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ゆるしてはいけない

2010.03.27
 「東京伝説」シリーズの番外編のような本です。世の中には「許していいこと」と「許してはいけないこと」の二つがあり、今回はその「許してはいけない」状態に遭遇した人々の話を紹介したそうです。(それで本のタイトルが「ゆるしてはいけない」な訳ね。こんな状況、許す人間がいるのかという位、理不尽な話が多い訳だ…。)世の中には口も上手いし話も面白い実に魅力的な人物(心が無いという一点を除けば)が「いい人」を装って友人や恋人になっている事が本当に多くなったそうで、本当に危険な世の中になってしまったようです…。

 決意…彼「翔子へ。俺を最後まで拒否したお前が憎い。俺はお前を地獄から呪い殺す為に生贄と共に死ぬ。後になって偉大な俺の女になれなかった事を地獄で後悔するが良い…。」
響子「生贄って何よ!私のアパートに転がり込んで同棲して、ご飯もいつも奢らせて、人に二倍働かせて、ふざけるんじゃないわよ!」

自分が見捨てたらこの人はダメになってしまう(ていうか彼には自分1人しかいない。)と思ったからこそ、歌手志望の彼の分まで(レッスンに集中できるように)ぶっ続けでバイトに入り、衣食住全て面倒みてきたのに、彼にとっては文句も言わずに尽くしてくれる彼女は、結局「死んでも構わない奴隷」(生贄)でしかなかった(都合の良い女は結局「都合の良い女」で終わる。)という痛い実例です。二股をかけられるほどの魅力も無い(本命の翔子には振られており浮気にも二股にもなってはいなかった。)くせに、他に誰がいる訳でもないのに、その人にとって「ただ一人」の立場になれても、こういう人って「相手を大切にする」という思考回路が根から抜けている(相手に対等に返すどころか「相手を利用する」ことしか考えていない。最も「人並み以上に尽くせば『この人』は自分を傍に置いてくれる」と考えて騙された振りをしている女の方も大概打算的だが。)から幸せにはなれないんだよな(あわや殺されかけたし。)と心から頷けた話でした。人間関係を対等に築けない人間とはやはり関わり合いにならない方が良いようです…。(どんなに尽くしても結局一生「その程度の女」という立ち位置は変わらない…か。)

 キレない彼…エミ「回覧版に近所で通り魔が出ているって書いてあったの。犯人は果物ナイフのような物で通りすがりに切りつけて、去年から数人の女性が被害に遭っているって…。」
彼「俺さ、お前にグチグチ言われるたびに凄いムカついてたの。マジで鎮めるの大変だった。だから俺は夜中、道をフラフラしている女を刺してやったんだ。死なない程度にサクサク…でも、お前があんまり怒らせると一人や二人じゃ足りなくて参ったよ。」

口が悪くてかなり酷い事を言ってしまっても、決してキレずに外に出て行ってしまう彼の事を「頭を冷やすために外出しているんだ。」と解釈して、帰ってきてベッドで不貞腐れて寝ている彼女の頬にキスするのが合図となって仲直りとなる(何というバカバカしい儀式なんだ。)それが普通だと考えていて、普段は散歩なんか絶対にしない人間が外に出かける事にも、その後の彼がニヤニヤ思い出し笑いをしたり妙に落ち着かない様子を見せる事にも何の疑問符も持たなかった彼女。別れる事(「彼の服から風俗の名刺を見つけたんです。こんな事を今からしてるようじゃダメじゃんって憑き物が落ちたみたいに気持ちが冷めたんですよね。」byエミ)になって、とうとうキレたのかカミングアウトし始めた為に発覚となったのですが、捕まった彼もあと数年で出てきてしまう(「殺人」と違って「傷害」は罪が軽く刑期も短い。)そうで、未だに実家に手紙が届いている事実と合わせて、彼女同様、彼が出所した後が凄く不安に感じた話でした…。

 ビルダー…吉岡「ボディビルってとにかく凄くお金がかかるんです、器具じゃなくて食べ物に。彼は普通の人間の食事を食べないんです。朝から晩までサプリメントに栄養剤に成長ホルモン。一ヶ月分で一万円近くかかるものばかり。だから私と付き合うようになると、すぐに転がりこんできちゃったんです。家賃が浮けば、その分またサプリを買えるから。」

もちろん外食などは彼にとってただ単に水を飲んで座っていることを意味しており一緒にいても全然、面白くない。オマケに築40年の狭い木造アパートに120キロまでのバーベルセットにダンベル各種、ミニトレーニングマシーンを持ちこまれた彼女はいい迷惑で、「トレーニングをするから、どけ」と頭を軽く蹴られた(そして彼女の意志を無視して真上でボタボタ汗を流しながら100キロ近くあるシャフトでトレーニングを始めた。色々な意味で危ないっての。)事でとうとうキレて「おい!てめえ!いい加減にしろ!」と怒鳴り付けたとたん、たかが女1人の言葉に彼がビビって手を放した為に落ちたバーベルの重量で床に穴が開いた。もちろん大家からは修繕費を全額請求され、ビルダーの彼を脅しつけて実家に直に交渉し全額親に負担させた…というエピソードに、体を鍛えた男でも、ちょっと怒鳴られただけで竦んで縮こまる程度の精神なんだな(「もう、あんなナルシストの怪物みたいな連中と付き合うのは懲り懲りですね。」by吉岡)と男のふがいなさを改めて実感したものでした。人間やっぱり外身より中身の方が大切という話です。

 デパート…前田「私が入ったトイレに投げ込まれたのはガソリンだったんです。ライターを点ける前に私が飛び出したので相手は慌てて逃げ出したらしいです。もし私が出るのが遅かったら、多分、即死していただろうと言われました。」

隣の個室に人が入ってきた、そこまでは良い。でも服を下ろす衣擦れの音や、便座に屈む気配などの「音」が全くしないのはおかしい(以前、こんなパターンで公衆トイレで痴漢に遭った経験もあるし、この人、変!)と始めから異常を察知してサッサと身支度を済ませたおかげで、火がつけられると「爆発」するガソリン(「灯油と違って気化するので、気づく間もなく黒焦げにされていたでしょうね。」by警察)をかけられた時も即座に個室から出ることができた前田さん。(「うわ、何これ!ちょっと待って、まだパンツはいてないし、今日はヒモパンという装着に時間のかかる下着で…」という状態だったら死んでいた。尻丸出しでも構わずトイレから飛び出せる女性ならば事無きを得るだろうが、デパート火災で下着の無い着物女性が大勢、羞恥心から亡くなった歴史的事例を考えても、そこまで瞬時に恥じらいを捨てされる女性も少ないだろう。)他の本でも深夜の公園トイレに入ったら角材で突っ込まれたという話を読んだ事がありますし、何気にトイレは危険な場所らしいです。

 家族ハイク…兄の遺書「いきなり、お父さんが君を突き落とした。妹が血を流し、死にかけているその真上で僕らはおにぎりを食べた。あの時に僕の魂は死んだ。」
父「勉強のできない引き籠もりの恥知らずなお前さえ死ねば皆幸せになれたのに、つくづく残念だ。」
母「お父さんも長くないんだから水に流しておあげなさいな。」
娘「2度とあの人達に会う気は無いの。」

運動会にも学芸会にも顔を見せず(「買ったパンやおにぎりを1人で食べるのが私の運動会の思い出。」by明奈)無理な受験を強要されるストレスで過食と嘔吐を繰り返すようになっても放置され、挙句の果てに家族全員でのハイキングで山道(崖)から突き落とされて殺されかけた(「すぐに救援を呼ばずにのんびり昼飯まで食べさせられたのは少しでも死を確実なものにする為の『時間稼ぎ』だった。」by兄の遺書)…それだけの事をして、一言も謝っていないし、また謝る気も無いけれど「時間が経ったら何もかも時効でしょ。」(今となっては全部許されて当然でしょ。)というのはあまりにも勝手過ぎるだろう(↑のような事を善人顔して言っているが母親だって昼食作って「時間稼ぎ」に手を貸した、娘を見殺しにした立派な共犯者。)と死を前にしても娘から許して貰えないクズ両親の様に心から頷けたものでした。この両親がマトモなら理想的な成績を修めていた兄だって自殺することは無かっただろう(目の前で実の妹を「不要物だから」と殺そうとする醜い姿を見せては誰だってそんな親の子供でいるのは嫌だと死にたい気持ちになるだろう。)と子供を2人共「失った」経緯に心底納得できた話です…。

 クラッシュ…後続車「確かに俺は前方確認もロクにせずに後ろから追突したよ!でもアンタ達は元々自殺志願者で今だってレンタカー借りてまで2回連続で失敗した所だったんだろ!?」
黒猫&ジョニー「…そんな事、この状況で関係あんのかなぁ?」

止まっている車に後ろから追突したら、追突した車が200%悪いという事実の前に、相手の保険でしっかり怪我を完治させて貰えたお二人。(もちろんレンタカーを滅茶苦茶にした分かなりの賠償はさせられたが。)2回連続で痛い思いをして失敗した経験から「もう何も怖くない」と思ったのか、退院後ただちに風俗で働き全身整形→セレブお見合いパーティーでも注目の的になるほど変わった彼女(「顔も全取り換えに近い位整形だし、体も手を入れてた。だけどそれ以上に性格が凄く明るくなって、以前のような『暗い空気の読めない彼女』じゃなくなっていたの。」by佐々木)に拍手してしまったものでした。未だに死ぬことばかり考えている黒猫を相手に「そんなに死のうとする『ガッツ』があるなら、いっそ諦めて生きちゃえばいいのに。」と笑ったジョニーさんにたくましさを感じた話でした。

 AYU?…ヒロシ「愛だの結婚だのという重い関係じゃなくて、軽くてフワフワしてて、それでいて都合の良い関係に持って行こうとしたんだ。一番、楽チンなんだよ、そういうのが…。」

だからミーもそれで満足してる振りをしたが、実は真剣にヒロシに傾きかかっており、しかしそんな事を口にすればすぐ彼がサヨナラしてしまうのは本能的に悟っていたから、そんな事はおくびにも出さずに自分を磨き上げ、遊び半分の彼のハートを「さりげなく」マジな物にしようと懸命に考えた…結果がプチ整形をすっとばしたAYU目だったんだそうです。(「ミーは寂しい女だった。そしてヒロシは『カモになる女』が好きだった。」byナレーター)元々人間の眼球の大きさ自体には大した差は無く、大きな目の西川きよしと細目の渥美清(フーテンの寅さん)の差は目玉の大きさでなくそれを覆っている瞼と眼球がしまってある眼窩の広さによるもので、だからって顔の3分の1位が目玉みたいに大きくするのはやり過ぎ(「どうせお婆ちゃんになったら垂れてきちゃうでしょう。それも計算済みの処置。」byミー)で、可愛いどころかドン引きされ、くしゃみの拍子に右目が飛び出して以来、ふとした拍子にしょっちゅう目が落ちるようになり、しまいにはそれが原因で振られたという結末には「…。」としか思えなかったものです。地方成金の娘で金はうなるほどあったのに男を見る目もプライドも無いせいで最後には本当に「見る目」まで失くしてしまったのかと皮肉な結末にツッコミを入れてしまったものでした…。(「整形手術代には事欠かない地方成金の娘って…頭が『痴呆』だった訳ね。」byうちの弟。)
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東京伝説~狂える街の怖い話~

2010.03.26
 作者(というより編者に近いけれど)の平山夢明先生によると、以前はこういう「怖い人間の話」もインタビューをする「ごく一部の人間の話」であったのに、自分でも幼い子供に重い荷物を持たせて「お前は前世での仇なんだから死んでもいい奴なんだ!」と怒鳴りつけている母親の姿を目の当たりにしたり、「知り合い」の女性から来月式を挙げる婚約者の部屋から女子小学生のスクール水着(しかも全てが「大人が試着した」かのように生地が延びている。)を大量に発見して困っているという相談を受けたり、もはや狂気は伝染病のように「身の回りにある事象」になってしまったのか…という実感が前書きにおいて書かれていました。クレーマーも以前と比べると格段に増えたそうですし、今はそういう時代になってしまったようです…。

 お道具…ゲゲ「僕達は1人の人間としての貴女が必要なんじゃないんです。ただここに、お客さんのニーズに応えられるような肉体が欲しいだけなんです。だから気持ちなんか要りません。肉があればいい。お客さんが『ああ、これが見たかったんだ!』という肉体が有れば、頭なんか気持ちなんか、ここに無くて結構です。それをお芝居で貴女が今、ハイッと、ここで言われてお出来になるなら結構です。でも、もしそうでないなら、少し『お道具』を使って気持ちを底上げする方法が有ります。」

そしてクスリ(覚醒剤)とは絶対に言わない。「演技をする為の単なるその場限りの小道具」と印象付ける為に「お道具」と言う事で、前に撮影したビデオ(内容はグロテスクで正視に耐えない。風俗経験のある女性ならまだしも、昨日までOLや主婦だった人間なら、まずマトモに入ることは出来ない光景がそこにはある。)にビビっている女達は十中八九は使う上に、体が保つ分、翌日や、さらに次の日まで連続して何本も一遍に取ってしまう事もできる…そしてシャブの代金は彼女達の借金に追加され、どうしようもなくなれば田舎の温泉地か東南アジアに輸出するという出来過ぎた悪循環には溜め息が出たやり方です。また、カラーコンタクトに「お道具」を仕込む(普段の自分と印象が変わってカモフラージュになるとか騙してつけさせる。)事で脳味噌と地続きの目から知らない間にヤク中にされてしまう例もあるそうで、こういう世界って本当に足を踏み入れてしまったが最後なんだな、と実感した話でした…。

 お疲れ割引…期間限定割引「新宿を中心にして電車で15分以内のマンション、アパートにお住まいの方には直輸入高級酒をプレゼント!さらに1人暮らしのお客様にはお食事代金から20%をお疲れ様割り引き致します!」

いや、何なの?その店を中心とした住所限定・居住者おらず限定の割り引き条件…(普通は女性限定とか、タイムサービスとかにするものですけど?)と明らかに泥棒万歳の妙な条件に読者の私は始めから怪しさ抜群だったのに、そんな事は考えもせずに免許証を見せて住所を証明してしまった投稿者2人にツッコミを入れてしまったものでした。小一時間もすると「余っちゃったから。」と注文もしていない手の込んだ料理まで持って来てくれ、店員も加わって雑談に華を咲かせた(あからさまに「時間稼ぎ」じゃないか…!)という、この顛末。お家に帰ったら案の定、泥棒に入られていて部屋は荒らされ放題、テレビやコンポ、DVD、ビデオデッキからパソコンまで高価な物が軒並み姿を消していたという当然の展開に、親しくもない人にはホイホイと住所を明かすんじゃない(女の一人暮らしなら特に!)という当たり前の教訓が学べる話でした…。

 アベちゃん…ソープ嬢「その男、『アベちゃん』から散々巻き上げた挙句、別の女と結婚する、もう子供まで出来てるし田舎の地主の娘だから婿養子になれば食いっぱぐれが無いって言ってきたの。」
蒲池「サイテーだな。アベちゃんも怒ったろう。」
ソープ嬢「それで今まで自分が貸したお金とか堕胎した子供の事とかを手紙にして渡したんだけど、その男は何だこんなもんって目の前で破ったらしいわ。」
蒲池「そんな男だから、そうだろうな。」
ソープ嬢「で、アベちゃんは最後に抱いてくれたら別れてもいいってセックスしたの。…ただ、アベちゃん、その前に剃刀の刃を何枚も立てた鉄のキャップをアソコに仕込んでたの。その男、バカなのか興奮しすぎたのか、しばらく動かしても気づかなくて、気がついて引き抜いた時には糸くずのようになっていたんだって。」

小説でも同じパターン(「お願い、これっきりで忘れるから、最後にもう一度だけでいいから抱いて…!」)でおたふく風邪をうつし、本妻が2人目を欲しがっていたのに彼を2度と子供の出来ない体にしてやった、という話が有りましたが事実は小説より奇なり(「現実例」は小説なんぞより遙かにエグくて歪んだ展開。)という所なんでしょうね。最も被害者の中身が日向においた魚のように腐りきった男(「俺は何をされても泣き寝入りしそうな女しか手をつけないから全然問題無し。」「そんな女いる訳ないだろう。」「いるよ。免疫の少ない、男と付き合ったことの無いような女、世間体を気にする女、変な所でプライドが高い女、自分に対しての価値感が低い女。そういう奴は酷い目に遭っても騒ぎ立ててまで相手と戦う気力なんて無くて、やっぱり自分はそういうもんなんだと諦めちまうんだよ。そういう女を狙えばいいのさ。」)だという点からあんまり同情は出来ませんでしたが…ゲフッ!何はともあれ「終わった女」にすべきことは土下座だけ(ひれ伏した背に足蹴りを食らっても「糸くず」にされるよりは、なんぼかマシな気がする…ゴフッ!)で、間違っても指一本触れてはいけない(「最後にキスだけでも…!」と求められるままにキスしたら口移しにアレルゲンを飲まされ、アナフィラキシーショックを起こしたという事例あり。)という話でしょうね。ちなみに彼女の源氏名の「アベ」は殺す事によって愛する男を自分のものにした阿部定から取っているらしいです…ガフッ!

 パンチ屋…息子「パンチ屋は袋に詰めて噛んだりできなくした犬を大きなハンマーで潰させてくれる所なの。」
パンチ屋「非常識なのは俺の所に犬を置いて行く奴らだよ。俺が潰している犬は皆、血統書付きだ。ただ、猟犬なんだよ。狩りの味、血の味、獲物の味を知って野性を取り戻した犬は一筋縄では飼えない。俺が潰さなきゃ野山に捨てられる。そうすりゃ腹をすかして飢えた猟犬が群れをなして山の中に散らばることになるんだ。」
父親「でも子供から金を取って殺させるのはどうなんですか?」
パンチ屋「何も強制してる訳じゃない。犬は袋に入っている、絶対に自分は怪我をしない、攻撃だけが一方的にできる。奴らはそれが『遊び』なんだよ。嫌なら来なきゃいい。それに俺やアンタが子供の頃、いくら好奇心があるからって金を払ってまでこんな事したかい?今のガキは俺達とはまるっきり中身が違ってきちまっているんだよ。」

山と緑に囲まれた自然あふれる村ならではの事例です。(辺鄙な田舎でも人はどんどん病んでいるのね…。)ゴミの集積所では「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「ビン・缶」「不燃物」の他に月に一度の「犬」という分類がある(ゴミ扱いかい!)この地域、彼の言うとおりに死刑執行人(パンチ屋)の方ではなく↑の犬が辿る運命を分かっていて、それを承知の上で捨てていく飼い主の方がよっぽど非情(「毎年、狩猟期間が終わると『買い換える』奴がほとんどだ。後は怪我して使えなくなったとか、単に気に入らないからとか色々持ってくる。」byパンチ屋。)だな、と納得はしてしまったものでした。最もパンチ屋に言わせれば現在既に山には狼みたいに野生化した猟犬がうじゃうじゃいるので金を払って「始末をつけている」分だけ彼らは良心的だそうですが…ゲフッ!

 右か左か?…男「車がこの先で壊れてしまって…いやあ、乗せてくれて助かった。」
浅見「松葉杖をついて歩くほど足が悪いのに、何でこんな山道まで1人で運転してきたんだろう、この人…?」

運転手である彼氏は親切にも乗せてあげようとしたし、相手は雨の中で濡れ鼠になっていた可哀想な人だったので、その時は何も言えなかった(傍から見る分には「美談」であり、男が不気味だから見捨てていきたいという自分の思考回路が酷いだけかもしれない。)けれど、よく考えてみれば違和感は最初からあった(大体、足の悪い男が病院も何も無い「山道」に何の用だよ!?)という話でした。麓にもついていないのに咳が酷くなったから車を止めてほしいと「コートを置いて」(これは上着をここに置くから持ち主である自分は必ず貴女の元に戻ってくるというホストの常套手段でもある。)森の中に分け入り、親切にも後を追って様子を見に行った彼氏が殴られて気絶させられた後、車に乗り込んできた男に「右(ナイフ)か左(薬)か?」と薬を飲まされて意識を失った所をレイプされた(「眠っている無抵抗の女を犯したいという変態がいるんです。」by精神科医師)様には、やっぱり女の勘は間違っていなかったなと涙ながらに頷けてしまった話でした。見知らぬ人に親切にするのも考えもののようです…。

 ニューハーフ…アサコ「私もうニューハーフ専門のデリヘルなんて辞めたい、出て行ってほしいって言ったら、彼は仲間づれで殴りつけてきて、気絶している間に焼け火鉢を肛門に差し込まれて焼かれたの。今も下剤で軟便にしないと排泄できないの…。」
ヒナコ「バカね。それで泣き寝入りしたんじゃないでしょうね!?」
アサコ「まさか!酒飲んで寝ている彼の『息子』にピアノ線の輪をくぐらせて、その先をアパートの外に止めてあったジープのフックに結びつけてやったわよ。」

ほどなくジープの持ち主は戻ってきて、けだもののような絶叫が夜明けの街に轟いたそうです…。女の復讐も怖いけれど、ホモップル(ホモ+カップル)の修羅場もそれなりに地獄だな(散々「彼女」の金と体を利用した男の方が確実に悪いが、どちらも下半身がらみのエグい報復を…。)と実感した話でした。また周囲の仲間が口を酸っぱくして彼と別れるように言ってくれていたのに耳を貸さなかった(「彼だけは譲れない!」と土下座してまで聞き入れなかった為に「自己管理もできない『女』には任せられない。」と店の経営者になる話まで流れてしまった。性転換の為に貯金していた金まで貢いでいては当然だが。←こんな「女」を店長にしてしまっては確実に店の売り上げに手をつける事だろう。)為に起きた悲劇でもあるので、やはり周りの人間の意見は聞いておくべきだな(それでも突っ走ってしまうのが恋なのだろうけれど。)と改めて感じた痴話喧嘩の様でした…ゲフッ!

 愛されたくて…警察「旦那さんは自分では覚醒剤をやっていなかったものの気に入りのホステスや部下、子供達の飲み物やアイスに混ぜて食べさせていたそうです。『自分に会っていると気持ち良くなる』事を覚えこませたかったと言っています。」

おかげで子供達は爪が無くなるまで爪噛みをし、深夜に叫び始め、授業中でも体をブルブル揺すり、酷い時には髪を禿ができるほど何度も毟ったり明らかに尋常じゃない様子(覚醒剤の禁断症状)に苦しむ羽目になりました。(「ロクデナシだとは分かっていたけれど人間のクズ以下だとは思わなかった。」by元妻。)医者に行っても父親の不和と離婚のトラウマ(心理的な物)と断定され、たまたま待合室を通りかかった医師(この医者は薬物中毒患者専門の医療機関に勤めた経験があった。)が彼らに目を留めなかったら(一目見ただけでそれと見抜いた辺りがさすが専門医である。)診断すらされなかったであろう症例に母親は今、家庭裁判所に面会権剥奪を申請しているそうです。妻には肋骨と肩の骨が折れるまで暴力を振るい、子供には覚醒剤を使うなんて本当にダメ父だなと実感すると同時に、結婚に踏み切る前に周りの第三者の意見は聞いておくものだな(子供が出来てしまったので不承不承許したが、親の金を当てにして遊び歩くボンボンとの結婚に当然、両親は大反対していた。)と前話同様ツッコミを入れてしまったものでした…。

東京伝説~溺れる街の怖い話~

2010.03.25
 タイトルとは裏腹に表紙は水着を着た少女が余裕しゃくしゃくで浮き輪に乗っているという「全く溺れそうにない絵」で、溺れてないじゃん!と思わずツッコミを入れてしまったものでした。(いや、溺れているのは「街」だけで人間は関係ないのか…。)実はこの本の前書きを打っている最中に作者・平山夢明先生の「いま、殺りにゆきます」(「会いに行く」だけじゃないのね…。)シリーズを出していた英知出版が倒産した(原稿が全て完成していて出版寸前でパーという働き損の無収入になった。凄いです。)という伝説も体験したそうで出版業界って本当に大変なんだなあ(どんだけ収入が安定していないんだか…。)と実感もしたものでした。

 トールの父…トール父「お前はそんなにサッカーしなくても陸上でもバスケでもすれば良いだろ。トールはサッカーしかない。頭もお前と違って悪い。だからサッカーを取られたら人間がダメになってしまう。俺もダメになる。長男の方はもうダメだから家中がガタガタになる。でも、お前の家は違う。だったらサッカーにいつまでもしがみついてないで思いきって辞めたらどうだ?」
タカシ「じゃあ、100万払え。」

「嫌です!サッカー好きだもん!」ではなく↑のように答えていれば「次の運動のシューズや道具は皆、俺が買ってやるから!」とのたまう親父共々ノーブレーキでトラックの後ろに突っ込まれる事もなく無傷で札束を手にできたろうに(ちなみに↑の回答は覗き犯を捕まえた某ご夫婦の話で、その後しばらくして車を買い替えていたそうです…。)と思うと切ない話でした。(違うだろ。)少年サッカーにはトレセン(トレーニングセンター)制度という合宿組織みたいなのがあり地区トレセン→47都道府県トレセン→9地区トレセン→ナショナル(全国)トレセンという順で将来のJリーガーになる為にはこのナショナルトレセンに参加することが必須なんだそうです。当時5年生同士で県のトレセン行きをかけていた時期に目の上のコブが邪魔だった(ハッキリ言えばタカシがいなければトールは受かるだろうというのが周囲の見解だった)のは分かりますが交通事故を起こしてまでライバルを消そうとする、その執念(骨折という怪我のせいでトレセンの選抜にも出られなかった)にサッカーを好きな気持ちもさすがに萎えてしまったようです。現在トールがJリーグで活躍している(タカシの犠牲は無駄ではなかった)のが、せめてもの救いですが、理不尽な方法で相手を潰すその様にやりきれない気持ちになった話でした。ライバル(敵)の車になんか始めから乗るもんじゃありませんでしたね。(元々クラブでもクレーマーとして有名な「問題のある父親」でしたしね…。)

 U-12…大塚「娘は顔は可愛いのにオーディションだと緊張し過ぎて声が掠れる。ある一定の年齢が過ぎてしまえばアイドルなんて道は完全に閉ざされてしまうのに落ち癖みたいなものがついて母親は相当に焦っていんだ。そこにエロロリータ路線のグラビアの話が舞い込んだ。『写真撮影』なら喋ったりすることも無い。観客の前で何かをすることも無いから娘にはピッタリだと思った母親は一もニもなく乗ったんだ。…ピッタリなはずないんだよ。12歳になるかならないかでエロ水着の撮影なんて…。何をしてでも売れたいっていう飢鬼みたいな根性の娘でなけりゃ絶対に無理だったんだ。」

U-15が15歳以下、U-12が12歳以下のロリータポルノを指すそうで「本人がやりたがっても、させる親はいない」時代から「本人が嫌がっても親がさせる」時代になってしまった現在、大手を振ってロリエロが暴走し始めているそうです…。↑のマミもその典型でヒモのようなビキニ→ノーブラ+濡れたTシャツ(乳首が透ける衣装。おかげで学校ではTシャツのTというアダ名でよばれるようになった。)→手ブラ(手でブラジャーの代わりをする、水着やTシャツ「着用」をすっとばした上半身すっぽんぽんのありえない写真。母親の方では、その「ありえないことをしている」のがステータスだと思っていた様子ですが…。)と撮影内容はどんどん過激になっていき、評判になっているだけに何度転校しても周りから「体で仕事を貰っている女」と後ろ指を指される現実に、とうとう顔を斬り裂き舌を蛇のように割いてしまったご本人。(確かにエロ(肉体)目当てのグラビアと言っても人間が一番に見るのは顔だし、そうすれば「仕事」は出来ないわな…。)そこまで追い詰められるほど地獄の日々だったなんて芸能界は怖い所だと感じた話でした…。

 オニカサゴ…マネージャー「元々スカトロには美人が少なかったですから、ちょっと可愛いだけでもかなり目立つんですよね。そこに全身整形美人が『スカはブスが出るという常識を覆した』訳ですから、昔からのスカファンにとって嬉しい大衝撃が走った訳ですよ。ビデオも予想外に売れちゃって事務所もスカトロ企画ばかりをブッキングするようになったんです。」
大仁田「何で元々好きでもなかったスカトロ(ウンコAV)やるの?」
ミサキ「だって売れるんだもん。私の存在を認めてくれる人が、たまたまスカにいたってだけの事よ。」

それまでAVでもアイドル路線→痴女→性感→ぶっかけ→夜這い→3P→痴漢→強姦→輪姦→アナル→SMと双六を逆目に進む(「進む」どころか「後退」している)転落ぶりで、スカトロ以外の全ジャンルで通用しなかった女だけに(考えてみれば当たり前だけどAVでも「人気の有無」はあるんだろうね。)初めての「売れっ子扱い」に有頂天になった様子です。しかし↑の経緯からも分かるとおりそんな物は「希少価値」から出た一時的な人気に過ぎず、徐々に売り上げが下がってきた(昔のあの状態に戻るのが我慢できなかった)事で禁断の「食糞」にまで手を伸ばしてしまい(雑菌だらけのそんな物を次から次へと食ったせいで)顔から体中までが吹き出物の巣になってしまった(「膿んだ疣と疣がくっついて集団化し、皮膚が腐って膨らんでオニカサゴみたいな顔なんです。」by大仁田)ミサキさん。そうなるとチヤホヤしていたマネージャーも手の平を返すし(「こいつはもう終わった女。ハッキリ言ってうちの汚点。あ、スカだから汚点は元々か!」byマネージャー)改めて、芸能界って怖い所なんだなあ(人気って儚い物なのね…。)と前話に続いて感じてしまったものでした…。

 携帯用デジタル音楽プレーヤー…
娘「声かけは有効なんですか?」
医者「眠っているように見えても『聞こえて』ますからね。意識にははっきりと届いているんですよ。特にご家族の声かけは患者さんに大きな影響を及ぼしますから、なるべく声をかけてあげて下さいな。」
娘「じゃあ、お父さんの好きだった演歌や歌謡曲を聞かせてあげたいのでイヤホンをつけさせて下さい。」
音楽プレーヤー「死ねぇ~。死ねぇ~。お前なんか早く死んじまえ~。地獄に落ちろぉ~。」

クモ膜下出血で倒れICUで治療された後、ずっと金のかかる「個室」に入っていた経済的事情のせいなのか、2週間もつきっきりで世話をした(自力でナースコールすら押せないので例外として面会時間後の付添が黙認されていた)看護疲れから魔が差したのか、はたまた献身的な看護は始めからパフォーマンスで最初から「そういうつもり」だったのか、多分3番目なんだろうな(イヤホンをつけて聞かされている事がバレないように細工した「計画的手口」といい娘達は2人揃ってグルになっていたと見た。)と見て取れる自分としてはやりきれない気持ちになったものでした。(「金もかかるし、コイツが早く死んでくれれば少しは楽になれるのに。」と、つい思ってしまうのは分かる。けれど本当にそれを自らの手で実行するのと、頭の中だけで文句を毒づいているのとの間には物凄く差があると思います…。)投稿した看護婦さんもその後すぐ辞めて皮膚科に異動した(「お金は落ちるけれど、あんな怖いこと2度と御免だから。」)と他人事でもそこまでドン引きする反応に、これがマトモな人間の反応だよなと実感した話でした…。

 五百円ちょーだい…資産家老人「夢の中で銭湯に入ろうとするんだけど湯代の500円が払えなくて、いつも悔しい思いをするんだ。看護婦さん、500円貰えませんか?」
婦長「それは彼の魂の緒です。渡せば彼は銭湯に入り『戻って』は来ません。だから渡してはいけません。口外してもいけません。特にお見舞いの親族には絶対にあなた達から伝えないように!」

しかし、わずか2日後には容体が急変し、死んだ時その手には500円玉が握られていたそうです…。(「硬貨だけに効果的な話だな。」byうちの弟。)「いつ死んでくれそうですか?」と直で尋ね、「そういう事は先生にお尋ね下さい。」と突っぱねると無理矢理ポチ袋を渡そうとしてきた親族、その後すぐにマイホームを買った婦長という符号から、影でどんな裏取引があったのか何となく察しがついたものです。(「アンタ達は黙っているのよ!」というのは自分だけがコソコソ教えて遺族からバックマージンを貰う為だったのね…。)さすがに後ろめたくて、一月ほどでその病院を辞めた婦長(そりゃ勤め続ければ↑の符合から患者の命を犠牲にして金を掴んだ女として嫌でも職場中の噂になるだろう。)でしたが、ここに話が載っているという事は旧・職場の皆には全ての事情がバレてはいるんだろうなと納得しながら頷けた話でした…。

東京伝説~堕ちた街の怖い話~

2010.03.24
 右を向いても左を見てもマトモな人なんかいやしない、かつて「レッドデータアニマルズ」(このままでいくと数年先には遺伝的にも地球上からいなくなる恐れのある絶滅稀少動物。)というのが流行したけれど、その最後に「マトモな人間」というのも入れておくべきだったな、と実の子を餓死させた女(ちなみに人間の死の中で最も「長く苦しむ」のがこの餓死である。)や死体と数十年共に寝起きして年金をかすめ取っていた家族(数十年が経つ前に気づけ、役人!)と、11巻という思いもよらぬシリーズになった反面、最近ではすっかり新聞の三面記事がライバルになってしまった、という作者の嘆きの前書きから始まるこの1冊、相変わらずの濃い内容に唸らせて貰ったものでした。

 出会い系…沢田「出会い系っていうのは何でも50%誤差なんです。良い事は引き算の50%、ダメな部分は足し算の50%。だからヒロミのメールを見て、ぽっちゃり系って自己申告があったんで、多分これは相当に来てるなと覚悟はしていたんです。」

高校時代から出会い系サイトにハマり、既に100人以上「食った」猛者である彼曰く出会い系で多いのはメンヘラ系の女性(メルヘン系(少女趣味)ではなくメンヘラ系(メンタルヘルス板にいそうな心に病を抱えた痛い女。メンへラー)である。)だそうで、「ギリギリで危ない人なんだけど、それを敢えて行って無事に帰ってくる。これが冒険家としての醍醐味」なんだそうです。(「言っている事が既に分からなくなってきているが、とにかく沢田にとって出会い系というのはとても便利で刺激的な遊びということらしい。」by作者。)おかげで↑の会ってみたらトドのような女性と、人気の無い土手でカーセックスをした為に体重で車が横転(「土手が雨で緩んでいて、縁が崩れて車が落ちたんです。」by沢田)→性器がくの字に折れてしまったという文字通りの「痛い目」に遭ってしまった様には、もう笑うしかありませんでした。「登録してメール交換だけするっていうのは普通の人でも好奇心からやるけれど、実際に援助交際したり、タダでヤらせたりするのは、かなり痛い奴らが多い」と分かっているのなら、普通に足を洗った方が良いと思うんですが…ね。

 夜の訪い 二題…警察「あなた、一目惚れされたんですよ。奴はドアが開いたとたん部屋を間違えた事に気がついた。でも、それ以上に貴女に好意を持ったんです。2度目に訪問した時にはドアチェーンを切断できるカッターを持って殺しに来たんです。3度目にドアを殴りつけた時は被害者を散々、刺した後でした。ドアスコープの下に屈んで貴女が様子を伺う為にドアを開けるのを待っていたそうです。」
野見「でも、逮捕はしたんですよね?」
警察「ただし、奴の罪は『傷害』です。『殺人』じゃない。ムショで真人間になれば良いが、そうでない時は貴女を探して再び現れる可能性があります。これから5年はまず大丈夫でしょう。でもその先、8年後、10年後に妙な人間が周囲をうろつくような気配がしたら気をつけなさい。奴にとってこれからの時間は止まったままです。10年経とうが20年経とうが、ああいう手合いはまるで昨日の事のように覚えているものなんです。」

だから今でも彼女は外出時は濃いめのサングラスをかけるし、駅からはバスやタクシーを利用、自転車は乗らない、ホームでも人の前には立たない、雑踏は避ける、などなどの涙ぐましい努力をしているそうです。その後2人結婚しても良いなと思う男性がいたものの、この話をすると何故か自然消滅してしまった(とはいえ、都合の悪い事情を全て隠して「一生を共にする相手」に寄生する(結婚する)のも間違っている気はする。不審な男に一緒くたにつけ狙われて初めて事情を知った時には彼はビックリするだろうし、その時に彼は「自分を騙して利用し続けた女」を守ってくれようとはしないだろう。)そうで、おかげで人生が狂ってしまった様には同情したものでした。でも、結果としてダメになってしまっても、そんな事情を隠さずに彼氏に話した彼女は偉いな(そして男って、深刻な話を聞いたその時、彼女を守ることでなく逃げ出す事を考えるのね。)と評価は上げた女性でした…。

 夜の鍼…後藤「その夫婦が人目を避けるように通ってきている理由は奥さんの頭が原因なんだと思ってた。トラウマやメンへルの人でも針を頼る事があるってのは聞いたことがあったから。そしたらどう見ても鍼で治せるレベルじゃない子供を抱えてたんだ。」
師匠「西洋医学に見放された重病患者や障害児が最後の砦として鍼灸医や気功を頼る事は珍しくない。彼らには行き場が無い。ギリギリの気持ちで来ている気持ちの裏には、いっそこの子を殺して楽にしてほしいという気持ちも隠れている。その時、1人の人間として患者と関わりを持った者として、お前はそれを拒否せねばならん。」

「科学的な根拠としてではなく、その時に一縷の望みを持っていたり、治療の手応えを感じているのであれば、保護者の殺人願望を突っぱねろ!」という師匠の教えは、冷静に聞くと論理に欠けている(根拠が無いのに「手応えは感じてるんです!」って、よくよく聞けば意味不明。)のですが、保護者の願いを聞いてしまったが最後、殺人犯として捕まるのは自分(医者)の方なので、思えば有り難い教えを伝授してくれたな、と実感したものでした。↑の話にある通り治療法の無い不治の病に冒された人間が、誰も治療してくれないから(だって治療法が無いんだもん。)と鍼や漢方に走るのはよくある話で、治らないのが分かっているのに彼らは何故やってくるのかと言うと「それでも最後は誠実で優しくて患者を見捨てない先生に看取って貰いたい」という願いがあるからだそうです。「おかげで少し楽になれた気がする」のは全部プラシーボ(偽薬)効果でしょうが、それでもやっぱり「治療する」意味は有るんでしょうね…。

 メスモウ…石川「俺達同士で相撲をやって勝ち抜いた奴は借金をチャラにするっていう話だった。そこにいた中で俺より若そうなのは女が1人だけ。後はオッサンと爺さんだったから絶対に俺は勝てると思い込んだんだ。」
ヤクザ「お前らは今から釣り針を瞼の中に挟んで引っ張り合うんだ。糸が抜けたり、針が外れた方が負けだ。これなら男も女も若いもジジイも関係ねえ。目相撲だ。」

パチンコにハマり、うっかり闇金に手を出してしまった為に返済できずに「呼び出し」を受け、工事現場の屋上から飛べ(「保険をかけてたようにするからそれで借金はチャラにしてやる、悪くても半身不随だ。」byヤクザ)と言われてその場で脱糞&失神した為に別の場所に連れて行かれ、ホモビデオで5、6人に輪姦される役になった時には号泣した(「長谷川!こんなの『現場』でも使えねえぞ!」byヤクザ)結果、↑のような賭博の材料にされてしまったそうです。結果として2位に食い込み借金はチャラになったものの、以来、彼の右目は視力を失い別を向くようになった(ホモビデオで輪姦される役の方が、まだマシなような…。)そうで、それでもなおパチンコが辞められない石川さんにこそ恐怖を感じた話でした…。こういうのって本当に「病気」なんでしょうね。

 玉葱女…男「『イノウエ』さん、約束は守って下さいね。妹は寂しい奴なんです。今までも散々、男に騙されて人と付き合うのが怖くなってしまったんです。だから出会い系で知り合ったという貴方との仲を取り持つ為に恥を忍んで俺も協力してるんです。半年でも3か月でも、ちゃんと『付き合って』やって下さい。」
越田「分かりました。…あの、『妹』さんですよね。男性という事は無いですよね。」
男「女です。正真正銘、生まれた時から女です。」

↑の会話からも分かるとおりネットの出会い系にはネカマ(ネットオカマ)が非常に多く、会おうとすると「ゴメンね~。実は男なんだよ、バーカ!」と正体を晒す人間(これはまだ会う前に正直に言っている分だけ良心的。)や、ホテルに入って臨戦体形になった所で「たまにはこういうのもイイでしょ?」「良くねえよ!」と逆に襲いかかってくる人間(しかも外見的にはその辺の女より綺麗なので見分けがつかない。)が多いそうで、やっぱり出会い系は危ないな、と改めて感じたものでした。ちなみに↑の妹さんという女性は若い頃、妙なダイエットにハマったおかげで体がおかしくなり(ほとんど流動食のようなものしか受け付けないんだ。それもほんの少しだけ。」by越田)玉葱のように何十枚も着こむことでミイラみたいになった体を誤魔化していたそうで、結局の所出会い系で「マトモな人間との出会い」を探すのは不可能に近い様子です…。

恋愛白書

2010.03.23
 里中先生的「恋の教科書」…に、なるのかどうかが男性キャラ達のあまりの現実感の無さに疑問を感じてしまう(あんな結婚に凝り固まったプレイボーイや、眼鏡を取っただけでお約束のように垢抜ける(抜け過ぎ。)男なんて現実にいないと思います…ゲフッ!)一冊です。作中「男をその気にさせる為の作戦」が数多く登場していましたが男兄弟もいて男の意見もちらちら耳にしてきた私にはどれもトンチンカンな手段に見え「…。」と思ってしまったことも多かったです。結局尻切れトンボに終わってしまっていますが、続きは出ないんでしょうかね…。

 上条 菜緒…GPMの某教師を連想してしまう(いや、あそこまで酷くはないだろ、オイ!)派手系ヒロイン。「同情と恋心は違うんだからカスと付き合うのはやめて!」という香のツッコミに対し「同情って決めつけないで!ちゃんとした初恋よ!」(その年で本当に初恋なんですか…?)と反論してますが、羽が生えるほど自己犠牲的に尽くしている自分に酔っている辺り、やっぱり同情要素は強い(そしてその同情が冷め、冷静に周りが見えるようになった頃、相手の現実に幻滅するという悪夢が待っているのである。しかも自分が尽くして生活状況を好転させてる分、目が覚めるのも早い。)と思わざるを得ませんでした。よしんば同情じゃないにしても、須山先生相手ではクリスマスのプレゼントや遊園地でのデートなど恋人としての醍醐味は一生味わえない(最悪の場合、そんなイベントの存在すら認識してない可能性さえある。最後のシーンも菜緒に尽くしてもらうことばかり考えて、自分が何かしてあげようということは何も言ってなかったし…前妻との離婚の原因もその辺にあったんでしょうね。)でしょうし、恋人らしい思い出を一つも作ることなく、いきなりおさんどん生活に入るのも女として哀れに思いました。(そんな初恋は確かにあんまりだと思います…。)周り中から応援されてますが(でも、夜食の名目で夜中に押し掛けてお泊りOKにするのは正直どうかと思います。それってそういう意味でしょう?あの娘はどこまでませてるんでしょう。)私はあの男は辞めといた方がいいという香の意見に賛成です。

 須山先生…須山「家へ帰りなさい。勝手に押しかけてきて上条さんが迷惑だろう。」
絵里子「迷惑は私よ。お腹すいてても1時間放置プレイされそうになるし、台所はドロドロ、冷蔵庫の中にはろくなものが無いじゃない。挙句に女の事もハッキリできないんだから、パパが決められないなら絵里子が決める!」
菜緒「(餌付け成功…。)」
実の娘にさえ「パパのどこがいいの?」と魅力を疑問視されている殿方。きちんとすればかっこ良かった(過去形。)のに仕事にかまけて薄汚れたオッサンに変貌していったのは妻として耐え難かったんでしょうね。「子供と別れるくらいなら死ぬ!」と言っていたくせに、その子が飢えていても仕事の方を大切に扱う辺り父親失格に思えました。(離婚の原因はその辺にもありそうです。)理想が高い割に自分が相手の理想に叶っていないという現実(身の程)は見えていないようです。菜緒さんも前妻のことを気にしていましたが、子供に外から自分に電話を掛けるように知恵をつけさせたり(元夫の方には心底会いたくないらしい。)自分の再婚も二の次に元夫の恋愛を応援する辺り(よっぽど重苦しく思われてるんですね。)ものすごく嫌われていることだけは確かなので(本人談「須山のことを理解している。」そうなので、その上で嫌われているのだから…絶望的である。)菜緒さん側からしてみれば何の心配もいらない状況ではある(菜緒さんとの話し合い時「須山…さん」とワンテンポ置いた後ずっと「須山」と呼び捨ててる辺り「終わった」と感じました。)のですが2人共分かっていないようです。結局最後は菜緒の元へ走ってましたがそれも彼女がいた方が都合が良いことを実感しただけのように思え(その証拠に自分が支えになろうとか労ってあげたいとかの漢らしい考えは浮かんでこない。自分が支えてほしい側…それでいいのだろうか、男として。)終わり方に納得がいきませんでした。別れた妻を愛し続けると言った翌日(早いよ!)に他の女にプロポーズするのも正直どうかと思います…ゴフッ!香の「夢や意見の違いを歩み寄って埋めていく、そういう努力を相手の為にしようと思う気持ちが無いと『愛してる』とは言えない。」という名セリフをこの男にも投げつけてやりたい気持ちでいっぱいでした。

 来宮さん…メロディートラベルという会社名に吹きました。(社長はどういうセンスをしていたのでしょう?)香さんとホテルで1夜を過ごしたが最後、性格が激変してしまった男性。(というより、今まで香のように「いい男」の振りをした計算づくの姿を見せていただけで、これが彼の本来の姿なのでしょうね。)父親は親会社である航空会社(会社名はマトモなのだろうか?)のお偉方だそうで、どうやらお金持ちのボンボンらしいです。周りの人間どころか相手の都合さえ気にしない突っ走りっぷりに、本人が言っていたプレイボーイ発言は「何か違うと(女性が)遠ざかってしまう」「1度デートしてそれっきり(と、三行半を突き付けられた。)」の間違いではないかと疑ってしまいました。そう考えると新入社員が入るたびに声をかけてる辺りも、モテない男が(モテる男に見せかけながら)必死で恋人を探していただけに思え、笑えるから(笑いごとではありません。)不思議です。(むしろ香とは計算人間同士いいカップルかもしれない。)人の意見に左右されやすい(「部屋を取ってあるのは結婚のお話だから…ですか。」「(そうか、話し合わなくちゃいけないのか。)もちろんそのつもりだよ。さあ…ゆっくり話し合おう。ルームサービスお願いします。」辺りも凄く素直に見えました…ガフッ!)のも、駄々っ子のように相手に縋りつくのも精神面が子供だからと解釈すると自然と納得でき(遠くから眺めてる分には)微笑ましく映りました。一応仕事はできる人ですし、後は香のリード次第で(理想の人間になれるかはともかく)理想のカップルにはなれると思います。

 三沢 香…男の前での(モノローグを無しにして)彼女を見るに、友達に「いい女というより普通の女じゃない。」と言われていましたが、いやいや重苦しすぎて普通の女以上にお声がかからない女性に私には見えます。(むしろその辺の軽い女の方が気楽に過ごすことが出来てまだ一緒にいて楽しいと思う。いちいち針小棒大にとらえ過ぎている姿から、相手は一挙一動にまで気を遣う羽目になり疲れることだろう。)「恋というより計算づくで相手を利用してるだけじゃない!」とツッコミを入れられてましたが、正直その「計算」の数々も効果的かどうか甚だ疑問に思えたので、下に色々まとめて(まとめ過ぎて)みました。↓を通して香がモテていたのは「純真風お嬢様ムード」が信じられていたせいではなく(信じていたのは真人さん一人だけだったでしょうね…ガフッ!)デートのその日にもう最後まで行ってしまう正真正銘の「プレイガール」だったから(弟曰く「男は空いている穴があったら誰だって入れてみたいものなの。」だそうでそれは「モテてる」のとは違うそうな。)ということが判別できるでしょうね。(その証拠を示すように社会に出てからはほとんど相手にされていない。)自分ではいい女ぶってますが、男の前でだけの彼女を純粋に見ても「ダサい格好をした世間知らず(というより鈍臭いムッツリ系)の女」としか見えなかったので「いい女」とはちょっと違う(むしろ男にとっては「重苦しい女」に見える。)ように感じてしまいました。詳しいツッコミは↓を参照にして下さい。

 「真人への手紙」…正確には手紙ではなく電話ですが。(好きなことを前提に)付き合ってる2人に今更「もっと好きになるだろう」も無いだろうと思ったので…。それより「香が、『しばらく仕事一筋に打ち込みたい。』ってことを言い出し辛いみたいで、『真人さんが本当に私との事を真剣に考えてくれてるんだったら、お互いのためにも1年ほど仕事に打ち込んで自立できるように努めるべきじゃないかしら。(結婚は自立してから考えるべきで今は時期尚早だとほのめかす。)相手の為にその程度の我慢もできない人ならこれから上手くやっていける自信が無い。』って。」と言った方が(相手に嫌われまいとビクビクする人ならなおさら)説得力があると思うのですが…。(ここまで言われたら引き下がらずを得まい。)自然消滅を狙うのならなおさら期待を持たせることは言わない方がいい(むしろ付き合いに疑問を持ってる感を前面に押し出すようにすべき。)と思いますよ、香さん。

 「憎まれずに遠ざかる」…ある意味分かる気がします。正直に「あなたが嫌になった」って言うと半狂乱になって取り乱しそうな人間っていますもんね…。(特にべったり系の女友達…。)もちろんハッキリ相手に言うのが優しさなのは分かっていますが、本気でない(もしくは本命でなくなってしまった)相手の為に泥沼に踏み入って戦うほどの気力はあんまり湧いてこないものなんです。(ぶっちゃけて言ってしまうと所詮その程度の存在にしかなれなかったんです、その人は。でも、その種は往々にしてその人が撒いていることが多いんですよ。)友人、恋人、どういう付き合いでも、相手が会う回数を減らしていったらそれがその人の気持ちです。薄々察しながらも気づかない振りをしてしつこく付きまとう人は大人じゃないんです。

 「凝った下着の上におとなしい服装」…単純に「下品」としてしか見られないばかりか(弟に言わせると下品とセクシーはまた違うらしい。)「おとなしい服装をしながら腹の下ではいつもそんなこと考えていたのか、この女。」最悪の誤解をされる危険さえあるそうです。エロい格好とセクシーな恰好はまた違うそうなので下品に見られない程度の下着ともマッチする服装を着こんだ方が正解(ただ、仕事着の場合はあまり派手にならないように注意も必要。)みたいです。

 「モテないともプレイガールとも思われたくない」…とはいえ「結婚相手と決めた人としかデートしない。」と言うのは固過ぎです。「じゃあデートしたが最後、一気に結婚という重荷を背負わされなければならないのか。」と恐れ慄かれて終わりです。(結婚って男にとっては重い物なのだから本当にそんな段階に進むまでは女から結婚のけの字も言わない方が優しさ…なんです。)ここは「やることが沢山あってあまりそういう暇はないんです。」(これで「誘いをかけられない女性」でも「誘いにホイホイ乗る女性」でもない事が伝わるでしょう。)と答えるのが無難…ですかね。

 「体の会話で相手を知る」…最悪です。それまでの会話から今までは「デートしたその日にもうホテルに行っていた。」ようですが社会では「1回デートしただけで陥落する軽い女」としか取られません。(そして男の側からも決して「本気の相手」としては捕えてもらえないでしょう。…よっぽど女性経験の無い真人さんタイプ以外は。)結婚を目指す目指さないは別にしても「価値のある女」になる為にも軽い行動は慎んだ方がいい…ですよね、皆さん!(誰に言ってんのさ。)

 「返事は明日」…ぶっちゃけ「この女、自分の都合で人(俺)を振り回すのかよ。」と思われかねません。かといって彼の誘いならいつでもOKということにすると、いつの間にやら「男の誘いにホイホイ乗る女」にすり替わってしまう危険もあります。ここは「また今度誘って下さい。」(本気の相手の場合、恋に目が眩んでいるので「社交辞令」に受け取ってくれません。)と相手にスケジュールを決めさせるのが懸命です。それとなく相手にペースを握らせる振りを致しましょう。(「計算」は相手に気取られないようにやるのが鉄則です。)

 「女の涙」…男は女の涙に弱い…のは、泣いている女の方が事が進みやすいからで(もちろん純粋にほっとけないからという正義感の強い方も中にはいるでしょうが…。)真実「美しい」と思っている人はあんまりいない(実際泣き顔ってそんな綺麗なものでもないし。)のではないでしょうか?男が使えない武器を振りかざすことで「こいつは気に入らない事があるとすぐ泣き落としに出る。」とうんざりされることもあるでしょうし、有効かどうかは疑問の余地がある武器です。頼りすぎるのは辞めときましょう。

東京伝説~冥れる街の怖い話~

2010.03.22
 今日、あなたが無事だったのは宝くじに当たるぐらい凄い事なんです。少し前なら「その手の話」を聞いても「へえ、世の中にはトンチンカンな野郎がいるね。」(随分と「珍しい」、あまり聞かない話だな。)と次から次へ書いていたのに、こうも前頭葉消失組の事件が頻発しては「そんな話」が当たり前過ぎて書いても目を引かなくなってきた。以前は変質的な事件が起こっても犯人はそれ以前から「兆候」を見せていた(「あいつなら前科持ちだし、いつかやると思っていた。」という予測が周りの人間には見えていた。)のに最近は全く前科歴の無い人間が脈絡無く異様なポジティブさで暴走するようになってきた、と前書きで嘆きが書かれてもいた1冊です。(それなのに、このシリーズの新巻が出てるって辺りが世の中終わっているよなあ…。)進化の過程を逆流するがごとく人間が幼稚に獣化している現在、明日の我が身を守る為にも必読の本だなと、思って相変わらず読み進めている私です。

 傷屋…片岡「そこには手、脚、目、耳、頭という項目が有り、手には左右の下に親指から人差し指、中指、薬指、小指、さらに第一、第二関節、根本、とあって横に切断、挫滅と細かく分類されていた。」
老人「この50万っていうのは?」
ヤクザ「右手の親指。それの麻酔ナシが一番高いんだ。」

現在もある日雇い重労働の仕事ですが、今は何でも機械で行うようになってしまった事で「仕事」自体も激減しており(「昔はビルのうんと高い何十階って所にもセメント袋かついで上がったりしてた分、俺達みたいな人間にも仕事がひっきりなしだったんだよ。それが今ではクレーンで何だって分解して持ち上げちゃうから人の手間が要らなくなったんだよね。」by片岡)↑のように時給的には楽をして稼げる話(わざと怪我をして、保険を誤魔化して金を申請する話)も出てくるようになったそうです。とはいえ小指座滅(一番の軽傷)を選んだ片岡さんはたかが8万円、一番高額である親指切断でも50万と所詮はした金(到底、何年も満足に暮らしていける額とは言い難い。)であるのに、それでも「本当に食っていけないから。」と傷屋を訪れる人間が後を絶たないという所が真に恐ろしい点なのかもしれません…。

 スカルプ…ふみえ「東南アジアのコテージで休んでいた時、5センチ以上あるカタツムリを見つけたの。面白がって最後の晩に潰したら変な臭いと緑色の汁がついて洗ってもなかなか落ちなくて…。」
真奈美「で、それがふみえの地爪とスカルプチャ(樹脂制のつけ爪)の間に入って体温で培養されたんだって。客の中には彼女の指を舐め回すのもいるし、お尻に指を入れる時に被せたコンドームが破れたのかもしれない。血便を出した客の他にも胃に穴が開いて血を吐いた客もいたらしいのね。」

本番はしない性感ヘルス(サービスは話術が主。Hな事はしても相手を触ったり、肛門に指を入れる前立腺マッサージがせいぜいで、B(ぺッティング)までしかできない。)でも、そんな危険性があるのか…と↑のカタツムリを潰して以来、右手があり得ない位膨らんで異臭まで放っていたのに(「要はふみえの体が腐っていたのね。」by真奈美)店内が薄暗いのと客が酔っているのを良い事に、部屋に香を焚いて誤魔化しながら客を取り続けた(つまり何の菌だか分からないが、それをお客にばら撒きまくった)ふみえに恐ろしさを感じると同時に、たとえ下の口を使わなくてもやっぱり風俗店って危ない所なんだと実感もした話でした。結局、女性に舌を引っ掻いて貰いながら自慰をするという奇癖を持つ客が鼻から下がモンスターのようになるまで発覚しなかった(舌が腫れ、リンパ腺が膨張し、顎の骨まで食い潰された為に顔が変形してしまった。)そうで、元々が売れっ子だった為に「被害者」は後を絶たなかったそうです…。

 ぶったおし…横沢「バイクが、道の端を歩いていた私の方に突っ込みそうになったので咄嗟に避けて道の中央に出たんです。そしたら反対側にもう一台バイクが出てきて…気がついたら自宅近くの駐車場で倒れていたんです。」
警察「『ぶったおし』といって、そのバイク2台がピアノ線を張って貴女を引き倒したんです。最初のバイクが突っ込んできたのも手で、そうすればターゲットが『道の中央に出てくる』から、引っ掛けやすいんです。」

そんなもので生身の人間が引っかけられた日には下手したら顔がズタズタにされてしまうのだけれど(「頭を強く打つから『被害者が何も覚えていない』のも奴らの狙いなんです。」by警察)幸いにして引っかけられた場所がジャケットの上だったので、顔ではなく服のボタンが切れただけの転倒・失神で済んだ(目を覚ましたらハンドバッグも携帯も消えていたとはいえ、怪我の度合いで言えば頭を地面にぶつけただけの「軽傷」(流血沙汰にはなったが骨折はしていない)で済んだ。)とはいえ、今は「普通に道路を歩いている」だけでもそんな危険な目に遭わされる可能性があるのか、と驚かされた事件でした。以来、彼女はバイクがやってくると民家の門や電柱の影に隠れる癖がついてしまったそうです。(しかし、そうやって歩かないと道路も安心して歩けない国になってしまったのか、この国は…。)

 チロ…「いつものようにドアの隙間から顔を出した野良猫のチロの顔がすっと宙に浮いた。チロの上半身に手を入れた男が部屋を覗き、ドアがこじ開けられようとした。」
川端「咄嗟に花瓶を投げ付けてドアをロックしたんですが、相手が部屋に入ってきた訳でも乱暴された訳でもないから『不法侵入』にも『婦女暴行』にもならないし、花瓶も私が投げたから『器物損壊』にもならないって言うんですよ。死んでいたのも『野良猫』だから実質、何の被害も無いって…。」

その後、警察を呼んだが、割れた陶器の破片と下半身を失ったチロが残されていただけで犯人はとうに逃げ去ってしまったこの事件(「一応、指紋とか取って行ったけれど、その後何の連絡もありません。」←警察って…。)捕まった所で、犯人が何の罪にも問われないというのも嫌な所です。その後、彼女の携帯に猫の鳴き真似と共に男の笑い声が混じった留守録がかかってきたり(つまりどこで調べたのか、既に携帯の番号まで知っている。)そもそも「彼女の部屋」を知っていて、よく野良猫に餌をあげるという習慣まで調べ上げて行った計画的犯行である辺り(確実に「初犯」じゃない臭いがするのだが。)立派なストーカーだと思うのですが、被害者が「死ぬ」まで本腰を上げようとしないのは、いつでもどこでも変わらない警察の特徴の様子です。結局速やかに引っ越し・携帯解約をした事で終わった事件ですが、泣き寝入りしてでも脅威から逃れる方が時には重要なのでしょうね。

 ちょっとちょっと…隣車「ちょっとちょっと、アンタら危ないよ!事故っちゃうよ!そこ、ガバガバになって落っこちそうだよ!」
彼「車を走らせながら窓を開けて、よく聞こうとしたとたんに隣の車が体当たりするように接近してきて、妙な破裂音と共に何も見えなくなりました。消火器を思いっきりこっちに向かって噴射したんです。」
彼女「アンタが簡単に窓なんか開けるからいけないのよ。」

幸いな事に車は急ブレーキで大きくスピンしながらも止まり、命に別状はなかった(「陸橋の欄干でも突き破れば谷底まで真っ逆さまだったよ。よく大事故にならなかったね…。」byレッカー業者)のが救いでしたが、フロントガラスから内装までダメにされてしまい(消火器の液で真っ白。エンジンはかかるが、もちろん運転できる状態ではない。)レッカー代3万円の出費、内装の改装費を自費で賄った挙句に、もちろん犯人は捕まっていない(車のナンバーや顔など、相手の特徴を覚えるどころではなかった。)という嫌な終わり方で終わってしまった話でした。ですが、命があっただけ、事故内容を考えると運が良かったとは言えるでしょうね。100キロ近くのスピードを出しながらの運転では隣を走る車がクラクションを鳴らそうが、何を語りかけてこようが、窓を開けてはいけない(どうしても気になるのなら「停車」しよう。)というルールも厳守した方が良いようです。

東京伝説~うごめく街の怖い話~

2010.03.21
 「私も幽霊とかだったら良かった…。」(生きた頭のおかしい人間の方がよっぽど怖い。)という溜め息ともつかない声を取材中に何度も聞いた(だって霊感や因縁さえ無ければ関わり合いにならずに済むんだもん。)というこの一冊、加害者の方も頭が狂っている方が動物的勘が働くのか実に良く被害者の隙をついてくる(おそらく普通の人間よりも狂っている人の方が本来の実力を発揮できるのだろう。)そうで、一か所で過ごすのは怖いと数か所に渡って移動しながら話を聞いた女性までいるという有り様に改めて恐怖を感じたシリーズでした。(そもそも「怖い人」の話でシリーズが作れてしまうという現実が恐ろしい。)また「安全に性差は無い」訳ではなく女性の方が男性が考えているよりも数倍も危険な目に遭っている(被害者は圧倒的に「女性」である場合が多い。)という前書きの言葉に同じ女として改めて恐ろしさも感じたシリーズ1作目でした…。

 親切…八木「僕、女性に電話を貰った事が無いんだ。だから電話してくれないかな。」
安部「じゃあ、その代わりこれっきりで、もう電話かけて来ないで。私、付き合っている人がいるから困るんだ。」
警察「その2度目の電話で体に巻き付けた電気コードのスイッチが入るように、彼は音声で作動する玩具に携帯をくくりつけて時限式の自殺をしたんです。」

バレンタインデーに渡せなかった本命チョコを捨てるのは悲しい、かといって自分で食べるのも虚しい、と「その辺にいた男子」に義理チョコとして渡してしまったが為に印象づけられてしまって、その後何年も経ってから実家に「お礼が言いたいから。」と携帯の番号を聞き出してまで(教えるなよ、親…。)電話をかけてきた彼。おかげで彼の母親からは「この女が言われるがままに馬鹿正直に電話をかけて来なければ息子はまだ生きていたのに!」と恨まれる羽目になっているし(被害者はこっち側でも遺族感情はどうしようもないという事らしい。)色々な意味で好きでも無い男と関わり合いになってはいけないようです。(そもそも「チョコの処分」の為だけにその辺の男子を利用した事からして間違っていたな。そういう時は虚しくても女友達と一緒になって食べるべきです。)体の良いゴミ箱として利用したお礼(参り)が「死の引導を渡す役」を押し付ける事なら、八木さんは見事に復讐を果たしたのだろうけれど、女も女で印象にも残っていなかった男に電話なんかかけるべきじゃなかったな、とツッコミを入れてしまった話でした。

 ぬいぐるみ…菅野「父親の名前で実家の住所から覚えの無いぬいぐるみが送られてきたんです。ゴミを漁られてるんです。」
警察「集積所に出したゴミは所有権を離れているので『窃盗』にはなりませんよ。第一、窃盗だって刑務所には行かないよ。」
菅野「あの、受け取り拒否はできませんか?」
宅配便「そうなるとウチで扱うのは全部ストップしちゃうかもしれませんね。受け取れない方の名前とか決まってますか?」
菅野「……。」

結果として、いつも切り刻まれたクマのぬいぐるみを宅配してきたその男が「宅配便を装った犯人」だと分かった(「判子は今朝使った時どこに置いたっけ…ていうか今朝、宅配便が届いたから、それで使ったんじゃん!『同じ会社』から何でわざわざ一日に2度に分けて運んで来てるのよ!」と発覚した。)のですが、犯人がカッターナイフを振り回した後、凄い勢いで逃げて行き、腰が抜けて動けなかった(それから回復して警察に連絡するまでの間にまんまと逃亡に成功したらしい。)為に犯人はまだ捕まっていないこの事件。引っ越しはしたものの実家の住所は犯人にバレたままだし、こういうことがあるから料金明細、受領証などの住所氏名が書かれているものをそのまま捨ててはダメなんだろうな(実際「ゴミに捨てたぬいぐるみ」がそのまま「ママ、捨てちゃ嫌」というメッセージと共に繰り返し送りつけられ続けた訳だし。)と書類をシュレッダーにかける大切さ(ゴミは実は個人情報の宝庫)が実感できた話でした。

 山…大杉さん「呼び子があるでしょう。笛。助けを呼ぶのに声は山の風に乗っかりにくいけど笛は結構遠くまで乗るんだよ。それに声なんか1時間も叫べば枯れちゃうしね。笛ならそういう事はまずない。」

山のマナーというのは時には人の命を守る為にあるのに、今は子供が崖下に向かって石を投げるのを叱ったら逆に「人の家の子供を勝手に叱るな!」と母親に喰ってかかられたり(「冗談じゃないよ!山の石ってのは年期が違うから町の石より固いし、当たったら人が殺されちまうぞ!」←実際に子供の拳位の石が落ちて来たのをどこかの馬鹿が足で止めようとした結果、足首から先が反対側を向いてしまいヘリ要請となったそうです。)開放的な気分昂じて全裸で歩いたり、「面白半分」でナイフを出して脅かしながら前の登山者を追いかけてみたり(山はコンビニなどと違い監視カメラも無い危険な場所だからこそ、そういう風に「山変わり」する奴が多いのでガイドさん曰く3短音・3長音・3短音のSOSのモールスぐらいは笛で覚えてほしいそうです。)敵の力量を見極める為に熊が姿を現しているのを「熊が慕ってきてくれてる」と勘違いしてお菓子や果物を置いて「餌付け」したり、空前の登山ブームが起こっている反面、現在の山はとても危険な場所になってしまったらしいです。やっぱり運動するならTVで山の風景でも見ながらウォーキングマシーンで歩くのが一番安全なんでしょうね…。

 髪二題…ナレーター「リョーコの秘密は『生きた財布』を持っている事だった。彼らはいずれも自分がリョーコの恋人になりつつあると確信していた。」
リョーコ「大事な所は恋人に『なった』じゃなくて『なりつつある』っていう所ね。女は釣りあげられたらお終い。バス釣りと一緒ね。あっちは餌を撒く。こっちは釣られているように見せかけてさらに餌(金)を撒かせるって訳。」

そして「財布」が「お前、散々貢がせて何だよ!」と怒ったら「貴方がそんな人だったなんて思わなかった。」とはらはらと涙をこぼし、「これからもずっと大事な人でいてね。」とその場を「誤魔化した」後で速やかに携帯買い換え・時には引っ越し(実際に彼女は五つの携帯を「毎月」交換していた)を繰り返していた彼女。柄にも無く美容師の男に惚れて、いつものように髪を切らせていたら眠っている間に丸刈りにされていた(「バカ女へ、あんまり男を食い物にしてはいけないよ。」byルージュの伝言。)様には、そんな目に遭うのも自業自得だろと頷けたものです。花粉症の薬だと偽って飲ませたのは睡眠薬で、タダで髪を切る場所にしていた店は他の美容師の練習用にと時間制で貸し出されていた貸店舗(もちろん、その日から彼は行方知れず。)部屋からも他の男達から貢がせたブランド品が消えていたという様には、見事な計画的復讐に拍手すらしてしまったものでした。ていうか「酷い目に遭わせた後は速やかに携帯解約・消息不明」ってまさしくアンタが今までやってきたことじゃないかとツッコミすら入れてしまったり…。

 ヒメバン…オザキ「芸能人の管理は男も女もたった一つ。眠らせないこと。面が割れてチヤホヤされるのに慣れた脇の甘い田舎者が小銭持って渋谷なんかチャラついたらどうなるか?マジでどっか売り飛ばされるかシャブ漬けにされて囲い者でおしまい。だから今、何がしたい?って聞かれて『眠りたい!』って腹から言える奴は売れてて事務所も大切にしてる証拠なんだ。」

しかし、そんな寝かせない、食わせない生活で半年も一年も神経が持つ訳がなく、挙句に大勢のお客さんの前で行うコンサートというストレス(そのプレッシャーは大変な物で、本当に目が据わってなりふり構わず出来るようになるまでは袖に「吐き場」が作ってある事も多い。)も加わってアイドルになる人間の大抵は狂うんだそうです。困った事にはヒメ(そのプロダクションのドル箱の歌姫)ぐらいにもなると、不潔恐怖で唾が汚いと舌が割れて出血するまでティッシュで拭き取るような「文学しちゃっている人」(大槻ケンジの言う「頭のおかしい人」の隠語。)でも「カリスマ性やオーラだけはやたらある」(でなきゃ多くの人を惹きつけられない)せいで周りの人間がモロに影響を受けて心身に変調をきたす事でしょうね。おかげでヒメバン(歌姫のマネージャー)になった尾崎さんも「足の裏に息をさせておかないと肺まで窒息しそうになる。」と靴が履けなくなったし、何人かの新人も過呼吸になって引退したという様には、芸能界って怖い所なんだなあ…と改めて思ってしまったものでした。

東京伝説~彷徨う街の怖い話~

2010.03.20
 「幽霊は良いよ。目を閉じれば消えちゃうんだから。」という言説が20代を中心としたある層では既に抵抗なく受け入れられている程、頭のおかしい人間が増加してきた昨今、被害妄想、現実逃避、依存、妬み、嫉み、恨みのトライアングル(既に「3角形」を超えている気がしますが。)がガッチリと屋台骨となって自分の心さえもまとめられなくなった人間が本当に増えたそうです。自分の都合の為には相手にどんな嫌がらせをするのも辞さないという論理がまかり通り(で、それで相手は思い通りに動いてくれるの?)その姿勢は既に戦争状態のメンタリティーと同じという前書きに頷かせても貰った1冊でした。

 スプリンクラー…女性「町でナンパされた男と3か月ほど付き合って、5股かけられていたから別れたんですけど、その人、遊び人だったんです。血の色の精液を出すし、白いツブツブが大量に混じっていたから、やっぱりおかしかったんですよね。」
田辺医師「残念な事に彼女の内部は寄生虫にかなり食い荒らされていたね。細かな穴が膣全体に回ってしまってスプリンクラーのようになっていた。卵も残っていたしね。内も外も糜爛して腫れが酷かったよ。」

女性も女性で一ヶ月前、便器に虫が落ち始めた時に病院に行け(何故、あそこから「大量の木綿の塊を吐き出している様」になるまで放置しておく!?)とツッコミを入れると同時に、精液の色からして異常なのに「疲れているとそうなる」で片づけて、今日もセックスのたびに女性の中に卵を打ち込んでいる男(せめてコンドームを使ってあげませんか、病気男さん?)の節度の無さにドン引きしてしまった話でした。(女性も女性で、避妊もしてくれない男とはヤルなよ…。)「怖くて誰にも相談できなかった」「病院なんて面倒臭い」そういう気持ちは分かりますが、「どうしようもなくなった状態」になってから来られて、困るのは医者の方です。(「どうして、早めに治って処置も軽く済む初期症状のうちに来てくれなかったんですか…?」by医師)明らかに普通でない症状が出ているのなら、その時に病院に行って下さい、と同じ人間としては切に願ってしまいました…。(そして、その前にナンパ男なんてロクデナシを相手にするのは始めから辞めよう、女として。)

 通知…カナコ「ソープで制限時間の2倍(ダブル)や3倍(トリプル)だと二百分、三百分でしょう。だから『店外デート』ができるのよ。客は『恋人気分』らしいけどミズキは外で美味しいもの食べて、ブランド物買って貰って、ホテル代払わせてラブホでヤってくるのよ。」
店長「ミズキ…一応『仕事』なんだからヤることはウチでヤったら?」
ミズキ「バカね。ローションが減るでしょう。」

そんなミズキがソープ時代に貢がせた額は億に届き「潰した」客も一人や二人ではなかったそうです。(「潰す」とは客の身上が潰れるまで通わせ貢がせる…つまり尻の毛まで抜くほど絞り取ることを言い、客はいずれも最後には親から勘当か夜逃げをする羽目になったらしい。)なのに何でヘルスに移ってくるんだというと、ホスト狂いなせいで稼いでも稼いでもあぶく銭で使ってしまい間に合わなくなったから(タレント医師の脇坂女医が同じくホスト狂いだったそうだが1晩で100万200万は当たり前で、気に入りのホストの誕生日を祝った晩には1日で900万円使ったらしい。その後、暴力団とつるんで架空請求をした事がバレて逮捕となった。)という有り様には溜め息しか出なかったものでした。昔潰した男が(現在の店を探し当ててまで)現れても「久しぶり!会えて嬉しい!ルンルン。」と顔色一つ変えずに50万と引き換えにセックス(生本番)したのは大したものでしたが、その後、男からHIV陽性(エイズ感染者)だという「通知」を受け取る前に事態の異常さ(恨まれて当然で、再度おめでたく騙されてくれるほど状況は甘くない)に気付くべきでしたね。自業自得で報いを受けた様には快哉を叫んでしまった話でした。

 ひんまがり…リンカ「一番困るのは『遊び』の意味を知らずにキャバクラを出会いの場だと勘違いして来る客ね。いくら好きだとか愛してるとか言ってもそれは店の中だけでの話。だって本気で好きになったら『店』に呼ばないでしょう。会うなら二人で会えば良いんだし、わざわざ高いお金を使わせないもの。『お客』だから店に来させるし、『お客』なんだから恋人にはならないわよ。」

ひんまがりというのは「どうしようもない客」の隠語だそうで、金払いが悪いか、店での態度が悪いか、頭が悪い(おかしい)かのどれかで、特にこういう店に初見で1人で来る客(仲間との付き合いで来た訳ではなく、始めから「勘違い」してる可能性大の客)というのは要注意なんだそうです。おかげで店に来たのは一度きりなのにコンビニや自宅マンション付近でもその男を見かけるようになり、オートロックの最上階という事に安心していたら、鍵の開いている窓から灯油をかけて燃やした猫を投げ入れられた…という有り様にはゾッとした話でした。警察も「キャバ嬢?じゃあ男に恨まれるのも仕方ないね。自業自得だよ。」みたいな空気になって真面目に捜査してくれなかったそうですし(警察って…。)こういう職業って実入りは良いんだろうけれど本当にハイリスク・ハイリターンなんだなあと実感したものでした…。

 風船ごっこ…岡本「授業では母性の尊さを中心に置いて学ぶんです。私達はお母さんの大切な宝物を預かるんだ。そういう大事な仕事なんだって。でも勤めたそこでは全く違うんです。母性の欠片も感じさせないような母親が子供をまるで厄介者のように放り出していく…。」

普通の認可保育園なら朝7時から夕方の7時までしか預かってくれない。(しかも年末年始はお休み。)けれど365日24時間年中無休の無認可保育園なら月15万円以上絞り取られても好き放題に預ける事が出来る(熱のある子供を階段に放置して無理矢理預からせる「緊急預かり」の時は4割増しの保育料を取られても。)という事で風俗や水商売関係の母親達がこぞって預けに来ていたそうです。勢い子供達は母親と別れた寂しさと苛立ちから泣き喚き、寝ようともしない有り様でしたが、だからって子供に袋を被せて手足を押さえつけて失神させる(寝かしつけているのではなく、気絶させている。)のはやり過ぎで、その「風船ごっこ」を真似した子供が出た為に死人が出た(「いくら普段からそんな事をしている保育士でも呼吸の弱い0歳児にまではしません。事故は水曜の夜だったので『僕も風船ごっこしたい!』と言っていたマサキくんもいたはずなんです。」by岡本さん)有り様には最初に発見したその夜に園を辞めて本当に正解だったな、と実感したものでした。すぐに影響を受けて真似をする、それが子供なんですよね…。

 NO.4…犯人「静かに…この部屋の鍵、高かったんだからな。」
友人「ネットに詳しい男の子にちょっと聞いた所『自分が昔住んでいた部屋』のスペアキーを大量に作って売りに出す奴がいるらしいの…。」

一人暮らしを始める時には、まず部屋の鍵の買い替えから始めた方が良いみたいです。買った覚えの無い本が本棚に入っていたり、シャンプーが継ぎ足されていたり、挙句に寝室の壁に「!」と血文字が書かれたり、嫌でも気づくサイン(確実に自分でない誰かが繰り返し部屋に侵入している。)が起こり始めているというのは、次の話曰く犯罪者がだんだん「自分の存在を気づかせようとしている」(ハッキリ言えば変質者が本気になり始めている。)証だそうで即引っ越しをした方が良いそうです。警察に行った所で住居不法侵入、窃盗、器物破損という程度の罪にしかならず積極的保護はして貰えない(警察なんて被害者が死ぬまで動こうとはしない。)レベルなので、「何だろう?」と思いながらもグズグズと部屋に留まって挙句の果てに殴りつけられて首に「NO.4」と刺青を書かれた彼女は確実に行動を誤ってしまいましたね。むしろ彼女は殺されなかっただけ運が良かったのかもしれません…。

 厭な臭い…警察「彼は少なくとも貴女の部屋に一度入って服を持ち出し、2度目に血まみれにした服を戻し、3度目に風呂場で血を溜めた。だんだん自分の存在をアピールしているんです。しかも、ユニットバスに少なくとも3人以上の男の血が混じっていた事から、犯人は数人のグループである可能性すらある。」
恭子「どうすれば良いんですか?守って貰えないんですか?」
警察「残念ながら住居不法侵入、窃盗、器物破損という程度では積極的保護は出来ないんです。もちろん捜査は続けます。でも最近は頭の悪い奴ばかりなんで我々も手が足りないのが実情なんです。」

血まみれにされた服からの「厭な臭い」以上には何も気づけず、ユニットバスいっぱいの血に初めて異常を感じたという前話同様の後手に回ってしまった展開でしたが、異常を感じながらも放置して寝てしまい、その日の夜に首筋に入れ墨を入れられてしまった前話に比べると、「その場で警察を呼んだ」おかげで危険性を改めて実感して、肉体的な怪我は負う事はなく(精神的には充分に傷ついたというかキモい展開。)無事に引っ越しができたという様にホッとした話でした。↑の刑事さん曰く「自分にも同じ年頃の娘がいるが、同じ状況になったらすぐに引っ越しをさせる」(警察自ら、警察に任せないで引っ越しを選んでいる辺りが…。)そうで、住んでいる部屋に「明らかな自分以外の他者の存在」(=当の変態男がコソコソせずに開き直り始めて本気で犯罪に挑んでいる。)を感じたら、速やかに引っ越した方が良い様子です…。

 胡桃…津久田「お前が俺から今日、一万円借りる。すると10日後には一万五千円、20日後には二万二千五百円だ。ここまでは余裕だろ?返せない額じゃない。ところが2ヶ月目には11万4千円だ。3ヶ月目だと38万4千円、4ヶ月目になると、もうほとんど返済は無理だ。一年後には、たった一万円の返済額は218億464万円になる。これがトゴ(10日で50%の利子)だ。」
平山「無茶苦茶だな。返せる訳が無い。」
津久田「そうさ。だから俺達は適当な所、相手が死にそうで死なない所で全財産、貰える分だけ取りはぐってくる。元から一万二万で終わらせる気もなきゃ、そんな額を返して貰おうなんて思ってないからな。返済の催促も相手を見て2、3ヶ月目が狙い目だ。」

借りる時(だけ)は1万2万の話だから借りる方も舐めている、貸す側がわざと焦げ付かせて100万だの200万だのふんだくるのが目的で、取り立てに全勢力の9割を使っているなんて思いもしていないから、そんな金利でも客は見つかったというのが恐ろしい話です。金が無い人間でも女なら風呂、男ならホモビデオや売り専(男風俗の「受け」)、はたまた細胞として再教育する(「要は架空口座と幽霊携帯で090金融をやらせて上納させるんだ。才能がある奴は自分の分の借金なんてあっという間に返済して正式に子会社として認めてくれって言ってくる。」←「才能がある奴」はね…。)などなど、いくらでも金を絞り取る手段はあるのですが、やっている事が犯罪だという事実には違いなく親父と兄貴が警察官なのを良いことに踏み倒しを連発していたコマツからは良いカモにされていたそうです。そんなコマツも最後には債権ごと外国の組織に売られて胡桃大の干し首にされてしまったんですけどね…。

東京伝説~死に逝く街の怖い話~

2010.03.19
 20世紀までは犯罪は殺意なり犯意なり恨みを持って計画し、準備をしてから実行する「プロ」の仕事だったのに、最近は知り合いで有る無しに関わらず、ただ何となくで勢い任せに犯罪を行う「アマチュア」が台頭してきた、老若男女問わず「正気な部分が氷山の一角に過ぎない」ようになってきた現在、防ぐのも容易ではなくなってきたという前書きに始まる、今回も濃い一冊です。知り合いの中にも変な人が増えてきたという作者の言葉にリアリティを感じる中で、これだけの話をよく集められたなと感心もしたものでした。

 際に出会う…水元「堕胎だけは胎児が大きいからと言って『帝王切開』する訳にはいかないのね。法的には3か月までというデッドリミットを過ぎた赤ちゃんでも『跡』が残っては絶対にいけないのよ。」

中学生や小学生が堕胎に来るほど時代がさばけてきたとはいえ自ら「無計画なセックスをして妊娠した」事を親に申告する「学生」は少ない→結果、彼女達は大抵デッドリミットの範疇を過ぎて胎児が大きく成長した後になってから堕胎手術にやってくる(初期の段階なら吸引だけで済むのに、ハンバーグ大にまで成長した「人体」を切り刻んで掻き出さなければならなくなる。)そうです。それだけでも憂鬱なのに、首だけになった頭を潰そうとした(廃棄物に入れるにしても形が残っていると一番嫌な気になる部分なので鉗子で「形が分からない」ように潰す決まりになっている。)その時に胎児が喋ったとなっては看護婦が辞めたくなるのも無理はない、挙句に当の本人は渋谷のセンター街でガングロになって相も変わらずな生活を続けている(「本人は麻酔で寝てるだけだからね。元気なはずよね…。」by水元。)母体となっている少女達は全く懲りずに同じ事を続けているというリアルな実例に胸が塞いだ思いでした。堕胎手術の現場ってこうなんですね…。

 バルンガ…ボス「ウンコは食えないか。女じゃ治験にも売れないし…しゃあないな、『ハイエナ』や。ヒロ、お前こいつと一緒に行って20回収するまで帰って来るな。」
ヒロ「ほら、懐中電灯持って金目のもの拾ってこい。ここらの樹海で皆死によるやろ。そいつらの財布から有り金かっぱらってこい!」
エリコ「ええ!?SMか座布団(売春)じゃないの!?」

借りたのは3万円、けれどそれが知らない間にバルンガ(ウルトラQに出てくる大きく膨らむだけの怪獣)のように350万にまで膨れ上がっていた借金以上に、闇金業者を単なる「銀行にするほど資金に余裕の無い人達が集まったベンチャー」だと思いこんで、利子と元金の区別さえついていなかったエリコの馬鹿さ加減の方が余程怖いと思ってしまいました…。友達の家に逃げ込んでもアッサリ居場所が割れ(「こっちはあちこちの携帯屋に焦げ付きがいるから、そいつら使えば一発なんだよ。アンタら、親は捨てても携帯は捨てないから。」by闇金業者)某樹海に連れて行かれた彼女。自殺の名所=「評判」を聞いて新しい自殺者が沢山湧いて出る場所=彼らの財布が放置されている場所という腐れ外道街道まっしぐらな思考回路には「さすがプロだ。」と変な所で感心すらしてしまったものです。しかしそんな場所だけあって「出る」のは本当らしく3日かかって13万まで集めた彼女は現在では行方不明になってしまったそうです…。

 頭皮愛…加藤「シャンプーから変な臭いがして、洗った翌日になると自慢のロングヘアが麺見たいにカピカピになってた。触ると折れてしまったの。」
美容師「ああ、これ塩素か何か入ってるね。こういうの使うとすぐに髪が腐っちゃうよ。元は蛋白質だからね、髪は。」
加藤「事件にはならなかったんです。『嫌がらせの電話』をした訳じゃないからストーカーにもならないし、彼氏が合鍵で部屋に入っても『不法侵入』にはならないって…。」

問い詰めると「俺は青臭い、毛穴から少し毛が伸びてザラザラした囚人のような女の頭がイイんだよ!」と逆にキレて平手打ちを喰らわせてきた彼。(「こいつ完全に壊れてる、やっていけないと思いました…。」by加藤)別れを決意するのは当然の結果ですが、それならそれで鍵くらい変えておくべきだったな、と映画「死霊館」よろしくタンスの上に身をひそめ、気づかれたとたんに襲いかかってきた展開(確かに、壊れてるな…この彼氏。)もとい、しばらく実家に帰っただけで、その後は何も無かったかのように「当の彼氏と同棲していた部屋」で暮らし始めた彼女の甘い対応(そんな男(変人)に「場所の割れている部屋」なんてサッサと引っ越した方が良い。そもそも合鍵なんて始めから渡すべきではないし、話を聞いている限りその彼氏はどう考えても「女にモテる」=「ホイホイと新しく彼女を作れる」タイプではない。)とツッコミを入れてしまいました。現在、彼女は実家から通勤しているそうで、思わず始めから部屋に戻らずそうすれば良かったじゃないかと再度ツッコミが入ってしまったものです…。

 フルチン…津本「俺の目の前でその人は屋上から飛び降りてきたんです。それで思わず『大丈夫ですか?』って近寄ったら…」
彼「おおおぅあ…おおぅあ…」ガバッ!
津本「ちょっと辞めて!抱きついてこないで!ズボン離してよ!」

ズボンだけでなくパンツまで掴まれていたせいでフルチンで皆の元に戻ることになり、先輩達と現場に戻ったら、到着していた警察から死んだ男が死の間際まで離そうとしなかったズボンの持ち主である自分に嫌疑がかけられた(「凄く大変でした。強盗やったんじゃないかとか言われて。」←警察って…。)という全く関係無いのに服を奪われて巻き込まれた顛末に物凄く同情してしまった話でした。(「ほんまに東京は、ごっつ恐ろしい所やと思いました…。」by津本)男の会社のデスクから遺書が出てきたこと、屋上付近や手すりから津本の指紋が全く検出されなかった事からめでたく無罪放免となったものの、救急隊員でもない人間に屋上からダイブした人間を「助ける」事はまず無理なので、そういう時は近寄らずに黙って救急車を呼ぶのが正解のようです。ビックリしたせいで(そりゃ目の前で人が落っこちてくれば誰だってビックリするが。)初手を誤ってしまったな、とお人好しの津本さんに語りかけてしまった話でした…。

 乗り過ごして…御舟「飲み過ぎて、つい電車の中で寝てしまい気がついたら高尾でした。」
タクシー運転手「東京行くよ。高速代別で2万5千円で良いよ。あ、俺がここに戻る為に往復代出して貰うことになるから。」
御舟「いいです!」

その後、タダ乗り(「東京まで行くんだけど、ついでに乗っていくかい?」)に惹かれて見ず知らずの男の車にホイホイ乗ってしまったのが運の尽きで、危うく林道の果ての場所も分からない小さな家に手錠で繋がれて性奴隷にされる所だったのを考えると、往復代5万円(タクシー料金)で安全が買えるのなら安い出費だと思うのですが…。助かったのは気の狂った前任者(女。「目は潰れて鼻のある所は穴だけ。髪の毛は半分むしられて肌が露出していた」そうな。)が男の目玉に指をつっこんだり、耳を食いちぎったり、相手を怯ませてくれたおかげで、本人は「陸上でインターハイへ行ったのが命を救った。走って逃げたおかげで助かった。」(それは凄い。で、貴女は車のスピードに追いつかれないまま何分走れるんですか?)と言っているけれど、助かった要因は絶対に違う所にあるよなと、未だに助かっていない前任者(「運転する男に任せきりで風景をはっきり見ていなかった」ので警察をあの場所に連れて行く事は出来なかったそうです。←オイ!)への同情と合わせて実感してしまった話でした…。

東京伝説~ゆがんだ街の怖い話~

2010.03.18
 まさにこの世は狂乱時代、窃盗、傷害、暴行事件などは数が多すぎてマスコミで取り上げられるかどうかも「クジ引き」状態になり果てている昨今、思うに純愛路線や韓流があれだけ流行するのは、既にこの国ではそうした純粋さが虚構の中でしか存在しないからなのでしょう…と作者のの悲劇的な前書きから始まるこの1冊(前書き4行目にして既に「本来なら防犯予防になりそうな警察や人ごみ(周りの人)は全く当てにならない」と断言されている。)今回も濃い話ばかりで、今の世の中ってこうなんだ…と改めて愕然としたものでした。

 夢の島保老園…片井「連れてこられるジジイは喚いたり叫んだりするけど気にしない。素っ裸で大型犬の鎖で繋いで飯も食わさない扱いにも客は納得してるよ。逆に今まで徘徊して乱暴するたびに近所に頭下げて回ったり警察が来たりで働きにも行けなかったのが自由になれたって感謝されたりさ。客からすれば早く衰弱して死んでくれた方が助かるんだよね、保険金も入るしさ。」

老人ホームには空きが無さ過ぎて入れない、かといってボケると相手かまわずケンカを吹っかけて怪我をさせるお爺ちゃんではデイケア(一日預かり)の方も嫌がって預かってくれない(「やっぱり漁師の体っていうのは本物だね。ただでさえボケてると馬鹿力出す時があるんだけど85歳のジジイ相手に20代の本職ヤクザの俺達が束になってもかなわないもの。あれじゃ家族は地獄だったと思うよ。」by組員)それなら無認可座敷牢(老人ホーム)に一泊2万でどうですか?と最近ヤクザの間で広まっている新しいシノギがこれなんだそうです。客の方はとっくに当の老人を見限っている(最初から死ぬ事を願っている。しかし体だけは健康体な為に一週間で殺してくれるという噂の「病院に入れる」事もできずに難儀していた。)から「職員」に爺さんを木刀で殴られても文句は言わないどころか保険金のうちのいくらかを園にバックするならわしまであるこの園、恐ろしいのは東京の近郊も含めると20号店近くまで数があるという現実だな(なるべく隣近所に人のいない、近所づきあいが薄い所という「場所を選んで」開業しているというのに、どんだけ流行してるんだ?)と、面白半分に木刀を渡してケンカさせたり、台所用品を渡してスライサーで顔を引き下ろしているのを笑ったり、ボケ老人で「遊んで」いる職員の対応と合わせて背筋が寒くなった話でもありました…。認可(補助金)は出ないけれど、だからこそ鎖でつないでも「虐待」にならない(何故なら「施設」じゃなくて「アパート」だから。)職員にも資格が要らない、一人頭の面積だって気にする事は無い、という法律の裏をかいたやり口には感心すらさせられたものです…。

 叉焼握り…能見「ナラクって奴らは文字通りどん底の奴らでもう『体』を売るしかない訳。女ならマグロ船に乗せて航海の間中、性処理道具にするとか、ロシアや東南アジア辺りに売り飛ばすとかあるけど、男は小指落として20万とか『事故』の保険。一番うまみがあるのが手首をバッサリなんだ。」

臓器売買だと輸送や保管などの「手間」がかかるし、「殺し」だと警察も動くし保険屋の調査も厳しくなるから、「怪我」の保険金を借金の片にチャラにするのが一番なんだそうです。(実際、「指狩り族」と言って借金をしていなくても「小金を得る為」に自分で自分の指を切り落とす輩すら存在する。)という訳で、手に叉焼(チャーシュー)を握らせて縛り上げて虎に食わせる(「普通は工事用のカッターとかで切っちまうんだけど、よっぽど事情があるんだろうな。」by組員。)という有り様には私も度肝を抜かれたものでした。傷口はバーナーで焼いて止血もバッチリだった(「アレなら一気に止めるのに好都合だし、楽だ。」by組員)この事例、組員がボソリと呟いている通り、こういう「実例」をビデオで撮って学生に見せるのが一番、借金ダルマを作らずに済む方法なのだろうな(そんなことやっちゃったら商売上がったりだから誰も言わないけれど。)とも頷けた話です。

 聖餐…村田「運転手の方は、どうも『酔っ払い運転』がバレるのが嫌で逃げたらしいの。」

現行法では「飲酒の上の死傷事故」は危険運転致死罪として、罪が「ひき逃げ」(ノンアルコールでの死傷事故)よりも重い事から、事故を起こしてしまった犯人はその場で救急車を呼んだり被害者の救護をしたりせずに逃亡するようになったそうです。(捕まるのは分かっている。けれど上手く「翌日」まで逃げおおせればアルコールは感知されず「ひき逃げ」だけの罪にしか問われない。)おかげで目の前で子供を殺された上に「見捨てられた」お母様は発狂してしまい「アンデスの聖餐」よろしく霊安室で子供の死体を食べていたというこの話、遺体の損壊の酷さ(明らかに事故の傷でない不自然な跡満載の死体)から病院は懇意にしている葬儀社に頼んで親戚の人が誰も来ない密葬にして貰ったそうです。他の交通事故でも救助そっちのけで友人に頼んで水を用意して貰い、アルコールを抜く事に余念が無かった犯人の事例もありますし、法律からして改正すべきなのだろうかと、ちょっと考えてしまった事例でした…。

 死に損ない…香山「病院だと殺風景な天井を見て死ななければならないのに、睡眠薬を使って『山の綺麗な景色』を見上げながら死ねるなんて贅沢で嬉しいわ…。」
男「お前、早く天国行けよ。レイプしようとしてる俺と体の邪魔だよ。」

昔々ある所に、川に飛び込み自殺をしようとした女性が運悪く通りがかった船に落っこちて助かり、船頭さんに「どうせ死ぬ気なら良いではないか!」と、そのままレイプされたという「昔話」を思い出しました…。野外で「美しく死ぬ」ことは古今東西、難しい問題(色々な意味で「綺麗な体」ではなくなる)の様子です。病院はそういう最低限の(貞操の)安全が保証されている(少なくとも樹海ほど頭のおかしい人間はいない。)からこそ死に場所として理想的だと思うんですけどね…。何はともあれ本気で死ぬ気なら睡眠薬×100錠なんてヌルイ手なんぞ使わずに、ビルの屋上からダイブするか(死体は滅茶苦茶汚くなるが一瞬で確実に死ねる死に方。)首を吊るか(窒息する前に体重で首の骨が折れる為に一瞬で確実に死ねる死に方その2。最も↑のように何も言わない死体(女体)になった所でレイプされる可能性は有るが。)すべきだったなと私もツッコミを入れてしまったものでした。男に襲われて頬をカッターで貫通されても抵抗して逃げ切った辺り、投稿者自身も「美しく死ぬこと」に酔っていただけで「どんなに汚い体になろうが本気で死ぬ」ことは考えていなかったんだろうなあ、とも伺えた話でした。

 顔を割るか足を絞るか…女警官「犯罪者にとって狙いやすいのは、メールしながらウォークマンを聞いて夜道を一人歩きしてる女性なのね。犯罪者からすると『私は目も耳も他の事に気を取られていますから、どうか襲って下さい』って宣伝してるのと同じなのよ。」

それが北朝鮮の拉致監禁事件のような「ただの誘拐」だったらまだ良かったのに「奇形化した日本人女性」を飼いたがる変態外人に売る為の餌食にされたというのが悲劇の始まりでした。鼻から口に糸鋸を通されて顔を割られ「口唇裂」にされたキエ(映画「レッドドラゴン」の犯人も持っていた障害。現代の医術では一応、斜めに縫う手術で治せる。医者に見せてくれればの話だが。)足の指を反対側に折られて縛りあげられ半分以下の大きさにされたマキコ(小説「ワイルド・スワン」に出てきた纏足のやり方に酷似していると感じました。普通は幼い頃から体になじませていくんですけどね。)2人共に競りにかけられたものの、終わったらマキコの方だけ繁華街の貸しビルに捨てられていた(思うに足を絞られたマキコの方は「これ、奇形じゃなくてただの纏足じゃないか!」と、どこへ行っても売れない事情が明らかになったから放り出されたんだろうな…。)事から事件発覚したものの「外人が絡んでくると手も足も出ない」と捜査は未だに「進展」はしていないそうです。最も性奴隷として飼われるのでなく日本の両親の元に帰れた分だけマキコは(一生マトモに歩けない体にされても「売られずに済んだ」分だけ)まだ運が良かったと思いますが…。

東京伝説~忌まわしき街の怖い話~

2010.03.17
 「一緒に死んでくれるなら誰でも良かった」と繁華街にトラックを突っ込ませてナイフで道行く人を道連れにしていたおじさん、人間関係にイライラしたからと何も言えない寝たきり老人の爪をピンセットで毟っていた家族、別れたのに新しくした家の鍵まで突破して侵入してくる元恋人…もうすっかり本当に恐ろしいのはホラー小説でも映画でもゲームでもなく「新聞の見出し」になってしまった。(夜中に枕元に現れる「白い人影」よりも「包丁をくわえた男」の方が確実に怖い。)という前書きに頷いてしまった「生きている人間」の怖い話です。

 雲霞…バイト「雲みたいな蚊の大群に襲われて刺されて…タツキさんは酷い火傷をしたみたいに、顔も手も露出していた所は全部膨張して爛れていた…。」

そもそも数人のアンケートが取れれば日給が貰える仕事(出来高制ではない)だからって昼から夕方にかけて酒かっくらって寝ており、エアコンをつけっぱなしだとすぐにバッテリーが上がるからと窓とドアを全開にしていた(その前に車の中で寝るな!)のが、この「事故」の原因だったのではないか、と思えた私でした。命は無事だった方のバイト君も鼻の中で刺された痕が膨らんだまま硬化して鼻が塞がってしまった(自費でレーザーで削り取った。)そうですしバイトだから登録してないと労災も下りなかった(それ以前に、この仕事ぶりを省みると金を出す気にならないが。)この一件、「酷い目に遭った」事には頷けるけれど何故か同情できないのはきっと私だけではないだろうなと実感して終わる事にします。

 レンジゴト…店員「耳に膿がへばりついてる。頭痛も酷いんだろ?パチンコ台のコンピューターを狂わせる電波発信機の電磁波は人間を内側から焼く…アンタは毎回、電子レンジに入っているのと同じだったんだ。」

それでタイトルが電子レンジ+ゴト(不正なやり方でパチンコで儲けるのを生業にしている仕事師のインチキ技。)となった訳かと得心しました。台にコンピューターが導入され玉撃ちも自動になり、パチプロが「腕を発揮する」隙間も無くなってきた現代(開店ばかりを狙った開店プロか攻略法のやりとりで稼いでいくしかなくなった。)に、どうやって詐欺行為なんて働けるのかと思ったら、超強力な電波を台にぶつける事でチャッカー(入賞を測定する部分)を操作し弾が通過していなくても「当たり」にしてしまうやり口になるほどと頷いてしまいました。が、そんなイカサマにも↑のように美味しい部分ばかりではなかったようです。イカサマもバレた事ですし一刻も早く病院に行ってくれと投稿者に思わず語りかけてしまったものでした…。

 愛犬家…店主「犬の肉を食ってる?そいつ妙に顔色が赤黒くなってやしなかったか?」
藤森「さあ…痩せてはいたけれど。」
店主「戦後は随分そういう事をした人がいたけれど…犬っていうのは怖いんだよ。ジストマって寄生虫がいるからね。肺や肝臓を食い破られちまうんだ。」

最近男を見かけなくなった(寄生虫に食われちゃったか。)という後日談に、これぞまさしく因果応報だな、と納得したものでした。不気味な男でしたが、買っていくのは成犬前の(子犬人気のペットショップとしては敬遠する)大きな犬ばかりで、ドッグフード代をケチって人間の残飯を与えるほどの店(肝臓や腎臓に大きな負担をかけるので、それをするという事は店としての誠実さに欠けることなんだそうな。)としては良い常連さんだったんじゃないの?とも思ってしまったものです。殺されているのも人ではなくて犬ですし、他人の犬じゃなくて本人の飼い犬(人には誰にも迷惑はかけていない)ということもあり、通報しても警察はうやむやで済ませてしまったこの事件(所詮警察なんてそんなもんか。)それでも身で身を食う羽目にはなるんだなと頷けた一件でした。

 階下の男…警察「階下はもちろんマンション内にも引っ越してきた男なんていませんでした。多分かなり前から貴女に目をつけて機会を窺っていたんでしょう。計画的ですよ、これは。」
女「なのに自分の部屋に入れたら強姦にはならないんですか?」
警察「なりませんよ。『招き入れた』んですから。」
女「水漏れがするって嘘ついて無理矢理ドアから押し入っても?」
警察「無理矢理にっていうのは『あなた1人の主観』ですからね。強姦を証明するのは、まず無理でしょう。不審者は入れないことです。」

襲われた後にうっかり相手と食事をしてしまった為に「強姦」として成立しなかったという事例がありますが、同じように女の側に一分でも隙があったら、それが「望まない情事」であろうと強姦にはならないそうです。幸いにも手に出来たハサミで刺したおかげで事無きを得た女性でしたが最後までされてしまった所で「行きずりの男との痴話喧嘩」として片付けられる状況だったようです。彼女は以来「夜中に革手袋をしてくる男は絶対に信用しない」そうですが、それ以前に真夜中に訪ねてきた男なんか女1人暮らしの部屋にあげるなよ!(革手袋よりも道具箱よりも男本人の方がよほど警戒すべき対象だろ!)とツッコミを入れてしまったものでした…。

 28日後…大嶽「やけにヌルヌルするけど、油でもこぼしたっけな?出がけに実験で使った白衣を洗おうと洗剤をブチ込んだバケツを置きっぱなしにしたのは覚えてるけど…ZZZ。」
業者「お兄さん、洗剤はダメだよ。洗剤に入ってるリンはナメクジの大好物なんだよ。」

実家に帰省して28日後…アパートで待っていたのは疾走するゾンビでなく数千匹のナメクジでしたというオチには酔って帰って前後不覚の状態で万年床(という名のナメクジの巣)で熟睡してしまった不幸と合わせて心底怖く感じてしまった話でした。パソコンをはじめ電化製品は内部に侵入されて全てイカレてしまい、駆除に十万円、家主からも別途、修繕費が請求されたという様に自業自得とは言え同情を禁じ得なかったと共に、怪我の功名で面接でそのエピソードを披露し「だから仇討ちがしたいんです!」と家庭用洗剤を扱う某大手メーカーに就職が決まった様には素直に拍手したものでした。人生、何が役に立つか分からない、だから前向きに生きて行こうという良い実例です。

東京伝説~呪われた街の怖い話~

2010.03.16
 多くの人間は「何か怖い話(怪談)を知らないか?」と聞いても「別に変わった話は無い。」と答える。けれど「何か怖い目に遭ったことはある?」と尋ねると十中八九、不気味な経験をした事があると話してくれるそうです。(90%ですか…。)取材すればするほど世の中からは「心霊関係の怖い話」は減っており「狂った人間が関係する怖い話」が増加の一途にある、そして、やみくもに怖がるだけでなく手口を知って防衛本能を磨いておく為にも(振り込め詐欺や子供の課金など、本当に怖いのは「現実例を知らない」せいで酷い目に遭うことだそうですし。)このシリーズは一読の価値があると現在読み進めている次第です。

 確かに誰かがいる…長田「風が吹いている訳でもないのに家全体がギシギシ家鳴りするんです。アパートは独身者ばかりなのに赤ん坊の泣き声が聞こえたり、部屋の小物が移動したり、なくなっていたり…。」

幽霊の正体見たり枯れ尾花…ではなく隣の部屋の男の親戚が集団で屋根と天井板の間の狭い空間に住み着いていた(で「お前ら、隣の男は1人分の家賃しか払ってないじゃないか!」「こんな狭い所から家賃を取る気なのか!」と逆ギレした。)というオチには吹いてしまいました。(それより家宅侵入と窃盗についてはつっこまないんですか、長田さん?)それ以来、妙な声がすると天井を木刀で叩く癖がついた(全く恐怖を感じずに冷静に対応する事が出来るようになった。)結末には納得もいったものでした。タイトル通り「確かに誰かがいる」ものの、それは幽霊ではなく生きた人間だったという呆れた話です…ゲフッ!

 針を刺す男…元カノ「またつき合ってやってもいいけど、アンタのやってることは中途半端なんだよね。どうせやるなら、これ(床屋で使う業務用の剃刀)位痛そうなやつで根性見せてみたら?」
元彼「これでやれば本当に戻ってくるんだな?」
元カノ「半端に切るんじゃないわよ。男だろ。」
友人「彼女の家はね…ペットショップなの。毒蛇も扱っているのよ。」

自分で自分の体を傷つけるという理由では警察も逮捕できない(それでも行く先々で待ち伏せてるのは立派なストーカーだし、ストーカー規制法の元に厳重注意や監視はすべきだと思うが。)親も「息子がこんなになったのは元カノのせいだ!」と責任を丸投げしているのを良いことに自分の体に針を刺したり剃刀で顔を切ったりを見せつける嫌がらせを2年以上にも渡ってエスカレートさせていった元彼。(お前、そんな性格だから振られたんだよ…。)彼の性格を逆手に取った元カノの殺人教唆は大したものでしたが実際は体内に毒が残る(不審死として調べられたらアウト)という非常に危ない橋を渡った処刑法であり、死因を調べもしなかった(おそらくは自殺として片付けた)警察の怠慢の元に成り立った結末でもあります。なので、真似はしないようにしときましょう。

 罠…澤田「奴の部屋は1階でブロック塀が部屋の周りを目隠ししてる。しかも近所に犬を飼っている家が無いんだ。利賀は窓を開け放しテレビだけの明かりにして窓には女物の下着をぶら下げて寝てしまう。ブロックに手をかけて『下見』をした空き巣や泥棒は塀に直角についた足跡でそれと分かるから、そうすると奴は金属バットを側に置いて準備をする。罠なんだよ。」
平山「後が怖くないのか?お礼参りとか…。」
澤田「そうならないように肩や膝の関節を砕いてしまうんだ。そうすりゃ刑務所から出たって普通の生活には戻れないだろう。それに3、4年後に刑務所から出たって司法試験に受かった利賀はもうそこにいない。」

何浪もしながらの司法試験受験に即してストレスは下手をすると致命傷になるからと見知らぬ人間をバットを使って半殺しにしても絶対に罪にならない方法を使ってストレス解消をしていた彼。(それが今では人権派弁護士って世も末だな。)頭蓋骨骨折に眼球破裂、肩と肘の骨が皮を破って外に出ていた「加害者」の有り様に警察が過剰防衛を注意しても「相手が凶器を準備していた場合の正当防衛の要件」(厄介な事に並の警官より法律には詳しい。)を立て板に水で語ると警官も黙ってしまい、先に犯罪(家宅侵入罪)を犯した側だけに相手も訴える事ができない、そんな見事な手口でした。最も完全犯罪の手口として見事ではあるけれど人間としてはどうかとも思いましたが…。

 呪われた手紙…恋敵からの葉書「こんにちは、お元気ですか。私の方は崩していた体調も元に戻り、元気に暮らしています。変な事でこじれてしまったけど、また一緒に遊ぼうね。」
占い師「出てきた。切手の裏にびっしりと呪いの呪文が書かれてる。これはジプシーが気づかれないように相手を呪殺する方法。これは相手に99枚(最高値)届いた時点でトドメなんだ。」

友達に彼氏を取られたという、とてもよくある話(「いや、絶対に誓って言うけど、私は『2人が付き合っている間』は電話一つした事なかったです。番号だって知らなかったし『恋人のいる友人』を裏切った事は無いのに。」「俺もきちんと『彼女と別れた』後に真弓と付き合ったんだけど、そこまで言っても信じられない人間に、信じさせるのは無理だよ。」by真弓&彼氏)で、藁人形をケヤキの木に打ちつけたり(「あの子、ちょっとヤバいよ。その藁人形にアンタと彼氏の名前が巻きつけてあったんだよ。」by女友達←犯人バレバレ。)↑のような嫌がらせ(を通り越した殺人未遂。)を繰り返す恋敵に、だからアンタは振られたんだよ(そりゃ、そんな性格じゃ彼氏にも嫌われるだろ。会わせた瞬間に「失敗した」と感じる前に、彼氏に「他の女」を紹介した自分が原因を作っちゃったんでしょうが。)と思わず当たり前のツッコミを入れたものでした。そして証拠が無くても「こんな事をする人間は彼女以外にいない」事から、見つかったが最後、効力を失う呪いは全てが無駄骨に終わり、結局、自分の性格の悪さが世に広まっただけで終わったのでしょうね…。

 まだ気づかないの…彼氏の手紙「こんにちはカオルさん、ドイツまでの航空券を同封します。ホテルはフランクフルトでも最高の物を用意したよ。送迎用のリムジンを送るから君のネームプレートを持っている運転手に以下のように伝えてほしい…。不用心だから大金を持って来てはダメだよ。」
カオル「んもう、夕食の時間はとっくに過ぎちゃったわよ!国連の仕事が忙しいのは分かるけど、まだ着かないの?」
彼氏「今、蒲田だから行けないよ。俺が国連の職員のはず無いだろ。こんなバカ女の為に自殺したなんて…馬鹿だよ、あいつも。でも、これであいつも腹の虫が治まったろう。じゃあな。」

結局、日本大使館がホテル側に折衝してくれたおかげでロイヤルスイート1週間分の宿泊代は3日分の百万円で済む事になったそうです。が、そもそも「身に覚えがあった事」(原因を作ったのは女自身)で、出会いのきっかけはナンパ、いかにも眉唾臭い仕事内容(「新薬の開発を国連の職員の一人としてやってるんだって。未開のジャングルで未知の植物を採取したり、研究してガンやエイズとかの難病に役立つ成分を探してるって言ってた。モデル系の顔なのに日焼けしてて凄くたくましいし、ポーッとなっちゃった。」byカオル。ご立派過ぎてウソ臭いわ、その話!)たった2週間の付き合いで外国に飛び出す決意をする彼女本人に一番問題があったのではないかな?(有休が少し残っていたのでそれを使い、残りは欠勤扱いにして貰った。上司は露骨に嫌な顔をしたけど、愛に燃えていたから全然気にならなかった。←オイ!)と感じて全然、同情できなかった被害者でした。現在、風俗で働き、いつか探偵を雇って自分を騙した男を見つけようとしている…前に、真っ当な職種で働け、としかツッコミが入らなかった女です。むしろ復讐を果たしても絶対に褒めて貰えない死んだ友達の為に、そこまでした男は偉いとしか思えなかったり…。

 1円硬貨に刻まれた数字…秋吉「『1円にさえ注意を払えないような人間に億の金を扱えるか』という頭取の信念の元に行われたリクルート作戦だったんだそうです。もちろんその後の面接や試験などはきちんと受からなくてはいけませんが、出身大学や成績での門前払いはされませんし扱いは良かったですよ。」

細かい針のようなもので一円玉の外周に沿って携帯の電話番号が書かれている…それに気づいた上に電話した投稿者も凄いですが、出た相手が怪しげなセールスでもなく、雑居ビルについて行っても暴行や誘拐などの事件に巻き込まれる訳でもなく、銀行員としての合格通知が貰えた(最も「経歴での足切り」が無くなるだけで試験自体はちゃんとあったそうですが。)なんて滅茶苦茶運が良いシンデレラストーリーだな(2浪した「お世辞にも優秀とは言えない学生」には願っても無い話だったろう。)と話の展開に驚かされた、珍しく怖くない話でした。それはそれとして硬貨に傷をつける事は法律で禁止されている犯罪(テレビで力自慢が十円玉を指の力で曲げたりしているが、これも厳密には犯罪。)なのですが…ゲフッ!

 UFOアブダクション…友人「エイリアンに誘拐された私は知らない間に解剖されているの。彼らが興味を持っているのは地球人がどうやって個体を増殖するかって事…この身体のミミズ腫れはエイリアンが残した文字なのよ。」
久泉「不安になった両親は友人を交代で監視する事にしたんだけど、不思議な事に両親が全く気づかない間に彼女の体には新たな傷がつけられていたんです。」

そりゃ、ビニール製のエイリアンマスクを被った父親が娘に性的イタズラを繰り返す為に行っていた猿芝居であったら、父親が見張る番になった時にいたずらし放題だったろうな…と、事の真相(精神病院に入れられ、それでも止まなかった「宇宙人の来訪」に子供心ながらに「このままでは殺される!」と感じた彼女はナースステーションから盗み出した大型のカッターをエイリアンの腹部につき立てた。エイリアンはそのまま逃げ去り、やがて駐車場でエイリアンマスクを座席に置いたまま、腹にカッターが刺さって死んでいる父親の姿が見つかった。←犯人はお前かよ!)に頷けてしまったものでした。遺族の為に「父親は娘の病気を苦に自殺した」と処理されたのには、何で娘のせいになってるんだと理不尽も感じましたが、考えてみればこんな畜生にも劣る糞親父の為に「親殺し」になる(刑罰を食らう。)方があまりにあんまりですし、「真実」に比べれば父親の自殺(自滅)の方がまだマシな話だと納得してしまいました…。

ダイナー

2010.03.15
 「作品へのこだわりと多忙から、連載が途切れたままの長編や、話数が少なくて文庫本未収録の短編が多々ある『書き渋り作家・平山先生』ですが、ダイナーの方はいつ刊行されるんですか?」「800枚位、全部書き直して来月位になるかな。」「そんなの絶対、無理でしょう!どうやって終わらせるんですか!?」というやりとりが真実あったものの、本当に文字通りの期間に書き上げて刊行されてしまった経緯には驚かされた長編小説です。(ただし「精根尽くして書き上げて、本当にスッカラカンになってしまった」せいで平山先生は3年も経った今現在も長編が書けずにいるそうですが。)面白い小説かどうかは執筆期間の長さでも何でもなく内容の勢いで決まるんだなあという事実をまざまざと感じさせてくれた傑作でした。(内容はやはりというか、どす黒い話だけどね。)

 オオバカナコ…カウボーイ「俺達2人を拾ったら車で駅まで送れば良いだけだよ、チェリー・ハニー・パイ。」
カナコ「タクシー使えば良いじゃない。それに私、パイ嫌いだし。」
カウボーイ「た、煙草が吸えねえじゃん!イェー!」

深く考えなくても、いかにも胡散臭い怪しげな話(そもそもが携帯「闇サイト」のバイトだし。)だというのは分かっていたのに、自分でもそれにツッコミを入れていたのに、30万円という小金に目が眩んで乗ってしまい、関わり合いになった結果としてその筋の店に売られた顛末には、本人が自分で言っている通りに「大馬鹿な子」だと頷けてしまったものでした。(「私がバカだったのよ。自分でもそう思う。一時の甘言に乗ったばかりに…。」←うん、お前、バカだわ。掛け値無しのバカだわ。)遊び回っていたせいで、うっかり授乳中に眠り込み、自分の赤ん坊を圧死(窒息死)させてしまった経緯については「いかにもありがちな話」でリアリズムを感じると共に、それに風呂に顔をつけて泣いた顛末に、どうしようもない女だけど、この女にはまだ人間の心が残っていたんだ(仕事上、その手の話はよく聞くが、子供を殺すようなバカ母は死体を隠したり、事故に見せかけたり、どいつもこいつも自分がした事を棚に上げてバレること、自分が責められる事だけしか気にしておらず、子供の為に泣いてもくれない。)と逆に好感度は上がったものでした。バカ女ではあったけれど、登場人物の中ではやはり一番「人間らしい女性」ではあったのでしょうね、彼女は。

 ボンベロ…ボンベロ「アイスピックをゆっくりと鼻に入れて鼻の奥の粘膜を突き破り眼球の裏を傷つけるか、悪魔の舌で2時間も磨かれて顔筋の教材になるか…また俺には自分でしないという選択もある。彼らはプロだ。彼らは女のあそこに剃刀を入れたガチャポンのカプセルを何個も挿入すると腹の上でブギを踊る。彼らは歯も抜く。お前は一日に5本も健康な歯を抜かれた人間の顔が、どんな風になるか知らないだろう?」
カナコ「ねえ、皆こんな風に酷い扱いを受けて死んでいったの?」
ボンベロ「…どんぐりだ。死に方に良いも酷いもありゃしない。死は負けだ。死に方に多少の差があろうとも、どんぐりの背比べにしかなりゃしない。」

そんな非情な男なのに、自身も義眼であるほど並々ならぬ人生を送ってきたのに(話によると「彼らは最後まで相手の目を潰さない。その方が恐怖を与えられるから、酷い有り様を見せる為にどちらか一方は取っておく。」そうな。)「ありがとう」の一言で本来、助ける必要も無いバカな女を体張って助けに戻って来てくれた(オマケに「面白かったぜ、オオバカナコ!」と店を出す資金(当面、生きていけるだけの金)まで出してくれた。)なんて、実は滅茶苦茶いい人だったんだな、この人…と思わず感動してしまったものでした。考えてみれば勝手に店の酒(億単位のディーヴァ・ウォッカ)を盗んで隠した泥棒ウェイトレス相手に、トイレ掃除も「舐める」ほど綺麗にはしなかった女(「14時間23分…やれやれ、ウェイトレスの生存記録を最短で更新したか。」byボンベロ)相手に、この人はいつも優しかったな(口先では何だかんだ言ったけれど、結局いつも殺してはいない。)と改めて認識したものです。人間、言葉よりも行動に真実が出るというのは、どうやら本当の様子です…。

 キッド…キッド「俺は普通のガキがアニメやら特撮ヒーローものを見る代わりに、お袋が客とヤッたり、互いのションベンを飲んだりするのをテレビ代わりに見ていたんだ。そして、外に出るようになると自分と同じ年頃か、もっと小さい子を見るとムカムカして仕方無くなった。そしたらお袋がそれは当たり前だって言うんだ。彼らは幸せそうだものって。俺はなるほどと思ったよ。」
カナコ「何を納得したの?」
キッド「だってこんなゲスな世の中で幸せであるはずがないじゃないか。人形の顔が嫌いなのも分かった。あいつらは皆『笑顔』だからな。だから俺は幸せそうな顔を見ると、そいつらに生きる資格を感じなくなっていったんだ。」

客に「出産シーン」を見せる為に特別料金を払われて生まれ、「誰かに見られていると萌える」(それが無垢な子供なら、なおさら背徳感が高まる。)状況を作る為に↑のような環境で育ち、自身もまた小児性愛者(ペドフィリア)の男色家に売られ続けた(「お袋達の唯一の誤算は生まれるまで俺を女だと思い込んでいた事なんだ。俺は淫売をする為に生まれたんだ。それを聞いた時、俺は悪夢に出てくる赤い蛇の正体を知ったよ。人間という生き物のどうしようもなさと一緒にね。」byキッド)なのに何であいつらだけ「普通の幸せな環境」で育てられているんだ?という思いから積極的に子供殺しを行い、結果として親達に狙われている現在(職業の貴賤を問わず、自分の子供を生きたまま解体された親は奴を許さない。)先は長くないそうです。この人もこの人なりに「事情」があったのは分かるけれども、全く無関係なのに殺される子供の方は哀れで、思えば、だから相手が「子供の格好」をしていても「知らない人について行っちゃいけない」というのは当たっているんだな、と変な所で納得もしたものでした。

 炎眉…ボンベロ「俺達は人殺しだ。幸せな結末で良いはずがない。人は自分のやったことのツケは必ず払わされるんだ。」
炎眉「私は先払いしたのよ!カルト狂いの両親の間に生まれたおかげで、鶏の首を切り落として血をミルクに混ぜて飲んだり、教師の精液を混ぜて飲まされたりして育ったのよ!神様は私に苦労と残酷をプリペイドさせたのよ!」
ボンベロ「だから何をやっても良いというのか。」
炎眉「…罰は受けてるわよ。あなたが手に入らないもの。」

今まで「全く相手にされなかった」のなら、まだ諦めがつく。けれど一度は付き合っていたのに「何かやり方を間違えてしまった」為にダメになってしまったのなら、やり直せれば上手くいくのではないか…という思いからボンベロ(よりにもよって一番、愛だの恋だのの甘ったるい感情から遠くにいそうな、落とし辛い男。)を諦めきれず、今でも死ぬほど愛している彼女です。が、それなら、彼が部下のウェイトレスと少し話しただけで彼女の首を切り落としたり、嫉妬に駆られたやり方を考え直した方が良い(多分、「間違えた」ポイントは紛れもなくそこだ。)とツッコミも入れてしまったものでした。最後は彼の店に居座った為に死ぬ羽目になった(ボンベロ本人に手を下されはしなかったものの、店のトラブルに巻き込まれる形を取って、彼の為に死んだ。)ものの、「愛する彼の腕の中で死ねる」事(セーラームーンでゾイサイトが死んだ時から続く、恋する少女が夢見る憧れの死に方。)は果たす事が出来、本懐を遂げた事で満足そうに死んでいったのだけが救いですが、↑で彼が言っている通り「幸せな結末」(ラブラブハッピーエンド)にはなれなかった事は確かで、思わず涙したものでした…。

 スキン…カナコ「何もしてないわ。ただスフレに入っていた邪魔物を取り出しただけ。だって、あの人、いつもちゃんとしたスフレを食べたがっていたのに、あんなに傷だらけなのに、ボンベロの事も大切に思っていたのに、可哀想じゃない!」
ボンベロ「それが奴の引き金(トリガー)なんだ!完璧なスフレを食べれば、あいつは死んじまう。そんな人間だっているんだ。望みを叶えない事が生きる力になっている人間もな!」

元の顔は相当なハンサムマンだったと思われるのに、今となってはスキン(人肌)という通り名の通り、顔から手まで(おそらくは全身)グチャグチャの道路地図みたいな有り様(「まるでナッツ入りのヌガー・バー。紅茶で煮しめた古包帯のような皮膚は至る所で縮んで、伸びて、溶けて、縫い止められていた。」byカナコ)になっている事から、おそらくは映画ダークマンのような酷い目にでもあったのだろう(少なくとも幸せな過去だとは思えないし、たとえそうだとしても現在そんな幸せが彼に2度と戻ってこない事は分かる。)という事は伺えますが、それはそれとして↑の事情(完璧なスフレを食べて「もう思い残すことは無い」状態になってしまったらサッサと自殺に走ってしまう。)は事前にきちんとウェイトレスに伝えておくべきだったな、と「事情」を知っていたくせに伝達不足で人を1人死なせる事態を招いたオーナーの不手際にツッコミを入れてしまったものでした。これは、言われなければ事情を察する事の出来ないおバカなウェイトレスと、部下のバカさ加減を理解しきれていなかった上司の双方のミスだな、と納得できた事例です…。

 オヅ…ボンベロ「覚醒剤中毒の末期だ。発狂するか、自殺するか、警官に射殺されるか…そう長くは無い。あの女はドブ板売春でも拒否られる。ホームレス相手の100円淫売でもしていたに違いないんだ。何にせよ、ジャンキーに途中下車は無い。地獄まで、まっしぐらさ。」
オヅ「娘は本当は22歳だ。俺は彼女を2つで捨てた。…莫迦なことをした。しかし、俺がしてやれるのも此だけだった。」

これが感動的なドラマなら、「殺し屋は親にはなれねえよ。」(じゃあ始めから作るなよ!)という非常に身勝手な理由で捨てられた娘は親のダメっぷりが嘘のような立派な弁護士になっていたり、オリンピック選手になっていたり、「やっぱり捨ててマトモな人間の手で育てられて正解だったね。」という展開になるのですが、そんな理想的に育つパターンなんて100人に1人もいやしない。(スティーブ・ジョブスのように1000人に1人位はさすがにいるみたいだが、それにしたって残り999人は振るい落とされているのであって…。)捨てられた娘は転落に転落を重ねて見る影もないジャンキーとなって生きていて、成長した娘に父親として(またプロの殺し屋として)自分がしてやれるのは、これ以上苦しまずに安らかに死なせてやる事だけだった…というのはいっそ自分の手で育てた方が、どうしようもない人間に成長しても、まだ「人間」として育ったんじゃないか、という疑問も残るだけに切ない結末です。「子殺しは大罪だ。地獄に行く事は決まっているが、だから罪は地獄で償う事と覚悟して、行けるところまで思いきり生きよう。」とヒロインと一緒に前向きになれるきっかけになったのだけが救いですが、悲しい最期でした。

 ディーディー…ディーディー「あたしを置き去りに自分だけ逃げやがって!絶対に殺してやると決めてたんだよ!」
カナコ「さっき、助けてあげたのに。」
ディーディー「バーカ。アンタ達がこっちの作戦にまんまと嵌まったのさ。」

友達に見殺しにされた復讐という、いかにも正当そうな理由を掲げてはいるが、そもそもまずい事態(携帯闇サイトのバイト)に巻き込んだのは自分の方であり、相手は友達ですらない他人であり(「思い起こせばディーディーとは友達でも何でもない。知り合いですらない。だって先週まで彼女とその彼氏であるカウボーイがこの世に存在してることすら知らなかったんだ。」byオオバカナコ)、彼氏を殺した男に乗り換えているアンタに情を語る資格が有るのか?(復讐するのなら「自分達をこんな目に遭わせた現・彼氏」に対して行うべきものだろ?)と思わずツッコミを入れると同時に、こういう人間に情をかけてあげた所で↑のように恩に着るどころか「上手く騙せた」事に舌を出すだけなんだ(結局「自分よりも弱そうな人間」に安心して踏みつけにしているだけで、強い人間や他人相手となるとビクビクしている。そんな人間なのだ。)と改めて学習できたものでした。情を語る人間ほど、口先だけで情を利用しているだけで、相手が女だからと信用してはいけないという悪い見本です。

悪女志願

2010.03.14
 2巻から先に読んだので、結婚を控えたくせに「訳有り」の男が3人もいて、他に自分から捨てた彼氏が1人いたという主人公に酷く幻滅した覚えがあります。(なので1巻を読んだ時、ものすごくけなげでいい子だった彼女にビックリしました。)人は見かけによらないという言葉を改めて感じた話でもあります。(そして男にはそうそう溺れちゃいけないってこともね。感情のまま行動しても、後でしっぺ返しが来るものなのです。)ラストがまたなんとなく尻切れトンボに終わっていますが、やっぱり続編は出ないんでしょうかね?(いや、これ以上不倫のドロドロした話に巻き込まれる主人公の苦悩なんて見たくはないのですが。)

 雅也…主人公の初めての彼氏にして、自覚の無いダメ男この人にとっては自分のダメな面まで相手に見せること、相手に色々ワガママを言って甘えることが「特別な好意」の証(それほど相手に頼っている位、信頼しているという考え方。そんな頼り過ぎな関係は親子以外の人間関係において間違った姿だと…思うのですが。)なのでしょうね。明るく快活な割に、相手に対して共感してあげたり慰めてくれたりという「気配り」から遠い所にいるタイプでした。自分ばかり負担が多くて、またそのことに気疲れしている自分も嫌で(彼は無意識でやっており、決して悪気があるわけではないのです。)よしみつさんが何でこんなに人の気持ちに鈍いのか、というより他人をどうでもよく思っているのか忸怩たる思いがあった時にこの本を読んで「ああ、こういう考え方なのか。」とやっと納得できたこともあり個人的には感慨深い思いがあったりもします。(それでも理解できてどうにかなるという問題でもなかったり…ゲフッ!)憎まれる勇気を出せなかったということでは私も聖子も同じでした。(どうせ離れるのに、わざわざぶつかって恨まれ続けるのは嫌だ…という「ずるい考え方」はまんま、よしみつさんの行動そのもので、ものすごいリアリティを感じました。さすが説得力のプロ、里中先生です。)

 大滝副編集長…バイト先の上司にして不倫相手。ダメ男パート2です。「どんなに実の無い口説き文句でも100回言えば女はその気になる。」(そこまでモラルを捨てられるかどうかはまた別の問題ですが。)というのはどうやら本当らしいです。彼に言わせれば「(家庭を)忘れることと逃げることは違う。」そうで(つまり始めから遊びと割り切った男と女の付き合いだけを求めていたんですよね…。)なのに真剣にのめり込んできた聖子が煩わしくなってきたんでしょうね。(挙句の果てに編集部では聖子の思い詰めた態度から2人の関係は知れて噂になっていた…ゴフッ!)だからといってもう一人の愛人の元に押し付ける(仕事のアシスタントと言えば聞こえはいいが体のいいお払い箱である。)のも勝手すぎると思いました。(妻の流産未遂が本当かどうかは別としてそれを愛人に言うのは間違いなく牽制するためでしょうね…。どこまでも無神経な男だ。)最後のシーンも(今までと違い異常に優しかったのは、これが別れだと感づいた事から…というより重荷から手が切れることからの開放感からくるサービス精神でしょうね。騙されるなよ、聖子。)余裕ある表情で笑っていた(顔に出すなよ…!)奴が無茶苦茶憎らしく見え、思わず殴りたくなりました。憎みきれずにいる聖子は正直凄いです。

 本田章三先生…大学の先生にして不倫相手その2。ダメ男パート3です。この男の為に大学卒業の資格を棒に振ることになりました。彼の今までの人生を見てみると、燃え上ると後先考えずにのめり込む割に相手に不満を感じても世間体から決定的なことは言えない、しょうもない男ぶりが分かるのですが(結局世間並の男でしかないという聖子の指摘は当たっている。)ダメ男その2との不倫の疲れに憔悴していた聖子は思わず騙されてしまいました。(どうやら悲しみに沈んだ女ほど口説きやすいというのも本当らしい…ガフッ!)とはいえ彼と聖子とはタイミングが悪くて時機を逃しただけと言えばそれも当たっています。別居(本人は書斎と言っていましたがとうとう追い出されたんでしょう。)まで進んでいたのに奥さんが(以前に喫茶店で泣いていた意味ありげな女でもある)聖子を見てしまったことで「自分が1人で苦労するのに対して、この男だけが他の女と幸せを掴むのは我慢できない。」と意地になった(そして先生と聖子が別れたことで執着する理由もなくなってしまったのでしょう。)ことで離婚が遠のいてしまったこともあり(もちろん1番の原因は先生が信念を持っておらず惰性で流される生き方をしているからですが。)もう少し上手く歯車が回っていたら2人が幸せになることも充分に可能だった、と思うと切ないです。ダメ男ですが1番聖子に愛情を残しているのは誰かと言えばこの人になるでしょうね。

 関谷 達士…達士「ぼくはどうすればいいんだ…。恵子は始めから問題外だし、色々な過去を持った聖子には最近幻滅してきたし…。」
聖子「一遍、死になさいよね…。」
女に対して理想の高い潔癖花屋さん。(というより女に夢見過ぎ。)母親は彼が生まれた時に死に、聖子と出会ったときは既に親父さんも亡くなっていました。(ちょうど親父さんの命日でチューリップの花を捧げに行ってます。)そんな訳で叔父夫婦(いとこの恵子と名字が違う辺り、彼女は母方の親戚らしい。)に育てられた彼は家でも肩身の狭い思いをしながら思春期を育ったようです。自分の家族候補に対して夢を持ってた(過去形。)のはそんな境遇故もあるんでしょうね。融通が利かない純情な性格が災いして人生を棒に振ってしまいましたが(聖子の過去の告白で「死のうとした人間を振り捨ててまで選ぶべき価値のある女性だろうか?」と気持ちにブレーキがかかってしまったんでしょうね。そして命を盾にして男を策略で追いこんだ恵子も黒い女性だということは分かっており、女に対して深く幻滅してしまったんでしょう。)幸せにはなれないんでしょうね。(恵子はある意味自業自得だが。)諦めの境地で空を見上げていた彼に哀愁が漂っていて、すごく虚しい気持ちになりました。同じ時、聖子も人生に諦観を持ち、好きでもない相手と式を挙げていたので結婚に対しての夢がなんだか崩れそうでした。いや、結婚ってこんなものなのでしょうかね…。

 丹羽 晃二…聖子の旦那様にして浮気男。(「関谷聖子」も「丹羽聖子」も語呂が悪いように思えるのは私だけでしょうか?ぶっちゃけ旧姓の「折原聖子」が1番響きが良いような気がします。)避妊の重要性に関する話です。(違うだろ!)とはいえ、結婚してからも2人で一緒にいて本当にうまくやっていけるか見極めるためにも1年位は避妊した方がベスト(「もう結婚したんだから、何やっても決定的な展開にはならないだろう。」とご乱交に走る人間もいるそうなので…ゲフッ!男女問わず、そういう人間は子供がいると余計に安心して増長するのです…ゴフッ!)らしいです。中絶手術を受ける女性で1番多いのが「主婦」という現実もあり(おそらく1番油断してしまうのでしょう。最も「浮気相手の子供だから。」というハレンチな例も少なからずあるそうですが…ガフッ!)結婚してるからと言って「明るい家族計画」(何という道具を指し示すかは省きます。察して下さい。)を忘れてはならないという、いい教訓話にもなっています。もし、ひたすらに結婚を求める男性がいたら「この人には何かある。」(それがモテないとか性格に由来したものであれ、環境的な事情によるものであれ)と、ある程度の覚悟を予測した方がいいみたいです。
余談ですが「これからは人目を気にせず抱き合える」に、したっていくらなんでも素っ裸でベランダに出て来ることはないだろう(ネグリジェで隠しながらさりげなく部屋に戻らせた聖子に愛を感じました。)とツッコミを入れてしまった人でもあります…ゲッフン!

 加納 江見…ダメ男パート2(大滝さん)の昔の女にして、ヒロインの上司。祖母と妹が死んだ過去のお父さんの問題発言「葬式は金がかかるから一緒に死んでくれて良かった。」を好意的に解釈している様がとてもけなげ(10人中9人がお母さんのように「命より金の問題が大きい冷たい男」と解釈することでしょう。)でしたが、「そうやって何でもかんでも良いように取るから男に騙されちゃうんだよ。」というツッコミも忘れなかった私でした。聖子さんは「もし大滝さんがこの話を知っていたら別れたりできなかっただろう。」と言ってますが(いや、勤めてそう日にちも経ってない聖子にさえポロッと言ってるのだから絶対伝えてるでしょうよ…。)いえいえ、「人の不幸に付け込んで甘い汁を吸おうとする男」(まさに女達の真心を踏みにじっておいしい思いをしてきた大滝さんのタイプでは?)も世の中にはいるのだからそういくとは限らない…と、人として善良すぎる2人に思わず警告を与えたくなりました。「恋人の代わりはいつか作れるけど親の代わりはいない。」という彼女の言葉がとても痛く感じられ(本来、年齢に関係なく恋すると見境がなくなる、と自己申告した女のセリフではない。親も家族も亡くした女性だからこその悲痛な意見だろう。)悲しくなりました。振り返ってみるとダメ男(大滝さん)においしいところだけを持っていかれて終わってしまった彼女の人生がとても悲しく感じます。あんな終わり方で物語が終わってしまうなんて…ゲフッ!

 折原 聖子…本作品のヒロイン。1巻ではダメ男に幻滅してもなお「ざまあみろだなんて酷い女だ。」と自分を責めたり、不倫してる最低男にさえも「自分も打算的だから憎む資格はない。」と諫めたり、挙句の果てには「幸せも不幸せもどちらも自分でつかむもの。」(だから相手のせいではない。)と言いきったりものすごくけなげ(だから男達に騙されてしまうと言ってしまえばそこまでですが…私には真似できません。ゲフッ!)で可愛かったのに2巻では過去をわざと話して相手(花屋さん)を試したり、ライバルの女性を「彼次第の問題でしょ。」冷静に突き放したり(彼女が結婚した後他の女性から同じ言葉を聞くことになるとは思いませんでした。自分のしたことはめぐりめぐって自分に返ってくるものなんですね。)なんだか黒く染まってきたなあ(きっとトリプルで男に騙されてしまったことで、すっかり男性不信になってしまったのでしょう。恋愛は二人の責任といえど、約束ができなかったり、結果として約束を守れないのならそういうのを「騙された」というのです。)と変化に悲しくなりました。最後は浮気した旦那と共に歩んで行くことを決めてましたが、その時旦那は「彼女」と切れていたのか、ズルズルと続いていながらも「もう少しで蹴りをつけるから。」と説得しようとしていたのか、深く考えると怖いです。(手を切るとしたら結婚した時が1番タイミングが良かったはずなので、優柔不断なこの男の性格を考えるとあまり期待はできないかもしれない…ゴフッ!)元々愛の無い結婚だったのなら、一途な先生の元に嫁いだ方が賢い選択なのでは?(少なくとも彼は浮気はしないでしょう。子持ちだというのもお互い様だしなにより「それでもOK!」と既に太鼓判を押されています。)と思わず考えてしまった私でした。黒くなっても柳さん(夫の愛人。)のように好んで人を踏みにじるまで至れないのが悪女志願願ってみたけどダメでした。)というタイトルの所以だなあと、しみじみと思ってしまった私です。

怖い人①

2010.03.13
 「ふりむいてはいけない」「ゆるしてはいけない」「つきあってはいけない」に続いて、「気づいてはいけない」はマズイし(むしろ気づかないと自分の身が危ない。)「死んではいけない」も変だし(死んでしまったら一体誰から話を聞いているんだ?)「殺してはいけない」は常識だし(思わず殺したくなるほどの変態ばかりの話だという事は認めるが、だからこそなおの事こんな人間の為に懲罰歴を飾る必要は無い。)「~してはいけない」のタネが尽きてしまったので、新規一転してシンプルに「怖い人」シリーズと銘打って新しく始まることになったシリーズです。という訳で基本的なフォーマットはそのままの新巻です。

 わたしの赤ちゃん…チカ「姉が妊娠してるらしいんだけど、やり直すでも、きちんと別れるでもないみたいだし、どういうつもりなの?」
元彼「いや、俺は何にもしてねえよ。キス止まりで夏には終わっていたし、デキてたとしても確実に俺の子じゃねえよ。」
チカ「だけど、お姉ちゃんはしょっちゅう電話してるし、2人で色々話し合ってるじゃん。」
元彼「別れた後すぐに『妊娠した、もう一度付き合ってほしい』って言われて、こいつヤバイと思ってからは完全無視して電話出てないし、芝居してんじゃねえの?」

帰って姉に元彼との話を伝えると、その夜には腕を切りながらぬいぐるみに血を浴びせかけて「私の赤ちゃん、産まれたてなの。」と錯乱し始め、声をかけたとたんにキレて包丁を闇雲に振り回しながら襲いかかってきた(おそらくは「まだ元彼とつながっている」フリをしながら妹に対して「体面を保っていた」つもりだったのに全てがバレたことにとうとう精神の均衡を失ったのだろう。最もバレる前から狂言電話はするわ、偽装妊娠を装うわと大分壊れていたとは思うが。)様には私も恐怖を感じてしまいました。医者の話によると姉は受験の前からゆっくり壊れ始めており、後は「引き金となる出来事」を待っていただけの状態だったそうで美味しい思いができなくともサッサと手を引いた元彼の判断は大正解だったなと感じたものでした。男と別れた位、別に恥ずかしいことでもないし(ここまで壊れるほど)気にする事は無いと思うんですけどね…。

 油泥…カヲリ「このお婆ちゃん、遊びに行ったらお金くれるって言うから、タダじゃ悪いから『瓶を買って貰う』って事にしたんだ。」
老婆「ねえ、カヲリちゃん。もし、お婆ちゃんがお金を払わなくなったらどうする?それでも来てくれる?」
カヲリ「来ない。意味ないから。」

最初のうちは、それでも「瓶を売りに」来たらついでに部屋に上がったり、雑談したりしてくれていたのに、次第に玄関でお金だけ受け取ると帰るようになり(あんまりだ。利点だけは利用しながら、人として気を使う事もしなくなったのか。)それでも彼女達に来て欲しいが為に「瓶代」を用意していた老婆は、その為にほとんど食べ物を口にせず、弱った体で心臓麻痺を起して亡くなったそうです。おかげで懲りずに金をせしめようと老婆の家を訪ねたカヲリ(家から返事は無かったが、鍵が開いているのを良い事に金欲しさに今回は部屋にまで上がった。いつもは玄関先で貰うものだけ貰って帰るくせに。)が発見した時には顔にゴキブリがたかって油泥を塗ったようにヌラヌラ光っており、思わず叫んだら悲鳴に驚いて離れたゴキブリが彼女の方にまで襲いかかってきた(おかげでカヲリちゃんは恐怖に発狂→精神病院行きとなりました。)というのは、まさしく因縁だったのかもしれません。人を良いように使おうとするから最後には身で身を食う事になるんだと納得した話でした。

 アガペー…教え子母「私は本当の人生を貴方に捧げたい!もう貴方と魂の緒は繋がっているのよ!貴方の為なら息子も捧げます!」
タクヤ「あろうことか家庭教師先のお母さんとデキてた俺も悪かったけど、とにかく辞めさせて貰います。今まで有り難うございました。」
教え子母「な…何でお前には分からないんだよおう!」

思い通りに行かなかった(それにしたってぶっ飛んだ「説得」だと思うが。)のに逆ギレしたのは分かるけれど、いきなりブラウス・ブラジャーを自分で引き千切って見せつけ(胸と腹に「アガペー、究極の隣人愛、絶望、魂孤独死」と書いてあった。)包丁を振り上げたのはやり過ぎで、靴も履かずに外に飛び出し(椅子と包丁を投げ付けられながらも)何とか事無きを得た彼にホッとしたものでした。他にも、雨の日に偶然傘に入れてあげた女性と深い仲になったら彼女はさる巨大組織の組長の孫だったり(「組長直々に『孫娘と付き合う気なら組に入れ。』と言われて、死ぬ思いで恐縮しつつ辞退しました…。」byタクヤ)電車で知り合った女性と付き合ったら彼女の毒蛇のようなストーカーに一緒くたにつけ狙われた事といい、昔から女にはモテるのだか女運は悪く、いつもホクホクとは限らない彼の運命(「あ~あ、『普通の恋愛』がしたいっす。」byタクヤ)に同情してしまった話でした…。(女にモテても当の女がメンへラ系やストーカーとかの「問題有りの女」ばかりだったらたまらないよな…。)

 デスり…彼「俺、バンドを辞めて普通に就職する事にしたんだ。なのに本当に終わりなのか?やり直せるんじゃないのか?」
彼女「ううん。ダメだと思う。私、音楽を捨てた貴方が好きじゃないもの。普通の仕事になっても、あなたは性格が変わらないんだろうなと思ったら嫌になった。」

今までは程度の低いアマチュアでも(自分が追っかけていたバンドとは雲泥の差でも)彼が「ミュージシャン」だという頭があったからワガママも許してこれた。けれど「普通に勤めているつまらない男」に急に憂鬱に塞ぎ込まれたり、黙りこくったりされるのは正直勘弁してほしいとしか思えなかった。(「イライラして何時間でも黙っているから、こっちはこっちでつまらないから帰ろうとすると怒るのね。色々理由はつけていたけど『要は俺が怒っているんだからお前がおだてるなり何なりして機嫌を良くさせろ』っていう事らしいの。直接的な暴力とか怒鳴りつけるっていう事は無いんだけど、やってらんなかった。」by彼女)付き合うってやっぱり「定職に就いている」とかの「条件」の前に性格の問題が物を言うよな(いくら「安定した収入」があっても、確かにこんな男は扱いに困る。)と感じた別れ話の様でした。↑の言葉に逆ギレして突然、高速道路を運転している最中に車から飛び降りた(「一緒にデスりたかったんだ。」by彼氏)様には、そんな性格だからアンタは振られたんだよ、と改めてツッコミしか入らなかったり…ゲフッ!

 シャドー…森「彼女の部屋の中は私の部屋そっくりだったんです。ベッド、テーブル、カーテン、冷蔵庫につけてあるクリップまで全てが私の部屋のコピーでした。この部屋の人間は絶対にウチに来た事が有るって分かったんです。」
教授「自分に自信を持てない人が、どんどん『ある人』になりきって、その人の自信を取り込もうとするんです。けれど最後には絶対に違いが残ってしまう。そうすると今度はオリジナルが邪魔になるんです。危なかったですね。」

事実、ビードルズの一員だったジョン・レノンはまさしく、そのようにストーカーに殺された(犯人の男はオノ・ヨーコと結婚したレノンのように自分も日本人女性と結婚したり、サル真似の限りを尽したが、おかげで自分こそ本物のジョン・レノンだと思い込みきった後は「『偽物』が死ねば俺だけが本物だ!」と終には殺人行為に走ってしまった。)事例を考えると、部屋は↑の状態、服や靴やブレスレットまで揃いの物を用意して出歩いていた(それが「コスプレ」レベルで留まっていれば良いものの、その姿で不正に教授室に入ったり、友人達を無視したり、本人が誤解される迷惑行動ばかり取っていた。)友人・カイの事例はかなり危ない所まで進んでいたと言えるでしょうね。バレたその時には謝るどころか「顔を代えてよ。顔があれば完璧なんだから。」と自分の顔にナイフを当てて切り始めるし、相当、病んでたな、この友人…と事例の根深さに総毛だった話でした。

 ドM…刑事A「ある私立高校の女生徒が売春をしたんだが、『正真正銘のお嬢様学校の女子高生を抱ける』ということで生徒手帳を保証書代わりに10万円に値段を吊り上げたんだ。で『宝石店の経営者』と会って連れて行って貰ったのは都内の一流ホテルのスイート。本人からすれば本当に足長おじさんを見つけたつもりだったんだろうな。」

しかしサンドイッチとシャンパン(もちろん睡眠薬入り。)の軽い食事を取って何も知らずに寝オチした娘は、目が覚めたら男の別荘で手錠で手足を縛られていた。オマケにローストした腕・腿・指を食わされて排泄物を取り上げられた(「どうも男の本当の目的はそれだったらしい。」by刑事)という話の展開には、この世に上手い話などどこにも無いことを改めて感じた現実の有り様でした。被害者面して警察に訴えるも立件される=全て(娘が日常的に売春しているような有り様まで)が公になる=娘は退学間違い無しだし、名前だって漏れる事から世間体を気にして事情聴取の途中で被害届を取り下げたダメダメな展開には溜め息しか出ませんでした。警察に訴えて「動かす」事が出来るのは後ろ暗い部分が何も無い人間だけなんですよね…。

 田代、今日は…顔役「俺が一緒なら安全は保障する。世界中のどこにも無い凄い物を見せてやるからついて来いよ。」
男「タシロコンニチハ。」
田代「え?この人も田代さんって言うの?」

日本語での紹介(「この人は顔役なんです。」)に見せかけた警告は分かって貰えなかったものの、同じ事を書いたメモを渡されたその時になってアラビア語は右から左に読む事(タシロコンニチハ=8人、殺した)に気づき、友人の男が伝えたいサインが分かった、顔役に千ドル渡して大使館に戻らなくちゃいけないと外交官のフリをしてその場を何とか立ち去った…という様には、路地裏で「自分と同じ外国人」が現地の男達に殴り倒されて山刀で手首を切り落とされたのを見た直後(ここは中東。戦争の影響でキナ臭い雰囲気はあったが文字通りのスクラップ&ビルドで凄い建築ラッシュでもあり、商社マンの田代さんは仕事(建築関係の技術指導)で訪れていた。)もあって恐怖を感じたものでした。警告してくれた友人男も町を離れた時に「ヨカッタ、ヨカッタ。」と男のくせにシクシク泣き出した(「もしかしたら俺も手首どころか首を持って行かれたかもしれない。本当に怖くなった。」by田代)そうで、翌日、空港まで見送りに来てくれた男に持ち金のほとんどを渡した(ロシアでは「金で解決する」ことを「友情の証で手を打つ」と言う事を思い出しました。)様と合わせて心温まる話(?)でした。
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