけが体を離れふとしたはずみに錬摩と出会っている様子。by1巻。)に戻り正式に死んでくるという意味なのか…前者だったらまだ救いはあるのですが、後者だったら錬摩が他の男(大人になった「宗一郎」)のものになって子供まで作った状況も含めて救われないなあ、と悲しくなりました。生まれた子供も女の子で「藤崎」の生まれ変わりとは違う様子ですし(男の子(=藤崎)だったら今の彼は大好きな女性の側で、望んだ形とは違っても彼女に愛されながら新しい人生を歩んでいる、と思えるのですが…。)錬摩が藤崎に最期に出会ったあの一夜から宗一郎が劇的に変わった訳でもない(藤崎の人格は宗一郎の体に戻っては来なかった。)らしいですし「錬摩を幸せにする」という本懐は遂げた(彼女が結婚したのは他ならぬ「彼の体」である)ものの「藤崎と幸せにはなれなかった」みたいな感じがして微妙に思えた結末でした。最も藤崎ではお綺麗で出来過ぎていて「自分にはもったいない」思考から永遠に錬摩は彼の手を取ろうとはしないのでしょうが…。

 桐井絵里…桐井「だってその女は5年前に私の父を殺したのよ!」
宗一郎「じゃあ、あなたの父親は5年前に俺を撃ってこんな体にした張本人だったんだ!」

切り札だと思ったら自爆ボタンだった例です。一応、その時頭を撃って藤崎の運命を狂わせたのは父親であって自分ではないという言い訳は出来ますが、そういう自分だって連続少女誘拐殺人事件の犯人であって(結局、父親と同じようにか弱い人間をいたぶり殺して楽しんでいる。それで普段は真面目な教師やってますって世も末だな。)この人が宗一郎に選ばれなかったのはある意味(性格の悪さ的に)納得できてしまったものでした…ゲフッ!彼女にしては宗一郎の事は「本気」で結婚まで考えていた(オイオイ、嫁さんは殺人犯で、ある日突然警察が尋問に来ても不思議はありませんっていう内容が結婚してからボロボロ出てくるって男にとっちゃ地獄だぞ。)そうですが無職の上に空手や定期的な脳の検査(治療費)などなど支出だけは多い男を抱えて教師という公務員(薄給だけど、よほどの事が無い限りリストラだけはされないという、この不況時には伝説の職。最も連続少女殺人犯では一発で懲戒免職だろうが。)レベルでどうやって生活していこうというのか、具体性が何もなくて現実に結婚できたとしてもこの二人は上手くいかないだろうな(宗一郎でなくとも誰だって殺人犯と一緒にはやっていけないだろうけれど。)と、まるで彼女との将来を考えていなかった宗一郎にむしろ共感してしまいました。現在、自分で頭を撃った怪我が元で(当たり所が悪かったらしく死ねずに)いまもなお病院で植物状態の様子ですが、目が覚めた所で想い人(宗一郎)は既に他の女(錬摩)と結婚して子供まで作っているし、報われない展開にしかならないだろうなあ、と溜め息しか出なかった最期でした…。

 桜井警視正…「もう…疲れたわ。」

じゃあ未練たらしく宗一郎の道場(わざわざ何所にあるのか調べたんですか…。)にまで足を運ぶなよ、と警官のくせにストーカー行為をしている彼女にツッコミを入れてしまいました。またその時、隣には幼女殺害事件の犯人(桐井)がいたのに恋情にかまけて見逃している辺りはつくづくダメ警官だなあとげんなりもしてしまったものです。(ここで職務質問でもしていたら現在担当している連続少女誘拐殺人事件の犯人は捕まり、ひいては真弓ちゃんが殺されかけることも無かったんですが…。)桜井さん本人は自覚が遅れたものの「ずっと宗一郎が好きだった」らしいですが、現在の「宗一郎」と以前の「藤崎」は全くの別人でありビジュアルが同じだから貴方に魅かれているんですと慕われた所でそんな想われ方は人間として嬉しくないでしょうね。(フェイス重視で、中身である宗一郎自身はどうでもいいものだと言っているようなものですからね。そりゃ怒りますよ。)気持ちがバレた後も他の女と付き合った後も自分を振ったのはプライド重視のあてつけで、わざと「正反対のタイプ」の女性を宗一郎が選んでいたのなら、それこそ「自分を意識している証拠」だから自分にもまだ可能性があると、わざわざ恋人の姿まで見に行く様には人生、諦めも肝心よ?と引き際の悪さにまたドン引きしてしまったり、カッコ悪さからあんまり好きになれなかった女性でした。恋愛に対して飛び込めないのなら、せめて錬摩位の意地を張ってほしかったです…ゴフッ!

 J・ハロルド…「私はお前の事も後悔しているんだ。」

いや、アンタ誰やねん…と錬摩本人にまでツッコミを入れられるほどに忘れ去られていた「父親事件」の被害者でもある足の不自由な元・少年です。スクリーム2で出てきた真犯人が脇役の全然目立たない人(一応、一作目の真犯人の母親だという関係者ではある。)だった事にガッカリしたのと同様「どうでもいい人物」の台頭に読者のみならず錬摩にまでガッカリされていた「男」の正体でした…ゲフッ!あの事件後、うっかり飛び出した道路で車に轢かれ(アホですか!?)身体障害者として不自由な生活の中、女性と愛を交わすこともできず(それは後遺症のせいで不能になったという意味なのか、単純に破滅的にモテないという意味なのか…漂う孤独感から両方とも当てはまっていそうで悲しくなりました…ゴフッ!)あの時助けてくれた錬摩(10歳)が色々な意味で唯一の女性になってしまったんでしょうね。だったら真っ当に告白でもすればいいものの(最も玉砕は必至でしょうが…ガフッ!)「自分と一緒に心中してくれ。」と自分の為に相手の人生を巻き込んで犠牲にしようとするのは間違っていると思えてどうにも共感できなかった男です。(だからモテないんだよ、お前。)超都合よく警官が駆け付けて止めてくれて良かった(どうせなら桐井に撃たれる前に来てほしかったものですが。)けれど殺人未遂じゃ多分数年で出てくるでしょうし、こんな殺人願望のあるストーカーを抱えた錬摩のその後が本当に心配になったものでした…。(いや、いまは念動力もテレパシー能力もある宗一郎が夫として側にいるから大丈夫…だろうけれど。)
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