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DEATHNOTE⑤~⑦

2010.10.31
 ヨツバ編です。第2部(というより月がキラに戻るまで。)のつなぎの話に当るらしいですが正直第2部よりこっちの方が面白かったなという残念な感想があります。(やっぱりLがいないと緊迫感に欠けます。偉大だわ、L。)ここでLの死により第1部が終了し第2部に移りますが2部以降のテンションの低さには色々ガッカリしてしまったものです…。

 夜神月…月「もしもし。」
L「もしもし?ミサミサだよっ。」
月「竜河…何がもしもしだ。」

4巻電話のシーンにて、さすがのLもここまでははっちゃけてくれないみたいです。(当たり前です。)
記憶が飛んだことにより1巻当初のピュアな外見を取り戻したので心密かに喜んでいたものの読者の多くは物足りなさを感じていたらしく2冊ちょっとで戻ってしまったのが残念でした。白くても黒くても「自分の中(だけ)の正義を信じて突っ走る所」は同じなんだなあ(そして基本的に人のペースに合わせることはできない。白い時でさえそれがもとでLを殴り倒している。やり返されましたが。)と同一人物の面影を見た気がしました。そして白い時もミサに引いている辺り彼女は根本的に月の好みから外れていたんだなあ、と認識を新たにしてしまいました。(大場先生によると月が女性を好きになることはあり得ないそうです。きっと白いままだと生涯清らかに仕事一筋で人生を終えてしまうんでしょうね。どっちにしろ本当に人を好きになることができないなんて、それはそれで悲しい気が…ゲフッ!)あの時ミサと一緒に鎖につないで(それはそれで危ない状況か?)置いてきぼりにしておけば戻らなかったのか?と思ったりもしましたが、遅かれ早かれ同じことだと気づき(ノートのルールをチェックするため1度は手に取るだろうし、取った瞬間に火口を殺して所有権を得るだろう。Lも情報を得る為にギリギリまで火口を生かしておこうとするだろうし。)悲しくなりました。アニメ版ではLが死んだ後で彼の存在の大きさが分かり、彼の幻影(妄想?)を見たりと放心していた事が多かったり(どうやら唯一肩を並べられる存在がいなくなって心にぽっかりと穴が開いたらしい。「勝った。」のは嬉しかったけどその後の事は考えてなかった様子でした。)とフォローがいっぱいあってまだ救われましたが原作だとひたすら冷酷さを感じて引いてしまいました。ドラマ要素を排除するにしても、もうちょっと人間らしく描いて欲しかったです。一応、彼が主人公なんですから。(そして彼が主体で物語を持っていくには正直嫌われすぎているキャラなのですから…ゴフッ!)

 L・Lawliet…松田「竜崎!僕にも何かできることはありませんか!?マネージャー以外で!」
L「じゃあコーヒーのお代わり持ってきて下さい。」
松田「ええええぇ~!?」

アニメ版迷シーンです。茂木さんや夜神局長の活躍を目の当たりにした彼はこうして「僕も…もっと活躍したい!」と独走しヨツバに不法侵入することになりました。
最期の心の言葉「…が…ま…。」は「間違ってなかった…が、ここは私の負けか。」になるらしいです。アニメ版では万一の事も考えて捜査本部のパソコンに今までのデータを取ってありましたが月に発見され消去されてしまいました。(後継者のニアが今までの事件検証でやたらと時間がかかっているのはそのせいもあったのだろう。)レムが今までの事を洗いざらい言う代わりに情状酌量を訴えてもミサと月の大量殺人の罪(死刑)は免れないでしょうし(そして死刑確定だからこそレムは死んでしまったのだろう。)何よりLはそんな甘い人間じゃない(アイバーやウエディのように特異な才能の元主だったら考えるのかもしれないが。)のであの展開しかなかった、んで、しょうね…。死んでしまったのもショックでしたが、セットでワタリまで亡くなってしまったのには衝撃を受けました。(どうせならデータ消去のシステムでなくワイミーズハウスにデータを送るシステムを作っておけばよかったのに、と思ったのは私だけ?)密葬されたとありましたがいったいどこに葬られたのでしょう?(まさか夜神家の墓?)骨まで正規のルートで葬られず死んだ後まで利用されている彼(月が偽Lを演じてるせいで世界情勢的にはまだ生きていることになっている。)がひたすら哀れでした。第2部でも回想シーンくらい作ってほしかったです。(できればワタリもセットで。)

 弥海砂…ミサ「ヨツバの皆さん。今日はスペシャル接待ですので楽しんで行って下さいね。」
火口「ミサちゃん、個人的に俺の愛人にならない?いい仕事いっぱい回すよ?」
鷹橋「ミサちゃん、こっちにもお酌してよ。」
レム(ミサ…これではまるでキャバクラ嬢じゃないか…!)
    (間)
月「居合わせたヨツバ社員が全員心臓麻痺…!?いったい何が起こったっていうんだ!?」

リュークが取引した分は元々の残り寿命の4分の1でしかなく、レムの死によって残り寿命の2分の1、車内で殺した金欲銀造の分、そしてレム自身の寿命をもらった彼女はこれで近年まれに見る長寿を手にしました。(物語終了後、彼女が自殺という形で死ななければならなかったのはそのままだと死ぬまでに長~い時間がかかるからだろう。)なのに命をかけて助けてくれたレムの死をまるで悼んでいない彼女になんだか違和感を持ってしまった私です。(「ライトの勝ち~っ。」って喜ぶのは置いといて、ちょっと薄情すぎやしませんか?)ヨツバ編でレムとの再会を果たすも「こんなのが味方なんて嫌だ。」とあからさまに拒否反応を示しているし(アニメ版では「ミサの味方…❤。」とその一言だけで信用していましたたが。それでいいのか?)過去この2人はどうやって信頼関係を築いていったのか物凄く疑問に思えました。(というより始めからレム1人が盛り上がっていただけて所詮ミサにとっては大した存在じゃなかったのだろうか?…か、悲しい。)これで月のミサ殺害に対するストッパーもいなくなり危機的状況に陥っているのにも自覚は無いんでしょうかね?レムを殺した計画をたてた月に対してもまるで疑問を抱いていないし都合のいい女ぶりにも程があるだろ!とツッコミを入れてしまった私です。

 松田桃太…松田「聞きましたか局長!たぶん果てしなく白に近いグレーですよ。」
L「(いや果てしなく黒に近いグレーだろ。)松田、ハウス。」

捜査本部の中で唯一Lに苗字呼び捨てで呼ばわれてしまっている天然若手刑事です。(監禁中の月に偽キラ復活を呼びかけようとするときなど「松田ァ!いや松田さん、止めて下さい。」と言い直されている。一応本人の前だけではさんづけをしている辺りはLなりの気配りなのだろうか?)桃太という日本昔話に出てくる鬼退治の英雄(桃太郎)のような名前には思わず吹いてしまいました。
ヨツバ編ではベランダ飛び降りの奇策実行(逆立ちできるんだ…と変な所で感心したり。)テレビを使ってのおとり大作戦(ヨツバ本社の不法侵入時といいビックリ顔が印象的な彼です。)など様々な活躍を見せて外見も若々しく美しく変化した彼です。(月もLもですがこの漫画、登場人物が皆人相変わりすぎですよ…。)その天然ぶりとええかっこしさ(言葉だけでなくちゃんと実行する辺りが偉いと思う。)が気に入って殺伐とした話の中で妙に癒されてました。小畑先生は「いい加減な行動ぶりが嫌い。」だそうですが私は結構こういうキャラは好きです。

 火口卿介…火口「俺がキラなら結婚するんだな!?」
ミサ「死ね。このキモMハゲ。」

火口を見るたびに「ドラゴンボ○ル」のベジ○タを連想するのは私だけでしょうか?(髪の生え際が似てませんか?)ともあれフェイス重視のミサをあなたの外見で口説いても無駄だと思いますよ?とツッコミを入れてしまった私です。(月に惚れたのも顔が理由で記憶操作で月の立場が変わるたびにコロコロ考え変えてるしね。)
死神の目を手に入れる為にミサとの結婚を目論んだくせに「結婚したら保険金をたんまりかけてやる。」と意味不明な行動を計画している頭の弱い偽キラです。(殺しちゃうなら手に入れる意味ないでしょう。それとも自分に保険金をかけて万一の時にミサが路頭に迷わないようにするという愛情表現なのだろうか?)あのまま家に閉じこもっていれば捕まることも無く(ミサの携帯の録音だけでは証拠不十分だからこそのテレビ大作戦だったろうしね。)ヨツバの皆に正体がばれただけでいい人生が送れたのにね(そしてレムもLも死ぬことは無かったろうにね…。)と下手を打った行動には思わず「…チッ!」と思ってしまったキャラです。(これが奈南川や三堂辺りなら作戦を見越せたろうに。レムも人選を誤ったな…。)自動車事故を起こそうが手を狙撃されようがかすり傷一つ負ってない(当たったのに!)彼には思わず「骨太か!?」と驚いてしまった記憶があります。なんで無傷なんでしょうね、彼?

 余談…三堂→ヨン様、奈南川→FF7タークスのツォン、尾々井→マトリックスのハゲ(モーフィアス)を連想してしまう…というかそのものに見えるのは私だけでしょうか…?
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DEATH NOTE①~④

2010.10.30
 コンビニで他の本を立ち読みをしていた所、通りがかった女学生が最新刊(4巻。連載当時の話です。)を見つけ「出てんじゃん!」と大喜びでレジに持って行った事をきっかけに「それほど人を熱狂させる漫画とは一体?」と手に取ったのがこの話との出会いでした。おかげで初めて読んだのは4巻で、ミサが主人公でキラを探すための旅をしてきた話だと大勘違いしてしまった(少年漫画だ、冷静に考えろよ!)のもいい思い出です…ゲフッ!(なのでその後①~③巻を読んで「ミ、ミサは!?ミサはどうした!?」と滅茶苦茶焦ったのもいい思い出です。てゆうか馬鹿ですね、私。)とはいえ周り(読者)のあまりの熱狂ぶりに逆に引いてしまい本格的に読み始めたのが連載終了した後の事だったので「リアルタイムに読んでいれば関連書もいっぱい出てて楽しかったのに…。」と歯噛みしたのも…本当にいい思い出です。後悔先に立たずという言葉をしみじみと感じた話でもありました。

 夜神月…月「僕がキラだと疑われることすらあってはならないんだ!」
相沢「竜崎!聞き込み調査を行ったところレイ・ペンバーの隣の車両にフードを目深にかぶり独り言をぼそぼそ言っていたあからさまに怪しい男がいたという目撃情報が多数確認できました。」
L「…まあ、キラがそんなあからさまな痕跡を残しているとは考えにくいですが…一応調べておきましょうか。」

あの行動で(しかも電車に乗るまではその怪しい格好のままで尾行していた。)誰も気に留めなかったのはひたすら運がいいとしか思えない状況だと読みながら思いました。(バスの運転手でさえ1度しか乗ったことのないレイの事を覚えていたというのに。)終盤、魅上とものすごいタイミングでコンタクトが取れた辺りからも察するに彼はメチャクチャ運がいいキャラクターのようです。
さて月くん、主人公なのに「ヅラ頭」(…は?カツラ?)だの「キモい。」(…ああ、笑い方のことね。)だの「どうしてあの親からこの悪魔が?」(えーと、誰に似たんでしょうね?)等々巷では嫌われまくっている登場人物です。(同人界を知らない人には特に…ゲフッ!)1巻では目のクリっとした少年風の顔つきだったのに2巻以降すっかり悪人顔になってしまって「人相変わりすぎだろ!」と友達とツッコミを入れ合いました。親は人格者でもセンスには問題のある人らしく下手をしたら背景にフィットしている彼の服や、月と書いてライトと読むその名前もどういうセンスなのだろう(妹の粧裕もね。白湯じゃないんですから。2人とも名前の由来は何なんですか!?)とツッコミを入れながらも笑っていました。キラ(これまたトホホなネーミング…。)の存在如何については少なくとも犯罪者への刑法が甘すぎる日本に限って言えばいた方が安全な気がするので、受刑者には体罰を取り入れるなど奇跡が起こって刑法が変わるまでは(罪を犯したときの罰があまりに甘すぎて犯罪へのブレーキになっていないと思うので。利己主義的な社会になってきた今、自分が痛い思いをしないと分からないのでしょう。)私はキラ養護派です。正義の使者(新世界の神。)を気取っていても彼に何が正義で何が悪かを見極める力は無い(あったらFBIの皆さんは全員無事だろう。)のは重々承知してますが現在日本は既にその段階を超えて病んでいると思うので(刑務所を出たとたん、衣食住がある刑務所に戻る為だけに通りがかりの女子高生を殺害したという事件まである。決定的なことにならない限り動かない警察の怠慢は言わずもがなだし治安は着実に悪くなっていると言えるでしょう。)いた方が安全ではないかな~と思ったりしてます。

 L・ローライト(L・ Lawliet)…
海砂「楽しいんじゃない?この変態!」
L「私が、変態…。(誰も否定してくれない…。)」

誰も庇おうとしないんだ、とアニメ版でも気になってしまった1シーンです。松田が「コラーッ!弥!」と怒っていますが彼さえも決して否定はしていません…ゲフッ!
13巻(解説書)を読んで彼の名前が本当にL一文字だと知った時にはたまげました。(ブランドのELLEだって4文字使っているのに。もっと人間らしい名前は考えつかなかったんですか、ワタリさん!)この人も姿を現す前と後ではbefor/after並にルックスが変わり果てている人です。隠れている頃は天然パーマの背筋の伸びた青年風だったのに何故あそこまで変わってしまったのでしょう?(始めて人に会うからと髪を切って身だしなみを整え、興奮して寝付けなかったためにクマができてしまったのでしょうか?)ともあれ月に比べると味方の少ない孤独な名探偵です。(ミサ、リューク、レム等々利用できる人間が周りにあふれているライトと違ってせいぜいワタリ位しか真の味方はいない。捜査本部の4人は夜神局長の息子であるライトを無条件に信じているし。)ナオミさんを葬られてしまった後は有能な部下も無くあそこまで独力で追い詰めるのは大変だったでしょうね。個人的には4巻ライトとの電話の応酬が気に入ってます。(映画版も含めて。ものすごく嬉しそうなライトの表情が印象的でした。)

 弥海砂…海砂「他の女の子ともデートします?」
月「そういうことに…。」
海砂「そんなの嫌!」
月「じゃあ男と…。」
海砂「問題ないわ!」

某アンソロに載っていた2人のやりとり(アレンジ版)に吹いた記憶があります。海砂は「死神の目を持った人間を主人公に絶対服従させる為」だけに女でライトに一目惚れする設定が初めから決まっていたそうです。(大場先生、現実の恋愛はそんなご都合のいい存在じゃないですよ。)またこの場面の「利用するだけ利用して用済みになれば殺す。」という男性的発想から大場先生は男だ(検証によるとガモウひろし先生らしい。)と足がついたようです。
一目ぼれは100歩譲って認めるとしても(よりによってあんな性格の悪い男に惚れなくても…。)尾行でプライベートを洗われている中勝手に会いに来たり(こんな大変な時に…と私も殴りたくなりました。)大学にまで勝手に入って来たり(それってストー…ゴフッ!それにしてもあれだけ人が集まってきたのに月の所までまるで騒ぎにならずにたどり着いたのは不思議。)正直ムカついていたキャラクターです。(それでも主人公と誤解できた私って…ガフッ!)好きになったのは拘束された後(3日3晩飲まず食わずで。)頑として口を割らない彼女のガッツを見直してからでした。しかし描き手の小畑先生はその「好きな人の為ならなんでもする。」という行動理念が理解しがたく正直苦手だったそうです。まあ共感できるかどうかは別としてもそこまで男に都合のいい女は現実にはほとんど存在しませんしね…。 

美空ナオミ…月「婚約者を亡くされたなんて…。」
ナオミ「私、彼にお金貸しててその上保証人になってたんですよね…。株で失敗して闇金に手を出していたなんて知らなくて、入籍前だから保険金も入って来ないし、取り立てから逃げる為に毎日転々としなきゃならなくて、もう…。」
月「そ、それで偽名を…。」

そんな怖いネタがアンソロジーに載ってました。小説版によるとLにカポエラを伝授したのは他ならぬこの女性だそうです。なので、もし「いざとなったら力づくで。」と月が行動に移していたらその時点で反撃に合いデスノートの物語は終わっていたでしょうね。
こんな仕事も出来て意欲もある立派な女性が男女平等を謳われているこの時代にたかが結婚位でFBI職員という立派な仕事を棒に振るだろうか、と疑問に思っていましたがネットで囁かれている話によるとこの時彼女はすでにレイの子を妊娠していて仕事を辞めたのはそれが理由らしいです。(レイの「家族が出来たら癖が出る間もなく忙しくなるさ。」というセリフの真意はそういうことらしい。)そう考えるとキラ事件に口出しするなというのも殺人事件の調査が母体に悪影響を及ぼす(確かに胎教には悪そう。)のを恐れた為だと納得でき…結末に余計に悲しくなりました。(つまり一家全滅…。月が嫌われるわけだよな。)あの時雪さえ降らなければ傘をさして視界が狭くなった相沢が月の事を見つけていたはずで、ついでに声くらいかけており、またその場に居合わせたナオミの事も覚えていたはずで、死の運命が変わったかどうかは別として無駄死にすることは無かったのに、と思うと切ないです。(ていうか超身近で殺人が起こっており容疑者が近くにいることまで分かっていたのだから周りの状況位しっかり見ておけよ、相沢!)連載終了後も未だ彼女の死体は発見できないままらしいです。(警察はどこまで怠慢なんだ。)

 レイ・ペンバー(Raye・Penber)…
レイ「ただいま。」
ナオミ「お帰り、レイ。まずは1日の報告書を作る?携帯メールとレシートのチェックにする?それとも自白剤?」
レイ「信用ないんだね、僕…。」

アンソロでは上のように完全に尻にしかれている彼の絵が多いですが現実(コミックス)では彼の一言でナオミはしおらしく言うことを聞いているという亭主関白ぶりが伺えます。(しかし従いながらも隙を見てバスジャック事件の事を聞き出したりとちゃっかりしているナオミさんであった。)でも純粋に性格だけを見ると絶対にナオミさんの方が強いので子供が生まれた後は再び立場が逆転していたでしょうね。(生まれてたらね…悲。)レイは人(月)を疑う気持ちに欠けていたり、脅されると自分から「まさか彼女を!?」と婚約者の存在を仄めかしたり(もしかしたらある種の自慢だろうか?)挙句の果てにキラにいいように利用されたり本当にFBI捜査官か?と疑いたくなる程いい人でした(いや、書いた名前の人物が全員死ぬとうすうす分かっていて実行したのだから「いい人」とは言えないか?)が、断り切れず利用されやすい人でもありました。もしこの人がナオミ並の推理力や(ナオミは月と会った時既に名前が殺人に必要なこと、心臓麻痺以外でも人が殺せることを確信していた。)総一郎並の覚悟があったら物語は大きく変わっていた(彼が書き込みを拒否していたら、死んだのは彼一人で終わったもののキラはあっさりと捕まっていただろう…。)と考えると切ないです。「デスノートを使った人間は天国にも地獄にも行けない。」となると不本意ながらも使ってしまった彼はどうなってしまったのでしょう…と心配になったキャラでもありました。(月曰く「それはただのたとえで天国も地獄も存在しないって事。」らしいですが…。)

余談…ポテチ・トリックについて、よくせんべいを齧りながら机で書類書いている私だから思うのですが、あの位置と角度では袋のパッケージしか見えず中のテレビが確認できないと思うのですが…。(椅子を目線が机と同じになるまで下げれば見えるでしょうがそれだと物凄く怪しい態勢になって疑いを招くでしょうし、袋を少しでも上向かせたらカメラにテレビが映ります。ダメじゃん!)1話で捨てたのももしかしてまるで役に立たなかったからだったりして…ゲフッ!

エゴイスティック・エロテイック

2010.10.29
 この頃水戸先生は「あんたの家の近くに行きたい店があるから夜、付き合って。」とレディースバーに連れて行かれたそうです。女性専用車両のようなものではなく女同士のハッテン場(「違う!女性だけで楽しくお話しするだけで怪しい場所じゃないのよ!」「欺瞞だろう、それは!」)の中で大変気まずい思いをされた先生はお返しにその友達をフィギュアに囲まれたオタクバーに連れて行き、いたたまれない気持ちを味あわせたそうです。趣味でない場所に連れて行かれるのって苦痛だよなあ~という事がお二方ともこれで理解できた事でしょうね…。

 紀藤七恵…陸「できなかったんだ、セックス…。」
秋信「…いや、セックスしようとしたんですか?会って2度目の女性と?」

問題点はむしろそこだよな(不能の心配より貞操観念の低さの方が大問題だよな…。)と秋信のもっともなツッコミに頷いてしまったものでした。いくら遊び慣れている(場慣れしている)七恵でも、好みの美少年相手でも、打算(資産家の唯一の孫である陸と結婚すればどんなに悪くても何かしらの遺産は入る)的に折り合いがついていても肉食系ゆえに「食べる」ことのできない獲物は論外だったようです…ゲフッ!(年下相手に多くを期待しないのは恋愛の鉄則だと心得ていてもリードのしようもない不能相手に遠慮は消し飛んだらしい。)親友である自分達の孫同士を娶合わせるという爺ちゃん達考案のロマンティック(?)な見合いでしたが、そんな勝手なロマンを両親は最初から良く思っておらず、当の爺ちゃん(紀藤誠司)も「本当はお付きの秋信の方が気に入っているやけど、もっちゃんの手前もあるから(だから仕方なく)。」と始めから本命扱いではなかった縁談ではあったので破談にするのは簡単だった(いくら誠司に力があろうと今時、祖父の言う事を聞いて意に添わぬ見合いをする女などいやしない)でしょうね。持ち前のA級ライセンスで秋信とカーチェイスをしたり、彼をパシリに使って首尾良く陸をカーセックスの名所に連れて行ったりとなかなか良い味を出していただけに早々に登場が終わってしまったのが残念にも感じてしまったキャラクターでした。それでも女として、女の側から誘ったにも関わらず後頭部をガラスにぶつけるほど思いきり突き飛ばされ、帰るほど嫌がられた(女に恥をかかせた)のには傷ついたんでしょうね…ゲフッ!

 藤堂理津子…陸「もうこの際、誰でも…爺さんが気に入りそうな人なら誰でもいい。他に女用意してくれ。」

紀藤家の女でない時点で既に「爺ちゃんが気に入る対象」からは外れていると思うのですが…ゲフッ!(それにしても七恵の時といい女性に対して酷く失礼な思考回路をしていると思うぞ、陸くん!)という訳で何でも言う事を聞いてくれる女性である彼女に(一日で)白羽の矢が立ちました。秋信の浮気相手として「他の男と見合いしてくれ。」と言われるのには相当傷ついたでしょうが彼にとっての「都合のいい女」でなければ会っても貰えなくなるだろうということや、彼の「本命」である陸と結婚してしまえば少なくとも「彼を取られる」事は無くなる(「良い御縁だと思ってますけど。会長のお孫さんですし。」by理津子)などきっと色々屁理屈をこねて自分を納得させたんでしょうね。子供を作るのに人を巻き込んで傷つけてまでする意味はないのに3Pに付き合わせようとしたり、あまつさえ本命とのセックスを見せつける秋信が鬼に思えてハードな内容に反して全然萌えられなかったものです。(本命は陸でも浮気相手である理津子にも立派に手は出していたでしょうし、この男の存在自体が結構微妙…。誰でも良いと言われたからって自分の「お古」をあてがうのも従者としてどうなのか…ゴフッ!)主人公カップルもすっかりデキ上がってしまった今、いい加減あんな性悪男の事なんて忘れて欲しいものなのですが…ね。

 柴崎陸…秋信「元々、貴方が望んだ事でしょう?愛なんかなくたって子供は作れる。」

多分それは元恋人だったにも関わらず自分を捨てて他の女と駆け落ち婚して子供を作った陸の父親・海に対しての精一杯のイヤミ(「子供のいる普通の家庭」という体面を保つ為に自分の所から出て行っただけで子供がいようがあの2人の間に愛は無い、と思っている。)であり他に「本命」がいようと女は抱けるという証明に理津子達とも浮気していたのでしょうね、秋信は。(最低!)そんな最低ぶりが見えるだけに、妹の春花といい、理津子といい、彼といい何故こんなダメ男に惹かれるのか理解に苦しみ、結果として共感できなかったカップルでした。思えば登場人物の中で唯一七恵(「アレはダメだわ。顔は良いけど絶対遊んでる。」)には男(秋信)を見る目があったのでしょうね…ゲフッ!陸が子供の頃は悪事を働いた彼に代わって小指を詰めたり過去・何かと庇ってくれた教育係りでしたが意図的に下半身の処理をしてゲイに目覚めさせるわ、女との縁談の邪魔はするわ奴が現在・ロクでもない従者になってしまっているのは確実で家出するほど悩んでいる陸に多少同情もしてしまったものでした。父の海が柴崎家を出て行ったのも紀藤家との縁談が嫌というより秋信に側にいられるのが嫌だからが主な理由でしょうし(だから祖父と父との確執も本当はそんなに深くなかったのかもしれない。)縁談を前にして「性教育」の果てにレイプされた、どこまでも人生を狂わされている陸に心から合掌してしまったものです…ゴフッ!

 甲田秋信…陸「俺は…父さんの代わり…か?」
秋信「違…う…。今は、違い…ます。」

「今は」違うという事は元々はそのつもりではあって予定と違って陸が父親よりも理想的に育ったから本命を移した(顔に刃物を突き刺す程に秋信を嫌っていた父と違って「彼にベタ惚れ」という点で父親よりも上になった。)という、ただそれだけの打算的な愛情に思えて感動は…できませんでした…ゲフッ!陸の父親・海が死んだ事に関しては自分が悪いからいくらでも償うみたいな事を言っていましたが当の息子に手を出すわ、浮気はしまくりだわ償うどころか余計に罪を重ねているだけだろとツッコミも入れてしまったものです。(本命に対しては)気はきくし仕事もできるようですが、七恵同様いくら経済力があっても浮気をする男など願い下げだとしか思えず、どうしても素敵には思えなかった男役でした。陸に対しての愛情もこうなってみるとただの光源氏計画(「憧れのあの人」の血縁の子供を自分好みに育て上げて大人になった所で頂いてしまう最低計画)にしか見えず今一つ萌えなかったものです…ゴフッ!

アンジェリーク

2010.10.28
 昔の漫画はコミックスにする際ページ数が決まっていた(里中先生の「ミスターレディ」などはそのせいで最終話がコミックスに収録できずじまいだったんだとか…。)そうで「同じ値段でたくさん読めた方が嬉しいと思ってなるべく単行本収録ページのギリギリまで使うようにしている。」と書いてあったことにプロ意識というか意気込みを感じました。(文庫版がやたら分厚いのはその反動なのでしょうか…?)文庫版にも新・オマケページがあって感動した一品です。(でも私が読んだのは旧版…。)当時の恋愛ブームに乗ったスイートネオロマンスゲームの漫画化作品なのにラブラブ度が少なくて(禁句だろ!)個人的には読みやすかった話でした…ゲフッ!というわけで羽ペンとノートパソコン、馬車とエアバイクが混在する不思議世界の物語です。(時代はいつだよ!?)

 アンジェリーク・リモージュ…今の今まで笑っていたと思ったら突然「パパ、ママ…。」と思い出し泣きを始める辺り、この人にはもうどう接していけばいいのか分からなくなってしまいました…ゲフッ!(幼稚園の幼児ですか貴女は…。全く同じ条件で唐突なホームシックにもならずに頑張っているロザリアの方にむしろ好感持ってしまいましたよ…。)漫画では「アンジェが女王になるに当たって前向きな結論を出せるのはランディしかいない。」と急速(過ぎ)にランディとくっついていましたが、2で新しい女王候補と恋愛する守護聖達の立場を考えるとむしろカップル成立させる必要は無いような…ゴフッ!恋人に昇格したランディには守護聖と女王としての時間が終わったら自分の故郷に来てくれとプロポーズみたいなことを言われていますがアンジェの在位期間が終わった時に超都合よくランディの守護聖交代時期と被るかは疑問で(年寄り3人組はこれで2回も女王交代を見ているわけですし。)そうそう上手く2人が結ばれるかは微妙な問題だったり…ゲフッ!ゲーム版「アンジェリーク2」でアンジェが女王にロザリアが補佐官になっている辺り、結末は始めから出来レースではあったんですけどね…。(禁句だろ!)

 光の守護聖ジュリアス…アンジェリーク2(ゲーム版)で妹が彼の力でできた惑星を金玉と言っていました…ゲフッ!(しかも妨害されてその金玉潰れてるし。)「勝手に個人的好意で力を贈るのは女王陛下の反逆にも等しい妨害行為。」だそうですがゲーム版でバリバリそれをやっていた貴方が言っても全然説得力無いような…ゴフッ!番外編でジュリアスが公園の片隅で寝ていたアンジェリーク(何故せめてベンチで寝ない?)をず~っと支えていたせいで痺れて動けなくなった話があった(そしてカラー扉絵にはドレス姿のアンジェと踊っている絵がある。)のでそんなフラグも立っていた以上てっきり彼とくっつくのかと期待していたのですが最期の3冊くらいであっという間にランディとバカップルが成立してしまい、そのお粗末な恋愛ぶりにも「…。」となってしまった私です。ロザリアも彼の所に定期的にバイオリンを聞かせに来る仲でありながら、頭の中ではルヴァ様のことでいっぱいですし(他の男の前で失礼にあたらないのか?)この人は実はモテそうで全くモテない1番哀れなタイプの男なのではないかと同情してしまいました…ガフッ!

 神官リオ…「天使様」を連発する恥ずかしい神官。天使を信仰するのは個人の自由なのでいいのですが、個人の自由だからこそ他人にその電波な世界を言った所で分かってもらえない(別の方法を探すべき)ことも人生の早いうちに学習すべきだったなあ、と頭の悪いピュアっぷりを褒めるべきかげんなりするべきか悩んでしまいました。天使様(アンジェ)がちゃんと実在しているのは分かっているのですが、おかげで彼を慕うマイヤもやきもきしている有様ですし(マイヤ兄のニキも「現実見ろよ。」と呆れていますし)天上の人間は天上の存在として、地上での人間関係にもっと気を配るべきだった(そうすれば天使の家焼き打ち事件は起こらなかったのでは…?)と思え、正直微妙なキャラクターです。とはいえ天使を通じて豊穣の土地に民を導いた伝説の神官として後世まで名前が伝えられる偉人にはなっていました。所詮人生は「勝てば官軍」なのです。(オイ!)

 ロザリア・デ・カタルヘナ…ロザリア「ルヴァ様と女王の座のどちらかを選べと言われれば私は女王になる道を選ぶでしょう。(即答)でも私はルヴァ様はお慕いしております。そんな上で私が大切だという言葉を下さいますか?」
ルヴァ「あー、男としての私の立場って一体何なんでしょうねー…。」

ロザリアの決意に焦点を当てるかルヴァの男のプライドに重点を置くかで印象が180度変わってしまう恋愛エンドでした。(「都合いいからお前キープ。」と言われているみたいで個人的には微妙だった。)嫌われることを覚悟した上で自分の生き方と気持ちを告白した切ないシーンではあるのでしょうが、あのお優しいルヴァ様がお断りするなんていう展開を行うはずもなく全く危機感を感じなかったのは私だけでしょうか?一応両想いとしてカップリングは成立しましたが、個人的にはルヴァが彼女に恋心を抱いて特別視しているというよりロザリアのあからさまな態度に責任を感じて体裁を整えた(「気持ちを向けられて嬉しい。」ではなくて「1番の悩み事」だと自分で言っちゃってるし…。)ように見えたので、派閥とか以前の問題として人としてこんな関係でいいのか(むしろ恋でも何でもないのでは…。それで除外されたゼフェルも哀れ。)と微妙に思えてしまいました…。絵的に手のかかる守護聖ベスト2のルヴァ(1位はオスカー、3位以降はマルセルとゼフェル以外の皆が次点だそうな。)をお相手に選んだ辺りは作者の作画的苦労がしのばれますが、女王を目指してこその彼女なので無理にカップルを成立させることは無いのでは…ゲフッ!そして女王にはなってないのに補佐官として自ら彼から遠い所へ行ってるし微妙な二人でした…ゴフッ!

 炎の守護聖オスカー…夢魔「炎の守護聖は女性に対して軽薄な人物よ。つけ入る隙は充分に…。」
オスカー「捕まえたぜ、お嬢ちゃん。気をつけないと俺みたいな優しい狼が狙ってる…。」

襲うはずの人間が下克上を果たされ逆に襲われた展開には吹いてしまいました。(夢魔さん、免疫が無いもんだから…。)守護聖様ランキングで彼がダントツぶっちぎりで1位に輝くほど本当に女の子に人気があったと知った時にはたまげたキャラです(2回目、3回目でも3位をキープ。漫画版序盤の出番のなさを考えると凄い。)が、セリフを音読しながら爆笑していた私の中ではコミカル系キャラとして定着してしまっていたり…ゲフッ!彼のイメージモデルは狼からソフトなシベリアンハスキーに変わった(それじゃ本性はやっぱりワルってことなんじゃ…。)そうで、その情熱的な愛の言葉の数々には作者さんも物凄く恥ずかしい思いをしながら描いていたそうです。(おかげで笑わせて貰いました、由羅先生!)登場キャラクターにまで女の敵扱いされて悪者みたいに描かれていましたが、後半の彼を見てただの女好き(女泣かせ)ではなく本当に女性の扱いは上手いとアンジェとのデートにて彼に対する評価は上がってしまいました。(現代日本人男性って女性の方からへりくだって誘われるのをず~っと待っているだけなので自分に対して苦手意識を持っている「望みの少ない女性」にさえ敢えて誘いをかけるその積極性は評価に値するかと…。カプチーノで白い鬚をつけて「相手を笑わせる」のも実はかなりの高等技術。)確かにこういう人とのデートは楽しいでしょうね。(別の意味で。やっぱりギャグ系イメージが拭えない…ゴフッ!)

 闇の守護聖クラヴィス…右ピアスはゲイのアピール(ちなみにオスカーのしている左ピアスは勇気の象徴。…そんなに女の子にアピールしたいですか、オスカーさん?)だそうで「意味」を知った時には前女王に振られたからってそこまで男の人生捨てなくても!と大焦りしてしまいました…ゲフッ!(いや地球とは文化が違うから多分そんな意味じゃない…はず。)前女王に関してはあんな辛い思いをしてまで別れたのに彼女の在位年数は歴代女王と比べるまでもなく短かった辺り実はあの人は無能だったのか?と余計悲しみに花を添えてしまったものでした…ゴフッ!(いや前々女王の時に既に「宇宙は寿命を迎え滅びの道を歩み始めた」そうなので、あの人は宇宙終末期の本来前任者が責任持って処理する問題を全部押し付けられた貧乏くじを引いた人だとは…思いたいのですが。)ついでに言えばそのロマンスを焚きつけたのもやっぱりルヴァ様。(ロザリアの夢魔騒動といい、この人は自分で自覚のないトラブルメーカーなのではなかろうか?)そして前女王陛下が伝言を頼んでしまったのは規則大事のクソ真面目な性格ゆえにクラヴィスとは犬猿の仲であるジュリアス。(よりによって1番頼んではいけない人に…!)「誰かが違う行動をしていれば何かが変わっていたかも。」というルヴァの意見はは全く持って的を得ている(ていうか貴方がそれを言いますか!)と私も大きく頷いてしまいました…。(もしゼフェルがこの話を聞いたらキッパリハッキリ「おっさんのせいじゃん。」と忌憚ない意見を言いそう…ガフッ!)

 女王補佐官ディア…ランディ「ディア様ってお母さんみたいですよね。」
ディア「お姉さんじゃダメかしら?」
ランディ「ええ、お姉さんにするには老け過ぎましたから。」

若き日の外伝を見て清楚なお嬢様風の彼女に見とれると共に、今のオバサン臭いお姿への変貌に大ショックを受けてしまいました。(前女王アンジェリークの方はそばかすも消えて綺麗なお姉さんになっていたのに何故ここまで…。)鋼の守護聖ライの気持ちに気づいていながらスルーしてたこと(鈍男のルヴァでさえ気づいている挙句にディア本人にツッコミを入れているのでこれで気づいてなかったとは言わせない。…ていうか、そういう事を第3者が言っちゃダメですよ、ルヴァさん!)「秘密は永遠にしまっておきましょう。」という意味深なモノローグからライ→ディア→ルヴァの構図が見えたのでそれもあってルヴァ×ロザリアのカップリングは見てて痛いものがあったりしました…ゲフッ!ルヴァ自身は全然気づいていないでしょうけど、新女王即位後(もといルヴァ×ロザリアカップル成立後)に彼女が聖地を去った理由が分かる気がします…ゴフッ!

 鋼の守護聖ライ…ルヴァ「ライは貴女に夢中のようですね。昨日も私と会って何を話していたのかって怒鳴り込んできましたよ。」
ディア「…ストーカー?」

外伝に至っても後ろ姿しか描かれなかったゼフェルの前任守護聖。想い人のディアは女王にならなかったのに自分の元には来ないで女王補佐官として距離を置かれてしまい、挙句に自分は急速にサクリアを失って聖地からもお払い箱になったというショッキングな出来事の連発に(ただでさえ短気な性格な彼が)暴発するのは分かるのですが、それをゼフェルという当事者でない第3者にぶつけるのは最悪だと(ディアにぶつけられない気持ちのうっぷん晴らしにしてるでしょ?)ディアが彼を選ばなかった理由が分かる気がしました。当のディアに至っては「大きな声では言えないけれど、補佐官として残ってゼフェル達に会えたのは美味しい役所だ。」とライが去ったことをむしろ喜んでいる節さえある(一緒にいて気まずいのは分かるのですが…。)ので、その点を考えると哀れな男です。それにしても一体どんな顔していたんでしょうね?

 緑の守護聖カティス…マルセルに送ったワインの文字pour mon petit ami(ポール モン プチ タミ。「私の若き友人へ」)のpetitamiはフランス語ではボーイフレンドを意味する言葉として一般的に使われておりそれは友人への言葉ではなくおホモだちへの愛の告白です!由羅先生!(正しくはpour mon jeune amiとなる。)と焦った読者からのファンレターが届いたそうです…ゲフッ!骨と化して「お前のせいだ!」とゼフェルを指さすライの姿や守護霊のように夢魔からマルセルを守ったカティスからサクリアが無くなったら死ぬのかこの人達!?と焦ってしまったのですが(ゲームシリーズではオリヴィエ達の代の守護聖も交代した後生きていたことから)そんなことはないようで安心しました。じゃあ何故守護霊状態になっているのか謎は深まるばかりなのですが解明されないまま話は終わります…ゲフッ!

 サラ&パスハ…「ないわ、アレが…。」と深刻な顔で言っていた時には生理がないのか?(女王試験の真っ最中にナニやってんの、お二人さん!?)と本気で誤解してしまいました。「何だ水晶玉が見つからない位か…。」と汗をたらしているパスハのうっかり失言に「位って何よ!?」とサラが怒る展開には2人の精神年齢(大人ぶり)の違いが見えてちょっと笑ってしまったり…ゲフッ!(しかしあまりにもベタなバカップルぶりに目の前にいたらつい目を逸らしてしまう人達だなあと個人的には引いてしまったものでした。)種族的に対立している2人の立場からロミオとジュリエット的な話がチラッとでも描かれるかと思いきや最期までスルーされていた様には両種族とも駆け落ちした人達に関してはどうでも良かったのか?(親御さん辺りが「仇の一族の男なんかとつきあったら人生お先真っ暗だよ。やめなよ、悪いこと言わないから、ね?」と説得には…来ないのか。)と逆に疑問に思ってしまいました。サラは水竜族を冷血漢だと言っていますが火竜族も立派に情に薄いように思えます…よ?

 余談…個人的嗜好はジュリアス×金髪アンジェ(で、是非とも女王エンドを迎えてもらいクラヴィスが経験した辛さを身を持って味わってほしい。←オイ!)リュミエール×ロザリア(「女王にならなくても結局恋より仕事を取って、私のこと二の次じゃないですか。」「やだわリュミエール様、当然でしょう?」と2人で腹黒く笑ってるのが物凄く似合いそう…ゲフッ!)で1番好きな守護聖はゼフェルなので私的な萌えからは外れてしまった話でした。ゲームと違うメディアなので仕方ない事象ですが…。

BAKUMAN⑳

2010.10.27
 連載終了について「ここまでダラダラ来たら(オイ!)主人公カップルの新居や新婚生活も描かれるのではないの!?」という大方の予測に反しての終わり方が「打ち切り」なのか「作者の意志」なのか一時期話題になったそうです。結果(作者本人の言葉)として「作者の意志」だそうですが、アニメ化までして(過去の話となり果てても)大いに売れた場合は登場人物の平丸先生のように「あと6週だから。」(無理してでもピッタリ終わるように体裁整えてね。)と拒否権が無いのではなく「最近の話つまんないよね。で、いつ終わろうか?」と作者に終わる時期を選ばせて貰える(ある程度の猶予をくれる。それでも2か月位だそうですが)そうなので、おそらく「そういう事情」だったんだろうなあ~とこの世界の厳しさを改めて感じたものでした。(元ネタ・文庫版「地獄先生ぬ~べ~」の後書き。かの「Is」も回数を貰って計算を間違えたそうで結局作品が終わる時は大抵の場合「打ち切り」だという事実に違いは無いらしいです。例外は「もうテーマは全部描き終えたんで終わらせて下さい」と編集長から呼び出しがあった訳でもないのに自分から申告した「るろうに剣心」位で。)という訳で最終巻です。

 川口たろう…最高「おじさん、こんなバカなこと考えていたのか。ある意味すごい妄想力…。」

妄想じゃなくて、本気で文通のみ・デートもした事のない女性との結婚を考えていたのが怖いと感動を通り越して恐怖を感じてしまう前奇譚である叔父さんストーリー。相手の女性であった春野美雪さんも自分達と同じような恋愛(?)をしてそれを叶えようとしている娘達に最終巻に到っても「本当、素敵な2人よね。」(…本当にそうか?)と肯定的にとらえているけれども現実には妥協してちゃんとデートもこなしイベントもこなす男性を選ぶのが普通(ドラマ「ブラックプレジデント」に出てくる「恋愛する気持ちって言うのは例えればピザでいう『生地』で上に乗っているトッピングである食事や遊びが楽しいんだろ。見ているだけで恋愛成立してるなんてトッピングまで用意できる男に横からかっさらわれてお終いになるに決まってるじゃんか!」という持論に物凄く納得した。)であり言っている母親本人も妥協して別の男を結婚相手に選んでいる辺り説得力は無いよな~と感じてしまうこのお話叶って良かった(最高が仇を取ってくれた)けれど正直ドン引きさせて下さいと言わざるを得ない元ネタです…ゲフッ!

 ネット事件…秋人「声優にはいろんなファンがいるんだから恋人がいたってだけでショックを受ける人も多い。」

「ファンの前では恋人がいた話だってしてませんよ~。」とうっかりインタビューで言ってしまったが為に人気失墜してしまった声優・平野綾さんを思い出しました。(最も彼女はバックバンドのメンバー4人中3人と関係を結んでいたり、自分のヌード写真を撮って送ったり色々と乱れたお方で人気失墜はうっかり一言以外にも多々原因はあったらしいですが。)話の元ネタは別の本当にあったネット吹聴事件らしいですが芸能界が厳しいというよりそこまで理想を追い求めるオタクファンが怖いと(恋人がいたという過去形の終わった話でもアウトって…。)実感してしまう裏事情でした。「この話はフィクションですが現実も沢山入っています」という作者コメントと一緒に非常に恐怖を感じてしまう背景です…ゲフッ!

 亜豆美保…サラ「メールだけの付き合いって、じゃあアズキュンは処女ですか?」
美保「19歳女子って嘘だろてめえ、セクハラですか?」

その後当の彼氏の真城君まで電話出演してますますの盛り上がりを見せる声優編。(誰かこいつらを止めて下さい。)配役を決めるのにテレビまで使っての公開オーデイションがなされたり(たかが1番組のアニメヒロインに3時間も使ってそこまでやるか?)セリフを言い間違えたり(そこまで気合い入れて状況を作ったスタッフがセリフ誤植をしていたという展開もあり得ない。亜豆さんもコミックスのセリフを丸暗記しているのなら1人目が喋り出したその時に「ここのセリフ、原作と違うんですけど!」とツッコミを入れるべきである。)色々な(出来過ぎた)ピンチはあったけれども結局「実力で乗り越えた」という展開でハッピーエンドを迎える訳ですが、その実力をつける努力の過程が描かれていないだけにあんまり共感はできなかったヒロインでした。最終巻には赤いフェラーリに乗って新婚旅行に出掛ける(ブーケを投げる)2人の姿が書き下ろしカラーで描かれていますが単行本1巻からの10年越しの念願の夢が叶った割に全然感動できなかった(初期からためにためて待ち望んだ念願のシーンのはずなのに「それが何?」としか思えない)読者は私以外にもきっと大勢いるだろうなと確信を持って言えるラストでした…ゲフッ!

 真城最高…最高「僕達の漫画がアニメになってそのヒロインを亜豆さんがやる!その夢が叶ったから結婚して下さい!」
亜豆「これからはずっと隣にいられるね。」

中学の教室でいつも右側隣に彼女がいる、それが1番幸せだったから迎えに来る車も左ハンドルの外車(フェラーリ)で乗車のたびにその幸せを再現できるようにする…って、もう芸が細かいというよりドリーミングし過ぎていて怖いと改めて実感してしまう叔父→甥っ子コンビの演出です。(隣に座らずに後部座席に座らせて貰えませんかというツッコミはツーシーターなので効かない。)夢は確かに叶えているけれど漫画家として面白い作品を作るというよりアンケートが何位だったか、「順位一位の作者」が結婚する体面ばかりを気にしている辺り(その考え方も読者が票を出す機械にしか考えられていないみたいで何か嫌。)徹夜続きでゾンビのようになりながらも「頑張っている」のは本当でも動機はかなり不純だよな(漫画を描く事は結婚の為の「手段」で恋愛の為の「道具」としてしか見ておらずアニメ化しそうにないのなら人気があっても「お前、役立たずだから」と言わんばかりに終了させたり自分の作品に対して全然愛情が無い。)と作品通して思わざるを得ず他誌や系列雑誌の話が全然出てこない点(普通、ライバルってライバル社にいるものじゃないの?)と合わせて今一つリアリティにかけて共感できない主人公でした。まあ、話もこれで終わるしもうどうでもいいですけどね…ゲッフン!

 余談…BAKUMANの1巻と比べても20巻現在の絵の劣化が酷過ぎて(それでも大場先生ネーム(絵)よりは上手いとはいえ)読み返すと泣けてきます…ゲフッ!(「ヒカルの碁」「デスノート」の頃の上手さ・細かさはもう見る影も無くなった…ゴフッ!)

BAKUMAN⑯~⑲

2010.10.26
 下の線を抜くと「RAKIIMAN」(ラッキーマン)になること、登場人物の一人「男の浪マン」という共通キャラ、そして何よりネームの絵から大場つぐみ=ガモウひろしという定説も確立されたようです。作中で話の引き延ばしを叩いていた割にこの話も立派に引き延ばされているように思える(そもそも中学生恋愛を恋敵も出さずに20巻もの長さで描き続けるという話の内容自体に無理があった気が…。)部分や終わり方の中途半端さなどが微妙で個人的にはあんまり好きじゃない話(特にいっちゃってるキャラクター達が…。)なので古本屋で安く売っていたのをまとめ買いした事もあり一挙に語っていこうと思います。(本屋で買ってないのかよ!)小畑先生も「本編よりも作中作の方が漫画描いてる気分になる」そうでやっぱり微妙な話だったのではないか(と作画担当にまで思われていたのではないか)と改めて感じてしまう終了間際でした…。

 七峰透…服部「編集としては認めたくないやり方だが誰も損していないのも確か…。」

いや、損はしているでしょう七峰君の作った会社が…と思わずツッコミを入れてしまいました。(「何でそんなにお金の事ばかりにこだわるんですか、卑しいな~。」by七峰)やり方が何であれ面白い作品ができるのであれば良いと思うのですが漫画の中でも「少年向け」というのはあるようで絵に合った素晴らしい話の出来になった(と本人と担当は言っている)だけにピュアな子供には嫌われて残念な結果に終わってしまった可哀想な結末には同情もしてしまったものでした。(私的には子供ウケのいいバトルシーンしか面白味のない、人間を描いていない作品ばかりが良いとも思えないので敢えてジャンプにこだわる必要は無いと思うのですが…。)とはいえ良い作品を作れるのなら漫画家としてはやっていけるでしょうし他の雑誌に連載しながら売上の勝負をすれば良い話でこれで終わりだと決めつけるのもまだ早い気がするのですが、彼の話は取りあえずこれで終わってしまったようでした…ゲフッ!(そして話はよりついて行き辛い声優編(亜豆編)に続いて行きます…ゴフッ!)

 新妻エイジ…「今は『CROW』を最高の形で終わらせる、それしか考えられません。」

話の中だるみ(引き伸ばし)が嫌で内容の質を落とさない為にも潔く終わらせるのではなく本当に限界で先が描けないのでもなく「アンケートの一位を取り続けて巻頭カラーで終わらせる」という体裁の為に終了するという理由に疑問を感じた「最高の形」でした。(結婚の為に頑張る真城君も、金と女の為に生活の手段にしている平丸先生もそうですがこの人達にとっての作品は「我が子同然」ではなく金儲けとしか思っていないんですね…。アンケートで良い結果を取る事ばかりで続きを読みたい読者の事とか全然考えていないのもどうなんでしょう…?)商業誌に載っている時点で作品は作家だけのものではない事実を考えても順位次第では終了を撤回する(打ち切りになるまで金を貰いながら描かせて貰う)というのも偉く身勝手な話で他の作家達まで振り回している事を考えてもとんでもない作家だと逆に評価が落ちてしまいました。仲間として憧れる終わり方(そりゃ最後の最後まで注目と人気を浴びてればね…。)だと主人公は言っていますが読者としては共感はできない終了の仕方だ(どんだけ作家の身勝手が入った迷惑な終わり方なんですか?)とツッコミを入れてしまったものです…ゲフッ!

 平丸和也…「僕を幸せにして下さい。」

「一生君の担当をしたい。夫という名の担当を。」という吉田氏のプロポーズの言葉(…これは実話なんですか、吉田氏?)よりはダサくなくて直球で好感が持てた…以上に5千万の婚約指輪という庶民とケタ違いの金のかけぶりに圧倒されたプロポーズ大作戦でした。連載終了したくせに(しかも家賃の高いマンションに住みながら貯金を食いつぶしての生活状態で)何故にここまで金があるのかそもそも漫画家はそこまで金の儲かる職業じゃないだろというツッコミはもう彼には届きません。(まあ、この話はフィクションだから…ゲフッ!)顔も良くて金もあって彼女にベタ惚れなんて現実にはまずいない出来過ぎたいい男ですがだからこそ蒼樹先生のお相手としても許せましたしお幸せにと祝福したものでした。婚約おめでとうございます、平丸先生!

 亜豆美保…「私は作画担当の真城最高さんと交際しています。彼を愛しています。」

この「ネット騒ぎ」は以前非常に似たような事件があったのを元にしているという噂も聞きましたが、ともあれヤダもう誰か止めてこの人達!と眩し過ぎるほどの盛り上がりぶりについて行けなかった、そんな2人の熱愛でした。中学以来マトモに会った事もキスした事もなく本人達は恋人同士と言っているけれどそもそも交際といえる内容かどうかも微妙(普通にメル友で通ると思います…ゲフッ!)で周りも本人達も過剰反応しているようにしか見えなかったものです。夢を叶える為に頑張ってはいてもそこに恋人からのひいき目が入っている事は間違いない事実でアバズレと言われてしまっても仕方ない気もしました。(アバズレキュンと改名されていましたが、それ以前のアズキュンというあだ名も正直微妙…ゴフッ!)天然記念物みたいな関係というのは認めても純愛とは思えない(そう言うには利害関係があり過ぎる)2人の姿に叩かれているのは恋人同士という関係以前の問題点のせいではないのかともツッコミも入れてしまったものです。漫画がアニメ化する事も声優として実力をつける事も良い事ですが敢えて2人の夢を強引に交わらせる必要は無かったと(今でも)思うのですが…ね。

 余談…ギックリ腰が中世ヨーロッパでは魔女の一撃と言われた位突然来て突然治るものというトリビアといい写真(カラー絵)を使ったアイディアといい面白い部分は探せばあるのに主人公と紡ぐ話が残念なのがもったいない話だと改めて思ってしまいました…ゲフッ!

BAKUMAN⑮

2010.10.25
 恋に陥ってしまうともう相手のいない人生など考えられなくなってしまう。(だから短絡的に結婚を考える。)全てが恋に優先されるあまり自由を失い思考さえも鈍り人はただの操り人形となっていく…どう考えても側にいるだけの価値の無い将来性の無い男が結婚願望だけは持ち合わせているのはこういう「他人に自慢できる自分の都合の良いお人形さん」(理想の女)だけは欲しいという幼稚な思考ゆえなんだろうな(いわばガンダムを自慢する幼稚園児と同じ。自分は「大切に扱っている」つもりでも所詮本人の2の次の扱いを受ける人形(女性)の側はたまらない。)と主人公とその叔父(作者の投影人物?)を見ながら色々納得してしまいました。作者は現実に結婚しているのかいないのか、ともあれ女に夢を求め過ぎて現実の女性を見ていないだろとツッコミを入れてしまった作品でした…。

 小杉…七峰「傷害に監禁。何でそこまで馬鹿な事が出来るのか謎だわ。」
小杉「決まってるだろ、僕は七峰君の担当だからだ。」

異動届けまで用意して責任を取る(クビ覚悟で作者側につく)以前に新人担当編集者一人の解雇位で責任をとりきれる問題なのかが微妙ですし、そもそもマズイやり方と分かっていて最初に止めきれなかった彼の自業自得でもあり、和解したその後も同じ事を(やり方を変えただけで)繰り返させてしまうわ、3位以内は確実だろうという本誌連載を賭けた大切な勝負で4位以下に落としているわ(「七峰君の作品はいつも題材が良くない。」「話見せた時に言えよ、それ!」)無能な編集である事実には揺るぎが無いような気がしました…ゲフッ!彼がハッキリ物事を言うのはいつも七峰君が脱落した時という相手の立場が弱い時だけ。それではいくら見捨ててはいなくても都合に合わせて態度を変えているその姿勢が信用しきれないでしょうしその後の「これで後が無くなってもアンタと一緒にやる気にはなれない」という七峰君の終わり方にも納得はいってしまったものでした…ゴフッ!

 中井巧朗…相田「蒼樹君に自分の技術をダシに交際を迫った脅迫まがいの1件、高浜君の所は無断で辞め、七峰君の所でもコピー機壊してまで問題起こしたらしいし、もう集英社の作家にはつけたくないとハッキリ断った。」

七峰君のやり方が間違っていた(かどうかは微妙だ)とはいえコピー機を壊したり勝手に彼のパソコンを使うのはどんな理由があろうと犯罪行為以外の何物でもなく、しかもそんな事をした動機というのが連載しているこの物語のテーマを描き切っていないから続けたいとかの作品への思いでも何でもなく「このグダグダできる特別待遇の生活を続けたいから」という非常に利己主義な理由では誰もこんな人間に同情などしないでしょうね。(社会的信用を失うのも当たり前です。)挙句の果てには「俺がこうなったのも皆、蒼樹が俺の気持ちを受け入れてくれなかったせいだ!」(「数時間前に中井さん、他の女の子の家に行ってたじゃん!」byシュージン)と昔関わった人間に全ての責任を転嫁して迷惑をかける様にはなんかもうこの男うざいを通り越してキモいと心底思ってしまいました。平丸君は「彼は僕の末路かもしれないから放ってはおけない!」と手を差し伸べていましたが一生懸命他人(蒼樹さん)の事を思いやっている平丸君は間違ってもこんな風にはならないよとツッコミを入れてしまったものです…ゲフッ!

 平丸一也…「蒼樹さんとその美しさに罪は無い、よって僕は命がけで彼女を守る!罪なのは羨むべきはその蒼樹さんの恋人に登りつめた僕の方ではないか!?ならば気の済むまで僕を痛めつければいいさ!」

中井さんに立ち向かいながらもボコボコに殴られている彼に「平丸さん、もっと強いと思ってました。」(文化系職業である漫画家に無茶言わないで下さい、蒼樹先生。)と蒼樹先生は多少呆れていましたが個人的には「弱い」にも関わらず自分より「強い」相手から彼女を守ろうとする彼はかなり評価に値すると自分に矛先を向けるよう仕向けてまで頑張る平丸さんを見直したものでした。(現実には彼女がチンピラに絡まれた時に女の子を置いて彼氏がサッサと逃げてしまう事例が非常に多いと警察が嘆いてたので。)人間としてダメ男の中井さんに対してさえ泣くほど同情している辺りもこの人は情の深い男だなあ(でも蒼樹さんの彼氏である平丸君の所で働かせるのは彼女が危険な気もするが)とより評価は上がったものです。(世の中には立場のある人間相手ならともかく、どん底にいる何の価値もない人間に手を差し伸べてくれる人間なんてそうそういない。)いい人ですよね、平丸君は…。

 真城最高…ヤマちゃん「漫画家になるなんて一か八かの博打…青春の全てを懸けなければならない、それでもなれるのは何万人に一人なんて言ってたもんな。」

…え?中井さんもちょっと可愛い子がいると滅多にない仕事のお誘いを蹴ってまでフラフラとついて行くようなダメ人間だし(福田「まだ出直す気があるならウチで働いてもいいぜ…って、おい、聞いてるのか!?」)最高自身も女の子との青春(亜豆との結婚)を目的に頑張っているしどこが「青春の全てを懸けている」というの!?と思わずツッコミを入れてしまいました。(2人とも漫画を描く動機は「面白い話を描きたい」ではなく「成功して女とイチャイチャしたい」からという点には変わりないような…ゲフッ!)土日でネーム、月~金まで作画という週休ゼロ日の大変な職業(「それでも今は週に一日教習所に行く時間が取れるようになっただけ以前よりはいいよ。」by最高)というのは分かるのですが中井さんも最高も平丸さんも目当ては女の事ばかりで説得力には欠けるなと思ってしまった持論でした…ゲフッ!(福田さん辺りが言えば説得力出るんですけど、最高じゃ…ゴフッ!)

BAKUMAN⑭

2010.10.24
 前巻ではキャラクター人気投票の結果が出ており、やっと「マトモな人気投票」を行ったか(主人公達が描いている漫画の人気投票(しかもコメント付き)とか訳の分からない企画でなくて良かった。)と安心もした覚えがあります。面白キャラの平丸先生が3位に入ったのはともかく主人公であるはずの真城君が2位でライバルの新妻エイジ(1位)に負けていたり(主人公としてこの結果はどうなのだろう…?)意外に亜豆(4位)や岩瀬さん(10位)が高順位だったり(2人とも思考回路が行き過ぎている部分があって正直自分は苦手な女性なのですが…皆は好きなの?)驚きの結果が出ており楽しめたものでした。

 七峰透…「法律的にはともかく倫理的に最終候補に残って賞金まで貰った作品を勝手にupしていい訳が無い。そんなこと分かってますよ。馬鹿じゃないんですから。」

話作りはネットで皆にアイディアを出して貰いながら、作画は出来るアシスタントに手伝って貰いながら、上手く戦力分散した「新しい方法」で漫画を描いている新人作家。自分の仕事を人にやって貰っているこの人のやり方は間違っている、卑怯だという風に話の中では描かれていますが、古来より話のパターンって大体決まっていますし(そこにどんなアイディアを加えるかであって…。)他の漫画家も絶対大多数の人間がアシスタントを雇って仕事をしているし賛否両論はかなり別れるやり方だなと感じてしまったものでした。立ち位置的に1番のライバルであったはずの新妻エイジが戦友になってしまい「敵」がいなくなってしまった以上、話を盛り上げる為、危機感をあおる為に出したキャラクターでもあったんでしょうね…。

 小杉さん…七峰「まだ編集者1年目ですよね。編集として微力なのは認めざるを得ない所もあるけれど3年以内に結果出さないと異動になりますよ。」

有望な新人に他誌に行かれたら大きなマイナスポイントで立場が無くなるから、やり方はずるくても担当作家がヒット作を出すというチャンスが欲しいから、と保身に走ると間違っていると感じていても人は簡単にイエスマンになるという悪い見本です。七峰君のやり方には従いながらも「いっそ潰れてくれた方が…。」とそれで給料を貰いながらあくまでも第3者の手で崩壊される事を願っている(自分では手を汚さずに都合が悪くなったその時に手の平を返す事を考えている。「作者の味方につくべき担当編集者」がそれでいいのだろうか?)辺りはリアルで実力の無い新人故の立場の弱さ(1番クビを切られやすい立場)は分かるものの人として男として情けない奴だなあ~とも感じてしまったものでした。漫画について頑張って勉強・研究した割にはそこに信念は無いんですね、この人…。

 平丸一也…平丸「私、平丸一也はもう駄目です。もし生きていれば聞きますのでピーと鳴ったら…」
吉田氏「早まるなーっ!俺の平丸くんー!」

小杉さんの例といい「結果(ヒット作)を出してくれる担当作家」は本当に(それを利用する為に)重宝されるんだなあと実感したシーンでした。(そしてどの漫画もヒットとなる程の固定ファンがついたが最後、大河ドラマ並に引き延ばされ大長編になってしまう、と…ゲフッ!)たとえ扱いがアシスタント(お手伝いという名の雑用係)であっても彼女に必要とされていると聞いたら1ページでかっこいいスーツ姿に着替えて出向く(しかしオシャレな服を着ている青樹先生といいそういう「素敵な恰好」はペンや墨やトーン(シール)を使う漫画作成作業にはかなり向かないと思うが。)彼は相変わらず調子が良いものの思考の中心にここまで彼女の存在があって颯爽と下僕のように馳せ参じてくれる男がいたらやはり女冥利に尽きるだろうなあと中井さんでなく彼を選んだ青樹先生の選択の正しさに頷いたものでした。彼曰く青樹先生の1番好きな部分は「顔」だそうですが…いいんですよ!「人品顔に出る」とも言うんですから!(オイ!)

 中井巧朗…中井「最高に気分いいよ。ジャンプで2位なのは僕がやってるからだって言ってやりたい位だ。」
七峰(あくまでもチーフアシスタントという「戦力の一部」でしかないのに何でこんなに図に乗っちゃうかな…?)

技術はあってもあくまで「便利屋」(キャラクターを描いて話を進めているのは七峰君でありメインではない)彼でなくてもいくらでも変わりがきく職業(ただ他の人よりはちょっと便利なだけ)なのにすぐに勘違いして偉ぶるからタチの悪いオッサンです。(青樹先生の原作付きで仕事をしていた時の方が作画担当として名前も残せるしむしろ今の方が立場的には下がっているのにね。)体型も以前より肉がついてみっともなくなり(実家は農家のはずなのに体力仕事してないのか…?)年齢も40歳を過ぎてはこんな男は誰も本気で相手にしてくれない事は確実なのに本人だけは現実を分かっておらず以前自分を振った女(青樹先生)相手にさえ、もしかしたらやり直せるかもと未練タラタラな様子(「以前」よりもレベルが下がっているのに何故「自分ならいくらでもやり直しがきくはずだ」と思えるのか人として分かりません。)には七峰君の言う通りいい年してみっともない男だと痛感したものでした。こんな男にいつまでも執着されて青樹先生だっていい迷惑だろうなあと思わず同情したものです…ゲフッ!

BAKUMAN⑬

2010.10.23
 話の中に連載終了後、新しく連載をするにあたって「同じ題材の作品」にすると「読者から今まで以上のものを求められてハードルが高くなる」ので辞めた方が良いと担当に止められているシーンがあり、だから新連載は作風がガラッと変わってしまう事が多いのか(逆にそのギャップについて行き辛いんですけど…。)と納得したものでした。じゃあ「電影少女」→「DNA2」→「I"s」と「恋愛物」を続けさまに連載した桂正和先生は絶対少数派だったんだな(最もこの先生はH系の絵(女体)で確立していた部分もあったから微妙でしょうが…。)とも感じたものです。

 亜豆美保…「話した事もないのに『この人は私の求める全てを持ってる。世界中で1番自分に合う運命の人』小学生なのに本気でそう思ってた。」

そこは「僕も一目見てこの子だ!って一目惚れした部分は同じだ」と共感するのではなく「話をした事もないのに何故そこまで思い詰められるんんだ」と恐怖を感じるストーカー思考だと思うのですが…ゲフッ!(「小学生だったのに大人のような本気の恋をしていた」のではなく年齢に関係ない危ない思考に過ぎないような気がするのですが…ゴフッ!)と盛り上がりぶりに反して共感はできなかった2人の恋愛譚でした。最高の方はこの思いを読み切り作品の参考にと取り入れていましたが、こんな行き過ぎた思考回路は正直ドン引きしやすいし作者が入り込んでいる割には面白いか微妙だよとツッコミを入れてしまったものです…ガフッ!(ロマンチストで一途と取って貰えるかは未知数だと思えてならないのですが…。)

 真城最高…「亜豆さん!仕事と恋をごっちゃにするのは…アニメ化をエサにするのは辞めてくれ!真城君に失礼だ!あんたは間違っている!人の恋心を利用するな!」

以上、同じ巻の平丸先生のセリフを参考にツッコミを入れてみました。(真城君もこの位言ってしまえばいいのに…。)真城君は漫画家として亜豆さんは声優として充分成功している(「収入のある社会人」として立派に自立している。公務員みたいに安定した職種でなくて人気が無くなって仕事がなくなると途端に収入ゼロになる厳しい世界ではあるけれどちゃんとレギュラーの仕事をゲットして食べていける辺りはもう充分「夢を叶えた」と言えるのでは?)のだからもう無理に初期設定にこだわらずに結婚してしまえば?(ていうか未だにこだわるその極端思考が理解できないよ…。)とカヤちゃん同様ツッコミを入れてしまったものです。おかげで皆が(特に真城君が)夢を叶える為に無理をして話が変な方向に進んでばかりいるのだから、いい加減妥協して「夢の実現」じゃなくて「お互いの恋心」を優先させてはどうか(そもそも仕事と恋愛は別物ではありませんでしたか?)と心から感じてしまったものでした。

 ラッコ11号…吉田氏「平丸君らしいラストだ。長い間よく頑張った。僕も感無量だよ…。」
平丸「そんなセンチはいらないんだよ!早くお茶会のシナリオを!」
吉田氏「貴様!この4年を振り返り労をねぎらった俺がバカだったよ!」

かの種村先生は「神風怪盗ジャンヌ」(初の長期連載)終了後もいつもと全く変わらずに仕事の打ち合わせを始めた担当さんに「担当さん…!私、2年にも及ぶ長期連載をようやく描き切ったのにその事に関しては無反応!?」(アニメ化も叶ってそのせいで数多くの中傷も受けてきたのに少しは労をねぎらってくれても…。)とショックを受けていたというのに彼は真逆の反応です。(作者としてそれでいいのか…?)漫画を描くのが辛いと文句を言いながらも仕事はしっかりやり遂げている(最終回まで休まず連載をこなし読み切りもちゃんと描いていた。「君に届け」→「君に届かず」のパロディタイトルには思わず笑ってしまったものです。)辺りはやっぱり一応プロだけはあるなと感心はしたものでした。続けて仕事をする為には振り返らない潔さも必要なのかな(それにしたって行き過ぎはあるとは思うが)とも感じて色々笑わせて貰いました。嫌々やっつけで適当に描いても面白い漫画が描ける辺りは確かに彼は天才(2、3年に1人の逸材)ではあるんだろうなあ~と納得もしたものでした。

 平丸一也…吉田氏「漫画を描いていなかったら蒼樹先生とデートできていただろうか?よく考えろ…何故今日の幸せが生まれたのかを…。」

そう、そもそも蒼樹先生と知り合えたのは同じ漫画家になったからであって「漫画を描く苦しみを経験したから」こそではあったんですよね…。ともあれ打算的で女好きで性格がいやらしい中年のオッサン(中井さん)は蒼樹先生の相手として嫌過ぎるけど可愛げのある平丸先生なら「許せる」と思った人も多かったらしく、ここでめでたくカップル確立の運びとなっていました。ポルシェは10万で人に譲るわ、「釣りはいらない!」と万札を置いて行くわ、新車を捨てるわお金があるって素晴らしい(「デスノート」で売れた作者でさえ「5年も仕事を貰えなければ飢えて死ぬ」という初期設定はどこ行った?)という彼の頼りがい(貯えの多さ)も感じられて好感が持てたエピソードです。(オイ!)

BAKUMAN⑫

2010.10.22
 「『(原作をつけて貰って)作画に専念した方がいい。』なんてズバ抜けて絵が上手くて、でも絶対に面白い話が作れないって判断ができなければ言えないんだ。」(「アンタには話を作る力が無い。」と描いている人の能力を全否定するのと同じことだから。)という編集部の言葉に「爆裂ハンター」を描いていた臣士れい先生を思い出してしまったものでした。(アニメ化までした「爆裂ハンター」はともかく、その後の作品は同じファンタジーでHっぽいのでも内容が薄味のばっかりで…。)反面その作品の原作やっていた先生は漫画は描いていないし人それぞれ才能って違うんだな~と改めて思ってしまったものです。

 岩瀬愛子…岩瀬「今回の期末でも2位だった…岩瀬愛子です。」
秋人「あっそうなんだ…。ペーパーテストの順位なんて気にしてなかったから眼中になかったよ。」

成績優秀者の張り紙がきっかけで秋人を意識(ストーキング)するようになり「お互いを励みに頑張りましょう。」という握手は自分なりの「告白」だったという行き過ぎた電波思考をじっくり描かれた所で微妙さしか感じないのですが…。(秋人にも「岩瀬って美人だし成績もいいけど『いい女』とは言えない。」みたいなことを言われているしね。by1巻)ともあれ秋人に振られ服部さんに振られエイジには目もくれて貰えない(皆に断られまくっている岩瀬さんは正直生きていて辛くないのだろうか…?)などの紆余曲折を経てようやく(不自然に)爽やかなライバル関係を成立することができ、苦節8年目にしてやっと好きな相手に「認めて」貰った岩瀬さんでした。…が、それはそれとして「高木君と私と原作者としてどちらが才能あると思いますか?」と彼に対抗する為に(だけに?)頑張る心意気は全然変わっていない(認めて貰った所でこの人が直すべき性格の中身は全然変わっていない。)様に少しは成長しようよ…とツッコミを入れてしまったものです。その後白鳥シュン君の話などなど他のエピソードが台頭してきて自然消滅的にいなくなっても誰も気にしていない(禁句)辺り人気の低さが伺え別の意味で可哀想な人(性格的にね…。)だったなあと違う意味で同情してしまったものでした…ゲフッ!

 亜豆美保…美保「亜城木先生がドラマCDのヒロインを私に演じて欲しいって。幸せすぎです。」
最高(亜城木先生)「おめでとう!亜城木先生っていいセンスしてるね!」

自分で言うか。と互いに互いを他人の振りしてヨイショしている2人の世界に改めて寒さを感じてしまったものでした。全く関係ない第3者(世間)に自分の力を認めて貰ったのではなく、恋人関係という一種のコネの上に成り立った仕事という出来レースなので亜豆の実力の結果でもなく、そもそも「アニメ化したら自分がヒロイン役を演じる」という夢そのものに改めて邪道な物を感じてしまう私です。最高の方は実力のみで頑張らないとアニメ化を認めて貰えないけれど亜豆の方はドラマCDのヒロイン役をゲットした事で有力な候補になれる上にアニメ化時に編集側・作者側がプッシュすれば再度役を得る可能性は高い(そして恋人として結婚の為にも最高はプッシュせざるを得ない。)という下駄を履かせてもらった立場な訳で他の真面目に実力だけで役を得る為に頑張っている声優さん達に対してそれは凄く失礼じゃないのかな…と。(PCPがアニメ化しなくても次回作作るなり2本描けるようになるなり何度でも最高はまた亜豆をプッシュしてくれる訳で…。)最高があそこまでアニメ化にこだわる理由(実情)を服部さんが知ったら「そんな自分のエゴを振りかざさないで実力でいい仕事をしろ!」(仕事は結婚の為の賭けの道具じゃない。)と普通に亜豆に怒るのではないでしょうか?なんだか結婚をエサにに恋人の仕事を利用している計算高い女に思えてこの女性の恋愛の仕方について根本から間違った物を感じてしまったものでした…。

 平丸一也…平丸「いくらあったら残りの人生を働かずに生きていけるでしょうか?」
吉田氏「貨幣価値など時代で変わる。平丸君の生活レベルで遊んで暮らすなら20億だな。」

国の借金返済の為に金の単位の価値を下げる(例えば借金が3千万でも貨幣の価値が10倍下がれば「実質的に払う金額」は3百万円分でいい。借金抱えている人はともかく貯金持っている人は損な政策でもある。)や消費税増加(今まで100円で買えたものが105円出さないと買えなくなった=5円分購買能力としての金の価値が下がった)など「時代が変わった」後である現在、ちょっと説得力を感じてしまったものでした。実際問題年金も破綻している(平丸さんの世代はこのまま行けば払い損で貰えない。)ので自宅も持ってない人は老後が厳しいそうです。今回はとうとう連載も終了してしまいカバーでは体力的に限界がきている中ちゃんと原稿を描いているのにカバーをめくってみると真っ白な原稿を前に精も根も尽き果てた顔で倒れていた彼の姿に思わず笑ってしまったものでした。仕事は終わったのに青樹先生への恋心をネタにまた騙されている彼です…ゲフッ!

 白鳥シュン…姉「パパは会社をシュンに継がせたいと思ってるの?」
父「シュンに継がせたらあっという間に潰れる。」

そんな現実が見えている父や姉と比べて母親は「売れる漫画描きより売れない画家の方がまだ価値があると言っているんです。」(売れない画家という名のニートより売れる漫画描きという「収入のある男」の方がどう考えても価値が高いと思いますが…。)と世の中についても自分の息子についても全く理解していない様子(そもそもの問題としてシュンは会社経営の能力など無いほど頭(成績)が悪いのだから「会社を継ぐ」選択肢を与えるのは愚問。)で「結局この人が気にしているのは息子の気持ちでなく世間体なんだ。」(1番大事なのは自分の体裁。)と心根が透けて見えただけに息子を繋ぎ止めることには失敗していました。親のこうして欲しい気持ちがビビビッと子供に伝わると「俺はお前の為のロボットじゃねえ!」と子供は絶対にその道を進んでくれないものです。息子を本気で説得するつもりだったのなら、まずは人間心理を勉強しておくべきだったなと母親にツッコミを入れてしまったものでした。

BAKUMAN⑪

2010.10.21
 この頃、現実では相田さんが副編集長になったそうですがこの漫画内ではずっと班長止まりで進んでいくそうで、漫画内の話とはいえ永遠に出世しない様にちょっと同情もしてしまったものでした。(読者の混乱を避けられるのでその方がいいとは思うけれども。)という訳で漫画家を目指す少年のご都合主義的展開も多い(そもそも漫画家ってこんな簡単に成功できるものだっけ…?)ツッコミ所満載の話の続きです。

 高木秋人…「相手が許容範囲内で好意の持てる人なら成り行きで付き合うし、その先は分からない。」

勘違いから始まったものの恋愛の内容(付き合い方)としてはごく一般的な内容で(昨日まで話もしたことがなかったのに告白されたら「別にいーけど。」と軽く付き合ってしまう。そして卒業等で離れて自然消滅。中学生恋愛なんてこんなもんです。)結婚までいったのには驚いたものの展開としては納得できたものでした。(ちゃんと相手の性格というか現実を見ているし何よりカヤさん、いい女だしね。)呼び合いも「秋人さん」「カヤちゃん」になってよりカップルらしくなった2人です。

 亜豆美保…「周波数ピッタリのままだね。」

だから電波で語るのは辞めて下さいよ…。(周波数で語らない我々にはついて行けないよ…。)蒼樹先生には「理想的な恋愛」だと言われてはいましたが相変わらず話もマトモにしていないのに「この人は自分の理想の相手」と信じ上げて自分の作り上げたイメージに恋しているとしか思えない関係(事実、友達の痴話喧嘩では妙な連帯心を発揮して真城くんの方を見捨てている。誰に何を言われても最後まで主人公の味方をするのではないのねという所が…。)に再度ドン引きしてしまったものです。「次に会うのは夢が叶った時。」(またそれか!)と言って現在成功していない真城くんとはキス一つしようとしない(友達のカヤさんは同じ条件でもう結婚までしているのに。)辺りはやはり計算高いものを感じて好きになれなかったものでした。もうすぐ20歳にもなるんですし、もうちょっと現実に足をつけた付き合い方をしてくれませんかね?

 新妻エイジ…「昭和の漫画家さんは皆週刊連載かけ持ちしていましたし。」

いや、昔の漫画は現代の漫画のようなリアリティ溢れる細かい絵柄ではなかったし(話の方はむしろ今の漫画よりもずっと深くて面白いものが多いのですが。)スピード勝負の週刊連載で今の時代にかけ持ちは無理だろという常識を打ち破って(フィクションとはいえ)2倍の仕事量を喜んでこなす彼に初めて好感を持てたものでした。(最初は「一位になったら自分の指名した漫画を辞めさせてくれ。」というワガママを言い出した挙句に意味不明の独り言が多い電波で自分を過剰評価している新人にしか見えなかったのでドン引きしかしなかった。)しかもこの巻では「話を面白くしたいから。」という原作者のワガママを快くOKし3話分の原稿を破り捨てている辺り…本当に仕事が好きなんでしょうね。どんなに性格が破綻していても実力(と人の2倍仕事している実績。)があれば認める気になれるんだなあという常識を改めて思い出せたものでした。独り言が多いのもあっちの世界に行ってしまっているからだと納得もしたり…ゲフッ!

 岩瀬愛子…港浦「もしかして高木君と競っている事が楽しい…嬉しいんじゃないのか?」

現実にもいます、寄ると触るとケンカばかりしているくせに決して行方を眩まそうとはしないタイプの人間が…。(内容が憎しみでもそれで相手と繋がっているのが嬉しいのか、もはやケンカを糧に生きる為のエネルギー変換をしているのではないかと疑いたくなる人間が…。)本当に嫌な相手の場合その行動は「無関心」になる(正確には出来得る限り関わり合いを断とうとするので避けようという意識は持っている。)ので意地になるのは、まだ高木君を振り切っていない証でもあるんでしょうね。(いい加減、諦めなよ…。)2巻の作者コメントに大場先生自ら「岩瀬さんが好き」と書いてあったものの、握手しただけで告白したと曲解した(挙句に学校でも噂になった。)上に、それから8年も経った今になってしつこく付きまとう様には電波ヒロインの代表である亜豆さん以上に読者には受け入れられなかったようで、美人な割に人気は振るわなかったようです。6巻のコメントでは「岩瀬さんには申し訳ないけれど、もはや青樹さん派。」と作者にも持て余されてきた様子で多少、同情もしてしまいました…ゲフッ!

BAKUMAN⑤~⑩

2010.10.20
 7巻にて本編で1話もしっかり描かれていないのに「好きな登場マンガランキング」という人気投票企画はどうなのか(「原作者が美人そう。」とか「エグイ心理戦が面白い。」とかのコメントを寄せたのもどこの誰ですか!?)と思えて、かなり度肝を抜かれたものでした。(「好きなキャラクターランキング」ならまだ分かるのですが…。)漫画家を主人公にしたロングストーリーといい出版界の暴露話というリアルな世界の割に少しもリアリティのないキャラクター陣(特に主人公カップル…。)といい、やはりどこかズレた話だと再認識したものでした。

 亜豆美保…「水泳大会の時は思い切って見つめて目力で『好きです』って告白してた。」

それは一歩間違えばストーカーの視線です、亜豆さん…(相手が美少女じゃなかったら男の側はただ恐怖しか感じない苦痛の瞬間でしょうよ…。)と登下校の時間まで相手をチェックしていた亜豆の行き過ぎた恋愛の仕方に余計にドン引きしてしまったものでした。(文房具店でも「カヤいくら持ってる?」と好きな男が欲しがっているコンパスの為に親友の金を当てにする辺りこの女は友達を何だと思っているんだと改めて人格に対して疑問が湧いたものです…ゲフッ!)自分よりも漫画を選ばれたにも関わらず主人公について支えた場面では「この人は主人公の事が1番で、好き過ぎる故に他の人の事はつい2の次にしてしまうのね。」(問題ありだろ、それ。)とやっと彼女の性格に納得&好感を持てそうだったのに、その後秋人×カヤの騒動で「離れてるからこそ隠し事なんて絶対ダメって私は思ってる。真城くん信用できない。」(君の希望で離れたんじゃないか…。)とあっさり主人公を信じることを辞めた辺りやっぱり性格の悪い計算高い女性に思えてせっかく膨らみかけた好意が見事にしぼんだものでした。そんな程度で揺らぐ絆なら結婚したって上手くいくはずないですよ、亜豆さん…。

 平丸一也…「もはや籠の鳥、いや吉田氏の飼い犬、鎖で繋がれた奴隷…人間らしい振る舞いなんて許されない…。」

と、いつも吉田氏にいいように操られている変な事を深く考えて肝心な事を考えていない人気漫画家。仕事が嫌で逃げ回っている様にアシスタントで頑張っている絶対大多数の皆さんは「皆、漫画家目指して連載したくてもできないからアシスタントやっているのに恵まれた立場でふざけるな!」と、お怒りの様子ですがなんだかんだ言いながらもちゃんと原稿を上げている(口先で文句を言いつつも仕事はちゃんとこなしている。)辺りが中井さん(自分の都合である日突然仕事を放り投げて田舎に帰った人。)と違って好感が持てる点でしょうね。(中井さんは損得計算で得が見込めないと動こうとしない扱い辛い嫌な男だけど、この人は口先でホイホイ騙されてくれるからな…ゲフッ!)アニメ化(と「今週の蒼樹紅先生」)のおかげで今まで通り過酷なスケジュールで仕事をする羽目になっていますが恋愛成就目指して頑張って下さい。(だから騙されてるってアンタ…。)

 蒼樹紅(青木優梨子)…山久「少女漫画でリアルな恋愛描いて大ヒット狙ったらもっと過激な描写必要になりますよね?」

うん、昨今の少女漫画はパンチラどころか下着のラインなぞったりとかパンツの中に手を突っ込んだりとか最後までヤッてしまったりとか物凄く過激な描写が多いから…ゲフッ!(by「僕は妹に恋をする」その他諸々。今時の少女漫画を読んでいるとパンツが見えてしまった程度で済む少年漫画の数々がとても健全に思えてきます…ゴフッ!)とはいえ潔癖な青樹さんにはそんなノリは中々ついて行き辛かったそうで「自分の下着姿を写真に撮れ。」だのの指示を受けた時にはセクハラを通り越して危うく男性不信(生理的嫌悪感レベル)になりかかっていました。中井さんに(主に同情で)揺れて傷ついた乙女心も福田先生達の協力よろしくなんとか立ち直っていたので後は新しい普通の健全な恋愛を見つけてくれればと願う次第です。(平丸先生とかお勧めなんですが。)

 中井巧郎…「生まれてから35年1度もモテた事の無かった男の気持ちが分かってたまるか!」

生まれてから35年間ずっとそういう性格だからアンタはモテないんだよ!(こんな男の為に人生を犠牲にしてもいいと思える女がいたらお目に掛かりたい。)と女としてツッコミを入れてしまったものでした。ちょっと会話しただけで自分にその気があると解釈してテンション上がって調子に乗る男性って現実にもいますが(そういう態度が「可愛い」と解釈して貰えるのは5歳位までだと鏡の中の自分の姿を見て下さい30代男性さん。)男性より平均してもコミニケーション能力が高い女性にとっては会話することは自然なことであり恋愛関連の話題を話そうが、それは全て社交辞令であり深い意味は無い事が多いです。女としては「普通の対応」をしていただけなのに勝手に1人で盛り上がって恋人候補に挙げられていただけでも迷惑だろうにさりげない会話の中でキッパリ振っていた奈津美ちゃんを尊敬しましたし(私はもう会話どころか気持ち悪くて視界に入れるのも嫌になりました…。)他の人がダメになったから自分の方に連絡した(見返りがないと行動できない)彼の本性を軽蔑して愛想を尽かした青樹さんにも共感できて結末にはスカッとしたものでした。(オイ!)恋愛をする前に自分は世代の平均をかなり下回ったレベルだという現実を自覚してほしいです。(これで本人だけは自分が「普通の平均的な男」だと思い込んでいる辺りがタチが悪いんですよね。性格がいやらしくて年収もパッとしないなんて…妥協してもいい点が何もないじゃないですか。)

 岩瀬愛子…岩瀬「1000倍いいなら私と付き合いなさい!」
秋人「その更に1000倍、見吉の方が好きかな…。」

恋愛というのは「条件の良さ」でするものではなく「性格の好み」でするものだから…という常識は自分が優良債権だと思っているプライドの高い彼女には通じなかった模様です。(「言ってることおかしいって!」by秋人。)さりげに渡した本の中にラブレターを忍ばせたりとカップルを引っかき回すにはなかなか有効な手段(他の女性からの贈り物はこのように危険物である場合もあるので男性諸君は注意しましょう。)を講じている辺り中々頭のいい女性だという事は伺えますが仮に2人が別れたとしても相手が自分と付き合ってくれるかは未知数であるので(むしろ別れを促した張本人という事で決定的に嫌われそう…。)この人が彼氏を作るのはなかなか難しいでしょうね…ゲフッ!若さが眩しい服を着てまでアピールした服部さんにも振られてしまった事で「もう恋などしない!」と意地になってしまっていますが、だから恋愛の仕方に問題があったんだよ(あんまり好き好きいって迫り過ぎると相手は逆に引いてしまう物ですよ。)と再度ツッコミを入れてしまう私でありました…。

BAKUMAN①~⑤

2010.10.19
 主人公が漫画家志望の人間で作者を投影した話(漫画家の内輪話。)というのは池田理代子先生、田村由美先生、など多くの作家が読み切りの形で描いた話であり、漫画家という物は決して楽な仕事じゃないというのは分かるのですが、そんな「自分の苦労」を大長編で語る気ですか!?(自分の辛かった事・悲しかった事をまるで武勇伝のようにペラペラ・長々と話すのってすっごくカッコ悪いよ!)と話の設定的にビックリしたものです。こういう漫画家入門みたいな話はぶっちゃけありふれており「あのデスノートを作った大場つぐみ」というネームバリュー(とジャンプ漫画全般に言えるグダグダぶり。)が無ければ連載が続くこともアニメ化されることも無かったのではないかとも感じてしまったり…ゲフッ!出版界の内輪を暴露するようなリアルな内容の割にキャラクターの性格は「こんな奴は確実に現実にいないだろ。」と言えるほどリアリティが欠けていて現実味を感じないのが微妙でした…ゴフッ!(特に主人公カップルの盛り上がりぶりにはついて行けません…ガフッ!)

 真城最高(サイコー)…秋人「…何で話もしないでそこまで信じられるんだよ。」

今まで付き合ってきて、高校入学をきっかけに離れるけれど相手の事をよく知っているから不安は出ない…のならまだ話は分かるのですが…。そもそも「夢を叶えること」と「恋愛が上手くいくこと」は別物で、夢が叶ったら都合よく結婚もできるという男のご都合主義そのままの設定にドン引きしてしまいました。(その漫画家になる夢にしたって、絵は昔から上手かったようだが漫画にはコマ割りとかの「表現力」も必要で、漫画研究会やサークル、同人誌などのアマチュア時代の努力をすっ飛ばして第一作目の持ち込みから認められる最短で成功する出来過ぎた展開も現実にはあり得ないとツッコミを入れてしまいました。かの絵の上手い種村先生だってデビューまで10作近く持ち込んでいると書かれていたのに、即担当付きって無いよ…。)何の努力もしないで婚約者になっているこの2人、もはや「究極の純愛」どころか「果てしなく電波な二人」に思えて共感はできなかったり…ゲフッ!漫画家という物が好きに出歩けない職業(机に向かって作業する仕事なので必然的に出会いが少なく結婚が遅れてしまう職業。)だという事実を考えてもリアリティが欠けており、むしろ真に受けた漫画家志望の少年達が余計な妄想を抱いて恋愛に失敗しやしないかと心配になりました…ゲフッ!

 亜豆美保…「結婚は夢が叶ったらね。それまではもう会わない。」

なんだか三行半以外の何物にも聞こえないんですけど…ゲフッ!(「成功しない人間とは結婚しないわよ。」みたいな…。)そして「主人公の漫画がアニメ化してそのヒロイン役を声優となって演じる」夢もアニメ化をしない作品なんてそこそこブレイクしてもカスと言っているみたいで凄く嫌な感じだな(互いに「漫画家」と「声優」になれればそれで良いじゃないですか。資格さえ取れば働ける他の職とは違うんですから。)と共感はできなかったものです。シュージン曰く「女の子だから真面目な方がいいけど出来過ぎても可愛くないという感覚を生まれつき持っているから勉強は程々に留めている(実は頭がいい)」そうですが素でそこまで考えて行動しているのなら物凄く打算的な女に思えて正直怖くなりました。クラスメートの岩瀬さんの事も「男から見たらお高く見えて人気ないと思うよ。」と評している辺り「男が可愛いと思う女像」をしっかり意識していることが分かり恐怖は倍増です。これは本当に純愛なのか(少なくとも純情とはかけ離れた所に立っていないか、この女?)と疑いたくなる程でした…ゲフッ!

 岩瀬秋人(シュージン)…「なんだこの状況!?てか二人とも俺のこと好きなわけ!?」

サイコー達カップルにも言えることですが主人公2人は「無条件で意中の女性に愛される体質」であり、それが「初期設定であり最強の武器」という出来レースからさっさと恋人関係確立していました。ジャンプ編集者に認められた事も有り(普通は原稿をシュレッダーにかけられた人と同じく勘違いしている中2が本職の人からこき下ろされて挫折を知る場面だと思いますが…。)今は漫画の原作を作る事に夢中だからと始めから2の次扱いが確定されている(失礼な男だ。)こちらも勘違いから始まった恋というやっぱり内容がどこか電波な物でしたが、普通にデートしたり、付き合う以前から結婚を前提に考えていない辺り(普通はそこまで行き過ぎた考えの元に付き合ったりしない。)主人公達に比べればまだマトモに恋愛している(シュージンの言う通り主人公達の付き合い方が異常。)と言え、見吉の性格の良さも合いなって主人公カップルよりは好感持てました。(主人公カップルよりは…ね。)最も個人的にはここまで世の中を冷静に計算して見ている男が何故3人もの女にモテルのか不思議だったりもするのですが…ゲフッ!

 見吉香耶…最高「亜豆の親友はいい奴に決まっている。」

確かにあの打算的な女と「親友」できる時点で「いい奴」に間違いはないでしょうね…ゲフッ!そしてその親友相手にさえ自分の好きな人が誰かは言わずにおり「告白の時は1人で言ってね。一緒に居てとか嫌だよ。」と切り捨てている(1番一緒に居て支えるべき場面じゃないのか、親友よ!?)辺り亜豆の計算高さが見えた気がしました…ゴフッ!この人は間違いなくいい人(いい女)ですが亜豆は確実に違うよなと認識を新たにした瞬間でした…ガフッ!

 岩瀬愛子…「…気にするよ。さよなら。」

その潔い引き際には話を作った大場先生も好感を持ったのかカバーコメントで「女で好きなキャラは岩瀬さん。」と書いており(自分で言いますか…。)その愛情ゆえかこの後(ほぼ悪役として)しつこく登場することになります。引き際があっさりしてたからこそ良いキャラだったと感じただけにその後の粘着質ぶりには正直ドン引きしてしまった物です。(せめて秋人の事を完全に振り切って別の恋愛をしているとかだったらまだ良かったのに…。)むしろ無理に話に絡めて登場させない方が良かったのではないかとまで思うのですが…ゲフッ!

悪魔の花嫁⑪

2010.10.18
 続きが見つかったので買ってしまいました。8月16日に東京国立美術館でのオルセー美術館展(オルセー美術館の絵画入れ替えの為倉庫に入れるはずの絵を期間限定で日本に展示してくれることになった。太っ腹です。)でこの話の第1話にも使われたドガの絵(正確には別の絵。「スター」ではなく「階段を上がる踊り子」でしたが。)を見てきました。(最も私の本命はアンリ・ルソーの絵だったのですが。)印象派というだけあって光の使い方が特徴的で「ああ、ライトがあるんだなあ。」というルーブル美術館の絵に置き去りにされた少年の感想を思い出しました。(それまで絵画というのはヴィーナスの絵なら構図はこう、など写真的に写すのが常識だった。印象派の方々は「今まで」と違った自分オリジナルの表現を求めたのです。だからピカソの絵も入ってました。)芸術に親しむきっかけにもなっていい作品だなあ(でもそれはそれとして3角関係から展開を進めてほしいなあ。)と思ったものでした。

 コレクター…妹と姉の立場を逆にして花瓶で叩かれた拍子に地下室のドアにぶつかって左薬指だけを器用に挟み落とした(普通、他の指を巻き添えにしそうなものですがどんな挟み方したんでしょうね?)のが過去の真相なんでしょうね。ギリシャ神話の英雄ペルセウスはメドーサの首を手に入れて帰る途中、海の怪物に生贄として崖に繋がれているアンドロメダ王女に一目惚れし「怪物を倒すので王女を嫁に下さい。」と申し入れ「ええ!?この子は生贄になったとはいえ婚約者が…。」と焦る王様の言葉には耳もくれずに怪物を(メドーサの魔力で)石化し見事アンドロメダ王女を自分の花嫁にした(婚約者の立場って。)…という話がありますが、だからそれはそれとしてどうやって美奈子を助けたのさ!という疑問が残ってしまっている話です。抽象的な表現で終わらせないで具体的な救出作業はちゃんと書いて欲しかったです。訳分からないじゃないですか!

 悪魔の裁き…人品顔に出ると言っている割には悪人顔に見えて仕方ない裁判官ですが、殺人罪が発覚した時点で自殺してしまう辺り実は線の細い人物だったようです。正義顔を気取っておきながら自分の為に平気で娘の殺人計画を利用して人殺しをする辺り(もっともそれも娘の計画のうちだったのですが。)はやっぱりあくどい男に間違いはないみたいです。最後しっかり疑いが裁判官さんに行くように事後処理もバッチリだった娘さんの手腕には脱帽でした。でも、何も自分も死ぬことは無かったと思うんですけど、ね…。

 残酷な心臓…お嬢さん「角のある雌鹿は珍しいもの。」
お嬢さん、それ多分雄鹿です。鹿の剥製が祟りを起こして復讐を果たす話です。新しいお手伝いさんを心臓提供者に仕立て上げてますがいくら提供者がいても血液型その他が合う人じゃないと拒絶反応が出て移植するだけ無駄になるので(人の心臓なら何でもいいというわけではないのよ、臓器移植って。)確認もせずいきなり手術OKにするなんてヤブ医者じゃないか?(お嬢さんもちゃんと確認を取って下さい。)と疑ってしまいました。弱った体をメスで切り開くなんてそれだけで体力を消耗するのでこれも葉子さん(おそらくは白い鹿の化身。)の計画の内だったんでしょうね。

 人形の恋…満「兄さんだって霞をお嫁にしたい位愛しているよ。」(問題発言)
霞「ホント!?じゃあイボンヌと結婚してくれる?この子顔は怖いし性格は悪いし私が死んだら1人でどうなるんだろうって心配してたのよ。」
満「…何ですと!?」

霞の指にもイボンヌの指にもぴったりフィットする辺りあの指輪はフリーサイズのようです。打ち掛けを着てウェディングケーキ入刀なんて和洋折衷を通り越して常識外れだろ!とエキセントリック過ぎる式にツッコミを入れてしまいました。凄惨な愛憎の結末にデイモスは「私もこうなりたい…。」と妄想に浸っていますがそれ以前の問題として美奈子に振られているでしょ貴方は、とドリーミングぶりに思わず引いてしまいました。「その人形は貴方の仕業だったのね。」と今回も無実の罪をなすりつけられている辺りいい加減美奈子の性格の悪さに気づいて欲しいものなんですけど…ね。

 復讐は素晴らしい…バレエスクール生A「ケイト、大変よ!リッチモンド夫人が心臓麻痺で急に亡くなったの。ついてはこのバレエスクールも借金のかたに取られて私たちは路頭に迷うそうよ。」
ケイト「…あ。」

人を呪わば穴二つ。ケイトがバレエの道を続けられなかったのはそういうことだったと解釈しました。アグネスを自分の栄光と幸福を横取りした女として復讐に熱を燃やすケイトでしたが、真面目~なケイトにレッスンをさぼってまで自室にストールを取りに行くという芸当ができるとは思えないのでアグネスはただ「ストールを横取りした女」に過ぎないのでは?と復讐心に疑問を感じてしまいました。(小賢しいアグネスならストールがなくても別の方法でパトロンに取り入ってただろうし。)再会したにも関わらずアグネスがケイトに気づけない辺り彼女は目の周りだけたった一年で老婆のように老けこんだという不思議な老け方をしたようです。デイモスが何も奪っていないと言う辺り今回はタダ働きのようですがそんなことやってる間に早くヴィーナスとの約束を果たしてあげなよ、とツッコミも忘れない私でした。

 雪の約束…黒魔沼って凄い名前だなあ、と名前のセンスの無さにビックリしてしまいました。デイモスが人間界に来てからとうとう2年目に入ったそうです。(いい加減、約束守れや。)ラストでは「いとしいヴィーナスの魂よ、私の身も心も引き裂くがいい!」と叫んでますが黄泉の国の湖にも氷が張る冬にヴィーナスが出てこれようはずもなく美奈子に「な、何絶叫してるのこの人…。」と不審者がられるだけで終わってしまうでしょうね。だから美奈子には振られてるんですからそのドリー夢癖を辞めて下さいよ、デイモス。

 鸚鵡のいる風景…干支留里屋(エトルリヤ)って凄い名前だなあ、と原作者さんの名前のセンスに再度度肝を抜かれました。病気の後遺症で顔に醜い痣ができた(20世紀のこの時代に日本で天然痘の類にでもかかったのだろうか?)ことで女優生命は絶たれてしまったんでしょうね。死体が発見された後スムーズに身の丈もある電気スタンドを振り回して相手を撲殺してる辺り体内の方は至ってご健康なご様子です。まずい言葉を覚えた鸚鵡は人の手に渡せないと判断したのか檻に入れたまま事故車に乗せた(「ギャー!」と悲鳴を上げている辺り鳥も我が身のピンチが分かって怖かったのでしょう。)にも関わらず、檻がひしゃげているのにも関わらず、何故か鸚鵡は無事でした。(運の強い鸚鵡です。)ストレスのせいか飛び立った後の羽の抜けっぷりが凄くて脱毛症は確実だな、と確信した話でもありました。鸚鵡が哀れです。

 恋の重荷…美奈子の恋話前篇です。「私を愛しているのならヴィーナスを焼き殺して!」と迫る美奈子(実はヴィーナス。なのに気付かれずデイモスの美奈子への口説き言葉を聞く羽目になって、傷ついたろうなあ…。)に「俺が全部悪いんだあ!」(全くです。)と自傷行為に走っているデイモスですが痩せても枯れても神族の1員である彼が人間界の炎で焼かれた所で全然平気でしょうし(事実、次の話ではもう治っている。)何の答えも出さずに卑怯な手段ではないか?(騙されないで、ヴィーナス!)と思えてなりませんでした。一応黄泉の国の池のほとりまでは追いかけて来てくれましたがどうせならそのまま会いに行ってあげればいいのに(放置してるからこんなことになるんだよ。)と配慮の足りなさにガックリしてしまいました。身の置き所が無くなったのか後篇にヴィーナスは登場してくれず余計にデイモスにイラついてしまった話でもあります。しっかりしてよ、デイモス。

 死の舞…前編の盛り上がりぶりに比べてあんまりインパクトが無かったのでしばらくの間後編だということに気付きませんでした。美奈子にプロポーズした能楽師に恋するお嬢様が出てきますが、そもそも彼女が婚約を言いだした時点で美奈子が大喜びする振りをして冷やかしでもすれば雅夫さんの方も自分に望みがないと判断するでしょうし、陽子お嬢さんの方も求婚は断られても殺人計画を立てるには至らなかったはず…と美奈子の対応の悪さ(そうやって期待を持たせて放置するから悲劇が起きるんですよ…。)にツッコミを入れてしまいました。応える気が無いのならそれなりの対応というものをちゃんとしてあげて下さい、美奈子。

悪魔の花嫁⑩

2010.10.17
 少女マンガなのにどんどん人が死ぬ、または不幸になる漫画と解説に書かれており、まさにその通りの話です。いえ、そんな作風は作風として気に入っているからいいんですが、いつになったら美奈子さん、デイモス、ヴィーナスの3角関係は進むのかなあ、とそっちの方が気になるのですが相も変わらず進まないまま次の巻を迎えています。(前回貸した11巻参照。)それでいいのか…とツッコミを入れたくなるのはきっと私だけではないでしょうね…ゲフッ!

 バラの下で…under the roseは日本でいう所の「桜の木の下には死体が埋まっている。」(だから秘密に。)という意味になるようです。「叔母さんは勝手に死んだんだから。」と自分の事を正当化している葉ちゃんでしたがそれでもあなたのしたことは死体遺棄という立派な犯罪なのよ、とツッコミを入れてしまいました。とはいえ特に関西辺りでこの手の親族の財産を死亡届を出さないことで食いつぶすという犯罪は多いようです。最後は死体の上に言われた通りバラの苗を植えたようですがバラってあんな短期間に人の腰の高さまでの大木に育つものだっけ?と異様な成長具合に驚いてしまいました。死体を養分にしたバラを人にあげるのもどうかと思いますし、やっぱりこの葉ちゃんはあの性格の悪い叔母様の姪っ子だな、と遺伝的特徴を深く感じた話でした…ゲフッ!

 虚言のはて…「北菜壮」(汚なそう)というアパートのネーミングに吹いてしまいました。ピアノの前に座っていたデイモスの服装がネグリジェみたいな舞台衣装チックな服でまたたまげてしまった話です。(あのマントのような長~い上着は本来女性用では?)ウソがばれるくらいなら死んだ方がマシ、と屋敷に火をかけていた杏子さんでしたがどうせ死んだ後なら友達に責められることだけは無くなるので(それが嫌だったんじゃないの?)一応目的は果たしているとは思うのですが…。ともあれこの話で1番可愛そうなのは関係ないのに館に不法侵入された挙句に家を燃やされた松方家(本物)の方々でしょうね。柱が1本でも残っていると「全焼」とは認められないそうですしこれから大変だろうなぁと思いながら読んでました。

 ひまわりの墓…「ロバの怪我にはヤギの生き胆がよく効くことが分かりヤギは主人に殺されてしまいました。」
子供相手にそんなおどろおどろしい童話を話さないで下さい、美奈子さん(「お・し・ま・い。」とメルヘンチックな語り口にしたってダメ!)とまず最初にツッコミを入れてしまいました。歩いて行ける距離の所に牧場がある辺りここは北海道なのでしょうか?(千葉のマザー牧場だったりして。)祐二が馬車(!)で移動している辺り相当な田舎だということが分かります。(ということは千葉じゃないな…。)美奈子さんは一体どこまでボランティアに出かけているのでしょうか?という疑問が一つ残ってしまいました…ゲフッ!キャシィが殺人計画を立てた反面エミリーの方も罠を張っていたという展開が意外性があって気に入っている話です。そして人が二人消えているのに何も騒がない美奈子さんに改めて冷たさを感じてしまった話でもあったり…ゴフッ!

 聖母の百合…今回ヴィーナスの出番はこの話のデイモスの回想1コマのみです。(もう一人のヒロインなのにそんな扱いって…ていうか思い出したんならすぐにでも約束を果たして下さいよ、デイモス。)
さて話に出てくる聖母を見たというベルナデッド・スビルーですが彼女はハンセン氏病ではありません。気管支喘息という持病は持っていましたが彼女自身「奇跡」に関しては無関心で泉には1度も行ったことはないそうです。35歳の若さで肺結核で死亡した後、遺体が腐らなかったことで列聖され(特別な防腐処理を施していないのに遺体が腐らない事は列聖の有力な材料だそうです。とはいえミイラや死蝋などそれ自体は別に珍しい現象ではないのですが…。)修道女の服装でヌヴェールに遺体が安置されているそうですがそれはミイラ化した為で現物は死後人相が変わったため顔と両手に精巧な蝋マスクが被せてあるとか。治癒効果があるというルルドの泉も現在までにおよそ1億人以上の人が訪れているのに、うちカトリック教会が認めた「奇跡」はわずか67件(10年に1件の割合。)で、そのいずれも結核・眼炎・気管支炎などの自然治癒または近代医学で治療可能なものばかりでプラシーボ効果しかないということが証明されています。(事例的に。)泉に百合も咲いていませんのでどうか騙されないで下さい…ゲフッ!

 あの人を待ちながら…デイモスがラフな(マトモな)服装を…とまず最初にビックリし、話の最後にも同じ物を着ている所に服は毎日替えようよ(ラフな服、他にパターンは無いんですか?)とツッコミを入れてしまいました。「幽霊を撃ったのよ。」と使用人のおばあちゃんと結託して殺人を行う亜希子お嬢様がカッコ良かったのと同時にあの距離でしっかり脳天を撃ち抜ける彼女の射撃の腕前に感心した話です。今までの話もそうですが、この物語射撃の名手が数多く登場しますよね。女性達の間で密やかにブームになっているのでしょうか?危ないなあと感じてしまった話です。

 不信の背景…轢き逃げ事件を起こした犯人がその世界では有名なカメラマンだったことをこれ幸いに愛人までのし上がり(本来最も警戒心を抱くべき殺人犯にあそこまで親しげにし、名前まで呼び捨てている関係から…そういう関係だとしか思えません。)イニシアチブを持っている恋人でもある自分を殺すはずがないと高をくくってしまったことが間違いでしたね。ともあれ車のドアにうっかり上着を挟んでしまい巻き添えを食った形でのアホな死に様には笑うしかありませんでした。ずっと考えて来た計画の割には詰めが甘かったな(どんなドジですか。)と天罰に納得した話です。

 雛の宵に…「桜狩り」下巻より主人が女中に手をつけるのなんて日常茶飯事…とありましたがそれで子供が生まれても知らんぷりしている人が多かったのに(良くて金を握らせて「お前、帰れ。」と門前払いするケースになる。)一応認知して引き取っている辺りはまだ誠意があると言えるでしょうか?鳥取県の流し雛の風習にちなんで今でも雛を川に流すイベントを行うことがあるそうですが下流で網を張って待ちかまえ、流れてきた雛をゴミに出すという事後処理をしっかり行っているそうなので本当に海まで行ってしまうものはほとんどないそうです。今回の事ですっかり呪い雛(勝手に命名。)に味をしめてしまった翠ちゃんでしたが、あれはデイモスの魔力故の効果であって多分来年まで持たないに100円です。またモンゴル貴族のようなデイモスの服装に爆笑してしまいました…ゲフッ!

 冷蔵庫を売る女…冷蔵庫に入れておいても生物は腐るんですけど(冷凍庫だったらともかく。)とおじいちゃんの死体が今もなお全く腐らずに奇麗に枯れ果てている様にビックリしてしまいました。あの見るからにボロイ家の住人なら金が無い事位分かるでしょうに(事実、甕の中に入っていたのは10円玉や1円玉ばっかりでした…ゲフッ!)うっかり乱闘になってしまったのには2人とも甘すぎとしか言いようがありません。最後には秘密の隠蔽の為にも大型冷蔵庫に2つの死体が入ることになりましたがだから冷蔵庫だと腐るんだってば!とツッコミも忘れない私でした。余談ですがデイモスが着ていた黒スーツを見て今回は服装がマトモだと感心してしまいました。

 産女の宿…「日本妖怪紀行」という企画は正直どうかと思いました。猫又(怪談)レポートを夏休みの自由研究にしたり美奈子さんって趣味が偏ってるよね…と改めて感じてしまった話です。嬉しさについ踊ってしまい足を滑らせて崖下に落ちたというマヌケ過ぎる女の死に様からこれは嘘だと薄々感づいてはいましたが、やはり報いを受ける結果となっています。まあ、それは置いといて崖上で絶妙なバランスを取っている車の中から美奈子はどうやって助かったのさ!という疑問が放置されています。既に11巻をお読みになったよしみつさんなら分かっている通り、次の話でもフォローは零です。(そういえば次の話もペルセウスのコスプレをしたデイモスがどうやって美奈子を助けたのか省略した尻切れトンボな終わり方だったような…。)最後はしっかりまとめましょうよ、池田先生。

ガラスの仮面⑫

2010.10.16
 雪の日にイチゴの傘で相合傘をしたり(マヤさん、高校生にもなってイチゴの傘というのはどうなんですか…?)劇団一角獣の団長とつきかげの美奈さんとの初々しいカップルが誕生したりなんだかほほえましいシーンの多い巻です。(反面、物語は「あと2年の内に賞が取れなかったら紅天女の候補者を打ち切ります!」と期限を切られ激動の展開を迎えていますが。)表紙は珍しくマヤの劇でなく亜弓さんが演じ芸術大賞まで取ったジュリエットの絵となっており(佐藤ひろみじゃ絵にならなかったのか…。)感慨深くなったものでした。

 「通り雨」…佐藤ひろみ「忘れよう。今日の出来事は通り雨だったのよ。お父さんの心の中にもきっと通り雨が降ったのよ…。」

そうですか。「通り雨」にしては4年もの長きに渡ってかなりの長期間降り続いていたようですが、それでいいんですか。通り雨という「一時的な気持ち」の為に浮気して黙って家族の方を捨てようとしていた卑怯者の父親に対してそんな応対で良いんですか…!(普通は4年間も家族を騙して不倫していた時点で立派にアウトだろう。)と思わずツッコミを入れてしまったものでした。通り雨でも裏切りは裏切り(今更父親の気が変わったと言っても裁判になったら充分に離婚要因として認められて敗訴する。)演劇の中にしか存在しない家族であってもせっかくできたマヤの家族がこんな人間かい!(母、兄、妹はともかく父親が…。)と思わず(別の意味で)悲しくなってしまった劇中劇でした…ゲフッ!あの結末はハッピーエンドではなくて父親の立場に都合の良いご都合主義だなとも実感してしまったり…ゴフッ!おかげで全ては隠蔽され何も言わずに影で尻拭いをしてくれた(おめでたい)娘さんがいて良かったねと1歩引いた目で見てしまったものです…ガフッ!

 聖唐人…「20年前、破産に追い込まれ一家心中を図った時に母と妹を失い、父と僕は戸籍を失くしました。」

戸籍上死んだ事にすれば確かに借金取りに追われることは無いかもしれないけれど、この世にいない人間として情報も集めやすいのかもしれないけれど(…忍者ですか?)影として生きる以外何も出来なくなった(戸籍が無い以上、結婚もできない)そのやり方は聖さんが思っているような「親社長の親切」ではなくて戸籍という外堀を固めて自分の望み通りの有能な人間を造り上げただけのいわば真澄様と同じパターンだったのではないかな~と彼の忠誠心に反して疑問が出てしまったものでした。(聖さんの母親の方が死んだ以上、2度目の再婚(養子縁組)はできなかったのだろう。)働きぶりを見ても北島マヤのストーキングだけでなく他会社の極秘情報の数々まで集められる彼の能力の高さにやっぱり彼の潜在能力を買っての策略であって愛ではなかったのではないかと疑いは濃厚になったものです。その辺は同類でありながらツッコミは入れないんですね、真澄さま…ゲフッ!(まあ聖さん本人が愛だと信じている以上、わざわざ夢を壊すだけ残酷というものか…ゴフッ!)

 「ジュリエット」…モブ「本当に長椅子に座っているみたいだわ!」

ただの空気椅子ですら辛いのに足を組んで片足で空気椅子を行った上に体をやや後ろに傾けるとは見事(足がマッスルな上に絶対に腹筋割れてると見た。)と映画「キャリー」でも使われた手法「スローモーション」を使ってのダンスシーン(映画「キャリー」のように舞台上で頭から豚の血を浴びせかけられる話ではなく「ロミオとジュリエット」で良かったねと変な所で語りかけてしまいました…ゲフッ!)カーテンを使ってのキスシーン共々、表現の素晴らしさに感服した舞台でした。(同時にこれをドラマという人を使った表現で再現するのはCGを使ってごまかさない限り不可能だと確信した。これができれば演劇界だけでなく体育会系でも通用しそうな気がする。)完璧に行ったジュリエットの舞台の中でも違う解釈を加えられるマヤに「自分が彼女より優れているのは技術だけかもしれない。」と改めて彼女を脅威に感じている亜弓さんでしたがマヤは自信と闘争心を持つ為にも荒療治が必要だと月影先生も言っていますが、正直「自信」を持った後のマヤは魅力が半減した(紅天女編現在、亜弓さんの演技を見た後でも逃げ出さずに発表するまでに自信を持った反面「なんとなく」で適当に演技する事が多くなった。行動の裏付けも「よく分からないけどカッコ良さそうだったから」になり自信というか開き直りに近い物を感じてしまう。「はじめに気持ちがあって言葉や行動に繋がる」という若草物語で学んだ教訓はどこ行ったんだか…ゴフッ!)ので成長の方向を間違えてしまったかなとも感じてしまったものでした。それでも狼少女ジェーンの舞台までは魅力的だったんですけどね、マヤさんは…。

 姫川亜弓…「実力の世界はいいわ。パパやママがどんな名前で何をしていようが関係なく本当の自分が認められるから。」

全力を出して実力を見せればいつか人は「有名人の父と母の娘」というフィルターを通した姿ではなく「姫川亜弓」自身を見てくれる(元演歌歌手・藤圭子の娘であった宇多田ヒカルが母親のネームバリューに関係なく「宇多田ヒカル」として売れているようにずば抜けた実力があればちゃんと本人が認められる。)と何事も一生懸命にやるようになった亜弓さん。(ガリ勉になったのは「成績が悪くても宿題してきただけで褒められるのはあの子だけよ。これだから有名人の子は得ね。」と言われるよりは努力が分かって貰えなくても「頭が良いから褒められるのは仕方ない」という評価の方がまだマシだという強迫観念もあったのでは、と邪推して見たり…。)両親にも生活力にも恵まれて一見何不自由ない少女のように見えるけれど、そういう立場だからこその悩み、苦しみがあったようで過去エピソードを通して一気に彼女に好感を持ったものでした。(それにしても幼少期からああいう髪形だったのか…凄いボリュームだなと友達と共に度肝を抜かれました。)この後この「生きてきた環境」が後の「ふたりの王女」の演技指導にも繋がることにもなり奥が深いな(伏線が上手いな)とも感じた話でした。

ガラスの仮面⑪

2010.10.15
 かのプリンセスプリンセスのミュージシャン今野登茂子さんもコンサート前日だというのに読みふけってしまったというこの名作。作者も最初は演劇の世界でなく音楽の世界を描こうと思っていたそうですが漫画で音楽を表現するのは身ぶり手ぶりが無い分難しいこともあり(かの「NANA」も音楽が出てくるけれど主題は恋愛と芸能界だしね。)演劇ものになったという誕生秘話も拝める後書きと共に物語は進みます。五感のどこで受けるかの違いで音楽も本も心がときめく感動を伝える事には変わりない、色んな意味で教則本的な存在になった作品だそうで改めてこの漫画の影響力の高さを感じたものでした。

 姫川亜弓…「紅天女まで待ってるわよ。一緒に競える日を待ってるわよ。」

それまでは場末の保育園でささやかに暮らそうとしたり自分の才能に目を瞑って蓋をしていた(その演劇の才能からくる情熱で家出をした為に母親が自分を探して死ぬ羽目になったのだから気持ちは分かる。)のを泥饅頭と分かっていながら食べたり再び役者としての本能に目覚めて役になりきった、そしてその気持ちを思い出してしまった以上、演劇の中で生きていくことしかできないマヤの運命を悟ったからこそ「恐ろしい子…。」と言いながらもライバルが完全に復活した事に亜弓さんは満足そうです。一人芝居を始めたマヤに「油断してられないわ。」と自分もジュリエット(一人芝居)に挑戦したり彼女自身も大いに成長し(「前はただ演劇が好きだっただけだけど今は上手くなりたい、本当にそう思うの。」と学校異例の再演から自分が腕を上げたと自己満足に浸っていたマヤの慢心はライバルが実力を上げた事にそこでまたも打ち砕かれる事になる。)物語はさらに白熱する事になるのでした…。

 図書委員・草木広子…「読むのに夢中になっていて、あなたのこと気づかなかったのよ、ごめんなさい。」

廊下の角で「痛~い。」と主人公とぶつかって出会うなんて何十年前のギャルゲーの設定だろうか普通の女性はぶつからないので出会えません。ぶつかっても「すみません」の一言で会話は終了です。)この漫画は古い漫画なんだなあ~と改めて実感させてくれる名シーンでした…ゲフッ!演劇界からボイコットを喰らっている北島マヤという正体を知っても「あんな子、知らない!私、知らないわ!」と逃げだす展開にはならずにお約束のように仲良くなって次の芝居にも大いに協力してくれる彼女。(「通り雨」の時になってようやくドン引きしていますが「女海賊ビアンカ」で役(別人)になりきった彼女を見た後のくせに反応が遅過ぎるだろとツッコミを入れてしまいました…ゲフッ!)せっかく仲良くなったのにマヤの非凡な性格にはついて行き辛かったようで高校を卒業してからはそのまま疎遠になり自然消滅的に友情は終わってしまったようです…ゴフッ!

 「女海賊ビアンカ」…さやか「あの子、前に1人で芝居したことあったじゃない。全日本演劇コンクールで。」
麗「あの時とは状況が違うよ。立派に直した大道具・小道具もあったしプロ顔負けの実力を持つ一角獣の皆さんが舞台裏として協力してくれていた。」

今回は大道具のほとんどが体育倉庫の備品アレンジ、手伝う人間も素人(「ジーナと青い壺」のように効果的に手を出したりはできない人達。)観客も退出自由(前はホールだった事もあり劇に飽きても退出し辛い雰囲気があった。)という前回の一人芝居の時よりも更にハードルは高い状況で、麗の言う通り大変な事に挑戦したな~と納得したものでした。一時プロになってしまったが故に学校の演劇部にも入れず(野球でも何らかの事情でプロ選手を辞めた人間がその後アマチュア球団で活躍できるようになった話など聞いたことが無い。暴走族と朝帰りスキャンダル付きのマヤではなおさら門前払いを喰らって当然だろう。)劇団つきかげからも「汚名返上してから出直してこい!」ともっともなツッコミを入れられてハブられてしまったマヤ。「就職先が無ければ自分で起業すれば良い」(何ですと?)とばかりに始めたこの新しいスタートには大成功と合わせて、彼女の大きな成長を感じたものでした。観客の目の角度(見せ方)まで考えるようになり(横の席の観客にも見えるようにドアを斜めにつけるなどの舞台美術の方面まで自分でやった。演劇って役者がいるだけではダメなのね、と実感もした舞台背景でした。)技術面に置いても磨きがかかったものですが、劇の内容について女が男のフリをしようが普通は声を聞いただけで一発でバレるというのにビアンカは余程のハスキーボイスでペチャパイで男顔の女性だったのだろうか(風呂や生理の時はどうしていたんですか、7年間も!)設定からして無理のある物語だろとツッコミも忘れない私でした…ゲフッ!

 速水真澄…「君から礼を言われるのは2度目だな。」

演劇界からボイコットされた時もコネの全てを使って彼女を(端役ながらも)舞台に出させてくれたり、病気の彼女の先生を(入院費・治療費の全てを速水さん持ちで)看てくれたり普通は2度のお礼どころか土下座して然るべきの状況なのですが思い出して貰っただけで満足だ(マヤの頼みに耳を貸さないほどの本当の冷血漢だと思われてなかっただけで嬉しい)と今回も満足げな速水さん。(マヤもマヤでついて病院について行くのを断られたから諦めるのでなく、これからまめに見舞いに行く事は始めから考えていないのか…。)考えてもみれば財力も権力もある知り合いなんて速水さん以外になく頼れる人間が彼以外に浮かばないのは当然の結果(例外と言えるパトロン「紫のバラの人」は正体不明で聖さん未登場の今、連絡のつけようがない。)で喜ぶ事では無いのですが…ゲフッ!本人が満足している以上、敢えてツッコミ入れずにそっとしておく事に致しましょう…ゴフッ!(思い出して貰えただけで見ているだけで幸せなんて30間際にもなってどんだけ純情な恋をしているんでしょうね、真澄様は…ガフッ!)

ガラスの仮面⑩

2010.10.14
 芸能界失脚編です。暴走族のバイクに乗せられて行方不明になった事から波紋が広がったこの事件、携帯電話やGPS機能が発達した現代日本だったら見つかるのも早かっただろうな(最も多量に睡眠薬を飲まされていた以上、舞台に立つ事はできなかっただろうが。その辺は用意周到に計画を立てていたんでしょうね。)と時代が昭和だという事の不便さを改めて感じさせてくれる10巻目です。(携帯電話があればサッサと助けを呼べたのに時代背景のせいで主人公以外全滅してしまった映画「テキサス・チェーンソー」を思い出しました。文明が発達していないというのは不便です。)

 乙部のりえ(田代鈴子)…亜弓「今は注目を浴びているかもしれないけど、この子、回を追うごとに視聴者に飽きられてくるわよ。」

演技をするという事は猿真似が上手いというだけではダメだということなんでしょうね。普通の新人が一から仕事を取ってきて地固めをしていくのに比べ彼女は大スター(北島マヤ)の人気を横からさらったという恵まれたスタートを切った訳ですが「シャングリラ」の舞台は終わり、大河ドラマも終了する頃には「沙都子」は元の脇役状態に戻り(人気があるから出番を増やして貰えただけで飽きられた後は出番も当然元通りに減らされただろう。)日向電気のCMモデルになれた訳でもない(実はテレビドラマの出演よりCMに出る方がはるかに身入りが良い。それでもテレビの影響力は凄いので「顔を売るため」に出演を希望する人は後を絶たないが。)その後彼女は「新しい仕事」が取れないまま芸能界から消え去った様子です…。(演劇部門の新人賞を狙った舞台「カーミラの肖像」も亜弓さんに潰されたしね。)「チャンスとは自分で作るもの」と自分で言っていた割にその後のチャンスは上手く作れなかったんですね…ゲフッ!まあ子役止まりで終わってしまった役者など最初だけ目立ってすぐに終わってしまった新人は珍しくないのでよくあることなんでしょうが…ゴフッ!

 北島マヤ…水城さん「始めはあの2人を引き裂かなきゃと思っていました。でも今のあの子には恋人の優しさと慰めと励ましが必要だったんです。あの子はそれすら失ってしまったんですわ。」

真澄様の即興・平手打ち芝居によって「前々から暴走族と遊んでいた」疑惑は払拭できたものの暴走族(男)と夜中に出かけて「朝帰り」した挙句に仕事まですっぽかした事実は消せずバッシングは避けられなかったこの事件、恋愛方面においても良い話題にならないのならお役御免と多大な影響が出てしまいました。「非情なようだが彼の(仕事の)為に君との付き合いは無かった事にして貰いたい!」というマネージャーからの申し入れ(里美さんとのお別れ)に反対する気力も持てずに頷いたマヤ。その時、母親の死に、女優生命を絶たれる危険に、あまりに多くの事が重なり過ぎてマトモに考える事もできなかったのは分かりますが落ち着いてからも(立ち直ってからも)彼の事を思い出しもしなかったのはいくらなんでも冷た過ぎる里美さん本人の気持ちを無視した点においてはマヤも同罪)と感じて微妙に思えてしまった「初恋」の終わり方です。(桜小路くんはノーカウントなのね…。それにしても現実の自然消滅はこんなものかもしれないけど、この2人の為に気持ちを傷つけられた速水さんと桜小路くんの立場って本当に何だったんだろう?)ちょっと会わないだけですぐに忘れられる程度の恋なら今回の事件が無くてもいずれ疎遠になって冷めていただろうな(2人共実力のある忙しい売れっ子だったし、少なくとも今回マヤが彼を忘れるまでは異常に早かった)と改めてマヤが微妙に思えてしまったものでした…。ともあれイメージ一つで実力があっても仕事も恋人もその全てを失う、芸能界とは怖い所です…ゲフッ!

 「カーミラの肖像」…カーミラ「ええ、うるさい、あの声…!なんて耳障りな…頭に響く。」
マリア「あれはジャイアンの歌声よ。暴力よりはマシだから我慢しましょうね。」(注・本当は賛美歌)

シェリダン・レ・ファニュの怪奇小説「カーミラ」(有名な「ドラキュラ」「ノスフェラトウ」に比べるとかなりマイナーな吸血鬼)をアレンジした劇中劇です。亜弓さんが見せ場を主役を奪い取る副テーマと合わせて真面目なサスペンスホラーとして描かれてはいますが超豪華なお屋敷に住んでいながら「寂しい所に住んでいる」とのたまう主人公マリア(原作ではローラ)(召使いが沢山かしずく豪邸で何が寂しいのですか?)何所の子か分からないカーミラを2か月も自分の城に泊める御父君(同じ年頃の女の子と一緒に暮らせたら娘が喜ぶだろうとかそういう問題ではないのでは?)ミラーカ⇔カーミラというあまりにもそのまんま過ぎてマヌケを通り越してほほえましい気分になってしまうアナグラム偽名を使うカーミラ(本気でバレないと思っていたのなら間違いなくドジっ子である。そりゃスピエルドルフ将軍も一瞬で正体を察するだろう。)など冷静に読んでみるとツッコミ所は満載で大いに笑う事が出来る話でもあります。原作ではきっちり退治されていたカーミラもこの劇中劇においては無事に生き延びた様子で、そこからも登場人物のマヌケぶりが原作以上に磨きがかかっている事が分かる名作です…ゲフッ!

 速水真澄…「これが最後だな、チビちゃん。しっかりやってこい。ここで見ている(紫のバラの人として)。」

その時の真澄さまの右手には紫のバラがあった辺り彼はここにおいて自分が紫のバラの人だと正体を明かすつもりだったようです。(でなければそんな正体に直結している危険なアイテムをわざわざ手にしてはいまい。)が、肝心のマヤが母親の仇(あれは真澄様のせいというより母親の自滅に見えるんですが…。)であり自分から小さな幸せを奪った彼(「幸せだったのに、小さな保育園で幸せだったのに…!」「それは契約違反料を踏み倒して逃げていい言い訳にならん!」)を視界に入れるのも嫌だとばかりによく見もせずに「さようなら」とサッサと行ってしまったせいで今回も正体はバラせないまま話は進んで行ってしまいました。結果「最後の仕事位ちゃんとやろう」とマヤが自分で頑張ったおかげで(真澄様が紙切れ一枚の薄い絆(契約書)まで犠牲にしたおかげで)見事立ち直らせることに成功させた真澄様。目的を達成して彼女にお礼まで言われて会心の笑みを浮かべている彼ですが、これで同棲は解消し、契約書を理由に彼女を側に置く事も出来なくなった訳で、彼が失ったものの大きさを考えると笑えない状況だよなあ~と色々考えてしまったものでした…ゴフッ!

ベルセルク35

2010.10.13
約1年ぶりの新刊です。1年待たせた割に、ガッツ編なだけまだましとはいえ、物語的には…ゲフッという感じです。(禁句。)絵はきれいだし、大人要素はなくなってきたし、ファンタジー物だし、と以前よりは格段に人前で読みやすくなってきた物語ですが、元々以前あったドキドキ感(過去形。)に惹かれて物語を手に取った私としては正直物足りない話だったり…ゴフッ!目的の妖精島にも一体いつ着くんだ!?(船旅だけで何冊物語を引っ張るおつもりですか三浦先生!)とツッコミも絶えない私でした…ゲッフン!

 イスマ…人間と人魚のハーフらしき少女です。そういえば「呪物の武器」に水系の物は無かったね、と新しい仲間になる予感が来ました。初登場時、素っ裸で岩場を歩いていたりタオルをかけたまま下半身丸出しでイシドロの手当てをしている辺り彼女には女としての羞恥心はまるでないご様子です。その生まれのせいで村人からは村八分にされてきましたが災い転じてなんとやら、そのおかげで全員化け物と化した村人に襲われることもなく、扉の魔よけ(沖縄地方の風習で玄関に魔除けのくも貝をアダンの木の根で編んだ紐で吊るすというのがありますが、それに近い物でしょうか?)のおかげで自身が化け物となることもなく無事に過ごせたようです。現在島はとんでもないことになってしまっているのでこのままガッツ達に連れられて一緒に脱出してくれないかな~と期待してしまっている私でした。

 鬚骸骨一家…遠~い昔にグリフィスとヤルことヤってしまい、そのせいで(口封じの為に)片目を潰され陸の上にいられなくなってしまった元貴族。(グリフィスが彼と関係したのは金目当てでした。)彼が化け物になってしまったことより喰われても人としての意識がしっかり残っている(そしてつまんないギャグに近い回想や泣き言まで言える余裕がある。)ことにビックリでした。そこまで人に近いなら使徒たちと同じく何も悲観することはないのでは?と逆に(今までの悲惨な例を見てきただけに)ポジティブに思ってしまったのは私だけでしょうか?再登場できた事実から察するにこの人は当分の間死ななくて済むんでしょうね。(あくまでも当分の間はね。まさか仲間にはならないでしょうし。)

 ガニシュカ大帝…「今までのあらすじ」にハッキリグリフィスに引導を渡されてと書かれている辺りやはりお亡くなりになってしまわれたようです。ファルコニア登場の影響かそれまで人と使徒が共同戦線を張っていた小ガニシュカ達もいつの間にか消えてしまい、あまりのあっけなさに彼の人生は何だったんだろうとちょっと可哀想になったりもしました。出てきた城も城というよりはコロシアムかイベント会場のような形態ですし(中世ファンタジーであの城の形はいかがなものかと思うの…。)正直「…。」と思ってしまった展開でした。で、城を出した後は何をするつもりなんですかグリフィス?(国王としてのご予定は?)とツッコミも忘れない私でした。

 ガッツ…あ~あ、甲冑の力使っちゃった(だからシールケがいなきゃ歯止めが利かないシステムなんだから辞めて下さいよ!)と展開にガックリきたものでした。(傷が治ったかと思いきやまたケガするんでしょうねぇ。あれだけ酷い怪我を負っていて後遺症ゼロで治るのも凄いですが。)やっぱりガッツは素で大剣を振り回して戦ってほしいので(あの鎧はドーピングと同じく反則技だと思うの。)再度の甲冑頼り切りには正直微妙な所でした。予告から察するに今回も味方のピンチに陥るようですし、使うにしたって使いどころを考えろや!とツッコミを入れてしまいました。彼らは一体いつになったら目的地に着くんでしょうね?

ベルセルク17~21

2010.10.12
 なぜ今更過去の巻を語るのか…それは更新する記事のネタがないからです。と、とはいえコンビニで一気読みシリーズのぶ厚いタイプも出たことですし、正直この時点までは面白いと思っていました(過去形)し、セリフ入れ替えネタも含めていつか語ろうとは思っていたのです。という訳で最後の面白かったストーリー(禁句)生誕祭の章ことグリフィス復活編です。

 ガッツ…「もう2度と…喪失わねえ!」
「母さん…仕送りまだですか?」
のセリフ入れ替えネタに爆笑してしまいました。その他「朝か…かくれんぼも考えものだな。」(ガッツが本気出したらそりゃ見つけらんないですよ!)「もう2度と…落とし穴には落ちねえ!」(あの険しい穴からどうやって出るんでしょう…?)のネタが凄く気に入ってしまいました。
久しぶりにゴドーの洞窟に帰ってきました。2年間も辛い復讐の旅に出ていましたがゴドーの親方曰くそれは大切な人間と一緒に苦しむことを放棄して逃げただけだそうです。今まで復讐にかまけて2年間も家に帰っていなかったことを思い出したガッツパパ。だから奥さんは家出して息子はグレちゃったんですよ。(違うだろ!)ともあれ責任を感じ奥さんを連れ戻そうと彼は走って寺院に向かいました。(徒歩ですか!)4日間も走り続け、かつ化け物どもを倒しながら進み、モズグス達と壮絶な戦いを繰り広げるのには「この人本当に人間か?」と今まで何度も浮かんだ問いが改めて出てきたものです。さすがに懲りたのか帰りは略奪した馬で帰っていました。が、ルカ姉さん曰く戦闘力と支える力は別物だそうなのでこれからが心配…な所です。ちなみに寺院の事件は巻数こそ続いていますがガッツが着いたその日1日の出来事です。(濃い一日だなあ~。)間に合ってよかったね、と拍手を送ってしまいました。

 グリフィス…「言ったはずだ。俺は、俺の国を手に入れると。」
「言ったはずだ。俺は、理想の動物園を経営すると。」(い、言ったっけ…?)
のネタに吹きました。他「ヘイ、ガッツ。乗ってかない?」(乗るか!)「母さん。この猫、飼っていい?」(グリフィスや…それ、猫?)など完全にペット(…ベンツ?)扱いされてるゾッドネタが多かったです。
いきなり素っ裸で出てくるなんて恥ずかしい男だな!と友達とツッコミを入れた覚えがあります。思わず皆が目を奪われた…それほど注目されてるんなら少しは隠しなさいよ!と思った矢先キャスカ母さんが「あ、ああー!」と慌てて駆け寄ろうとしていました。母として息子のそんな姿を人目にさらすのは忍びなかったのでしょう。反対にガッツ父さんは「…!」(他人のフリ、他人のフリ!)と慌ててキャスカを引き止めるというとっても現実的な対応をしています。家庭崩壊の原因が垣間見える迷シーンです。(違うから!)とうとう現世に復活してしまったグリフィスですが、その後の巻の展開を見るとインスタントヒーロー的な強さ(現世でフェムトの力も相変わらず使えるっていうのは反則だと思うの…。)が鼻について今一つ好きになれませんでした。(最も鷹の団を自分の為に犠牲にした辺りで既に嫌いなキャラにはなっていましたが。)ゾッドもいくら自分より上の存在だからってベンツ扱い並にヘコヘコするなよ、とツッコミを入れてしまったり…ゲフッ!

 ファルネーゼ…ガッツに口にナイフ突っ込まれてキャスカの居所を「答えろ!」と言われたシーンにて
「チェンジだ!」(ひっ酷い!ファルネーゼ、かなり綺麗さんですよ?即チェンジですか。まあチェンジOKですけど…え?何の話をしてるのかって…さあ?)というセリフ(というより大人なコメントの内容に。)に含み笑いをしてしまいました。(この頃は立派にファルネーゼさんが嫌いだったので余計にウケテしまったり…ゲフッ!)他に「左上からー、はい、虫歯、虫歯、虫歯、虫歯…。」(虫歯ばっかりかい!)「はい、あ~んして❤」(「して❤」じゃないだろ!)など面白ネタが多かったです。
さてこの頃はまだサドのマゾ、真性の変態だった頃の彼女です。ガッツに惹かれているくせに自分のプライドからそれを認めようとしない偉ぶった態度が嫌いでした。(決して裏切らない従者の元で何不自由のない生活をしてきた貴女に、辛い思いばっかりしてきたガッツを見下す権利なんてありません!)家庭に恵まれずに性格が歪んだのは後の過去回想で分かりましたが、あの程度の事情、ガッツが今まで経験してきた壮絶な過去(それだけでコミックス10巻以上物語を引っ張れたのです!)に比べれば大したことないじゃないですか。(そのエピソードにしたって、むしろいろんな事情にがんじがらめになっているセルピコ兄ちゃんの方が哀れに感じますし…ゴフッ!)男所帯の中で女一人の状況でいろいろ大変なのは分かりますが、それにしたってキャスカの場合はそれなりに上手く溶け込んでいましたし、結局のところ全部自分の性格の悪さが災いしていると早く気づいて欲しかったです…ガフッ!

 二ーナ…ポワポワの娼婦のねーちゃん。解説本のうちの1冊によると彼女の恋人のヨアヒムは初めての女にのぼせ上がっているだけで、もし彼女が性病にならずに彼と「仕事」を続けていたらヨアヒムはそのうちに「娼婦とはこういうものなんだ。」と折り合いをつけて冷めていっただろう、とありました。(つまり彼女に恋していたわけではなく、セックスに溺れていただけで禁欲症状で燃え上がっていただけ。ヨアヒムに本気になってしまった二ーナにとっては悲しい話である…ゲフッ!)最後はそんなヨアヒムと一緒に生きていくことに決めていましたが、性病も治っていないし、状況でコロコロ考えが変わるし(ヨアヒムが出てくる数秒前まではルカ姉について行くと言っていたのに…ねえ?)二人の将来は確かに心配だなあ、と納得してしまいました。何も言わずに去るのではなくて一応ルカ姉には挨拶して「やめときなよ、あんた達。」とツッコミを貰った方が良かったのではと思ってしまったり…ゴフッ!

 モズクス…あの礼拝方法(地べたにはいつくばるお祈り)から察するにどうやら彼はロシア正教系の神父のようです。奇形児を片っ端から引き取ったり、馬車を襲った女性の子供に医者をつけたりといわゆる善行も行っているのですが、奇形児たちを自分専属の拷問係にしたり、女性にもしっかり拷問をかけている(子供を救う為の盗みでも罪は罪、だそうです。)辺り、この人の善行というのは「取り引き」なんだ(キリストの博愛精神から来る「分け与えよ。」という考え方とは違う気がする。)と感じてその頑なさが好きになれませんでした。キャスカの烙印を見て「これぞまさしく魔女の証。」と言ったり、「この者を火刑に処せば助かります!」と言うのも根拠はどこにあるのやら(結局正解ではあったのですが…。)思い込みの激しさも一流でその辺りも苦手でした。仮にも神父様なら、まず話し合うことを考えましょうよ、モズグス様。

サイコドクター⑦⑧

2010.10.11
 作者さんのコメントにある通りテレビドラマ化もされたそうです。(人気あったんですね~。)本当だったら9巻も一緒に貸したかったのですが本屋のどこを探しても無かったので断念しました。(見つけ次第買うので待っててやって下さい、よしみつさん。)そんな訳で尻切れトンボに終わっていますが続き不明なのでどんな終わり方をしたのか私にも不明です。最後の最後で区切りが悪いとは思わず私も騙された気分でした。(今までずっとコミックス内で話が終わっていたのに…!)

 File17「醜形恐怖」…6巻の最後であれだけ盛り上がっておきながら2人がキス止まりで終わっていたことにビックリしました。(しかも今までと何も変わっていない雰囲気でいる辺り楷先生にとってあれは1度きりのアクシデント?)話の最初で春日子さんの人影を見つけて「そんな訳無いよな。」と言いながらも慌てて電車から降りている辺りが個人的に嬉しかったり…ゲフッ!(ごめん、あずさちゃん。)
 話について「鬼は…女?」と徐々に記憶を取り戻していた涼子さんでしたがそれよりも素っ裸で寝ないで下さいよ!とツッコミを入れてしまいました。(見られるのが嫌じゃなかったんですか?)大和田春代(息子の辺見さんと名字が違う辺り離婚後旧姓に戻したらしい。)に会った時は「顔を見ないで!」と思うよりもソファーに寝ころんだまま人を出迎えるその失礼な態度にツッコミを入れなよ、と絵的にツッコミ満載の話でした。最後はせっかく苦労して思い出した自分の人生を今まで以上に忘れてしまっていましたが、顔を隠そうとしていない辺り醜形恐怖は治ったんだよね、と一安心しました。もう殺される心配もないし、一応ハッピーエンド…になりますかね。

 File18「黒い羊」…今でも春日子さんの写真を後生大事に持っていたり、夢に見たりするほど彼女のこと忘れてなかったのね、と暗~い夢でしたがその事実が嬉しかったりしました。今回楷先生が初めてあずさを下の名前で読んで…と本人は感激していましたがキスまでしておいて今更そこは喜ぶ所じゃないだろ、とツッコミを入れてしまいました。(そしてすぐに元の冠野クンに戻ってるし。やはり1度きりの間違いか?)
 話について「私の実家は元華族の旧家なので息子の粗暴さは父親のDNAのせい。」と上手くいかないのは全部他の人間のせいだとなすりつけて問題を丸投げしている母親に疑問を持ってしまいました。娘の円にしたって「お母さんは暴れる兄貴をオロオロ見てるだけでいい子に頑張っている私の事はちっとも見てくれない。」(だから母親の関心を引く為にも一生懸命殺人計画を立てていたのでしょう。)とこぼしているしこの女は母親としてどうなのかな~と思ってしまった話でした。(自分が「被害者」になることしか考えていないですよね。この母親。)この家が壊れてきたのは文字通り全部この母親のせいじゃないかと思えてならないです。父親の方はマトモないい父親で良かったね、お子さん達。

 File19「ウェブの中は別の顔」…犀川君が「良かった、冠野さんの身に何かあったら…。」とめちゃくちゃ心配している辺り犀川×あずさのカップルもいいなあとあらぬ妄想もしてしまった話でした。(むしろ楷先生よりお似合いの二人に見えるのですが…眼中ナシですか、あずささん?)
チャットの会話が何気に楽しかった話です。(話してる内容は楷先生のリードのせいでディープな内容になってしまっていましたが…ゲフッ!)リボンの騎士→女装趣味、夜光虫→夜中の大人体験目撃者(…といっても本人が「ほのぼの」と言っている辺り親父さんと義理姉さんは一応合意の上で行っていたらしい。血もつながっていないし。)乙女座→正義の女神(真犯人)とハンドルネームに正体が浮かび上がっているのが面白かったです。最期、所詮上っ面だけでしかない付き合いだと思っていたメール仲間からいいじゃないか、出来そこないの人間でも。どんな人間でも生き続けていくことに意味があるんだという熱いメッセージが来たことに感動したものでした。(出来そこない同士傷を舐め合っていただけじゃなくてちゃんと相手の事も認めていたのね…と。)最後はくだらないと思っていたメール友達から助けられたんですね、この人。

 File20「疑惑、そして沈黙」…最後(…だよね?)はやっぱり流花の話か、と納得しました。新章の流花を見てきた私にとって彼女がこんなに春日子さんに似てる(っていうか髪を白くしただけじゃないですか!)のにはビックリでした。楷先生の母親が火事に合った流花事件は旧章の最後の話だろうとずっと思っていたのですが、どうやら「事件」は15年近く前にすでに起きていたようです。(で、どんな事件だったのでしょうか?)ラベンダーの花言葉(紫→疑惑、沈黙。白→私に応えて。)も知れて個人的には楽しかったのですが事件も本格的に始まらないまま巻が終わってしまっていて正直気になって仕方ない話です。(何で最後の最後でこんな区切り悪くするかなあ?)取りあえず流花がピッキングの達人(事務所にも楷先生の自宅にもそしておそらくはあずさの部屋にも不法侵入しているので。)ということしか分かりません。一体どんな話なんでしょうか!?

サイコドクター⑤⑥

2010.10.10
 話の綺麗な終わり方にこれで旧章は終りかと思いきやまだまだ話は続いているようです。(人気があったんですね~。)そんなわけで7巻8巻はあったんですがちょうど区切りがいいからという理由でここまでにしときました。懐かしのあのキャラが出てきたり意外な真実が分かったり印象が変わった巻です。友達のことに関して個人的に思う所がダブったりやっぱり心理系は面白いなあ(色々な解釈が出てくる所がね。)と再認識してしまいました。

 File9「閉ざされた恐怖」…記憶喪失直前、あの状況からどうやって逃げきれたのだろうという疑問が残る話でした。女将さんとしては「お前の側にいたいから戻れなんて言わないでくれ。」何て綺麗事を言っていたくせに、事情を何も教えてくれないまま勝手に家を出て、物凄く時間がたってから(新しい板前さんが短期とはいえ働いていた事から月単位で戻ってこなかったということが分かる。新しい人を見つけるまでだって時間がかかるしね。)「居場所がないから置いてくれ。」なんて言う男(そしておそらくこれからも取り戻した過去については言う気は無いのだろう。)はもう女として信じられないんでしょうね。記憶喪失前も愛人と子供作っていたり男としてはろくでもないタイプだということは分かるので長い人生を不信感に捕らわれながら生きていくよりも今ここでお別れした方が自分の人生の為だと思ったのでしょう。いくらなんでも竜さん、自分勝手過ぎますから!

 File「歪んだひまわり」…タイトルはゴッホのひまわりから取ったんでしょうね。ゲーム「女神異見録ペルソナ」(漫画版)でも死んだ双子の兄と自分を混同された主人公の話を読んだことがあります。常に自分を通して他人の存在を思い描かれてきたせいで今の自分が本当に「自分」なのか「投影されている第3者」なのか分からなくなってしまったんでしょうね。(こうなると他人の名前をそのまま子供につけるのは考えものだなあ…。)最後は母子共に死んだ姉の存在から解放され良かったものの、今日子さんが子供の頃からまるで変わっていない母・いねさんのビジュアル(あの頃から全白髪だったんですか…ゲフッ!)に改めてビックリした話でもあります。よっぽど明日香さんの死にやつれていたんでしょうね。

 File11「女神の見た悪夢」…友達が言っていた「癒し系」の男の話を思い出したりして個人的に感慨深くなってしまったりもしました。性欲が無いわけではないけれども冗談でも嫌らしいことを言わない人(子供の作り方を教えたいとか、付き合っていたらヤルことやりたいとか言われたら1部の女は引きます。自分が性の対象として見られていることを喜ぶ女はいないのです。そういうことに対して抵抗感がある女は特に嫌がるし、彼氏がいない女が皆発情しているというわけでもないんです。)自分の都合を相手に期待しない人(最もそれは純粋に相手の事がどうでもいいからという場合もあったりはするんですが…ゲフッ!)って結構ポイントが高いんですよね。この奥さんもきっと旦那さんのそういう所に惹かれたんでしょうね。あまりに癒し系な旦那さんを前に話に対してのツッコミを忘れてしまいました。(オイ!)

 File12「追いかけられる女」…奥様の為にストーカー(変質者)のフリまでするなんて一重に旦那さんの愛情の賜物ですね。彼女は旦那は清廉潔白な人間なのに自分ばっかり汚れ切っているというギャップに耐えきれなかったんでしょうね。結果として全てを受け入れてもらって解決しているけれども本来なら結婚前にちゃんと話しておくべき事情なんですよ、奥様!

 File13「セックス依存症」…話の展開的に読んでるとジョギングしたくなってくる話です。あれだけ簡単に暗示にかかる辺り蘭さんは意外に素直で単純な可愛い子だったようです。妹さんに関してはハレンチなメールを送るためとはいえあんな写真を撮れるのが凄いと思ってしまいました。ともあれとっても健康的に解決して安心した話です。

 File14「ノイズ」…不倫の相手の男は「いつになるか分からないが一緒になる。」という綺麗事を言っていますが、それは不倫男の決まり文句であり始めから期限さえ決めていない程度の気持ち(ていうか妊娠してるんだから今すぐに一緒になるべきですし、むしろ今の時点で「つもり」じゃダメだろ!)ならこの先も「一緒になる」事は望みが薄いんじゃないかな~と思ってしまいました。(事件後も妊娠は公表したものの父親については隠してる…ということは結婚の方向で上手く進んではいないのね、と察してしまったり…ゴフッ!)離婚って親二人が冷めきった仲でも難航するものですし、作曲のたびに暴れ回る十希さんを奥さんにして一生支えていけるか(安らぎはなさそう…。)も疑問ですしその後が気になる話でした。本当にあの二人これからどうなるんでしょうね?

 File15「自殺願望の女」…以前よしみつさんに借りた「自殺島」の話を思い出しました。自殺を繰り返したり死ぬ死ぬ言ってる人って自分がそれで周りに注目してもらいたいだけ(というより他に注目を集められそうなものを磨いてこなかったんですよね、こういう人は。)で本気で死ぬ気が無い人が多いんですよね。(ハッキリした理由がない人は特に。)だから極限状態にしたり殺されそうになると「死にたくない。」という本音が出る。その本音にいかに気付かせるかという話でした。今は練炭だの苦しまずに死ねる手法が普及してるので誰も手伝い屋を雇わなそう(ネットで一緒に死んでくれる人が大量に見つかる時代ですから…。)な気がするので現代でこの手法の成功率は低いでしょうね。そもそも最初の段階で契約してくれなそうな気がします。

 File16「隻眼の目撃者」…楷先生とあずささんがそういう仲まで進んだことにビックリした話です。(じゃあ新章の最期ではそういう仲にも関わらずあずささんには何も言わずに出て行ってしまったんですか、楷先生?)でも個人的にはあまりの儚さぶりからむしろ春日子さんへの好感度が上がってしまってあんまり賛同できなかったり…ゲフッ!自殺じゃなかったんですね、春日子さん。(幻の恋人が出てきたのは現実の人間には言えない悩みが出来てしまったからというのもあったんでしょうね。)ということはあの楷先生への最後のキスは「最後のサービス」ではなくて「全てに片をつけて来るから待っててね。」という力強い予約済みのメッセージ(…予約?)であり、もし生きていたら二人は上手くいったかもしれない…と思うと切ないです。(「つい」手を出しちゃったで済まされる問題じゃないんだよ、神津教授!)この事例にて楷先生はもう完全に春日子さんの事をふっ切れたらしく新章では1コマも出番がありませんでした。ということは旧章でもこの先彼女の出番は無いんでしょうかね…。個人的な意味でとても悲しくてなりませんでした。たまには春日子さんの事も思い出してくれませんかね、楷先生?

PLANET OF THE APES

2010.10.09
 内容は和訳通りに「猿の惑星」…なのですが旧作映画「猿の惑星」に比べると「猿が人間を支配している」という基本設定以外は全く異なる(舞台も地球ではない。)話であり、この映画が第22回ゴールデンラズベリー賞(その年の最低の映画に与えられる大変不名誉な賞)及び最低リメイク賞、最低助演男優賞、女優賞と嫌な賞ばっかり総舐めにした様からも映画の出来栄えは推して知るべき…だと思います。旧作を知らない私としては、それなりに楽しめて見れたんですけどね…。

 レオ・デビットソン大尉(マーク・ウォールバーグ)…「僕は故郷に、仲間の所に2度と帰れない。この星の人間達と同じだ。」

冒頭で勝手に出て行った彼を放置しては行けない(チンパンジーだけなら諦められるが人間一人を見捨てて地球に還れば遺族を中心とした世間からのバッシングは避けられないだろう。)と、その場に残った宇宙船が磁気嵐で不時着→サル達の反乱で立場逆転→その後その惑星は遺伝子操作で知能が上がっていたサル達の天下となった→当のサル達が子孫を増やして現在に至る(つまりこの星でサルが幅を利かしているのは、そんな先祖を世に放つきっかけを作った主人公のせい。)という経緯を思うと、時の流れ(タイムワープ)と共に仲間と帰る場所を失った主人公よりも主人公の勝手な行動のせいで悲惨な最期を迎えた仲間達の方によほど同情してしまったものでした。「帰る場所を失った」と言っても彼ならその気になれば議員(権力者)の娘アリのお気に入りとして一生召使いという名のヒモとして生きていくことは可能でした(帰る場所が無いのなら作れば良い。)し、自ら進んで破滅の選択をしている様には微妙にしか思えなかった主人公でした…。

 アリ(ヘレナ・ボナム・カーター)…「人間を虐待するなんて自分を貶めることだわ。」

女(私と妹)の目から見ると人道主義(出来た人間)で種族の違いを超えて主人公に恋する様には思わず「応援したくなる女」なのですが、男(父)に言わせると「(猿顔のくせに)クネクネと艶めかしく媚態を振り撒く妙に気持ち悪い女」(人間は顔じゃない…と言いたいが、残念ながらそういう正義感の強い「可愛い子ブリッコ」が似合う顔と似合わない顔は、やはり存在する。恋をするなとは言わないが「自分に合ったアプローチの仕方」は学ぶべきだとは思う。)にしか見えないそうでメインヒロインの割に「男ウケ」はしなかった様子です。(「悪い人ではない」事は認めるが、ぶっちゃけ「自分が付き合う」段になると御免こうむりたい…という相手っているよね…。)最後のキスシーンも「グチグチ感想言わないでいいから取りあえず離れてくれる?」と願っていた男性視聴者(父)に対して我々女衆は「言葉(ごたく)なんていらないんだ!ハイ、早くキース!キース!」と180度違った反応を見せていましたし(「言葉などいらない」という意見に関してだけは互いに共通していたのだが…。)男の見る目と女の見る目はこのように違うんだなという事実を改めて感じさせてくれたヒロインでした…。

 デイナ(エステラ・ウォーレン)…アリ「この布を見て。見事な技術でしょ。人間は文化を生み出せる種だわ。」
セード将軍「奴等の繁殖力は驚異的だ。今じゃ数が増え過ぎて人と猿の数は4対1。奴等の文化は下半身の文化さ。」

メインヒロイン(?)のアリに比べると全くの存在感の薄さを誇るも、チマチマと主人公を気にしていたり(つまり「気がある」のだろうな。都会育ちの主人公は「同じ種族」でも、田舎者丸出しの「その辺の姉ちゃん」に過ぎない女なんて全然気にしていない様子ですが。)恋敵(?)であるアリにあからさまな敵意を向けたり、ラストでは強引に主人公の唇を奪ったり、「恋心を抱いている」というよりは「主人公に対して発情している」ようにしか見えない様にはだから↑のような評価を下されちゃうんだよ(取りあえずこの星の人間達の下半身がサル以下の節操の無さだという事は見て取れた。)と思わずツッコミも入れたものです。残念ながら主人公が彼女達を捨ててこの地を去るのにも納得してしまったWヒロイン(貞淑でなまめかしい醜女(アリ)か、顔は綺麗でも発情したヒス女(デイナ)か、ある意味で究極の選択…なので選択する事を辞めて逃げ出したんだろうな。)の様でした…。

 セード将軍(ティム・ロス)…石碑『我々サルの為にこの惑星を救ったセード将軍をここに祀る。』

結局「地球が猿に支配された」という絶望的な終わり方は同じなのか…(しかしバカ過ぎる終わり方だな。)と、おそらくは主人公に宇宙船に閉じ込められたせいで、いつしか宇宙船の使い方をマスターして地球に普通にたどり着き支配者として君臨したであろうセード将軍の歴史に溜め息が出てしまったものでした。(また一つ主人公のせいで歪められた未来が…。)読み通りに「時空を超えて」地球に戻ってきたものの、過去ではなく未来に行ってしまったせいで、再度「奴隷」(という名の不審者)の立ち位置から始めなければならない主人公(彼の冒険はここからだ!)には思わず失笑も出たものです。こんな事なら「猿の惑星」の方に残って「英雄」として祀られながら生きて行った方が幸せだったでしょうに、勢い任せの行き当たりばったりな行動のせいで、逆にセード将軍の方が「歴史を変えた英雄」として生きて死んだ様には「皮肉か?」とも思えたラストでした…。

東京少年少女

2010.10.07
 初めて読んだ相原先生の連載作品です。作品内容について語られるのが嫌でセリフやページの順番をわざと入れないで仕事していたそうですが、おかげでアシスタントさんがセリフを入れ替えたり全く違う話を想像していたので楽しかった(一部「笑えないネタ」もあったそうですが…。)と三分の一スペースに書いてありました。そのネタがあまりに面白かったので一緒くたに書きながら感想を書いて行こうと思います。

 香坂美森…「本当の事を今だから言うと、あたしにはそれが『川口のボタン』って事より『卒業式にボタンを貰う』って事の方が大切だった。」

それでもハルちゃんを完全に男認識していなかった事実(オカッパ頭じゃねえ…。)には変わりなく彼がショックを受けた理由は分かる気がしました。(最もそれで逆恨みするのはお門違いだと思いますが。)ハルちゃんがビジュアル変わり果てるほど別人になったのも拒絶して相手を傷つけていた自分のせいだったと自分を責める美森ちゃんでしたが個人的には拒絶うんぬんよりもハルちゃんが随分と場慣れしていることが気になって仕方ないのですが…ゲフッ!(絶対「初めて」じゃなさそうです…。)「離れたらダメになってしまう。」と互いに分かっているのは互いに絆が出来上がっていないからで遠距離恋愛以前の問題として付き合い方を見直した方がいいと切に思ってしまいました。次のステップに昇る前に付き合うって事をちゃんと考えてみてはいかがでしょうか、お二人さん?

 春田淳士(ハルちゃん)…ハルちゃん「スゲーよな、担当付きなんて。俺なんてまだAクラスだってのに。俺なんかがコミック大賞なんて10年早えよ!」
美森「そんなことないよ!出してみるべきだよ!」
春田「気休めは辞めてくれ!」
秘書(春田君て漫画描いてたのか…。人は見かけによらないものだ。)

昔は「小学生時代に苛められていたハルちゃん」(男のくせにオカッパ頭になんてするからですよ、お母さん…。)が可哀想で美森ちゃんには断じて国安に流されずにハルちゃんを選んで欲しいと願っていましたが、大人になってから冷静に状況を見ると貴様には感謝されこそすれ恨まれる覚えは無い!とツッコミを入れる自分がいました。(恨むのならむしろ苛めていた当人である川島に夜襲をかけるのが筋であり、事あるごとに助けてくれた恩人を逆恨みするのは筋違いだと思うのです…。)事あるごとに「どうせ自分なんて…。」といじけてばかりでいちいちフォローしなきゃならない彼女は大変だろうなあ、と改めて美森ちゃんに同情もしてしまいました。(頼られないのは相談できるだけの頼もしさが無いからですよ、ハルちゃん。)顔は良いかもしれないけれど嫉妬深いし信用は無いし国安の言う通り「一時のお付き合い」ならともかく「結婚」は御免の相手だと思ってしまいました…ゲフッ!

 高市ナナ…「勘違いはナシにしようね。あたしが好きなのは国安君で誰と何してもその気持ちは変わらないんだから。」

ヤルだけヤッた後でそう言われたら誰だってショック受けるでしょうね…。そうやって男を体良く利用している所といい(それで妊娠騒動になってもまさしく自業自得です。)友達にする人間は引き立て役レベルの女の子を意識して選んでいる辺りといい(内申書を意識してクラス委員を行う事といい基本的に計算高い女性のようです。)読者から物凄く嫌われた理由は分かる気がしました…ゲフッ!中には「こんなに嫌な女なのに何故男達にチヤホヤされるのか分からない。」というような意見まであったそうですが、相原先生曰く男が可愛いと思う女と女が可愛いと思う女は違うんだそうです。そんな女性なので少女コミックという読者の大半が女性という雑誌上では決して支持が得られるはずがなく人気が出なかった理由も分かる気がしました…ゴフッ!

 国安一北…美森「うちは騙されただけです。そんなお金払えません!」
国安「払えないっていうんならよ、この姉ちゃん借金の片に貰って行くぜ?」

「一北」という名前なのに次男なんですね…。(まあ、かのイチロー選手も次男だそうだから…。)思えば母親はノイローゼで早くに死んでいるし、お偉い父親とは不仲だし、おばあちゃんには出来の悪い兄貴の方ばかりえこひいきされるし(バカな子ほど可愛いから…。)「家庭の事情」でいえば春田家よりもはるかに過酷な家庭環境(お母さんや周りの人に愛されてて、可愛い彼女もいて恵まれてますよね、ハルちゃんは。)と言えるのにセリフ説明だけで終わっているせいで実感が伴わない読者も多いような気がします。かくいう私も読み返すまで忘れていました。(オイ!)不憫な子ですよね…。

 真行寺嵐(ランちゃん)…ナナちゃんとは肉体関係まで至ってもアウトオブ眼中宣言を下され、それで子供の責任だけは取れと言われてもまさしく青天の霹靂で「困る…。そんな都合のいい男扱いすることを急に言われても…。」とドン引きするのは…当然のような気がしました…ゲフッ!その後仲直りをするも「あたしが好きなのは国安君だけど真行寺君はあたしの事が好きじゃなきゃダメよ。」と都合のいい男扱いは続行され漢としてそれでいいのか、君は!?と思わずツッコミを入れてしまいました。作者曰く「ナナが嫌われたのはランのせいだと思う。」との事ですが相手がランちゃんじゃなくても周りの人間にこんな扱いをする女性は普通に嫌われると思います…ゴフッ!

王狼伝

2010.10.06
 義経がらみの話なので…。そして作者さんがベルセルクの新巻も出したことですし、と色々なことにこじつけて買ってしまいました。(昔はこんな絵柄だったんですねぇ~。)文庫では一冊にまとめられていますが本当は奥さんの京子が現代日本に帰るまで(「王狼」)と伊波さんがいなくなるまで(「王狼伝①」①とついていながら決して続巻が出なかったのは人気が無かったからなのでしょう。禁句ですが…ゲフッ!)と2冊に別れていた話でした。まつざき先生の読み切りでも義経=ジンギスカン(チンギスハーン)として彼が実は死んでいなかったという説が描かれていましたが年表を見ると義経とチンギスハーンの間には10年ぐらいのズレがあり、活躍時期がたまたま続いていたというだけで全くの別人だったようです。元寇で有名な孫のフビライも勝手に息子になっているし歴史的にはありえない話です。そんなわけで信じてはなりません。

 源義経(ジンギスカン)…蒼き狼の二つ名で有名なチンギスハンからタイトルを取ったそうです。最後伊波さんとの決闘のシーンではいくら剣術が進んだ後の時代に生まれた現代日本人とはいえ、剣道は所詮趣味止まり(本業は歴史学者。)の人間に負けてどうするよ義経様と嘆いてしまいました。(この話、モンゴルの人々はもちろん、義経様に対しても失礼な話なのでは…ゴフッ!)「わしの妻と子は生涯、静達だけだ!」とカッコイイ事をほざいておられやがりますが彼には正妻の平家の娘との間にも子がおり、都を追い出され逃げる時には静だけでなく他の女達も連れてハーレム状態で逃走しようとして「いい加減にして下さい、義経様!」と部下達に止められたそうです(オイ!)からこの発言は真っ赤なウソです。そんな訳で、本当に、信じてはなりません。

 伊波健吾…何でそんなご立派な日本刀を持ってらっしゃるんですか?(刃物をどうやって国外に持っていけたんですか?)と再登場時、疑問に思ってしまいました。(義経公が「俺の国の剣と同じだ。」と言っている辺りこの時代で手に入れたものではない事が分かる。そんなものを常時持ち歩きながら調査をしてらしたんですか?)義経が勝手に2代目に指名して自殺してしまった為(迷惑極まりない男だな…。)責任を感じて2代目ジンギスカンになりましたが、弁慶を2代目にするなど他にも方法はあったような気がするんですが…ガフッ!最後はまるで原始時代のような服装で(一緒の船にいるリッショウの方がまだ時代感が合っている。何故そんな恰好を…。)当時の日本に渡っていますがそれよりも早く京子さんの元に帰れよ!とツッコミを入れてしまいました。(京子さん×2、伊波さん、そして戦車部隊と4連チャンでタイムスリップが起こっている辺り、モンゴルにいれば現代に帰るチャンスは巡ってくるような気がするのですが。)当時の日本に渡った所で何するつもりなんですか、伊波さん?

 リッショウ…後の日蓮上人。彼が日本で処刑されそうになった時いきなり暴風雨が起こって助かったというエピソードから血が垂れた後から地割れが起こるというあり得ない超能力発揮の展開を見せた(何者だ、お前は!?)のでしょうがあまりにも現実離れしすぎていてやっぱり後半の展開は「…。」と思ってしまった私です。半日ぶっ続けで馬を走らせ続ける馬車作戦は凄かったですがそれよりも半日かからずにあの特殊な形の大型馬車を作り上げられた事にビックリしました。(馬って1頭500キロ超えるんですよ?)この作戦はリッショウのアイデアではなくて有能な大工さんがいたからこその勝利に思えて仕方ありません…ゲフッ!

 フビライ・ハーン…小学生でも知っていることですが元寇を行ったフビライはジンギスカンの息子ではなくて孫であり、本来この子はどんな文科系に育とうと子供さえ作ってくれればそれで役目は終わるはずの人生なのですが勝手に「フビライ」にされたせいで勇猛果敢な将軍としての人生を歩む羽目になってしまいました。(むしろこれこそ歴史の歪曲ではないですか、伊波さん?)「天上の虹」で持統天皇が同じように息子のか弱さに嘆いているシーンよりスパルタ訓練さえすれば人の性格がやすやすと変わるものなら誰も苦労はしないだろと性格の変わりぶりにツッコミを入れてしまいました。父失踪後「新しい王狼の姿を見ていてください!」と決意を新たにしていましたが力んだ所で連載は終了してるんだってばとツッコミも忘れない私でした。ある意味親に人生を歪められた可哀想な子ですよね、彼って…。

蒼の封印

2010.10.05
 前半の頭にインプットされただけの記憶になじまない自分の正体探し(サスペンス・ロマン)は非常に面白かった、と思います。しかし後半、正体が分かってから急激にラブコメに傾倒した展開(プロポーズで冷めた。)と、自己嫌悪に陥りながらもどっちつかずで最悪の事態を招いてばかりのヒロイン(気持ちは恋人も含めた人間側にあるが、結果として鬼の味方ばかりし、あまつさえ人間を殺しまくっている。)に共感できず読み辛かった話でした…。(ネットも普及してなかった時代に鬼無里の一夜山伝説などよく調べ上げたとは思うけれども。)動物を殺しているくせに何故人間は食べちゃいけないのかという古今東西続いた説教臭い話は正直いらなかったなあ~(人間が増え過ぎた為に天敵が目覚めて生態系バランスを保つ…にしたって何で日本限定なんだ?)と後半のテンポの悪さは残念でしたが前半は文句なしに面白かったし一応評価は上げておく事にします。(うん、ただの郷土史からよくここまで話を膨らませたという点では見事だったかな…。)

 桐生蒼子(羅侯)…彬「人間を食うな!何の為に今まで頑張ってきた!?」

それでも暴走する自分の腕に恋人を殺させない為に、敢えて他の人間(椋)の生気を吸って食い殺した(だからって彬のように食らい尽くす直前で止めて後は他の人間から生気を程々に貰えばそれで済むと思うんですが…。)そこまではまだ理解できる。けれどその後、高雄の元に戻ってから「昔はしょっちゅうこうやって人間を食っていたんだから我慢する事なんて無い無い。」という映像を見せられたことで欲望に負け、食欲だけの為に(時には儀式の為にだけ)本能のままに人間を食い始めたのにはさすがに共感できない(彬の濃い生気を食ってきたのはそうすれば他の人間を「殺さず」に済むからで、アンタは今まで「人間」として生きて行く為に頑張ってきたんじゃなかったのか…?)と手当たり次第に人間を食い始めた所から、だんだん微妙に思えてきたヒロインです。姉妹の情から人間側につけないという事情も当の妹自体が平気で人間を食い殺す全っ然共感できない人物(仲良し姉妹どころかトップの地位に就く為に蒼子の事さえ殺そうとしている。)という内容、あまつさえ「内側から鬼門を壊す」どころか持ち前の能力で鬼を増やして盛りたてている様には、もう、げんなりしかしませんでした…。能力を失って人間になった所でこの人がオリジナルの桐生蒼子以下大量の人間を食いまくった殺人者である事実に変わりはないのだし(話の中で一番可哀想なのは一人娘を食われて養父母として利用された挙句に蒼龍抹殺の巻き添えを喰って爆死した桐生夫妻だと思う…ゲフッ!)「もう2度と同じ手段が使えないから全部許してね。」で済む話なのか大いに疑問を持ってしまった終わり方でした…ゴフッ!

 西園寺彬…「好きだ、蒼子。蒼子と結婚する。」

告白(出会って一週間も経たないうちに好きになって公衆の面前でキスまでした。)は若さゆえの暴走という事でまだ分かる(ディズニー映画なんて一曲歌い終わらないうちにそこまで進んでるしな…ゲフッ!)けれど将来セックスする相手だからってよく知りもしない相手といきなり結婚ってどうなんだ!?(その後、悪い予感ほど的中するのか蒼子(羅侯)は他の男と結婚していた上に子供までいた驚愕の事実が発覚しました…ゴフッ!)と責任を取る男気とは正反対にその盛り上がりぶりにはドン引きしてしまった男でした…。(義務教育という名の集団生活も営んでこれず女性への免疫が無かった弊害だろうか?)彼の家の特殊能力に「自分より鬼の力が弱い相手なら、抱くとその能力を消して人間にする事が出来る」事が判明した事も有り(つまり蒼魂で鬼にされた能力の低いあの町の人達は彬・楷・檀の3人でヤリまくれば時間はかかっても元に戻す事が出来る訳だな。町中全部の人達と相手するのは大変そうだけど…ゴフッ!)作中では蒼子を人間にしようと告白後は事あるごとに彼女を抱こうとしていますが「自分の能力が消えてもクローンは次から次へと作る事が出来る。」(もう一回作るのに千年かかるらしいよ)だの「私が人間になったら彬は何の躊躇も無く蒼龍になった妹を殺すでしょう!」(だからってアンタが蒼龍になってどうする。)だの蒼子がごねたおかげで事態はどんどん最悪の方向に進んでしまっていました。ヒロインの蒼子ではなく彼女の勝手な行動の尻拭いに東奔西走している彼の方が思えば苦労人なのかもしれません…。

 西園寺楷…「蒼龍が女で白虎が男に生まれついたのは幸運(ラッキー)だと思っていたんだが本当は不運(アンラッキー)なのかもな…。」

西園寺文書公開時といい、蒼子共々鬼門側に捕まった時といい、事あるごとに彬×蒼子の仲(キスシーン)を見せつけられ(いくら全く興味のない女でラブシーンを見ても心は痛まないとはいえ実の兄貴のイチャイチャシーン自体が見るに堪えない展開だよなあ~。実の兄弟の性生活なんて知りたくも無いし。)好きでも何でもないのに当の蒼子と寝ることを命令された弟のこの人こそ一番のセクハラ被害者ではなかろうか?(嫌だな、兄貴の彼女と兄弟ドンブリなんて…!)と思わず同情してしまった登場人物です。最後も最後で事後処理の全てを放棄して昼日中の森の中で野外プレイに昂じている彬(「彬、お前いつ戻ってくるんだよ!?」「さあて、いつになるか、一ヶ月後か、もっと先か…。」「てめえ、いい加減にしろよ!」)の代わりに尻拭いをしている様子ですし、とばっちりで苦労させられてばかりいる弟君だなあ~(この人自身は鬼門の誰かと恋愛トラブルがある訳ではないのにね…。)と哀れに思えてしまったものでした。苦労するだけ苦労しても結局西園寺家トップの座は彬の物なんでしょうし彼も彼で報われない男だ(作中恋だの子作りだのに目が眩んでいないという点で一番マトモな登場人物なのに、アンラッキー(不運)な男だ…。)と不条理を感じてしまったラストでもありました…ゲフッ!そのうち何か良いことあるといいけれど物語は終わっているし、どこまでも可哀想な扱いには涙したものです…ゴフッ!

 西園寺檀…「西家の女にとって一番名誉は白虎の母になることよ。私自身が白虎になるのは諦めたわ。だから代わりに次の白虎を産むの。」

白虎(西園寺家当主の地位。鬼門の西家だから苗字が西園寺になった訳ね。)の立場に魅力を感じるのは分かります。しかしその為に実の兄弟で殺し合うのも(兄貴の椋が死んでも誰も悼まない。同母妹であるこの子まで…。)実の兄とセックスして子供まで作れというのも(兄妹で結婚しろとは言っていないし出来もしない。誰も幸せになりやしないのに血統(鬼の能力)の為だけに子供作れって…。)異常でハイハイと何の疑問も持たずに義務的に受け入れた挙句に合鍵まで使って夜這いをかける彼女の姿には正直背筋が寒くなったものでした。(合鍵使ってまで強姦するってオペラの「リゴレット」ですか!?)ここまで来ると新興宗教並の洗脳でも受けているのかとしか思えない教育の異常さで義務教育(皆と同じ一般的な常識を教える)って大切な事だよな~と改めて感じたものです。元々の生まれ(母親)が後継ぎを生む為だけの娘として差し出された3人のうちの1人(正妻は他におり始めから子供製造機扱い)だったので後継ぎを作る為だけに好きでもない相手(ていうか実の兄貴)とセックスするのも、子供まで作りながら結婚しない事も彼女の中では「自然な事」だったのかもしれません…が、ここまで性格に破綻をきたしている(白虎とそれに属する立場の為なら、それが命に関わることでも何でもすべきだと思い上げている)なんて立派な虐待だよな~と改めて西家の皆さんの感覚の異常さを思い知ってしまいました。(命令を下す叔父さんも叔父さんなら、こんな命令に従える檀も檀で…。)それが異常だと感じられる(普通の感覚を持っている)彬兄さんはやはり、この一族のトップとして選ぶには人選ミスだったのかもしれないとつくづく思ってしまったものです…ゲフッ!

 緋子(計都)…蒼子「初めて聞いた産声が嬉しかったの。…覚えてる。」

そこまで覚えてて何故「自分で産んだ」事を忘れてるんですか、お母さん…!とツッコミを入れると同時に自分と一歳しか違わない女がまさか自分の娘だとは思わないか、と年齢差(だって何歳からでも始められるクローンなんだもん。)からくる誤解に一応納得はしてしまいました。ちなみにオリジナルの名前・羅侯も計都も縁起悪い「災いの星の名前」で、この母子の時代に噴火が起こって一族全部が滅亡したのにも「こんな不吉極まりない名前じゃ不幸も招くだろう。」(羅侯→蒼子、計都→緋子と改名したのはネーミングセンスの程はともかく妥当な判断だと思う…。)と変な所で頷いてしまったものです。結局蒼子はこの時代に残り、娘の緋子が蒼龍も朱雀も兼任する形で千年後の時代に復活することに決まったこの始末、どうなるかはともかく千年後の西家の人達は大変だろうなあ~(蒼子さん、アンタかつて「何千年経とうと蒼龍が復活するのなら放っておけないわ!」とか言っていたくせして一番の厄介事を残したね…ゲフッ!)と未来の人達に思わず同情もしてしまいました。本当に主人公カップル2人だけが幸せになった、それだけの終わり方だったな(人間として生きる事が出来ずにいきなり千年先の未来に向けて眠る事になった人達も、鬼を作る為に犠牲になった同じ数だけの犠牲者の皆さんも良い迷惑ではなかろうか?)と実感してしまった、そんなラストでした…ゴフッ!(緋子も勝手な可愛くない娘だけど「母親が作り出した一族の長」として尻拭いをしてくれてる立場ではあるよね…ガフッ!)

 桐生高雄…蒼子「似てる…。高雄は計都の父親!?私が昔愛した人…!」

それは最終巻でなく初対面で気づけよ…!(明らかに父親似の容姿だろ、あの娘…!)とどこまでも真実に鈍い蒼子の無神経さにちょっとイラつかされた顛末でもありました。思えば彼は羅侯の死ぬ間際の願い「我、今滅するとも再び蘇らん。再び鬼門を呼び戻さん。」を叶えようと千年スパンでの時をかけてまでクローンを作り続けてきた(だったら保険の為にも一度に10体位作れば良いのに。←どの1体を長にすれば良いかそれはそれで混乱が生じるから)のでしょうね。千年前は記憶までそのまんま蘇らせた為に能力が充分に戻る前に明らかに目立ってサッサと殺されてしまい、千年後の今は目立たない普通の人間として記憶と人格をインプットした所、西家当主の彬さえ殺すに忍びない人間っぽさは出たものの、よりによった人物(他の男ならまだしも抱いてしまったが最後、蒼龍の能力を消せる彬)と愛し合ってしまったが為にそれはそれで蒼龍消滅の危機を招いてしまったという上手くいかない展開に彼の苦労が偲ばれたものでした…。千年前も今回もまた鬼門の復活は果たせなかったこの顛末、けれど3度目の正直とも言えるもう千年後の未来では蒼龍(緋子)と沢山の仲間達で始められるこの終わり方はまだ首尾良く行ったと言えるのかもしれない(千年前の平安時代では100%能力が使えるまで力が戻った蒼龍も、鬼に変わった人達も一人残らず狩り尽くされた。今回はまだ未来に残せるものが出来た分、収穫があったとは言える。そんな収穫は人間側からするとどうなのかというツッコミはともかく。)と多少慰めも入れてみる事にします…。という訳でまた千年、一人孤独に寝ずの番を頑張って下さい、本体が首だけのお父さん…ゲフッ!

舞姫

2010.10.04
森鴎外のドイツ3部作のうちの一つです。(あとの2つは「うたかたの記」と「文づかい」。)作者本人が官費留学生として4年間ドイツで過ごしているだけあって当時の様子がリアルに描かれています。渡瀬先生の「桜狩り」の蒼磨の父母もきっとこんな恋愛をして終わったんでしょうね(終わったってお前…。)と連想してしまい面白く読んでました。同じくゲーテの原文を読む場面もある(正崇いわく予習が大変だったらしい。)ことからも関連性が伺えて一人悦に入っていた覚えもあります。(というか私にはもう蒼磨父×アビゲールのストーリーがそのまま太田さん×エリスと同じ物語としか思えない…。)そんな訳で連想しながら読むと楽しいです。

 太田豊太郎(トヨ)…エリスに「金を出せ!」と言われた時「このナイフは売り物か…押し売り!?」と誤解していた彼に秘かにウケてしまいました。元気に生きているエリス(…体の方はね。)と息子に忘れ去られたまま一人寂しく死んでしまった母親とどっちが哀れかという二者択一ではもちろん死人が勝ってしまうのは仕方ない判断としても(死んでしまった人には未来は無いからね。)結果として母親もエリスもどっちも不幸にしてしまって、仕事にしたって相沢に世話してもらってやっとコースに乗れたようなものだし(ドイツに残る決断さえ相沢に言われて決めたようなもので彼が「豪気」なわけでは決してない。)この人、真面目なだけのダメ人間ではないかと思えてならない男だったりします。(まあ、日本人の男にはよくいるタイプですが…。)帰国の船ではエリスのことを思いながらも決して何もしようとはしていないし(その行動こそこの人の本心でしょう。嫌なことを全部引き受けてもらっておきながら勝手に悪人役にされて恨まれる相沢さんもいい面の皮です。)どこまでも周りに流されるだけの人生を送っているんだな、と再確認してしまいました。きっとこの人は一生このまま信念の無い人生を生きていくんでしょうね。(周りの反対を押し切って蒼磨を引き取った親父さんはある意味偉いと思う。この人よりは偉いと思う。)個人的にはあんまり好きになれなかった主人公でした。

 エリス・ワイゲルト…そして生まれた子供は男の子なのか女の子なのか(ちょうど大切な部分な隠れていて判別できない…!)男の子だったら本当に「桜狩り」の物語だなあ、と思いながら読んでしまっていました。まるでオッサンのようなビジュアルの母親を見る限り、エリス本人は父親似のようです。(ダンサーだから「舞姫」なわけね。)他のダンサーと違い「金で片をつける」ことに耐性が無かった彼女は父の教えに背いてプライドを売る結果になってしまった効果も合いなって精神的に耐えられなかったんでしょうね。(でも一応マトモに会話ができる辺り、ベルセルクのキャスカや一寸法師の気違い姫よりはマシな状態な気がする…ゲフッ!)自分はトヨと出会ってもおらず夫と子供に恵まれて暮らしているという妄想の中に捕らわれてしまった彼女ですが、最後のセリフから考えるにトヨとのことは思い出したのでしょうか?(思い出しても終わってはいるのですが…ゴフッ!)ダンサーの仕事も辞めてしまったみたいですしこれからどうやって生活していくんだろうとその後が心配な彼女でした。

 相沢謙吉…太田「せめてエリスも一緒に日本へ…。」
相沢「太田、お前…その金誰が出すと思ってるんだ?」

自分の仕事を譲ってあげたり(自費で留学している彼にとって大切な収入源になったはずなのにわざわざ譲るとは…。)トヨが日本で返り咲くチャンスを与えたり(その為に留学をふいにして日本に帰りました。)エリスとの手切れ金に自腹で札束を渡したり…そんな彼の数々の行き届き過ぎた配慮には友情を感じるというよりその気持ちは本当に友情止まりですか?とツッコミを入れたくなりました…ゲフッ!官僚の息子など将来自分の得になりそうな人物ならまだしもトヨはただの落ちぶれがかった家の出の出世の見込みのまるでない男あり、挙句の果てには上司のお気に入りの女に手を出してしまい睨まれた危険人物であるのに…むしろ関わったことで相沢さんの方が不必要に苦労しているのに…む、昔の人は友情に厚かったんでしょうかね?エリスが精神にショックを受けたのは決して男に負けたという要素まで含んでいたのではないと…思いたいです。

 エリスの母…潔癖なエリスとは違って滅茶苦茶現実的なオッサンビジュアルのお母様です。(まだ言うか、見た目がオッサンのようだと!)エリスとトヨの付き合いを黙認して家にまで同居させたのはもちろん将来のエリートにたかろう(挙句の果てには結婚させてドイツで左うちわの生活を手に入れよう。)という魂胆だったのでしょうが、相沢登場で実はトヨは既に免官になっていてドイツにいる限り彼女達の無駄飯食らいにしかならないことを知り、だったら今ここで手切れ金を貰って食べ盛りが一人いなくなってくれた方が得だと納得してくれたんでしょうね。エリスに会いに来たトヨを一言も責めないのはそのせいなのでしょう。(下手に刺激して「俺は責任を取ってエリスの側にいる!」と居つかれてしまったら母は3人分の食費を稼ぎださなければいけない羽目になります。現実的な彼女の事なのでその辺はちゃんと分かっているのでしょう。)人生そうそう思うように運ばないんですよね、お母さん。

戦争と平和

2010.10.02
 舞台はナポレオンとの戦いでも有名な19世紀初めのロシアであり、作者もロシア貴族という事もあり歴史背景も詳しく描かれていたり(一般的だった古ロシア語に代わり新たに調整された現代的ロシア語文法が浸透した後だったが、当時の上流階級は教養として慣れ親しんだフランス語を日常的に使っていた。主人公の事もフランス読みでピエールと呼ばれている。)世界の十大小説にも数えられていると言われているこの作品、薄い本なので大分省略されている部分はあるものの充分楽しめた一冊で、この人達がトルストイの他の代表作「アンナ・カレーニナ」を漫画化したらどんなふうに描くんだろう、と別の意味でも期待してしまった程でした。

 ピョートル・キリーロヴィチ・べズーホフ伯爵(ピエール)…「モスクワ中が噂する美女・エレン。その美貌に僕はすぐ夢中になった。でもそれより『社交界の花形と謳われる絶世の美女が妻』だという皆からの羨望や嫉妬が僕には心地よかったんだ。…彼女が僕を少しも愛していないと分かっていても。」

べズーホフ老伯爵の私生児の一人であった彼が遺産を相続するまでの争いや、管理人や地主にいいように騙されて領地改革もマトモに進まない(対して親友のアンドレイは持ち前の粘りと厳格な実務能力でそんなもんは数年前にやり遂げている。)「今までの経緯」はまるっとスルーか…とちょっと残念に思えたものですが、それでもトルストイの描く不細工男が不幸で終わるはずもなく(例・「アンナ・カレーニナ」のレーヴィン)一生をまとめてみると「絶世の美女と結婚し、戦争でも死なず、性格の悪い美女が都合良く服毒死をしてくれたのを幸いに身も心も美しいナターシャと再婚した」という物凄い勝ち組な経緯に「…。」と思えてしまったものでした。女には騙されているけれど(騙される方も頭が悪いんだよ。)エレンが財産に目が眩んでの打算で結婚したのと同様に、彼だって周りに自慢できる美女の夫になれるという「打算」で結婚したのだしお互い様じゃないの?(君だって始めから相手の心なんて「見て」なかったでしょ。)というツッコミを覚えてしまい、あんまり同情は出来なかった男です…ゲフッ!

 アンドレイ・ボルコンスキ…父「条件がある。1年間離れて外国で暮らせ。それでも互いの気持ちが変わらないのであれば結婚を許そう。」

前の結婚で出産と同時に妻を亡くし「不幸になった」のに、懲りずにまた「勢いで盛り上がって結婚したい」なんて何を血迷った事を言っているのか(相手が年の行った包容力のある大人の女性ならまだしも小娘ナターシャでは結婚と同時に継子を抱え込む重い事情に忍耐が持つのか大いに不安。)父親が反対するのにも納得がいってしまった結婚事情でした。おかげでアナトーリとの一件に置いて世間では「心変わりして他の男との情事に走った」という風評を得てしまったが為に自ら婚約破棄したナターシャ。彼の人生を総括すると「妻を早々に亡くし、婚約者には捨てられ、戦争の怪我が元で若くして死んでしまった」という顛末に、もう涙しか出なかったものです。「トルストイの描く美形男」という設定からして幸せになれない未来は最初から決まっていたようなものとはいえ、可哀想な親友でした…。

 ナターシャ・ロストワ…モブA「マジかよ!?ロストフ家のナターシャとヤッちまったのか!?」
アナトーリ「ああ、向こうからいきなり俺に色目使って来やがってさぁ。」
モブB「ところでどうした、その怪我?」
アナトーリ「…そ、それがバレてピエールの野郎に殴られてよ。」
モブC「ああ、ピエールはナターシャの婚約者・アンドレイの『友達』だもんなあ。」

…と、そんな感じで却って信憑性が生まれてしまったであろう、この一件。アナトーリを追放したのを良い事に妻がいるにも関わらずナターシャに愛の告白をするピエール(エレンとは一時期だけ別居していたものの3年後には同居を再開している。)にそれでも親友か!(親友の元婚約者を妻帯者である立場で何で口説いてるの!?)とツッコミを入れると同時に呆れてしまったものでした…ゲフッ!最後は絵にも書かれている通りピエールと夫婦となり子供まで設けた彼女。(どうせなら彼女の兄ニコライとアンドレイの妹マリアとの顛末(現在妊娠中)も絵だけでも描いて欲しかったものですが…。)戦争が終わって家も財産も何もかも失くしても、こういう時に女性はつくづく逞しいよなと実感もさせてくれるヒロインです…。

 ナポレオン・ボナパルト…モブA「将軍…我がロシアも他国のようにフランスの手に落ちるのでしょうか?」
クトゥゾフ将軍「戦争に置いて最も強力な武器とは何かご存じかね?…それはな、時と忍耐だよ。今に見ておれ。『ロシア』を奴に渡しはせんぞ。」

プロイセン、オーストリアを撃破しポーランドを占領した英雄ナポレオン。スウェーデンやトルコなどの弱国を除けばもう彼に対抗する勢力はイギリスとロシア位だった当時、1812年にはモスクワ入城を果たした彼は人生最高の時を迎えていた事でしょうね。が、ついてみればモスクワは貧民以外(食料も含めて)もぬけのから当日の夜には大火をおこされ家屋のほとんどをも失くし(「モスクワの街はほとんどが木造家屋だ。一度火が回ると手のつけようがない…!」byピエール)冬の寒さの前には撤退するしかなくなった英雄でも巨大な歯車を前にしては無力でしかなかった経緯がリアルに描かれていて「ポーランド秘史」と合わせ読みしながら楽しめたものでした。(ロシア側が撤退した1811年のボロディノの戦いに代表されるこのロシア侵攻で、フランスではタデウシと並んで有名な英雄貴族ユーゼフ・ポニャトフスキも戦死したんだよね…。)フランスは自分が偉業を成し遂げる為の道具だと思っていたナポレオン、自分はロシアの歴史が流れて行く為の道具だと思っていたクトゥゾフ将軍との対比も合わせて面白かった時代背景描写でした。

デビルマンレディ①~③

2010.10.02
 「デビルマン」の物語(昭和時代)完結後、現代の平成時代になってから(それでもまだ携帯世代。)神はデーモンのいなくなった地球に元のように人間の建築物を復旧させ、新しく生み出した人間達の記憶操作をすることで、全てを「無かったこと」として強引に歴史を続けさせたようです。前主人公の明は死んで地獄に落ち(酷いよ!)デビルマン軍団に勝った了達は神の攻撃を避けて自ら地獄深くの氷の中に入りました。(なので、サイコジェニーもゼノンもサタンも元気に生きてます。)そして現在、人間の進化の異常として遺伝子の中に「ビースト因子」という特殊な細胞を持つ者が次々と怪物化する異常事件が多発し、世界の混乱を恐れた対策本部(アスカも属している人類同盟。通称H.A。)はデビルビーストに「襲われた」ことをきっかけに怪物化しながらも理性を残して戦える変身自在の主人公の協力を得ながら(つまり体張って闘うのはほとんど主人公のジュン1人。)真相を闇に隠蔽しつつビーストを排除していくことを決めたのでした…というのが1巻の大体のあらすじです。要するに「アレな内容」なのでどうしても買えなかったのでここにまとめてみました。掲載していた雑誌が大人向けだったせいか「そんなシーン」も多く今更になって前の巻という変な貸し方ですが、それは全部、貸す巻を選んだ結果です。序番の話があんな内容なので貸すべきかどうか物凄~く悩んだのですが後に再登場するキャラでも多いので内容の把握の為にも思い切って貸すリストに入れてしまいました。そんな訳で、またアレな内容が多いですが「退魔針」といい(さすがに私もこれは読めなかった。)君がそんな事を全く気にせず読める人間だという事も知っているので、敢えて貸しておきます、よしみつさん…ゲフッ!

 大川先生…大川先生「お前は…覚えてるぞ!おれのこっちの体で覚えてるぜ!」
アスカ「キャアアア!襲いかかってこないで、この変態!」

彼が自分に手を出そうとしたのはデビルビーストの因子のせいだとジュンは好意的に解釈していますが、それはそれとしても女衒のように変態男の相手を女生徒に強要させるのは立派に犯罪行為(売春斡旋)なのでろくでもない男だというのは確かなようです。1巻ではビーストから人間に戻り素っ裸で夜の街を歩く変態ぶりが描かれていました。(誰か猥褻物陳列罪で警察を呼んで下さい。)その後彼はアスカの話では「発見された後、頭を撃ち抜かれて射殺された。」ということになっていましたがそれはアスカに伝えられた嘘の報告であって、実はH.Aにデビルビーストから元に戻れる貴重な人間としてデビルマン要員候補として保護されています。(お願いだからもっと要員は選んでください。)現在はデビルマン育成施設で監禁と同時に訓練を受けています、が、再会時の行動から察するに性格は全然変わっていないようです。やっぱり全世界の女の貞操の安全の為にもこの時に殺っておくべきだったのではないかと私なんかは思ってしまいました。

 アスカ・蘭…ジュン「相手が人間に戻って救われるんじゃなきゃ戦いたくない!」
アスカ「いい加減にして!あなたにデビルビーストと戦う力があっても、その躊躇いのせいで全世界の女の貞操が奪われた後じゃどうしようもないのよ!」

つまりアスカはつい先日犯された被害者の一人としてそういうことを言いたいんだと理解しました。我が身に起こった身にしみた経験だけあって危機感は人1倍感じているようです。むしろジュンも過去(1巻)にビーストに犯された経験を持っている(それが元で覚醒しました。)のに何故そこまで「加害者」を庇っているのかと苛立っていることでしょうね。(そんなことがあったばかりだから特に。)ともあれ素っ裸同士で抱き合ったりこの頃から2人の怪しさは顕在(何故、相手の足の間に足を入れる!?)でした。彼女も彼女で数多の超能力を持つ異能者なのですが、その能力は念話(言葉を発せずとも相手の頭に直接語りかけられる能力。密談にとっても便利。)エンパス(ある程度以上の強い思念を感じ取れる能力。テレパスのように相手のトイレの回数から正確な居場所まで分かるクリアな物ではなく、不便な点が多いのだが無いよりはマシ。)未来予知(株の取り引きやジュンのデビルマンレディ化などの大まかな未来を知る事ができる能力。その割に自分がレイプされるなどの身近で切実な小さな未来は予測できないらしく、この後も「被害」に遭っている。)というおよそ戦闘能力とは関わりの無い能力ばっかりで、ジュン(戦闘要員)と組む事で弱点を補った様子です。とはいえ全部ジュンに無断で秘密裏に計画を進めてきた(コンビを(強引に)組んだのも最近の話で2人の意志は通じ合っていない場合が多い。)せいで、すれ違いも多い現段階。二人がちゃんとしたパートナーとなってしっかりやっていくのはこれからの話です…。

 不動ジュン…両親「私達はお前の食事に薬を混ぜながら、ず~っと何も言わずに様子を見守っていたんだ。」
ジュン「おかげでデビルビーストでなくデビルマンレディに…良かった、私は愛されていたのね…。」

「娘の為を思ってした事だ」と言えば聞こえは良いけれど…要するに娘に無断で実験動物にしていただけではないのかな(説明位はしてやれよ。おかげで娘はずっと何も知らないまま人並み外れた筋力と感情の暴走に苦しんでいたんだぞ。それこそオリンピックで金メダルを取りながらもライバル(黒崎あおい)に対する殺意に悩んで、しがない高校教師の道を選んでしまった程に。)とおめでたくもそれが両親の「愛」だと信じ込んでいるジュンにツッコミを入れてしまったものでした。(娘の部屋(壁)に勝手にアスカの私室が作られていることだって絶対に「両親の許可」を取っての事でしょう、娘ご本人には無断で…。)ともあれ自分の意志でビースト因子を利用できる(怪物化しても暴走しない)夢の戦死の誕生に普段は学校の教師、事件があればアスカと共に駆けつけて1人で肉弾戦を繰り広げるという多忙な日々を過ごす羽目になった主人公。まだ一般人の感覚が強いらしく「大川先生が欲望のままに女を襲おうとしたのはビースト因子から来る本能の暴走のせいで仕方ないでしょ。」みたいなことを言っていたのにアスカが犯されたとたん「てめえの骨だ!返してやるわ!」肋骨を引きずり出してそれで相手を刺すという物凄い残虐な手段で痛めつけている(仕方ないんじゃなかったんですか?)という矛盾をやってのけています。戦う力があるのなら始めからそうやって戦ってくれ(むしろ何故、自分が犯される前に戦ってくれなかった?)と今回犯られ損にしかならなかったアスカはツッコミの嵐を入れたいんでしょうね。(滅茶苦茶一方的に勝っているという実力差から考慮しても始めからその実力を発揮してくれていればアスカが犯されることは確実になかっただろうしね…ガフッ!)そんな訳で、彼女が心を痛めながらも覚悟を決めて戦っていくのはこの後の話でした。

 加山七実…「昔、父に鳥が止まるように可憐によりそっていた母の姿と『今のイメージ』が重ならない…!」

昔懐かし「デビルマン」のシレーヌに例えられたアイドル歌手。母子共々ビースト因子を持っていたという珍しい事例です。(ジュンの家でもその因子を持っていたのは彼女1人だけ。ビースト因子は遺伝でなく突然変異的に現れるものなのでそれもあってターゲットを見つけ辛いという難点がある。)アメリカ海兵隊員の父と日本人の母親の間に生まれたハーフということから「美人」というのは納得できました。が、お母様の変わり果てぶり(鳥→豚。)には正直ビックリしてしまいました…ゲフッ!でも七実ちゃんは口では悪く言ってますが母親が自分の為に敢えて嫌われ役を買って出てくれているのも、女手一つで苦労して自分を育ててくれたのもちゃんと分かっています。目の前で鳥から戻ったにも関わらず、母親をかばって変身まで果たした(凄すぎます…。)彼女に愛を感じました。さすがに有名人だけあってデビルマン要員にスカウトはできなかったようですが、正直大川先生よりはこの子の方がかなりマシに思えるのでちょっと残念でした。彼女の事例を見るに、どうやら変身したてでビースト因子の目覚めも浅い状態なら薬の効果で一生発症せず普通の人間として生活することが可能なようです。ジュンの場合は幼い頃からビースト因子の目覚めがあったので(たまたま最近まで変身しなかっただけで)手遅れだったようですが…ゴフッ!

 三田くん…「嘘つき!卑怯者!弱者にたかるしか能の無い奴ら!ボッカ・デラ・べリタ(真実の口)はお前達を裁く!」

以前からその兆候はあった(チマチマと変身して被害者は出していた。)もののビースト化が進み、とうとう人にも戻れなくなった典型的な事例です。しかもその引き金となった出来事が彼を長年いじめてきた不良に脅されてのガールフレンド提供(断れよ。)であり、「暴走」したのではなく、他ならぬ自分の意志で後戻りできない一歩を踏み出した(原因を作ったのは他ならぬ「人間」達。)…というのが悲しい所でした。こうなった以上は過去、人であった頃の記憶も人格も存在しないただの化け物であり、取り逃がしてはしまったもののアスカによって「怪物」として殺されるのが1番良いと放置された(一応今回は逃げられたけれど彼の「終わり」は見えている。)というのも悲しい結末です。ちなみに彼が口にしているボッカ・デラ・べリタ(真実の口)とはサンタマリア イン コスメデン教会にある半神半魚の像で嘘つきがその口に手を入れると食い千切られるという伝説があるものです。自分に見立てている所、悪いのですが、三田君の場合は食い千切るのは「手だけ」どころの話で済まないし拒否権が存在しない辺り、当の「真実の口」よりも悪質だとは思うのですが…。

 黒崎あおい…「パパ…いえ、パパなんてものじゃないわね。ただの『男』。それも超最低の男!子供の頃の私を、よくもオモチャにしたわね!許せない!絶対に許さない!」

悲しいのは娘が夫にレイプされ続けている事を知りながら(まあ、同じ家で何年も暮らしていて気がつかないはずは無いわな。)夫のセクハラを訴える娘の言葉には耳を傾けず(つまり「一線」を越えるずっと前からその兆候があり、前々から止めるチャンスはあったのに母親自ら見て見ぬふりをした。)、自分が夫に捨てられないこと(余計な事さえ言わなけば少なくとも「離婚の憂き目」からは免れる。)しか考えずに、夫に意見するどころか「自分から夫を奪った若い女」(娘=悪役)として嫉妬を燃やすだけで娘を守ろうとはしない実母もクズだったという点です。かの親殺しベアトリーチェ・チェンチのように自力で復讐を成し遂げたあおいちゃんに思わず拍手をしてしまった話でしたが、おかげでビースト化も進んでしまい本人が心底殺したくないと思っている相手にまで勝手に襲いかかるようになった(殺したいほど愛してる…か。)というのが悲劇と言えましょうね。おかげでビースト部分は倒したものの彼女もまたデビルビーストと共存ができた貴重な人間としてデビルマン要因として保護されています。(またかい!)彼らが人格を選んでいる余裕がないほど「貴重な存在」なのは分かりますが、仲間にする人間はもうちょっと選んでほしいと思ってしまった私でした…。(手当たり次第ってあんまり良い事じゃないと思う…。)

悪魔の花嫁⑧

2010.10.01
 本屋に続きが無いので…というアホな理由で友達に貸すのはひとまず8巻でお休みとなりました。続きは気になるとはいえ尻切れトンボに終わるのはずっと前に立ち読みをしたので知っているし最終話も今までと同じく終わりという雰囲気が欠片も無いのできっと何冊飛ばしても今と同じように読めるだろうなと実感しながら読み進めていました…ゲフッ!

 悲しみの忘れな草…美奈子の恋人4人目の脳腫瘍を患った画家の話です。とはいえこれからも数多くの恋をする美奈子(…結局忘れるんかい!)が唯一、ハッキリ「愛してる。」と宣言したり神に祈ったり悪魔に頼みごとをしようとしたり色々積極的に行動したたった一人の相手ではあります。(他の人達は「嬉しいけど私の影にはデイモスが…。」と返事さえハッキリ貰えないまま最後はデイモスに殺されるという悲劇を繰り返している。熱烈に愛し合えたこの画家は結局最後は殺されるという同じ結末から考えるとまだ恵まれていると言える。)病気は治ったけれど死刑になってしまった…とはいえ日本の死刑判決は刑の執行までにやたら時間がかかるので少なくとも2、3か月以上は(下手したら年単位で)生きられたんでしょうね。思いが募る時間があった為に最後は余計に辛かったでしょうが、その後回想することも無く1話で忘れ去るのは酷いと思いますよ、美奈子さん?

 眠れる愛…聖甲虫(スカラベ)と言えば聞こえはいいですが要するにフンコロガシの事です。そんな指輪を貰って、後日、虫の正体を知ってしまった日には百年の恋も冷めてしまうでしょうね。(挙句にフンコロガシの指輪は外れなくなってしまった…ゲフッ!)ゲームの「弟切草」でもミイラが出てきたことから考えて、条件さえそろえば内臓が残ったままでもミイラにすることはできるのでしょうが、その為におそらくは博物館の奥にしまいこまれることになった本物のミイラ(下手したら捨てられている。)の方が哀れになりました。「まさか…。」とか考えていないで早く警察に通報して下さい、美奈子さん。

 疫病神の贈り物…最初、デイモスから手錠を盗もうとしていた自称・疫病神さんでしたがそれよりもなんで荊の腕輪なんかポケットに入れてるんですか(…着ければ?)とデイモスの持ち物にツッコミを入れてしまいました。持ち物が異常でも今回は服装がマトモだ…と感動した回でもあります。(どこに注目してるのさ!)ライバルにも当たる婚約者の女は彼氏が過去の女を切り捨てたプレイボーイだということは許せても、殺人者になったことは許容範囲に入らないでしょうね。今度こそ無駄死ににならずにこれで二人の結婚はおじゃんでしょうね。

 喪服の花嫁…自分が死んだら娘を死神の花嫁にすると約束したとはいえ、娘が十代中ごろの時にで死んでしまうとは早過ぎるよ!とお父さんに嘆いてしまいました。マリアが幼少の頃父の顔には既に相当の数の皺があったことからしてかなり遅くにできた子だったのでしょうね。(そりゃ、余計に可愛いでしょうね。)ともあれ死神の鎌は誰か代わりの人間の命を奉げればその人は助かるシステム(美奈子がその好例。)なので花嫁にするなんて約束をせずに自分の命を代わりに差し出していれば1人分得する計算だったのに、と結末を残念に感じてしまいました。(挙句恋仲だった男性まで死んでしまうなど被害状況は物凄く拡大している。)最後に現れたデイモスの服がまた微妙で「…。」と思ってしまった話でもあります。

 悪魔の遺産…「あなたも私と同じ醜い顔になってもらうわ!」と刃傷沙汰の大変な騒ぎになったというのに誰も注目せず、死亡を確認してバックの強盗まで成立するという余裕ある状況に異常を感じました。(店員はどこ行った?)最後は心臓病までいただいてしまい「もうダンスシューズは履けない…。」と死に急いでしまいましたがそんなこと言ってる間に薬を飲めばいいのにと私なんかはツッコミを入れてしまいました。薬はすぐそこにあるのに気付かなかったりと、色々と詰めの甘いお二人であるようです。

 暗闇への二重奏…二つも同じ家と同じ家具etc.を用意するなんてややこしいことをする前にもっとましなトリックは考えつかなかったのかと先生にツッコミを入れてしまいました。(だから能なし呼ばわりされちゃうんだよ。)歌手志望の子は「ずっと先生の家にお邪魔していた。」と言いますがそれはそれで違う誤解を招いてしまう発言ではないのか(それとも芸能界はそんな大人の世界が当たり前な所で誰も気にしないのだろうか?)と私などは逆に気になってしまいました。ヘア・アイロンや化粧品の類が鏡台の前にある辺り先生には妻子がいるのでしょうし(まさか自分では使わないだろうし。)これからどうするのかと暗澹たる気持ちになりました。世の中そうそう都合よく進まないものなんですよ、先生?

 美貌の果て…今までは美貌の人形と一緒にトランクに入って運ばれていたので自分が醜い人形風の男だとばれずに済んだんでしょうね。ベランダから女性が落ちたことの目撃に関しては、人形を窓に向けて置いておいただけで本当に見ていないし、証言台に立つはめになったら不細工な正体がばれてしまうと表に出れなかったんでしょうね。自分が不細工だということを酷く嘆いての行動ですが、同じ系統の顔(不細工顔)をした男が整形の結果デイモス似の美形に生まれ変わった事例もあることですし、自殺なんかしなくても色々方法はあったのではないか(むしろ自殺をすることで不細工人形が実は自分だったということが救助した人から世間にバレてしまうのでは?)と疑問に思ってしまいました。美奈子だってナチュラルにサムの方が人間なんだと納得しているし(少なくとも美奈子の中ではあの顔は人間の顔として有りだそうですよ。)そんなに気にすることないと思うんですけど、ね。

 恨み虫…「あてつがましく私の家で首を吊るなんて。」そのことよりどうやって窓も割らずに家の中に侵入できたのかが気になりました。死体は超都合よく存在した何も入れてなかった巨大な箱に隠していますが、それはともかく常温で放置していたら冬とはいえ異臭からは免れないと思うのですが(しかも虫が食い破ったせいで箱には穴が開いている。)ご近所の皆さんは誰も異変に気付かなかったのでしょうか?虫はどうやら人前に姿を見せる・隠すことを自在に行えるようで終盤、劇団員の皆さんも悲鳴を挙げていましたね。最後は虫が食い破ったシャンデリアの下敷きになって死ぬ結果になりましたが、たしか舞台の上ではあのような光モノは小道具さえ置かないようにしているはず(置いてもやすりをかけて光らないようにしている。…「金田一少年の事件簿」より。)明かりの為ならライトを使うはずですしむしろ何故ここにシャンデリアが!?(まさか自宅から運んだのか、虫よ!?)とちゃんと読んでみるとツッコミ所が満載な話でした。劇団関係者が読んだら怒りそうな話ですね。

 火垂るにえ…ヒロインの貞子という名前から某恐怖映画「リング」で井戸から出てくる人物を連想するのは私だけではないはずです。どうやら村では毎年「蛍番」による殺人が起きており、しかし死体が発見されても蛍の鎖(おそらくは特注。)さえ付いていれば「ああ、今年の犠牲者なんだ。」と何事もなくスルーしてくれるようです。(最も死人が村以外の人間だったらそうもいかないでしょうが…。)最後のシーンでは1度は圭介さんを見つけたのに一体どうやったら見逃すことが可能なのか(骨と化した貞子を抱えて圭介が全力疾走するとも思えないし。)と美奈子に疑問を持ってしまいました。またしても放置する前に取りあえず警察に連絡を取るべきだと思うんですけどね、美奈子さん。
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